| ―3時間前― 「美月〜、お弁当できたよ。 そろそろ出発しよう〜」 花はキッチンでお弁当を包みバスケットに入れている真っ最中だった。 「うん…。もうちょっと…」 美月はなにやら準備に手間取っている様子。 なかなか部屋から出てこない。 ガチャっ 「美月何してるの? ……きゃっ!!」 言うや否や花はベッドに押し倒されていた。 「実はね、花にはこっちと…こっち…どっちが似合うかなぁって考えてたの」 美月はにこにこしながら、両手をあげて花の上で話す。 花がその右手と左手を見た。 「……!!」 その手には卵型のローターと紐といってもいいような白のTバック。 美月はまるで好きなケーキをどっちから食べるか決めかねるような顔で悩んでいる。 「そっかぁ〜!」 という美月の声で花は放心状態から解放された。 しかし、彼女はすぐ「さっきの状態でいたほうがよかった…」と思うのだ。
(携帯)
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