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Re[18]: 義姉×2
Honoka

蛙の入った小瓶を胸元に抱いて、意を決して二人の姉へのお願いを口にする。

「お姉さん、お願いがあるの…。仲良くして。」
「「ぇ?」」
「ライサお姉さんにもイリーナお姉さんにも愛して欲しいの、どっちのお姉さんも大好きだから。」
「唯、何を言い出すの。」

腰の引けたまま視線を交わす姉達。
考え込むようなライサお姉さんの表情。

「唯ちゃんは、イリーナが大好きなのよね。」
「イリーナお姉さんも大好き、ライサお姉さんも大好きです。 だから…。」
「どうする、イリーナ?」

そう問われて姉の視線が一瞬戸惑ったように泳ぎ、
また私を睨むように戻ってくる。

「唯ちゃん、イリーナと私の二人で愛してあげるというのはどう?」
「ちょっと待って姉さん!」

ライサお姉さんの言葉に怒ったような姉の声。
宥めるようにライサお姉さんが続けた。

「私も混ぜて欲しいだけ。横取りするつもりは無いから。」

其の言葉の真意を確かめたくて、問い返した。

「お姉さん達二人で愛してくれるんですか?」

ライサお姉さんが頷く。
姉は憮然として納得がいかない様子。
ライサお姉さんがゆっくり姉に歩み寄り、其の耳元で何か囁いた。
姉が戸惑いの表情を浮かべ、ライサお姉さんをちらと振り向く。
暫し二人の間で囁くように交わされる言葉。
何を相談しているかは私には判らなかった。
最後には姉が仕方なさそうに頷いて、二人の蒼い瞳が私のほうを向く。

「いつして欲しいの?」
「今夜じゃ…、だめですか?」
「イリーナも、良いわね。」

不承不承というように、頷く姉。

「仕方ないわね…。」

頬を膨らませたまま、まだ納得がいかない様子の姉。

「これで良いのよね、唯ちゃん。」
「はい。」

「もう何でも良いから早く捨ててきて、それ!」
「やっぱり、飼うのはダメ?」
「捨てないならさっきの約束は無しよね、イリーナ。」
「当たり前でしょ!」

二人のきつい視線に仕方なく。

「判りました逃がしてきます、だから仲良くしてください。」

蛙の入った小瓶を胸元に抱きとぼとぼと玄関に向かえば、
姉達が私を遠巻きにするように後ずさりした。


11/02 11:54
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