[戻]-7467/親
裏切りのエチカ1
hime
私たちには名前もない。
家族もない。
戸籍もない。
いつ殺されて山奥に捨てられても、誰も探さないし、犯人も捕まらない。
だから仲間内の結束は絶対だ。
裏切りは即、死を意味する。
「楽に殺してもらえると思うなよ、あたしらそんなに優しくないからね」
警察で仲間の名前や住所をバラした、通称アキナが仲間に拘束されたとき、その当時ボスだった通称アヤメは言った。
アキナは全裸で土下座しながら、あまりの恐ろしさに失禁した。
「さあ、どうしようか。中国マフィアに売り飛ばすか。連中はこわいよ。こないだの、えーと、何つったかな」
「キヨミ、です」とナンバー2のイクミが言った。
「そうそう、キヨミなんか、最初は普通にマワされて、次はケツの穴でマワされて、最後はヘソのすぐ下に人工のマ●コを開けられて、そこを寄ってたかって犯されたんだってよ。それでも三日間は生きてたんだって。チャイナマフィアは恐ろしいわ」
「……許してください、何でもしますからぁ……」と土下座したままアキナは泣いた。
自分で掘った穴の中で、後ろ手に縛られた全裸が怪しく揺れた。
林道から車を下りて山に入り、一時間も全裸で歩かされ、身体は血まみれになっていた。
そして自分を埋める穴を掘らされ、後ろ手に縛られ、穴に放り込まれ、あとは埋められて死を待つばかりだった。
「まあ、男たちを喜ばせるのも癪だからね。かといってただ殺すのはもったいない。こんな奴でも生まれてきた意味ってものがあるだろ。お前をこの森の虫たちに捧げるよ」
私たちは焼酎で溶いた蜂蜜をバケツ一杯、アキナの頭からぶっかけた。
「運が良ければ助かるだろ。夏だしね」
一週間後、私たちは再びそこに立った。
アヤメとイクミ以外、みんな吐いた。
私たちは吐きながら、気持ち悪い虫の巣と化したアキナを埋めた。
腐肉の異臭は耐えがたく、シャワーを浴びたくらいでは落ちなかった。
生きながら虫に食われて死ぬなんて……
裏切りは絶対に、絶対に許されない。
仲間のみんなと同じように、私も心に刻んだ。
はずだった。
なのに、まさか、この私が……(続くよ。今回はハードだから。心臓の弱い人は読まないで)
12/25 08:59
編集 削除
続き・感想を書く
第1レス(続き・感想)
|前レス10>
レス古い順
▽続き・感想(11)1-10
No7478
こんばんは!
美咲
(12/27 01:00)
No7477
怒濤のようなクリスマス
hime
(12/26 20:41)
No7476
メリークリスマス☆
美咲
(12/26 00:28)
No7475
裏切りのエチカ9
hime
(12/25 14:43)
No7474
裏切りのエチカ8
hime
(12/25 14:34)
No7473
裏切りのエチカ7
hime
(12/25 14:24)
No7472
裏切りのエチカ6
hime
(12/25 14:11)
No7471
裏切りのエチカ5
hime
(12/25 14:01)
No7470
裏切りのエチカ4
hime
(12/25 13:44)
No7469
裏切りのエチカ3
hime
(12/25 13:25)
|前レス10>
Menu 初頁
Child K-Tai