| 久しぶりの肉体的な快楽は心地よかった。焦らすような丁寧な前戯でお望みのえっちな声も存分に聞かせられただろう。
相変わらずユリさんは笑っていた。恥ずかしがる私の頭を撫でてニヤニヤと厭らしい言葉を言う。 いつもの冗談のように。
それに応えるように軽口をたたきながらも躰は熱を帯び、確実に上り詰めていく。 まるで遊んでいるようなセックスだ。
罪悪感はあった。それでも遊びの延長のような行為にそれは段々と薄れていった。
「今度は歌声も聞かせて欲しいな。」
ぐったりと横たわる私の髪を撫でながらユリさんはタバコの煙を吐き出す。細く吐き出されたそれは他の煙を巻き込みながら天井に届く前に消えていく。
ひろちゃーん聞いてると言う呼び掛けには答えず。代わりに口付けをねだった。
私達はセックスフレンドになった。正確にはセックスもする友達。
まぁ、いいかと欲望に正直に生きる決意をした私は思う。 この遊びはとても魅力的だった。
(携帯)
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