[戻]-1898/親
性教育 −1−
美弥
─『せんせぇ…ちょっと熱っぽいんだけどぉ…』─
─「ホントなの?この前みたいに仮病じゃないでしょうねぇ?」─
─『あの…体育で怪我しちゃって…』─
─「あら大丈夫?そこ座って。この位なら消毒しとけば大丈夫ね」─
─『2階の西トイレ、紙きれてるみたいなんですけど…』─
─「分かった、分かった。ありがと。後で補充しとくから、東のトイレ使って」─
─『ちょっとぉ、体温計どこぉ?』─
─「え?棚の真ん中の引き出しに入ってるでしょ?」─
今日も、×××女子高等学校の保健室は賑やかだ。
武山恵理子は、3ヶ月前に出産と育児を理由に退職した保健医の代わりに、×××女子高等学校に赴任して来た。
年が28才ということもあって、生徒達にとって先生というより頼れるお姉さんに近い感覚。
武山恵理子が生徒に慕われる保健医になるには、そう時間がかからなかった。
多くの生徒は彼女のことを『武山先生』と呼んでいたが、中には『えっちゃん』なんて呼ぶ生徒もいた。
保健室には休み時間のたびに沢山の生徒がやって来る。
本当に体調不良や怪我をした生徒もいたが、大半の生徒は『えっちゃん目当て』だったり、仮病だったりする。
保健医である彼女の仕事は、体調不良や怪我をした生徒の介護や治療。
でも、彼女は生徒の心のケアにも力を入れていた。
進路相談や友人との交友関係についてだったり、そして恋愛相談にも。
そんな彼女だから生徒に慕われたんだと想う。
ある日、武山恵理子は教頭に呼ばれた。
─『武山先生に性教育をお願いしたいんですよ』─
─「はぁ…」─
突然の教頭の申し出に驚きを隠せないまま、彼女は返事をした。
─『役員会の方で、エイズの学習をすることが決まったんです』─
─『それでですね、この機会に性教育についても見直そうということになりまして』─
─「はぁ…分かりました」─
そんなわけで、彼女は生徒に対して性教育の授業を行うことが決まった。
通常なら17時には勤務を終えて、職員会議でもなければ18時には学校を後にする彼女。
最近は、性教育の授業に使う資料などを作るために、遅い時間まで学校に残ることが多くなった。
そして、あの日も…
※ 私書箱番号「6877」
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04/09 13:12
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No7363
Re[2]: NO TITLE
佑
(11/07 09:13)
No1903
こう様へ
美弥
(04/10 06:19)
No1901
NO TITLE
こう
(04/10 02:54)
No1900
性教育 −3−
美弥
(04/09 13:35)
No1899
性教育 −2−
美弥
(04/09 13:24)
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