| ウチの雑誌もそろそろヤバイかな。 だって、「女性のためのポルノ小説」なんて企画がすんなり通ったり。 こんなのこれまで受けたことないし、そもそも女はポルノ小説って銘打った小説なんて読まない。 エロティックな恋愛小説は歓迎だけど、最初からエロが目的なのは気持ち悪い、というのが普通の女だと思う。 事実、女性のためのエロ小説みたいな企画は各社やってみたけれど、どこも売れたという話は聞かない。 バカバカしい、アンタら勝手にやってよ。 と思ってたら、最年少の女性ということで、私が担当にさせられた。 「美咲さん、まさか処女じゃないよね」 編集長、何てことをいきなり! 私が黙っていると、 「そんなこと関係ないと思います」とナオミ先輩が言ってくれた。 「それに、美咲ちゃんのフォローには私が回りますから」 「じゃ、お願いね。で、カラーの第二特集なんだけど……」 ナオミ先輩は私を見てウインクした。 母親がルーマニア人のハーフで、髪は自然の亜麻色、スタイルは抜群で、ルックスも信じられないくらい整ってる。 ただ一つ問題が…… レズビアンじゃないかって噂が…… それもサドマゾ趣味の…… 興味本位で近づいた女の子が相当酷い目に遭ったらしい、と。 ま、いいけどね。 私が気をつけてればいいだけの話だし。(続くよ)
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