SMビアンエッセイ♪

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■3152 / ResNo.20)  望-17
  
□投稿者/ 麻琴 付き人(74回)-(2006/05/14(Sun) 21:34:50)

    『・・・・』

    『私では力になれないわ。

    何を助言したらいいかもわからないもの』

    私は正直そう思った。

    『一緒に行ってもらえない?』

    『え?』

    『明日の夜、私と一緒に』

    『こ、紺野さん?』

    『悪いと思ってる。思ってるの。

    でも、松下さんしかいないの。

    お願い!助けて』

    『た、助けてって・・・言われても・・・』

    困った話だ。

    聞かなきゃよかったと思ってももう遅い。

    要は、紺野さんと二人、K議員の言うままにレズプレイしろってことよね?

    それをK議員は見て喜ぶってことか・・・・

    一瞬、有紀の顔が目の前に浮かんだ。

    ダメダメダメダメダメダメ!

    絶対ダメ!

    私は頭の中で頭を振った。

    紺野さんには悪いけど、無理な話だ。

    『紺野さん。

    なんとか出来るものなら協力したいけど、

    やっぱり受けることが出来ない相談だわ。

    それに、K議員の要求は段々エスカレートしてくるんじゃない?

    今回乗り切ったところで、次回はどうするの?

    きっと、もっと難題になるんじゃない?』

    『目の前が真っ暗なのに、次回のことなんて・・・・

    それに・・もう遅いの。遅いのよ。

    松下さん、もう逃げられない』

    『え?』

    『・・・・・・』

    なんだかヤな空気が流れた。

    『ま、まさか。

    このお店・・・・・』

    『・・・・

    とにかく明日、お願いします。』

    と言い残して、紺野さんはお店を後にした。

    私はいろんなことが頭の中でグルグルになりながら、

    お店の人に伝票を渡しお財布を出しかけた。

    『本日はありがとうございました。

    お会計は承っております。





    K様から・・・・』
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■3154 / ResNo.21)  読み応えあります
□投稿者/ NANA 一般人(1回)-(2006/05/15(Mon) 11:44:40)
    麻琴さんの作品は、どれも大人対象って感じですね。私にとってはドキドキものです。続きを楽しみにしています。
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■3159 / ResNo.22)  NANAさん。ありがとうございます。
□投稿者/ 麻琴 付き人(75回)-(2006/05/16(Tue) 01:03:24)
    大人対象・・・ですか(笑)恐縮です。幅広い方にお読みいただけると嬉しいので、題材はいろいろと考えたいと思います。
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■3168 / ResNo.23)  望-18
□投稿者/ 麻琴 付き人(80回)-(2006/05/17(Wed) 23:18:31)
    どうやって帰宅したか覚えていない。

    救われたのは、有紀は仕事に追われ、部屋にこもり切りだったってことだ。

    ベッドに入ってもちっとも眠れない。

    時刻は午前4時。もう外は朝を迎え始めている。

    時刻は5時。

    結局一睡も出来なかった。

    6時になり支度をはじめ、いつも通り家を出ようと鍵を手にした。

    鍵にポストイットが貼られており、

    [Dear望

     朝早くから晩くまでお疲れさん!

     政治の世界で汚れないでね♪

     愛してる★

     行ってらっしゃい

     from有紀]

    今夜起ることから多分私は逃れられない。

    力を持っている議員がどんなもんかよくわかっているのだ。

    自分の欲求を満たすことにイトメをつけない人種だ。

    私は有紀のメッセージを定期入れに挟んで出かけた。

    『おはようございます』

    ブースに入ったときには紺野さんはもう来ていた。

    『おはようざいます・・・・・

    昨日はごめんなさい。

    そして・・・・今日もごめんなさい』

    私は返す言葉が出なかった。

    デスクの電話がなり、会話から逃げる様に電話に出た。

    そしてまた、多忙な一日の始まり。

    紺野さんとは言葉を交わすどころか、

    顔を合わせることもなく17時になった。
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■3169 / ResNo.24)  望-19
□投稿者/ 麻琴 付き人(81回)-(2006/05/17(Wed) 23:19:14)
    2006/09/04(Mon) 14:21:53 編集(投稿者)

    『松下さん。18時半に下に車が迎えに来るの。

    ・・・・

    本当にごめんなさい。』

    何度、返す言葉を失っただろうか。

    意思とは別に、決心は出来ている。

    行くしかないのだ。

    職を失えば逃れられる?

    考えなかったわけじゃない。が、選択肢はないだろう。

    18時20分

    私は紺野さんに声をかけた。

    『行きましょうか。30分でしょ?』

    紺野さんは無言で頷き、地下駐車場に向かった。

    途中、紺野さんは小さな声で

    『ごめんなさい』

    とだけ言った。

    地下に降りると、スモークがベタ貼りの黒い車のドアの前に、

    白い手袋をした運転手が立っていた。

    私達の姿をみつけると、静かに一礼した。

    『お待ちしておりました。

    どうぞ』

    後部席のドアが開けられ、私達は中に入った。

    『暫く走ります』

    と一言告げると、運転手は後部座席との間仕切りにスイッチを入れた。
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■3170 / ResNo.25)  望-20
□投稿者/ 麻琴 付き人(82回)-(2006/05/17(Wed) 23:19:53)
    車という個室の中の、後部座席という個室?

    暫く走るって、どこに向かうんだろ。

    でも目隠しをされるでもないわけだから、監禁ってことはなさそうだ。

    私は窓の外を眺めていた。

    すると、すぐ横に紺野さん近づいて来てそっと手を握ってきた。

    一瞬手を引っ込め様としたが、紺野さんの力の方が強かった。

    『女性と経験はある?』

    紺野さんが聞いてきた。

    私は答えに困った。窓の外に目を向けたまま

    『聞いてどうするの?これから起る事態に変わりはないでしょ?』

    意地悪のつもりはなかった。

    正直に口から出た言葉だった。

    それに、私は根っからのタチだ。

    責めることはあっても責められる様なこになったら・・・どうする!?

    耐えられるだろうか。

    突然紺野さんの手が私の胸に伸びた。

    ブラウスの胸元からスーっと斜めに滑り込んだ手は、そのままブラの中に。

    自分の意思がないままに触られたことがない乳房に指先が触れた。

    『なにするの!』

    自分でも驚くほど大きな声で怒鳴ってしまった。

    でも、紺野さんはひるむ様子もなく

    『私、松下さんとだったら大丈夫。

    K議員に触れらるのも触れるのも嫌!

    我慢出来ない』

    そう言って私の胸をわしずかみにし、揉み始めた。

    なんとか紺野さんの手を離し、

    『K議員が何を企んでいるか知らないけど、

    少なくともあなたの意思はないはずよ。

    どうしてこんなことを』

    私は有紀が(どうしても!)と望んだときだけ軽く体に触れさせるが、

    それ以外は拒否してきたのだ。

    自分のスタイルだったしポリシーだった。

    それが、こんな形で・・・・・

    怒りなのかなんなのか自分でも分からなかったが、ムショーにイライラしていた。

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■3171 / ResNo.26)  望-21
□投稿者/ 麻琴 付き人(83回)-(2006/05/17(Wed) 23:20:52)
    それからは目的地到着までは、お互い左右のドアにくっついた感じで、

    それぞれの窓の外を見ていた。

    どうやら熱海方面に車を走らせている様だ。

    しかし、2時間近く走ることになるだろう。

    遅くなる。と思った。

    一応、有紀には今日はトラブルが発生したので帰宅時間は分からないとは伝えてある。

    帰宅できないときもあったが、必ずメールを送ってきた。

    今夜の状況が分からないが、有紀と連絡が取れない状況になりはしないだろか・・・

    それが気がかりだった。

    修善寺か?

    K議員の別荘にでも行くのだろうか。

    海が見えていたかと思うと一気に林の中に入り込み、

    間もなく・・・・車はある別荘の前で止まった。

    運転手が後部座席のそれぞれのドアを開けてくれ、私達は修善寺の地に足をつけた。

    『お足元にお気をつけいただき、こちらへどうぞ』

    運転手は私達を別荘の玄関に導き、

    インタホンで何やら話をしている。

    『では、こちらよりお入りください。』

    薄暗いため、外観がはっきり確認出来ないが、

    一種のログハウスの様だ。

    しかし、かなり大きいことだけはわかる。

    三階建てかな?

    丁寧なお辞儀を背に受けながら、私達は大きなドアを押そうとした。

    すると中からドアを開けてくれる人がいた。

    私達の案内役は男性の運転手から、タキシード姿の女性に変わった。

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■3177 / ResNo.27)  望-22
□投稿者/ 麻琴 付き人(85回)-(2006/05/18(Thu) 23:51:26)
    聡明そうな、長身の女性だ。

    ハーフか?

    口角がキュッと上がり、薄い唇。

    髪は毛先だけのウェブでラインが細い。

    私よりも5センチは背が高いかもしれない。

    案内されたところはエレベータ。

    タチの臭いを感じながら、私は平静を装った。

    案内されたところはエレベータ。

    てっきり上にあがるものだと思い込んでいたため、下に移動したときはビビッた。

    ゆっくりな移動だが、地下二階といったところか?

    エレベーターの扉が開い目の前に、K議員は立っていた。

    官邸で見るときと同じ、いかにも高価そうなスーツ姿で。

    これから打ち合わせとでもいう普通の空気を感じさせる顔で。

    K議員は普通に立っていた。

    しかし、私の口から普通に挨拶の言葉は出なかった。

    紺野さんは下を向いている。

    『いらっしゃい。

    咲子。

    松下望さん。』

    国会で発言のときの声と違い、

    柔らかい声の中に凄みを感じる。

    『さぁ、こちらへどーぞ』

    一つのドアを開けたK議員の後に続いた。

    何もない部屋。

    入ってすぐ右手にドア。

    部屋の真ん中にキングサイズのベッドが一つ。

    ただそれだけ。

    奇抜な部屋でも豪華な部屋でもない。

    私の部屋の3倍はありそうだから、

    20畳以上の広さだろうか。

    床も壁も天井も白で統一され、

    ベッドは黒。

    シーツは黒。

    カバーも黒。

    よく見るとベッドの横にクリスタルな椅子が一つ。

    ガラス?

    その椅子にK議員が座ってベッド上のプレイを眺めるってわけ?

    おや?

    ブラインドが一箇所かかっている。

    窓?

    地下に窓?

    いろんなことを考えながら部屋を見回していた。

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■3178 / ResNo.28)  望-23
□投稿者/ 麻琴 付き人(86回)-(2006/05/18(Thu) 23:52:23)
    『咲子。彼女は全て承知の上でこちらに?』

    『私を助けて欲しいとお願いしました。』

    『そう。

    そしてここに彼女がいるということは、承知したということね。

    いい友達がいて良かったわね』

    微笑んでいる。

    K議員は微笑んでいる。

    『望。

    こちらにいらっしゃい。

    私は常に心変わりしているの。

    だから1,2度で飽きるからご安心なさい。

    そう。1、2度よ。』

    近づいた私の頭をなでながら言う。

    『本当は私が・・・と思ったのだけど、

    結構体力いるでしょ?

    もう若くなのよ。私も。

    だから今では、視覚や聴覚の刺激に感じるの。

    たまらなく感じるの。

    だからたくさん私を満足させて頂戴。

    悪いようにはしないわ。

    あなたの人生。

    ね?望』

    と言いながら人差し指で私の唇をなぞり、

    口の中に入れてきた。

    私はどうすることも出来ず、そのままK議員の人差し指を銜える格好になった。

    『おしゃぶりなさい。

    舌を使って。

    いいと言うまで吸うのよ。』

    従うしかなかった。

    私はゆっくり舌を指に絡めた。

    有紀の細い指先と違い、

    太く締まりのない指肉。

    顔は化粧で飾られても、

    手や指は歳を隠せない。

    だんだん唾液が溢れ、

    指を吸うとチュウチュウ音が出る様になった。

    K議員は指を根元まで押し込み指輪が歯に当たる。

    『指と指の間が好きなの』

    と言う。

    私は舌先で指の間をなぞりはじめた。

    K議員は静かに感じている様だ。

    感じてるときは目を見ればわかる。

    『そのまま口で指輪を外して』

    太い金の指輪。

    大きな石が一つ。

    両手で3つの指に指輪をはめている。

    人差し指の指輪を口の中に落とした。

    K議員はガラスの器を指し出し、

    『ここに吐きなさい』

    と言う。

    チャリン

    指はがはめられている全ての指に同じことを求められた。

    『指輪は、はめるも外すもお口が最高』

    と言いながら笑っている。

    なんだこいつ。

    おかしんじゃないか?

    しかし逆らえない。

    逆らうとどうなる?

    試すか?

    いや、そんな度胸はない。

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■3179 / ResNo.29)  望-24
□投稿者/ 麻琴 付き人(87回)-(2006/05/18(Thu) 23:53:00)
    ふと後を振り向くと、

    紺野さんはいつの間にかシャワーを浴びたのか、バスタオルを巻いて立っていた。

    『さぁ、望もシャワーを浴びていらっしゃい。

    その白い肌が、ほんのり桜色になるまで体を温めてくるのよ。

    さぁ。』

    軽く背中を押された。

    私は紺野さんから目を離すことが出来ず、

    見つめたままゆっくりと歩き、この部屋入ってすぐのドアに向かった。

    前面鏡張り。

    そしてシンプルにシャワーのみ。

    それにしても広い。

    暫く立ち尽くしていたが、ここで考えても仕方がない。

    とにかく終らせなきゃ。

    さっき言ってたじゃない。

    1、2度で飽きるって。

    早く飽きてもらい、私のことなんて忘れてくれればそれでいい。

    巻き込まれたアクシデント。

    大したことじゃない。

    私は迷いを吹っ切り、熱いシャワーで体を叩いた。

    一気に湯気が立ち込める。

    しかし、まったく曇りを見せない壁の鏡。

    シャワーヘッドの握り部分に小さな三つのボタンがあった。

    そして小さな文字で“ローズ・シトラス・ムスク”と書かれている。

    ローズを押した。

    シャワーのお湯と一緒にボディーソープが出てきている。

    私は、お金があってもこのシャワーはいらないと思った。

    ローズの香りに包まれたまま、私はバスタオルを体にまとい、シャワールームを出た。

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