[戻]-6942/親
二人の密かな楽しみ
hime
最初は悪ふざけのはずでした。
ボイスチェンジャーを使ってSMのデリヘルを注文して、やってきた女の子を驚かせるというだけの。
まさか、女の子が応じるとは思ってもいませんでした。
それが……だんだんエスカレートして、もう後戻りが出来ないところにまで来てしまったのです。
利香(仮名)はSMホテルの鏡の間の鏡の後ろに隠れています。この鏡はもちろんマジックミラーで、私が女の子に虐められるところはすべて利香に観られているのです。
本来、脚をSMチェアに広げられて固定され、鏡に大映しになった部分を、
「ほら、ここの名前言ってごらん」
などと、羞恥責めに使うのでしょうが、私の場合、利香に観られるという恥ずかしさも加わるのです。
今日もまた、女の子を呼んで二人の密かな楽しみが始まりました。
まずは電話でのプレイ内容の確認です。
これはすべて利香がやります。
私の意思はまったく反映されません。
あるときは全身をくまなく鞭打ったり……あとはとても口に出来ないような内容を告げるのです。
電話を切り、
「もう逃げられないよ。シャワー浴びたら」
そう言って意地悪く笑う利香の口元は最高にセクシーで、思わず口づけしたくなるのでした。
「ダメ。終わったらご褒美にかわいがってあげる。だからしっかり頑張って」
「うん。がんばる」
ホテルの戸を開けたときの女の子の驚きはいつものことです。
「女の方、だったんですか」
このときは本当に申し訳なく思います。
私もノンケだったころは同性の身体にセクシャルに触れるなど、気色悪さの極みでしたから。
「ダメ、ですか?」
「ダメというか、私、女の人にはやったことがないので」
「マゾの男性って、マゾの女性みたいに扱われるのが希望なんじゃないですか?」
「確かに、女装して虐められたい方とかいますけど……」
「そういう人として扱ってもらえませんか」
「どうしても、というのであれば、やってみますけど。けど、本当に良いんですか、かなり過激な内容だと思うんですけど」
ドキッとしました。
たぶんこの子は同性のそのような姿を見たことはないのだろうと思うと、胸の奥が複雑に乱れました。
けれど、自分の惨めな姿をみせるのはこの子にではなく、利香なのです。
利香がそれを望むなら、私は何も躊躇しません。
まずは全裸になり、鏡の前の鞭打ち台に両手両脚を固定されました。
後ろからは恥ずかしい部分が丸見えになっているはずです。
それはノンケの女性にとっては嫌悪の対象でしかないものでしょう。
いったい女の子がどんな気持ちでそこを観ているのかと思うと、切ない気持ちになり、鞭打たれる前から泣けてくるのでした。
「行きますよ」
女の子が戸惑っているのがわかります。
最初はみんなそうです。
男になら、さあ行くよ、と言えるのでしょうが、年上の女性にはつい敬語になってしまうのでしょう。
これも最初のうちだけですが。
いつもの鞭打ち百発の刑が始まりました。
鞭打ちが辛いのは五十発を過ぎたあたりからです。
最初は惨めな気持ちを味わう余裕があります。
けれどもう五十発を超えてくると、純粋な痛みに涙や嗚咽が止まらなくなります。一刻も早く終わって欲しい。それだけが願いになり、
「もう止めて! もう耐えられません!」
と泣き叫んでしまいます。
けれど、どれだけ泣こうが叫ぼうが、絶対に途中では止めないという約束なのです。
女の子の手が、おそらくプレイではなく、単なる物を扱うようなものに変わって来たこともわかります。
全くの性的な対象ではない、変な同性の変な望みを、金を貰ってかなえているだけの、冷たいものです。
「百回終わったよ。よく頑張った」
女の子の口調は女王様に変わっていました。
「次はペニバンだけど、どうする? どっちに入れる」
「普通するように、して下さい」
「アナルでいいんだね」
「お願いします」
利香は私が普通に感じることを望んではいません。
とことん惨めに堕ちた様を観たいだけなのです。
一通りの責めが型どおりに終わり、男性なら射精で終わるような場面になりました。
女の子が戸惑っているのがありありとわかります。
プレイの間、女の子は一度も私の女の部分には触れませんでした。
明らかに嫌悪の表情を何度も見せましたし。
どこで終わって良いかわからず戸惑っている女の子に、
「舌で逝かせてもらえませんか?」
女の子の顔が今日いちばんの戸惑いの表情を見せました。
「口で、ってことですか?」
「そうです。ダメですか?」
きちんと服を着た女の子に全裸でこのようなことをお願いする惨めさ。
そしてその様子を悶絶寸前になりながら鏡の後ろで眺めている利香。
もう触れてもらわずとも逝く寸前にまで気持ちは高まっています。
「……ダメ、ですか?」
女の子は、少し考えて、
「やってみます。初めてなので、上手く行くかはわかりませんけど」
「鏡の前に立ったまま、逝きたいんです」
「わかりました」
私は鏡の前に脚を開いて立ち、その前に女の子がかがみ込みました。
女の子の舌が敏感な部分に触れました。
普通なら嫌悪の対象でしかないだろう同性のこの部分に、この子はどんな気持ちで口をつけたのだろう。
そう思っただけで、一度目の絶頂がやってきました。
「もっと、もっとして」
女の子の舌が答えました。
二度目の絶頂が三度目の絶頂と重なり、次々と麻痺が続き、そして、自分では止めようのない奔流が……
女の子は、
「イヤッ!」
と本気で叫んで私を突き飛ばしました。
尻餅をついてもほとばしりはやむことなく、鏡の後ろから見たその姿がいかに惨めか、想像するだけで私のその部分は深いところから麻痺を始めるのです。
この後、いかに
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12/05 09:52
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