| 私と鈴ちゃんは料理を任された、邦様曰く、キワモノ料理がでてくるのが楽しみらしい・・・・・、二人であっと言わせてやる。
「ぎゃ!ゴキブリ!」
「凛ちゃん、怖がりすぎー」
二人で作る、もう料理の上手下手は気にしなかった、ただ料理に集中した。
何かが割れる音、誰かが厨房に走ってくる、見えたのは、劉蓮だった。
手に壷を持ってる、高いやつだ、額からは血を流している、劉蓮が壷を持ってここにいるってことは、泥棒したってこと。
「凛ちゃん!鈴ちゃん逃げなさい!」
蓮さんの悲痛な叫び声、ひょっとしたら蓮さんは何かされたのかもしれない。
許せなかった、こんな奴に、だけど先に動いたのは鈴ちゃんだった。
「たあ!!」
勢いをつけてのキック、劉蓮はその衝撃で倒れた、壷は庇ったから割れてない、私は即座に劉蓮の足を掴んだ。
「離しな!この小娘!」
劉蓮はもう片方の足で私を蹴った、だけど私は離さなかった、鈴ちゃんも戦ったもの。
いきなり劉蓮が黙った、蹴り攻撃も止んだ、おそるおそる見て見ると、肩から血を流し片手で棒を持った蓮さんがいた。
「はあはあ、逃げなさいっていったじゃない・・・・・・・でもお手柄」
その後、すごく冷たい顔の邦様が現れ、劉蓮を刑史に渡した、邦様はこの国のえらい人の親族で、劉蓮は死刑になってもおかしくなかった。
「がんばったわね凛に鈴、蓮もあなたたちがいなかったら取り逃がしてたと思うわ」
邦様が蓮さんの腕に包帯を巻きながら言う、私たちは照れてしまって顔が赤くなった。
「ご褒美上げないとね・・・・・・凛はあとで私の部屋に来なさい」
私の胸は期待に膨らんだ。
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