| E あっと思ったときにはお姫様だっこされ、あたしは聡美さんの乳房のあいだに(その、谷間というほどじゃない控えめなふくらみなのだ)顔をうずめている。 「最後はもっと涼しい部屋で」 言葉をくぎったけど、その先は聞かずとも分かる。 だから、おだやかな表情とうらはらにドクドクと昂ぶる聡美さんの鼓動を聞きながら2階の寝室に運ばれ、ぎしりとベットに沈みこんだ。 鼻を埋め、シーツに残る聡美さんの匂いをくんくんとかいでしまう。 「いけない子。何を調べているの」 「だって。お姉さまの匂い、しみついて……」 「動物みたいなのね、ふふ」 おおいかぶさってきた聡美さんの口づけを今度こそ自分の意思で受けいれて、さえずるようについばみながら唇をうなじや頬に這わせていく。 聡美さんの指がまたも下腹部へと伸び、羞恥心をこらえて力を抜くと、まるでそれが当たり前のように長い指先がぬぷぬぷとお尻のなかへ沈んできた。 あごをそらし、目を閉じ、逆流するような異物感を楽しむ。 すごい、いくらでも感じちゃう、濡れてあふれてしまう、聡美さんもこの感触を……? はじめて、あたしは自分から指をのばした。 「あっ、律子ちゃん、なにを……っ!?」 「お姉さまのも、見たい、から」 聡美さんの声がおもわぬ動揺の色をおび、なまめかしいあえぎをにじませる。あたしの指が聡美さんの下腹部を、あたしよりも生えそろった茂みをなぞり、そこから下へと遠慮なくつぷんともぐりこんだせいだ。 湿ったひだにとろりとしずくが絡みつき、ざわめいて指を深くへ引き込んでいく。 もう片方の手をお尻にまわすとあのお尻に埋まったリングに指がふれ、きゅっと引っぱると初めてのどを鳴らして聡美さんが嬌声をあげた。 あとは2人とも無我夢中、足をからめあい、たがいの指をたがいの下腹部に沈め、前と後ろをひたすらにいじくりっこして慰めあう。 おたがい性器(とお尻)をいじる指は一秒だって離したくない、そのぐらい発情してて、だから、手を使えぬままでもどかしく唇を這わせたり肩を甘噛みして痕をつけちゃったり、あっというまにもとのように身体が疼き火照り燃えあがっておつゆがあふれだし……ふうふう喘ぎにまみれた聡美さんのもちだす器具に、目がとろけた。 いやらしい形状と使用方法は知っている……レズ用の、ペニスバンドだ。 装着する人の側にも男性を模した突起があって、甘くうめきつつ聡美さんが自分がわのディルドをわれめに挿入して腰に沈めると、下半身から黒々した男性のにせものがそりかえっている状態だ。
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