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Re[12]: 義姉×2
Honoka

姉に手を引かれて学校へ向かう、その足取りは重い。
学校へ近づけば、同じ制服姿の生徒達が私たちを遠巻きにし始める。

「手を離して、お願い。」
「学校まではダメ。」

姉の手がぎゅっと握り締めて私を引っ張る。
姉と一緒に校門をくぐった。
そこに担任の先生が待っていた。

「おはようございます。」
「おはようございます。」
「笹山さん…じゃ無いわね。名前で呼んで良いかしら。
 びっくりしたわよ、あの生徒会長の妹になるなんてね。」
「…」

黙って俯けば先生が耳元で囁いた。

「女神様に愛してもらったの?」
「!!」

一瞬で耳まで真っ赤になった。
私の様子に全てを理解した先生が小さく呟いた。

「取られちゃったわね…。」
「!?」

目が点になった。 私、先生に狙われてたんだ…。
顔を上げたときには先生は既に校舎のほうへ歩き始めていた。
慌てて先生の後を追った。

上履きに履き替え教室へ向かう途中、先生にいろいろ質問された。
全て正直に答えるだけだった。
私の説明に先生も仕方なさそうな顔をしていた。

教室へ辿りついたのは始業時間直前。
先生と一緒に教室へ足を踏み入れた途端ざわつく教室。
こちらを向く視線が痛い。

「唯さん、席についてください。」

放送で校長先生の挨拶のあと、先生から二学期のための資料が配られた。
其の後、休み中にあったこととして先生が私の姓が変わったことをクラスに伝えた。
私が生徒会長の妹になったと。

「「「えーーーっ!!」」」

蜂の巣を突いたような大騒ぎ。
みんなの視線が突き刺さった。 羨望と妬みと好奇心の真ん中で俯く。
その日のうちに姉と私のことは学校中に知れ渡った。


09/18 15:57
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