| 「先生!入って」
なんだかはしゃいでいる。
手首を掴まれ部屋に案内された。
なんてかわいいお部屋なんでしょ!
『ねぇ、三咲さん』
話しかけた途端、優子が抱きついてきた。
『ちょ、ちょっと待って』
「少しだけ。少しだけだから」
そう言い優子は思い切り抱きしめてくる。
優子のシャンプーの香りか?甘い香りが鼻をくすぐる。
30秒か・・・1分か・・・・どれだけ経過しただろうか。
優子がゆっくり離れ、私にソファーをすすめる。
『ねぇ三咲さん。どういうつもりなの?』
私はゆっくり口を開いた。
「私は欲しいものが手に入らなかったことはないんです。」
かわいい顔で無邪気に言われるとチョット恐い。
『学校とは随分違う言い方ね。それはどういう意味かしら?』
「言葉通りです。欲しいものは必ず手に入れます」
『その言葉は私に向けて言ってるの?』
「はい」
微笑んでいる。恐っ!
『私は何を求められているのかしら。
会長の力を借りてまで私を呼んだってことは、あなたも何か考えての事なんでしょ?』
優子はまっすぐ私を見て言う。
「この間学校でお話した通りです。私のものにしたい。先生を・・・」
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