SMビアンエッセイ♪

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■5295 / ResNo.30)  続きが読みたいです
  
□投稿者/ ヒロミ 一般人(1回)-(2008/03/16(Sun) 22:09:40)
    涼子を見つめながら、わたしも一緒に・・・

    (携帯)
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■5314 / ResNo.31)  続きが
□投稿者/ Jin 一般人(1回)-(2008/03/23(Sun) 23:28:54)
    気になります!
    超スキな作品です!
    早めなうp希望★
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■5332 / ResNo.32)  面白い!
□投稿者/ mal 一般人(1回)-(2008/04/13(Sun) 17:03:37)
    これからどうなっていくのかドキドキです!
    続き、お待ちしてま〜す♪
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■5337 / ResNo.33)  人体観測。16
□投稿者/ JEE 一般人(1回)-(2008/04/21(Mon) 21:51:44)
    キーンコーン・・・

    「ふあぁ……終わったぁ…」

    「どしたの〜ゆう、いつにもましてめちゃ眠そうじゃん」

    ホームルームが終わり、例によって寄ってくるのは、
    岡村春乃と神坂澄香である。

    春乃は小柄でぽっちゃりめのかわいらしい女の子だ。
    おだんごにした栗色の髪にくりくりの眼。身長差のかなりある裕を
    上目づかいに見てくるその姿は・・・

    さながら、ミニチュアダックスフント。

    妹のように裕になついてくるのが、兄弟のいない裕にとっては
    嬉しかった。


    そんな春乃とは打って変わって澄香は、裕には負けるものの
    こちらも背が高く、しかも細い。
    いわゆるモデル体型というやつだ。
    さらに美人というに何のためらいも感じない顔立ちと明晰な頭脳を
    持ち合わせている羨ましい奴だった。ただ・・・

    「どーせまた深夜までバカみたいにぼけーっと星でも眺めてたんじゃないの」

    ・・・性格は、ややキツイ。

    「おいおい・・・そりゃひどいんでないの、澄香サマ。
     確かに望遠鏡は覗いてたけどさ(笑)」

    実際にはその後、涼子の謎の視線の意味を考えていて、
    しばらく眠れなかったのだが。

    「ゆう〜明日休みだしどっか遊びにいこ?」

    何のフォローもないまま春乃が裕の袖を引っ張る。
    マイペースな娘だ。

    「あ〜…ごめん、今日用事あるんだよね」

    「え〜〜〜…ゆう最近冷たいよぉ〜」
    ぷう、とかわいらしく頬をふくらませて不服の意をあらわす。

    「マジごめん!今度あそぼ、な?
    澄香、春乃頼むわ」

    「あいよ」

    むくれている春乃とひょうひょうとした澄香の二人に
    別れを告げて涼子の教室へと向かう。

    最近冷たい、か。確かに・・・
    ここんとこなんだかんだで涼子に夢中だったからなぁ・・・
    今度ちゃんと付き合わなきゃな。

    裕にとっても二人は大事な友達だ。


    ひととおり反省したあと、裕はとりあえずこの後の
    お楽しみに集中することにして頭を切り替えた。

    「りょ〜こちゃん♪準備できた?」

    「あ、裕。…うん、いいよ。行こっか」
    席で友人と談笑していた涼子が立ち上がる。

    昨日のことがひっかかっていた裕だったが、
    涼子の態度に不自然さはなかった。

    あの視線はいったい、ただの偶然だったのだろうか。

    涼子は宿泊用の荷物を持ってきており、
    通学鞄のほかにおおきめのトートバッグが机に乗っている。
    重そうにそれを掴むと、友人に別れを告げて廊下に出てきた。


    「家近いんだからいったん荷物とりに帰ってもよかったのに。
     ・・・もちろん、私もついてくけど(笑)」

    「いーの。面倒だし、あがりこまれても困るしね(笑)」

    「言うねぇ〜涼子さん」

    澄香と同じく普段の会話では、涼子のほうが上位かもしれない。

    これから自分がどうなるのか、なんて考えもしてないかのように。
    いつものように、いや、いつも以上に軽く、会話が転がっていく。

    流れるように尽きない会話に心地よさを感じながら、
    時折となりを歩く涼子の横顔を盗み見る。

    やっぱり、きれいだ。
    ぼーっと見惚れて、看板に蹴つまづいて転んだ。

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■5338 / ResNo.34)  人体観測。17
□投稿者/ JEE 一般人(2回)-(2008/04/21(Mon) 23:22:52)
    「ただいまー。」

    途中のコンビニでお菓子にジュース、そして急遽バンソウコウを買って
    裕の家に帰宅したふたり。

    しかし、裕の発した言葉に対応する返事はない。

    「…家族の人、誰もいないの?」

    「あぁ、うん。いつものことだから」

    わざといない日に呼んだというわけではない。
    本当に、いつも、居ないのだ。

    「今日はたぶん二人とも帰ってこないと思う」

    「そうなんだ…」
    微妙な表情を見せる。

    不安か?期待か?判断に迷う、カオ。


    「こっち。適当に座ってて」

    涼子を自分の部屋に案内すると台所に行き、
    買ってきたジュースをコップに注ぎ、部屋にはこぶ。

    涼子は固まったようにテーブルの上に置かれていたものを見ていた。

    写真。

    「あー…それそれ。
     …よく撮れてるっしょ」
      
    自分で言うのもなんだが、本当によく撮れていると思う。
    モロに陰部を撮ったりはしていないので
    女性なら目を背けたくなるような露骨な卑猥さはなく、
    それよりも涼子の幼い美しさと艶めかしさが際立っている。

    「………やだ…恥ずかしい」

    両手で、真っ赤になっている顔を覆い隠す。

    「確かに恥ずかしいかもしれないけど…きれいだと思う」

    いつになく真剣な面持ちで、裕が言う。

    「き…きれいじゃないしっ…なんか、も、モロじゃない、
     のが……余計に恥ずかしいし」

    涼子は顔を覆ったままだ。

    「いや、きれいだよ。…ものすごく」

    裕は涼子の左手をとると、正面からまっすぐに涼子の目を見据えた。

    「正直、やられた。最初に…その…見たとき。
     めちゃくちゃキレイで。」

    ああ。

    私は、何を言おうとしてるんだろう。

    「涼子のこと…あんまり知らなかったけど。
     いきなり見たのがあの場面だったから…」

    涼子は怪訝な顔をして裕を見つめている。

    「なんていうか、キョーレツで。
     それから、涼子のことしか考えられなくなって」

    写真を餌に、ちょっと遊ぶ。程度のつもりだった。


    「…写真をネタに、どうやって弄ぶかを?」

    「ちがう!」

    そう、違う。いや…

    「確かに、そういうつもりのはずだったんだけど…」

    今思えば、違った。







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■5339 / ResNo.35)  ヒロミさん、Jinさん、malさん
□投稿者/ JEE 一般人(3回)-(2008/04/21(Mon) 23:28:20)

    感想ありがとうございます♪

    ずいぶん更新遅くなってしまってすみません。
    ある時点からは思いつくままに書いてるので
    なかなかどういう展開にするか迷ってました。
    今も迷ってますが・・・

    寛大な目で見守ってやってくださいm(__)m
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■5341 / ResNo.36)  人体観測。18
□投稿者/ JEE 一般人(5回)-(2008/04/23(Wed) 00:01:04)
    「自分のものに、したくなったんだと思う」

    自分の真意を測りながら、ゆっくりと言葉を紡ぐ。

    「涼子は…役員で目立ってたし、かわいいから、前から知ってて」

    涼子の腕をつかんだ右手が、燃えるように熱い。

    「機会があれば話したいと思ってた。
     そんで、あの時から、涼子に触りたくてしょうがなくなった」

    心までは求められない。
    たとえ脅しの上にであっても、躰だけであっても。
    涼子が手に入る唯一の方法が、その卑劣な手であるなら、迷いはなかった。

    「心までは手に入らないって。わかってたから…」

    そうだ。

    自分が、涼子に対して手に入るはずのない気持ちまで求めていることに、
    気付かないために。

    あれほどまでに涼子のからだだけを求めた。

    …その、ふりをしていた。

    「…裕は、私の、体だけが…欲しかったの?」

    静かに、しかし僅かに震える声で、涼子が問う。

    「ちがう……けど、そう思わせないと」

    裕は険しい表情で目を伏せた。


    惨めすぎる。


    愛を勝ち得ないから、力づくで従わせる。

    これほど惨めなことがあるだろうか。

    しかし。

    「……好きだったんだ…」

    もう、気づいてしまった。

    その惨めさに気付きたくなくて、おのれをも騙して。

    知らず、裕は泣いていた。



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■5342 / ResNo.37)  Re[2]: 人体観測。18
□投稿者/ ふら 一般人(1回)-(2008/04/26(Sat) 13:27:30)
    お久しぶりです。
    こんな展開になっていたんですね・・・
    続きを楽しみにしております!
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■5344 / ResNo.38)  Re[3]: 人体観測。18
□投稿者/ るー 一般人(1回)-(2008/05/21(Wed) 12:11:50)
    いいですね。
    久しぶりに見に来たら、切なくて優しくていい感じ…。
    胸きゅんきゅんです。
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■5353 / ResNo.39)  人体観測。19
□投稿者/ JEE 一般人(1回)-(2008/06/08(Sun) 22:26:04)
    ぽた。

    涼子の手を握る手の甲にしずくが落ちて、裕は自分が
    泣いていることに気づいた。

    「……はは」

    唐突に気づいてしまった真実に、どういう反応もできず力なく笑う。


    情けない。


    自分が傷つかないため、愛する人を傷つけた。

    その自分の弱さと傲慢さに嫌悪を感じる。


    いくらなんでも勝手すぎるだろ、自分。

    握りしめていた涼子の手を解放して、涙を拭う。

    泣く資格はない。


    涼子は何を考えているのか、沈黙したまま動かない。

    涼子の顔を見るのが怖い。


    ・・・最後に、これだけはやっておかなければ。

    裕は立ち上がって、パソコンの前に座った。

    デジカメから取り込んだ画像を完全に消去し、
    本体に残っているデータもすべて消した。

    プリントアウトしたのは今涼子の目の前にあるもので全部だ。


    「・・・写真、全部消したから。
     信じられないかもしれないけど・・・
     それも、持って帰って自分で処分して」

    それは、裕から涼子に対する解放宣言だった。





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