| 2005/02/21(Mon) 12:23:00 編集(投稿者)
STAGE3 屈辱の一夜
-------------------------------------------------------------------------------- 火照る体を持て余し震える聖をベットに横たえ、那智は頬に髪に口づけを落としながら、捕らえた哀れなその人を観察していた。 カモミールに混ぜた媚薬は無味無臭で効果が現れるのに幾許かの時間を要するが効き目は絶大だ。捕らえたスパイの口を割らせる拷問用のものだった。その媚薬を父が総合病院の院長を勤める医師ということで、薬に対しての並々ならぬコネクションがあるからこそ、大学生の身分の那智が手に入れられたのだが、聖は汗まみれになりながらも未だ理性を総動員させて皮膚のずっと奥から湧き上がってくるものと対峙してる。プロのスパイでも、吊るし上げられた手を自慰の為に使おうともがき、最後には敵に恥じも外聞も捨て男性器を入れてくれと哀願するというのにだ。 「辛いでしょう? 自慰の趣味等ないというのなら、僕にお願いしてみては如何です?」 言いながら那智は聖に貸し与えたゲスト用の白いネグリジェのボタンの二つまで開け上気した鎖骨に唇を這わす。 綺麗で可憐な女だと思う。オリーブブラウンに髪の毛を染め、本人は少し擦れた感じを漂わせているつもりらしいが、すっと通った鼻梁といい、特別なリップクリームでも使っているのか赤子のようなピンクの唇に、純真さを見て窺えるアーモンドアイは、聖の生まれ持った品位を揺ぎ無いものとしている。 そして、しっかりと手入れの行き届いた木目細かな肌は、童顔ということを差し引いても聖を実年齢よりずっと幼く見せていた。 「素晴らしく綺麗な肌だ。すっぴんの方が綺麗な24歳なんて、僕は今までお目にかかったことがありませんよ。」 那智は目を眇め、聖の素の美貌を眺める。吸い付くような肌に触れるとびくっと体を震わせつつ不機嫌な視線が刃を向けるが、それには別段恐れ等感じない。 金持ちで頭の切れる那智は十代だったが、幸か不幸か修羅場慣れしている。生意気だと容赦なく向かってくる相手の拳に晒される事等日常茶飯事だったが、護身術以外にも本格的に武道で体を鍛え上げ、未だ嘗て敗者に回った事などない。聖の睨みは鋭敏ではあったが、そんな那智を怯ませる程のものではなかった。 「素直じゃないというより、こういうことに疎いんですかね?、貴女は。」 憎々しげに見上げる聖の瞳を笑みで持って見詰め返す那智。ネグリジェの裾をたくし上げ、強引に左右の脚を割ろうとする。 「な・・・ぜ、私をこんな目に?」
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