| はしゃぐ真理奈と喫茶店に入ったり雑貨屋を冷やかしたり、ともあれ楽しい午後を過ごした。別荘に戻ると五月がすっかり夕食の用意を整えていて豪華なディナーを楽しんだ。
夕食後、雪絵は真理奈の言いつけで五月のオイルマッサージを受けた。通された部屋は簡易ベッドとカーテンのついた丁度小中学校の医務室のような部屋で、小さく区切られたカーテンの中のベッドに案内された。五月はこれまた衣装を合わせてか、エステのような淡いオレンジ色の作業着を付けている。
五月のマッサージはプロ並に上手く、全身が揉み解されていく。麻縄の跡がついてしまった手首や胸なども跡が早く消えますからと丁寧にマッサージしていく。ハーブの良い香りのするオイルでつま先から肩、腕へとくまなくマッサージをしていく。最初は緊張していた雪絵も次第にリラックスして心地よく身をまかせるようになった。
のんびり寝そべっているとあれこれ忘れていた事が頭に浮かんでくる。雪絵にとって今一番気になる事・・・・真理奈・・・・このままこんな関係を続けていて良いんだろうかとまた不安と焦燥が雪絵の胸を曇らせる。昨晩も、真理奈と一緒にいると欲望のままに乱れ、崩れ落ちてしまった自分を深く後悔する。こんな事でいいんだろうか・・・
「ねえ?」 雪絵が唐突に五月に問い掛ける。 「どうなさいました?どこか痛みでもございますか?」 「いいえ、違うの。ねえ、五月さん、真理奈・・・真理奈さんと付き合っていたって聞いたけど。」
「はい。その通りでございます。ご安心下さい、今は全くそういった関係はございませんので。どうぞ雪絵様はご心配なさらずに。」 「あの、そういう事じゃなくて」 五月にやきもちを焼いたのかと思われたようで、雪絵は慌てて否定した。 「そういう事じゃなくて、未成年の若い女の子にこんな事させていいのかって、五月さんそう思った事ありませんか?」
五月は、ちょっとビックリしたような顔をしたが、それから優しげに微笑んだ。 「私はお嬢様に幼少の頃から仕えさせて頂いております。お嬢様と旦那様のお望みでしたら喜んでどんな事でも致します。」 「どんな事でもって・・・若い将来のある女の子にあんな事をさせておいていいのかしら・・・」
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