| 葉月をいくら傷つけても泣かせても、ちっとも満たされない。どんなに優しくされても、触れられても同じ。
ごめん、悪いとは思ってるけど…。私が欲しいのはお前じゃない。
小さい生き物…弱い子供…。私が… 一瞬、恐ろしい事を考えたり、する対象は、皆、愛されるべき者たち。
なんでだろう。もしかしたら 好きだという感情が歪んでいるのかもしれない。
だったら葉月も…? 違うだろうな。
傷つけるのはきっと…お前が私を許すからかな。
ホントは…叱られたい。。本気で…愛する人に叱られたい。 苦しい程に抱きしめられて、諭されたい。
だから ダメなんだよ。葉月。お前は私のいらいらを受けてるだけ…。お前を殴り、傷つける度に私はもっともっと、殴らなければ気が済まなくなるんだよ…。
「紅ちゃん…?」そんなに心配そうに見ないでよ。
「大丈夫だよ。もう帰るね…。」 私は身支度をして、部屋を出る。葉月はあわてて私に追いつき、車を出すといってくれた。 「…ありがとう。」 いいよ、そう言って頭を撫でられる。この人は…。 私なんかのどこを好きでいてくれるのかな。
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