| 2004/10/29(Fri) 09:29:59 編集(投稿者)
片付けの済んでいないテーブルが気になったが寝起きの今はコーヒーが飲みたかった。 隣りで寝ている尚に毛布を掛けてからインスタントコーヒーを淹れる。 一口飲むだけで、頭の中が随分とすっきりしてくる。 「ふーっ」 一つ息を吐いてから、尚の寝顔を見つめ “可愛い顔して寝てる…” 頬にそっとキスをしてから、残りのコーヒーを飲み干した。 「さて。片づけますかね。」 テーブルの上、そのままにされていた食器を手際良く片付ける。 「良し。終了!」 キッチン周りの滴を拭き取り片付けを終えた雪は今日、2度目のシャワーを浴びに向った。
ドライヤーを当て、肩まである髪が殆ど乾ききった頃、脱衣所の扉が開かれる。 「えー。もう浴びちゃったのぉ?」 詰まらなそうな顔する尚。 おそらく、起きて雪がシャワーを浴びている事に気付けば 一目散に飛んで来るだろうと踏んでいた雪は あまりゆっくりとはせず、早めにシャワーを切り上げていたのだった。 「尚の考えている事なんてお見通しよ♪」 勝ち誇ったように笑う。 心の中では小さなガッツポーズ。 尚と一緒のシャワータイムが嫌いな訳ではない。 寧ろ、昼間、互いに仕事を持つ身にとっては、この上ない至福の時でもある。 でも、今日は別。 「いいもーん。どうせ今日は寝なくても良い日だし♪」 金曜と土曜が休みの尚。 そして土曜と日曜が休みの雪。 そう。 今日は週に一度訪れる、翌日が互いに休みの夜なのだ。 「…はいはい。分かっておりますとも。」 寝かせてもらえないのは承知の上。 だから、雪としては少しのインターバルが欲しかっただけなのだ。 その証拠に 「どれどれ?」 着ているパジャマの中を弄られ、下着を着けていない事を尚に確認される。 「ホントだ♪」 嬉しそうな顔して急いでシャワーを浴びに行く尚。 “下着を着けていないの確認されるのって…結構恥ずかしいんですけど…” 自分からSEXを誘う事はあまり無い雪にとって 尚に指示された訳でもなく、自ら進んで下着を着けずにいる自分が 如何にも『今日はヤル気満々です』と言っているようで、恥ずかしかった。 「ゆっくり浴びるんだよ?風邪ひくからね?」 「ほーい♪」 そんな雪の気持ちを知っているのかいないのか。 シャワーを浴びながら楽しそうに鼻歌を唄う尚だった。
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