| 学校の同級生だった理恵を好きになってずっと思い続けて・・ 玉砕覚悟で気持ちを伝えた。 ふられると思っていた。 そして嫌われて離れていくんだろうと・・ でも返ってきた言葉は意外なものだった。
「私も好きだよ」
体が固まって、頭が真っ白になって・・そのときは何が起こったのか判らなかった。 言葉が出ない私に理恵はにっこり笑って「よろしくね」と手を差し出してきた。 それから彼女となって新しい二人の関係がスタートしたのだった。
はじめは思いがけない展開に頭の中はパニックだったけど、それも時間が経つにつれて落ち着き、思いが叶った喜びが後から後からわき上がってきた。 彼女になってくれた・・自分の彼女なんだ・・ そう思うたびに顔がつい緩んでしまう。
「涼ったら・・何をにやついてるわけ?」 ハッとした。 そうだ理恵と今買い物に来てたんだ。 また思い出して笑ってた・・ 「まーた妄想の世界に使ってたんでしょー?やらしー」 「そ、そんなんじゃないって」 理恵は意地悪そうに笑うとトトトと先に歩いていってウィンドウの中をのぞいている。 フワリとした柔らかいセミロングの髪。 風に揺れる髪をかき上げる仕草・・
どこにもいかないで・・ ずっと私のそばにいて・・
強い思いが胸を締め付けた
ずっと変わらないで理恵はいてくれる。 半年後も、1年後も、ずっと・・ずっと・・
だけど信じる気持ちの反面、不安がどうしてもよぎる
その不安が思いより早く現実に姿をかえてやってきたのだった
続く
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