| 「いらっしゃい♪菜種」
にこにこ笑顔でみおちゃんは出迎えてくれた。 美人さんがそうやって笑うと、なんだか可愛くなる。
「おじゃましまーす」 いつもはみおちゃんのお部屋なんだけど、親がいないからってリビングに通された。冷たい麦茶をもらう。
「ねぇ菜種、ご飯どうする?」 「え、全然考えてなかった…どうしよ」 「じゃぁ、2人でありきたりなカレーでも作りますか♪」 「そだね♪」
いつもハッキリしたみおちゃんはなんでも即決。私も見習わないとなぁ…。
「で、お風呂なんだけど…」 「ん?」 「一緒に入らない?」 みおちゃんに上目使いに言われて、ちょっとびっくりしたけど…まぁいっか♪ 「ん。いいよー♪」 「ほんと?良かった」 いつもみたいに私の頭を撫でながらうれしそうな顔。
その後は2人でおしゃべりして、ご飯の買い物に行ったり、ご飯を作ったりした。
「ごちそうさまでしたーっ♪」 「ごちそうさま」 「ちょっと具がおっきかったかもしれないけど、おいしかったね♪」 「そだね。ねぇ菜種、こうやってると新婚さんみたいじゃない?」
ご飯に満足してご機嫌な私に、みおちゃんが綺麗な笑顔で聞いて来た。
「え?んー…うん、そうかな?」 少し戸惑いながらも笑顔で答える私の髪の毛を手に巻き付け、みおちゃんは髪にキスをした。 「みおちゃん…?」
ますます戸惑う私の頭をポンポンと撫で、みおちゃんはイスから立ち上がる。
「お風呂入れて来るよ。菜種は片付けよろしく♪洗ったのはそこに置いとけばいいから」 「あ、うん…」
行っちゃった。
キスされた髪の毛を見つめてみる。そこにはなんの痕もないけど…。
「変なみおちゃん」
呟き、思いを振り切るようイスから立ち上がって、お皿を洗いはじめた。
(携帯)
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