| 彩夏の細い肩に手をかけると、怯えた表情で振り返った。涼子の様な美形ではないし、亜紀のような華やかさもないが、大きな瞳が印象的な、優しい顔立ちをしている。そして、涼子の調教を見て、首筋まで赤らめている顔にはまだ幼さが残っていた。肩にかかる艶やかな黒髪と、透き通るような白い肌をしているが、背中から腰、脚のラインはきゃしゃでか細い。 「動かないで、そのまま涼子を見ていなさい」「はい」 彩夏が涼子の調教に目を戻すと、背後から両手で乳房をつかんだ。彩夏は小さな悲鳴を上げたが、体は動かさない。私の片手に収まる大きさの乳房は、弾力があり熱く火照っていた。薄い胸から速くなっている心臓の鼓動も感じられる。乳房や乳首を愛撫しながら涼子の陰部を見ていると、少しずつ蝋燭が短くなってきた。 涼子はすでに、生徒への性的虐待を告白していた。自分の美しさに憧れる従順な少女に目をつける。特別レッスンで裸にして弄ぶ。弄ばれた少女は、初めて経験した性体験と快楽で涼子に夢中になるが、涼子はすぐに飽きてまた別の少女に手を出す。自殺未遂をした少女も、その中の一人で親に真相が知られ訴訟になりかけていると、告白した。 蝋燭が短くなり、花びらのすぐ上で炎がゆらいでいる。 「助けて下さい。全部話しました。嘘はついてないです。怖い、助けて」 「最後の質問よ。ショーツの染みはどうしてついたの?」 「裸にした生徒を思い出して、レッスン中に一人でした時に汚してしまいました」 「レッスン中に何をしたのよ」 「恥ずかしいけど、オナニーです。生徒の演奏を聴きながら、自分の指で擦りました。熱い、助けて」 涼子がまた悲鳴を上げた。恐怖で体全体が震え、短くなった蝋燭が揺れ倒れそうになっている。「助けてあげて」彩夏も叫んだが、母は、ぎりぎりまで動かなかった。 炎が粘膜を焼く直前に、母が蝋燭を抜いた時、涼子は恐怖のため失禁していた。無毛の股間から尿が内腿を伝い、床に水たまりができている。 「今日はここまでにするわ。後片付けをして、手当をさせなさい」 「かしこまりました」 涼子が「花瓶」から出され、呼ばれた女中により、失禁の後始末もされた。 拘束を解かれた涼子は、全裸のまま母の前に立たされた。無毛の陰部と太腿が、血液の混じった愛液と尿で濡れている。恥辱の後、うなだれている涼子は、それでも美しく、涼子を所有している母を、羨ましいと感じた。 「ごめんなさい。お漏らし、してしまいました」 震える声で涼子が言った。失禁した事でさらに、お仕置きが追加されるのではと怯えているようだ。 「いいのよ。あなたの今日の調教は終り。よく耐えたわ」 母はマスクを脱いで、涼子に近づいた。残酷な表情は消え、やさしく微笑んでいる。 涼子を軽く抱きしめ、額にキスをする。 「耐えた花にはご褒美があるの。お風呂に入って、待っていなさい。今度は天国に行かせてあげる。それと、訴訟の心配はもうしなくていいから安心しなさい」 「ありがとうございます」涙ぐみながら涼子が頭を下げた。 女中がバスタオルで涼子の体を包み、調教室から連れ出した。 「あとはお任せします。娘をよろしくお願いします」 マスクを脱いで、素顔になった母もマヤに頭を下げると調教室を出た。マスクをつけている間は、残酷で厳しい調教人の人格でいる事が花壇の流儀だ。マスクを脱いだ母は、上品な白神家の奥様に戻っていた。
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