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無毛へ
みかん
先輩の名前は直美さん。なおお姉さんって呼ばせてもらっています。
中学から一緒の学校で1年上なんです。
私は友絵。ともちゃんって普段は呼んでもらっています。
家が近くだったし、中学から一緒に帰ったり遊んでもらったりしてとっても仲のいいお友達です。
お友達、、、、ともが高校に入るまではお友達でした。
高校の入学式の日、在校生が校門で出迎えてくれる中になおお姉さんの顔があった時は嬉しくって、これからの新しい高校生活に不安が無くなっちゃいました。
昔からの伝統で、1年先輩がペアになって何にもわからない新入生の面倒を見てくれる制度があって、もちろんペアはなおお姉さんが指名してくれてました。
通学距離のある女子高なので冬の帰りも一緒なので心配ないし、勉強も見てくれるので1年生にとっては嬉しい制度です。
ホームルームは退屈でした。
ペアの紹介は嬉しかったけど、ソックスは紺でひざ下まで、ワンポイントだけなら良いとか、タイツは10月から3月まで、肌が透けないようにとかプリント読めばわかるのに全部説明されました。
やっと下校時刻が来て、教室の入り口を見たらなおお姉さんがちゃんと迎えに来て
くれていました。
「ともちゃん 入学おめでとう。ずっと待ってたんだ」ってなおお姉さんが手を引っ張って「ちょっと校内を案内するね」って。
「ここ理科室、ここからは職員室だから静かにね」って色々と案内してもらって、最後に「これからは秘密の場所よ」って、職員室を通り過ぎた階段を登りながら「ここは普段はあんまり先生も来ないのよ」って屋上にでる踊り場のロッカーの沢山ある物陰に、、、、、
書類を入れるロッカーが並んでいて物陰になってる所で急になおお姉さんが振り返っていきなり抱き締められちゃいました。
「あっ」って声でそうになってドキドキだったけど、背中のなおお姉さんの暖かい手が嬉しくってそのままじっとしてました。
「ともえのことずっと待ってたんだ。大好きだよ」って初めてのキスでした。
もう頭の中は真っ白だったけど、嬉しくって「とももです」って言うのがやっとでした。
「さあ、先生来るといけないから」って玄関に連れて行ってもらう間、嬉しい、なんだか恥かしい、でも嬉しいって、ともの頭の中はいっぱいでした。
なおお姉さんのお家の前でバイバイする時、もう一回一瞬のキス。
「また明日ね」って。
ともの高校生活の始まりでした。
11/04 10:48
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