| 六月。
クラスに馴染めず、仕方なしに、1番ちゃらけてそうなサキとあたしは毎日つるんでいる。
サキ以外は休み時間だろうが、昼休みの昼食時間でも片手は参考書だった。
『まぢやばくないですか?このクラス。』
『あたしらが、頭良すぎたんだから仕方ない。恨むなら馬鹿になれってこと。』
サキがしれっと言う。
これがあたしとサキの初会話。
席が前後だったのもあって、あたしたちは仲良くなった。
『あー憂鬱ー。』
あくびをしながら、お弁当の、たこさんウィンナーを頬張る。
あたしが入学してから何回目の台詞だろうか。
『また言った。あんたが、この学校選んだんじゃん。言っとくけど、ここ進学校だからね?』
『知ってマース。聞きました〜』
『大体何でここ選んだの?』
『進路の先生に、市内で1番華やかな所に建っている学校何処ですか?って聞いたらここって言ったから。』
『何それ!?そんな変な動機で、入学出来たの?あんた、周りのやつに殺されるよ?』
確かに、あたしの動機は不純ですよ。
後で知ったのだけれど、この学校、ちょっとやそっとじゃ入学出来ないくらい、レベル高いらしくて…。
裏口入学なんかも噂されてるんだよねーあたし(笑)
失礼だけど実力だから(怒)
それにしても…出会いないなー。
つまんない。何の為に、二時間かけて通学してるのやら。
あたしはこの時、すごく憂鬱で、危うく中退しそうだった。 アイツが現れなかったら、間違いなくあたしは中卒だったなー。
(携帯)
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