| 茉莉の行きたいお店はアロマキャンドルや入浴剤を売っているお店だった。
パスタ屋から近い所だったから、さして暑さにさらされずに済んだ事に 正直ほっとしてる。
「ねぇ、玲ちゃん〜、これいいニオイ(^^)」
サーモンピンクのキャンドルを手に満足げに微笑んでる。
「ん?どんなニオイ?」
聞きながら私も嗅ぐ。
何かとオレンジが混ざったようなニオイで、確かに甘すぎずいいかんじだった。
「いいね。でも・・・茉莉のアソコのニオイの方がすきかな。」
ボソリと耳元で囁けばみるみる顔が赤くなる。
「ぅ〜・・・ばかぁ。。。」
「あ、あっちの入浴剤は見なくていいの?」
「・・・見るよ〜ぅ」
赤い顔のまま入浴剤の売り場へ。って言っても小さいお店だから、すぐそこだけど。
「ぅ〜・・・なんか色々試しすぎてニオイわかんなくなってきたぁ。。。」
「もう・・・馬鹿ねぇ・・・」
しばらく店内を見て、眉をひそめた茉莉の頭を軽く撫でながらお店を出る。
「暑いし、少しゆっくりしたいからどっか入ろうか」
「うんっ。あ、カラオケがいいな♪新しい曲覚えたの〜(^^)」
「じゃ、そこでいい?」
ちょうど見える場所にカラオケがあったから、そこに入る事にした。
そして、待つ事なく部屋へ案内された。 ようやく喧騒を離れられて安心した。茉莉は懸命に歌本を見てる。
「あ、そうだ。これあげる。」
茉莉が不思議そうな顔で受け取る。
「わぁ〜っ、ありがとう(^^)いつの間に買ったの〜??」
先ほどのサーモンピンクのキャンドルが、いくつかパッケージされたもの。
「茉莉がうろうろしてる間にね。似合いそうだなって思ったから。」
「ありがと〜ぅ。玲ちゃん大好き〜v」
これでもかという程天真爛漫、心からの笑顔。
アタシの我慢の限界がきたのを、遠くから見ているように感じた。
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