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■1879 / inTopicNo.1)  【屋上で1人】
  
□投稿者/ 戯れ人 一般人(1回)-(2005/03/30(Wed) 22:30:05)

    ──────…‥・


    嗚呼、陽が落ちたな。


    そう思って膝を抱え込んだ体制のまま、ゆっくりと空を見上げてみた。
    黒に近い夜になりきっていない濃いブルーの空が映る視界。そこに右手を足してみれば、まだ乾かずに絡み付く液体が鈍い光を反射して光っていた。不意に歪んだ視界に驚いて顔を下げると、濡れた膝を見て自分が泣いているんだと気付く。


    何故?


    上手く思考が出来ない。
    なのに涙はいまだ零れ続けるし、手はいまだ絡み付いた液体で濡れている。
    私はどうしたんだろうか。
    ここは屋上で、もう夜で…
    そこでまた空を見上げると、ブルーではない色へと変わっていた。
    どこまでも暗いその色を見ると不思議と落ち着いて、瞼を閉じた。


    そうだ──…


    思い出す。
    夕暮れに、朝に、昨日、先週、先月去年…どんどんと遡っていく。
    遡った記憶はまるで映画のように動き出す。


    私と彼女の物語を、最初に出会った夜から始めようか。
    まだ夜になったばかりで、朝は遠いから。

    (携帯)
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■1906 / inTopicNo.2)  A
□投稿者/ 戯れ人 一般人(2回)-(2005/04/11(Mon) 18:51:51)

    八月も暮れに近い夏。

    小学三年生の谷野真知は、母方の実家へと来ており、その日に開催される夏祭りに行く為の浴衣を着せてもらっていた。
    小柄な体躯に、短く切り揃えられた髪はさらさらの真知。おばあちゃんお手製の抹茶色の浴衣を着て、仕上げに薄く化粧までしてもらった姿を何度も鏡で覗いては、にっこりと笑顔を浮かべていた。

    ─金魚掬いをして、わたあめと…。

    そんなことを考えながら、エンジ色の巾着にもらったお小遣いを入れて、母親とおばあちゃんに「行ってきます」を言い、真知はひとり家を出た。


    (携帯)
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