[戻]-1496/親
求めているもの
菜々子
2005/01/30(Sun) 21:03:10 編集(投稿者)
午前8時30分。
朝の会議が終わり、私は教室へと向かう。
教室へと近づく程、自分のクラスのザワめきが大きくなる。
・・・。
自分の気持ちを落ち着かせ、ガラッと扉を開ける。
今まで騒いでいた私の生徒達はパッと静まり返り、私の方を見る。
―クスクス―
「きたよ。」
「きたね。」
生徒達の笑い声が耳に響く。
この私立の女子中学校に赴任して、約3ヵ月。
大学を卒業し2年、初めて担任をまかされた。
他の先生方より若く
大きな声で叱る事すらできない私は、完全に生徒達になめられてしまっていた。
思うようにいかない毎日。
いい加減に疲れてしまう。
「おはようございます。」
私のあいさつなんか耳に入っていない生徒達は、
教師がいる、ということにもかかわらずまた騒ぎはじめた。
01/29 23:25
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