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Re[4]: 磔柱の花嫁
水無月

全く不条理だがその時、取材で面識を持ったゲイのカップルのことが脳裏に浮かんでいた。
幼い頃から蔑まれ続けた彼らがたどり着いた居場所。
壮絶な過去を淡々と話し、最後は笑みを浮かべて「生きていきますよ。それが僕らを蔑んだ連中に対する最大の復讐だと思うんです」と言った。
その時の彼らの笑み、今の銀髪の美女の笑み、質は違うはずなのに何故似ているように感じるのだろう。

「僕の友人には、ビアンの女性もいます。
その友人が言ってました。
ゲイの男性に女の良さを教えるなんていう女性は見たことないけどビアンに男の良さを教えてやろうと迫るバカ男はなんで多いのと言ってました」

何故今こんなことを思い出すのだろう。
今の自分は縛られている。殺される可能性もある。
それなのに、彼女たちのことを知りたいと思う。
どのような状況で育ったのか。
どんな状況で生きてきたのか、

銀髪の美女は穏やかに言った。
「無用な殺生をするつもりはありません。私達の群れに入ってくれれば嬉しいけど無理強いをするつもりもありません。
ただ、、見ていてほしいのです。目をそらさずに」
そういうと銀髪の美女は、磔にされた花嫁のもとに歩み寄った。

世にも美しく、淫靡な儀式が始まろうとしていた。


01/05 23:30
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