| 私が引っ越してきたマンションには夫の上司も住んでいた。
とはいえ、私たち夫婦とは違い、夫の上司は最上階。 私たちは運よくこのマンションに入居できただけで 正直こんな高級マンションでなくても・・・私はそう思っていた。
「あら?新庄さん?」 声をかけられて振り向くとそこには上司の奥様がいた。慌てて頭を下げる。 「高梨部長の奥様?あ・・そのいつも主人がお世話になっておりますっ。」 高梨部長は夫の直接の上司だった。 「時間あるならうちにこない?そうそう確かあなたのご主人と出張に出てるし私も暇なのよ。」 部下の妻である私が逆らえるわけがない。 買い物の帰りだったのでそれだけ置いて後程伺うと伝えた。
緊張する私を気遣ってくれているのか部長の奥様はいろいろと話かけてくれ 少しずつ私の緊張もほぐれていった。
「・・・葵さんだったわね?実は私あなたにとても興味があるの。」 「私に?ですか?」 何一つ勝っているとこがない私にどんな興味があるというのか。 まったくわけがわからない私に奥様は話を続けた。 「えぇ。その若くて綺麗なからだに・・・ね。」 「・・・???」 確かに年齢だけは私のほうが若いけれど。綺麗?からだ?
わけがわからずきょとんとしていると急な眠気に襲われそのまま意識を失った・・・。
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