| それからはもう、やりたい放題だった。 秘密を守るために遠くの大阪のエグイSMクラブからバケモノみたいな女王様を借りてきて、どちらかを責め抜き、どちらかに私をサーヴィスさせた。 夏美が激しい鞭に泣き叫び、許しを乞うのを眺めながら、レイナの唇と舌をあそこで心ゆくまで味わった。 レイナが浣腸され、栓をされ、 「お願い、トイレに、トイレに……」 と泣き叫ぶのを眺めながら、夏美の指を味わった。 夏美とレイナの強制レズも楽しかった。 特に69! レイナは感じてくると夏美への責めが出来なくなる。 「レイナ! しっかりするのよ!」 気を取り直して夏美の股間に顔を埋めるレイナ! 「親友同士、こんなこと出来て良かったでしょ!」 時には二人並べて浣腸。 そのまま抱き合ってキス。 耐えきれずに二人とも漏らし始める。 それでも離れることは許されない。 キスしながら後ろからダラダラと漏らす、そのへっぴり腰の嫌らしいこと! 二人は私の従順すぎる奴隷になった。 最初のうち、夏美が少しでも反抗的な目を見せると、私は壁に額に入れて貼ってある二人の債券証書を指さすのだった。 それだけで充分、大人しくなった。 一年も経つと、反抗の芽など欠片もないようになった。 夏美が言った。 「本当は、あなたも私たちみたいにされたいんじゃない?」 ギクリとした。 見透かされていた。 「してあげるわよ、優しく。でも徹底的に」 私はドキドキが止まらず、 「いいの?」 と聞いた。 「もちろん。じゃ、服、脱がしてあげる」 「恥ずかしいわ」 「大丈夫よ」 私は全裸になり、磔台に両手両脚を拘束された。 「動けない?」 私は身体を動かして確認した。 「うん」 夏美とレイナは顔を見合わせた。 そして無言で壁の債券証書を取り外し、額から出してびりびりに破き、トイレに流した。 「あなたはここで、誰にも看取られず餓死するのよ」 「何言ってるの?」 「私たち、この一年、この機会を待ってたのよ。従順な奴隷の振りをしながら」 「待って、お金はあるの。お金をあげる。一億円上げる。だから助けて」 「あなたはこの場所、慎重に隠してきたわね。だから誰も探さない。友達もいないから、誰も不思議にも思わないでしょうよ。大丈夫、三日目から何にも考えられなくなるから。意外と楽にいけるものよ。じゃね」 そう言ってアルビレックスの灯りを切り、ドアを閉めた。 私は叫んで叫んで叫んだ! 「助けて! 開けて! 誰か、助けて!」 完全な暗闇、完全な静寂。 私は疲れ果ててぐったりとなった。 座ることも、横たわることも出来ない。 こうやって、死んでいくんだ。 お金なんて、何の役にも立たない。 あの世にも持って行けない。 生まれ変わったら、もっと良く生きよう…… いつの間にか眠り、目が覚めた。 と言うより、睡眠と覚醒の境がなかった。 時間の感覚も。 そして、アルビレックスのドアが開いた。 あまりのまぶしさに目が開けていられない。 徐々に慣れると、レイナだった。 「まだ生きてる」 「助けて!」 「普通に絶望されちゃ、面白くないからね」 と夏美は言った。 「助けてもらえるかもって、はかない希望を抱いて、惨めに死んでいって欲しいの。じゃね」 ふたたびドアが閉まった。 そのドアは二度と開くことはなかった。(終わり。殿堂入り希望です)
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