| 私は左手で自分の体を支え、右手を美柚の体に伸ばした。美柚は顔を隠すように私の胸に額を預けてくる。 「ここ、かな……?」 もう少し焦らそうか、とも思ったけど、時間もあまりないことだし…何より、私の指が彼女の潤いを求めていた。 「んっ…はぁ……ん…」 かすかな亀裂に触れ、指でそっと往復する。下着はしっとりと彼女の蜜を含み、布越しに触れた私の指を濡らすほど、溢れている。 それを充分確認してから、指を離した。 「ここじゃないの?」 「いやっ…やめ…ちゃ……いいの……そこ………」 美柚は素早く反応して、途切れ途切れになりつつも、懇願する。膝の横でかたく握っていた美柚の左手が、私の手首にしがみつく。 「ここでいいならいいって、ちゃんと言ってくれないと。」 自然にクスクスと笑いが混ざる。ピンクに染まった美柚の肌が、羞恥を帯びた声が、そして敏感に私に答えてくれる体が、たまらなく可愛い。 「……っ…はぁあん…そこ…嬉し…い、です…あぁ…」 今度は手の平全体をつかって、ゆっくりと彼女の亀裂をさする。 美柚は大きく体を震わせた。すっかり荒くなった息にもれ出す声も、少し大きくなっている。 まだまだ、囁きに近い喘ぎだけど。 「こうしたら、聞こえるかな…?」 言いながら、2本の指で布越しに亀裂を割り開くように、円を描いた。 『くちゅ…くちゅ…』 「…っ……ぁ…」 湿った音に、美柚が息を飲んだ。少し体が強張る。 「ほら、聞こえる?」 円を描く指の動きを少しだけ乱暴にすると、淫靡な音も勢いを増す。 「…は…い……あぁん……だめ…」 素直に答えておいて、まだどこかで理性が口をはさむ。私は黙って、即座に指を離した。 「いや……蘭…さ…お願、い…」 首を小さく左右に振る。私の手首を掴んだ美柚の手が、無意識にだろう、私の手を秘所に誘導しようとする。 私は美柚の手を掴み返し、それをはばんだ。 「お願い、です…もっと……触って、下さ…い」 クスクス……また笑いがこぼれてしまう。 「恥ずかしいなら、もういいのよ?」 自然と冷静になる、私の声。美柚はフルフルと首を振る。 「じゃあ……どんなふうに触ろうか?」 恐る恐る、という感じで、美柚が顔を上げた。潤んで、朦朧とした瞳で、私を見上げる。 「直接…触って、下さい……」 「そういう時は自分で準備してね。」 私の言葉にすぐにまたうつむこうとした美柚を制すると、意を決したように自ら、下着をおろした。 スカートで隠してしまって繁みも見えないが、それがかえってそそる。 「いい子ね、美柚。」 直接触れると、それだけで蜜が指にからみついた。そっと円を描くと、車内に響き渡るようにはっきりと、音をたてる。 『くちゅっくちゅっ…』 「はぁあん…ぅんっ……あ…」 美柚が奏でる2つの音を楽しみながら、私は蜜をたっぷりと指に絡め取った。そしてツーーっとそのままなで上げる。 「はんっ!…あ…あっ……くぅ…ん…」 蕾に辿りつき、からめとった美柚自身の蜜を、そこにたっぷりと塗りつけた。 美柚の体はよく跳ね、喘ぎも囁きから、はっきりしたものになっている。 ……少し反応が良すぎるかな…これじゃあ…… 「ん…ああぁんっ…あ…い…」 すっかりほころんだ蕾をさすると、私を見上げたままだった瞳がきつく閉じた。私の腕を抱きかかえるようにして、しがみつく。 「蘭さっ…い…ちゃう……もぉ…」 少し惜しいな、と思いつつ、美柚の唇に唇を重ねた。優しく舌をからめとり、下では指で蕾を荒々しく弄ぶ。 「……ん…んぅう……はぁあああんっ…!!」 最後の瞬間、自分の体を支えていた手も私の背に回して、由美はしっかりと抱きついてきた。 私も両手で美柚を抱き、快感の残滓の残る美柚の唇を吸い、舌を弄って、体を離した。 「…ごめんなさい……」 「なに?」 いきなり謝る美柚の髪に触れ、乱れた髪を直した。 「私だけ、気持ち良く…」 美柚のそんな言葉に、たまらずまた、強く抱きしめた。 「美柚、気持ち良かった?」 抱きしめられたまま、コクンとうなずく。 「ちゃんと言いなさい」 「あ…はい、気持ち良かった、です。…すごく…」 私は腕を解き、もう一度美柚の髪を直す。 「それが聞ければ私は満足。さあ、もう行きなさい」 正面に向き直り、ドアのロックを外した。美柚は動かない。 「あの…また会ってもらえますか?」 美柚は不安そうに言った。
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