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■2267 / 親記事)  蝶々夫人-論渮 舗戚弉
  
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(1回)-(2005/08/24(Wed) 00:18:43)
    此れは、或る時代の、ヨーロッパの或る国の物語…

     街には噂があった。
     とある故公爵未亡人、通称マダム バタフライは黒髪の日本人。恐ろしく美しいがその正体は鬼畜で、人の生き血を吸って生きている。  公爵も、生き血を吸われて死んだとさ。

     下町で生きていたマリアも、噂を聞いていた。
     そして、いつも思っていた。
     何故、同じ日本人の血を持つのにこうも違うのか…
     マリアは『真里亜』と書く。すなわち、日本人の名なのだが、事情が違う。
     マダム バタフライは公爵に見初められ、そして先立たれた。しかし、マリアは男爵の気紛れで、行きずりの日本人との間に成された子。行きずりの恋の結末は、いわゆるお決まりのパターンで「捨てられた子」なのだった。
     マリアは捨てられた子。

     未開の国、東洋の混血児。

     近くて遠い二人の出会いから、物語は始まる…。

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■2268 / ResNo.1)  蝶々夫人
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(2回)-(2005/08/24(Wed) 00:42:25)
     とある国の下町。
     ここは、イヤになるくらい夢も希望も何もない毎日。
     餓死、伝染病、スリ、そして売春。
     マリアも少しばかりのスリと売春の稼ぎで、今日明日の命を食いつないでいた。
     そしてそれは、ずっと続いていくと思っていたのに、ある日突然、ひょんな事で、人生が変わった。
    「サー、アタシを買ってくれない?」
     いつものように少しばかり身なりの良い紳士を捕まえようとしていたら、後ろから腕を捕まれた。
     長身で若く、声をかけた紳士よりも明らかに身なりの違う雰囲気だった。
    「失礼」
     頭より20センチは高いと思われる場所から、彼、いや、彼女は言った。
    「せっかく貴男にお声をかけたのですが、彼女はわたしが買い取りたいのです」
     と。
     紳士はわけがわからないまま逃げるように去ったが、あたしはもっとわけがわからない。
     ただ突然の出来事に、唖然とするばかりだった。
     そんなあたしに構わず、彼、いや、彼女は続けた。
    「わたしはマダム バタフライの執事をしております、アレクと申します。今宵は、貴女を言い値で買い取りたい」
     スーツにネクタイ、紳士のような身なりだったが、あたしがこの人が女だと気付くのに時間はかからなかった。
    「貴女を蝶々屋敷(バタフライハウス)へ連れていき、立派な貴婦人にいたします」
    「はい…」
     明日の命も知れないあたしに舞い込んだ幸運。
     恐い噂もある蝶々夫人の屋敷へ行くには不安があったけれど、これも何かの運命だとあたしは付いていく事にした。
     これからの先に、何が待ち受けていたかも知らずに…。

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■2269 / ResNo.2)  蝶々夫人B
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(3回)-(2005/08/24(Wed) 00:56:59)
     生まれて初めて乗る貴族様の馬車に揺られて、マダムの屋敷へ向かった。
     始終、アレクはこれまでにはいない、あたしの知る紳士よりも紳士的な態度であたしに接してくれた。
    「マリア、これから貴女は、ここで素敵な貴婦人になるのです。まずはその身を清め食事をとり、マダムに謁見をしていただきます」
     確かに、この汚れた身なりじゃあ、王家にも所縁ある貴族様とご対面なんてできない。
     シャワーに入るとあたし自身ですら知らなかったあたしが鏡に移り、テーブルには見たこともないようなご馳走が並び、それをあたしはテーブルマナーそっちのけで貪った。
     アレクも、その事は何も言わなかった。
    「マリア、そのデザートを食べたら、次には謁見ですよ」
    「うん!!!」
     あたしは最後のジェラートを食べてからの記憶を失った…

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■2270 / ResNo.3)  蝶々夫人C
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(4回)-(2005/08/24(Wed) 01:13:56)
     意識を取り戻したとき、あたしはとんでもない姿になっていた。
     全裸で、両腕を天井からの鎖に繋がれていたのだ。 薄暗い部屋で、あたしの周囲にだけたくさんの蝋燭が灯り、妖しげな空気が漂っていた。
     目の前には、アレクと、黒いびいどろにダイヤをちりばめたのドレスの、貴婦人。
     あれが、マダム バタフライ…
     遠い意識の中、直感的に思った。
    「マダム。あれが、下町の売春婦をしていたマリアです。〇〇男爵と東洋女との間に生まれ、スリや売春で生計をたてていました」
    「ありがとう、アレク。もういいわ、目を覚ましたようだから」
     夫人は調べをつけていたらしいアレクの解説を遮り、あたしに歩み寄った。
     長い黒髪、日本人、いや、黄色人種とは思えない白い肌を目元と口元のほくろが強調している。
    「ごきげんよう、マドメモアゼル マリア。これから、謁見を始めましょう」
     何がなんだかわからないあたしに、夫人はとんでもない事を言いだした。
    「貴女には、わたくしのお人形になっていただきますわ。」


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■2271 / ResNo.4)  蝶々夫人C
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(5回)-(2005/08/24(Wed) 01:40:43)
     夫人は、獲物を狙う蛇のような目つきをしていた。
    「貴女、鎖がよく似合うわね。アレク、用意を」
     アレクが用意したのは、ずらりと揃った、いわゆる大人の玩具。
    「さぁ、謁見よ。アレク、マリアの秘部を濡らし、クリトリスを勃起させなさい」
    「はい」
     ずっと変わらないスーツ姿のアレクが、ずっと変わらない無表情であたしに近付き、両の脚をぐいと広げた。
     そして、大切なところを舐めあげる。
    ピチャ、ピチャと次第に音をたてだして。触れなくても濡れてゆくのが自分でもわかる。
    「あ、あぁっ…」
     感じだしたところで、指でクリトリスを激しく揺さ振りだした。
    「ああぁぁっ!!!イイッ…」
     マダムの命令どおり、濡らして勃起させるだけの行為。
    「一度、軽くイカせてみなさい」
     マダムが命じると、やはりまた「はい」とだけ返事をして、勃起したクリトリスを激しく揺さ振られ、あたしはイッてしまった。
    「あぁんっ!!!」
    「いやらしいのね、アレクに少しイジられただけで。でも、まだまだ謁見はこれからよ。楽しませてちょうだいね」

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■2287 / ResNo.5)  面白い!!
□投稿者/ 時雨 一般人(1回)-(2005/08/27(Sat) 06:53:24)
    続き期待しています

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■2312 / ResNo.6)  時雨さま
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(6回)-(2005/08/31(Wed) 00:17:36)
    メッセージをいただき、ありがとうございます(^^)
    タイトルを文字化けをさせたり番号を打ち間違えたりと失敗だらけでお見苦しい点も多々ありますが、楽しんでいただけるように頑張りたいと思いますので続きもどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m

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■2313 / ResNo.7)  蝶々夫人E
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(7回)-(2005/08/31(Wed) 00:50:54)
     皆が言う東洋人のイメージとはかけ離れた、美しくも妖しいマダムの笑みにゾクリとした。
    「マダム、次のご命令は」
     変わらず淡々とした口調のアレクに、マダムは命じた。
    「そうね、クリキャップをしたらかわいいかしら。アレク、わたくしの事も、慰めて。このかわいらしいお嬢さんの事は、それからよ」
    「はい」
     アレクは道具箱にずらりと並べられた玩具の中からクリキャップを取出し、あくまでも事務的な作業をするかのようにマリアのクリトリスにそれを装着させた。
    「あぁんッッ!!!」
     無機質な感触で、膨らんだクリトリスに吸い付くクリキャップ。その上、アレクの無表情で事務的な態度は、マリアの中のマゾヒストを刺激させるには十分だった。
    「あぁ…ん…」
     誰が何をしなくても、クリキャップは、容赦なくマリアのクリトリスを刺激する。
    「マリア、その姿、とても似合っているわ。ヒクヒクしたクリトリスも、とてもかわいらしいこと。さあ、アレク。このお嬢さんに、たくさん楽しませてもらいましょうね」
     闇に照らされた、黒いコルセット姿のマダム。ふくよかな胸とすらりと伸びた脚に、黒と紅の色をした蝶が飛んでいた。

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■2314 / ResNo.8)  蝶々夫人F
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(8回)-(2005/08/31(Wed) 01:31:32)
    黒に金の薔薇装飾が施された腰掛け椅子に座り、脚を開いたマダムの白い肌に咲く大輪の薔薇に、アレクは跪いた。
     あたしのときと違い、たっぷりと丁寧に舐めあげる。
    「あぁっ、アレク…いいわ、とてもいい気持ちよ…」
    「マダム、ここですか、それとも今日はこちらですか」
    「あぁん、アレク、わかっているくせに。ああ…」
       部屋に濡れた声と、音が響いた。
     それを目の前にして両手を繋がれて身動きがとれないのに、ひたすら吸い付くクリキャップ。
     部屋に焚かれているであろう香には、媚薬効果があるのだろう。
     全身の淫欲中枢をひたすら刺激され続けるだけの時間だ。
    「あああっ…!!!」
     耐え切れずに声が出た。
     見なければいい。
     頭ではわかっているのに、目を反らす事ができない。
    「まあ。お嬢さんが、みているわ。アレク」
     
    「全ては、マダムの御為にございます」
     アレクの大きな手が、トップレスのマダムの胸にを鷲掴みにする。紅く火照った乳首を掌で刺激していた。
    「あぁっ、あ…アレク、わたくしを、愛してちょうだい」
    「御意」
     アレクの薄い口唇が、マダムのクリトリスに吸い付く。
    「あああ…、もっと、強く吸ってちょうだい、もっとよ!!!」
     髪を乱しながら喘ぐマダムの姿を見て、あたしもまた絶頂を迎えそうになっていた。
     クリトリスがヒクつけばヒクつくほど、クリキャップは強く吸い付いてくる。
    「クリが、クリがあ…っ!!! 熱いよぉ…」

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■2315 / ResNo.9)  蝶々夫人G
□投稿者/ 花菖蒲 一般人(9回)-(2005/08/31(Wed) 02:00:48)
    「アレク、犯して…指でわたくしを犯して!!!」
     アレクの長い指が、マダムの中へ入ってゆく。

     あたしのときと同じ、激しく動く指。
     ただ、マダムとあたしとでは大きく違う意味があっただけ。
    「手を止めないで、強く吸って」
     柔らかい乳房が、形が崩れるほど揉みしだかれる。
     クリトリスは吸い付かれるのに、何の愛撫もない事がこんなにももどかしく思えるなんて。
     あたしもあの美しいひとのように、愛されたい… 
     世にも美しく淫らに舞う、マダム バタフライ。
    「ああっ…お嬢さん、よく御覧なさいな」
     そう言って、華麗に舞いとげた。

    「さあ、次は貴女の番ね。マリア、愛してあげるわ」
     ほんのりと赤みを帯びた肌のマダム。黒い髪と陰毛が、色香を強調している。
    「アレク。先日、誂えたものを」
    「はい」
     道具箱から手渡されたものは、黒く光る、彫刻の細工が施されたオブジェのようなバイブレーターだった。

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