| 「ん……。寒っ」僕は目を擦り時計をみる。 12:45… 昼過ぎだ。隣には生まれたままの姿の忍。体を丸めて布団に入っている。そりゃ寒いよ…真冬だもの。 布団を肩までしっかりかけてやり、僕はベッドから降りようと背を向けた時。 「ゆうちゃん…」 「…起きてたの?」 「うんちょっと前だけどね。…」 「そか。起こしちゃったかと思った…。ん、シャワー浴びてくるよ。」 僕が腰をあげると同時に腕を捕まれる。 「……?」 忍を見る。 「私と…」 僕は言葉を遮り忍を抱き締める。 「!?……」 「しの、ごめん。付き合えない…まだ気持ちの整理がつかない。まだ…茜が好きだから」 「ぅ…ん…だよね…ごめんね」 俯いている忍。 「それでもゆうちゃんが好き。私諦めないから…」 「………」 僕はバスルームに向かった…。
「ゆうちゃん?私帰るから…鍵ポストね」 「あぁ…気をつけて帰ってね」 カッチャン。…カランッ。鍵がポストに入った。
「く…うっ…うぁぁぁぁ…っ…ぐっ」 我慢していたモノが一気に湧き出る。溢れる涙と溢れる想いが止められなかった…。
(携帯)
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