| アナルバイブと性感ローションを買って、美咲ちゃんと二人で試してみたけれど、上手く行かなかった。 そもそも性感ローションを塗ってしまえば、自分たちだけで三十分も我慢できるはずがなく、アナルだけを放っておけるはずもない。 普通にむず痒さを解消して、普通に逝って終わり、だった。 あの時のように「落ちる」感じはやってこなかった。 何がどう良いのかわからないまま、四つん這いになってアナルで繋がっているのもバカみたいで、結局、双頭バイブは使わなくなった。 もうアナルのことなど美咲ちゃんも私も口にせず、封印状態になった。 ところがある日、レズビアンのサイトに貼り付けてあった動画で、女性が女性をアナルで逝かせるという種類のがあって、これを見たとき、心の底がゾクッとした。 もちろん男性用のを男性が作ったものだから、不自然な部分はあったし、ほとんどは演技だろうとは思う。 けれど、アナルで逝くときの、あの「落ちる」感じ、他で逝くときにはない、瞬間的な沈黙は、そこにあった。 この子、アナルで感じてる…… 私はもういても立ってもいられず、例の「性感ソムリエ」のナナミに連絡した。 前と同じようにしてもらえないか、と。 「二度目からは」と事務的な調子のメールが来た。 「有料となります。詳しくは来店されたときに」 アナル地獄の釜の蓋が開いた瞬間だった。(続くよ)
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