■2654 / inTopicNo.1) 教師・優花 □投稿者/ 薫 一般人(1回)-(2006/02/10(Fri) 15:44:52)
私は都内にある『青井高等学校』に教師を勤める25才、若林優花(ゆか) この学校に来て、早二年。ようやくここの学校にも馴染めてきた。 初めてこの学校に来た時は周りの先生に気を遣いすぎて、ストレスが溜り、うまく仕事をこなせなかった。 その為、周りの先生には怒やされ、緊張のあまり、また失敗をしてしまう、悪循環を一年間繰り返していた。 二年目になると、ようやく新米教師から抜け出し、一人前の教師になれた。 生徒からは男女問わず好かれていた。 『やっと、私にとって居心地の良い学校に感じるわ。』 学校のトイレの鏡の前で、伸びをし、教職員室のドアに手を掛けた。 もうすこしで朝礼が始まる時間ギリギリに入った。 周りの先生と仲良くなったとはいえ、まだまだ、気疲れしてしまうのだ。 『若林先生、お早ようございます。』 朝礼が済み、一時間目の授業の用意をしていると、隣の席に座る田辺先生が声を掛けてきた。 『お早ようございます。今日もお互い頑張りましょう!』 田辺先生は隣のクラスで担任をしている。 学校では、教師一、美人で生徒受けがいいと、よく耳にする。 推定年令、二十代後半、そろそろ、三十路に入るみたいだ。 こないだ話た時に、結婚が出来るか、心配していたから。 かくゆう私も、先の事が不安だった。 私は、生まれてからこの方同性にしか好意を持てず、経験も女性以外ない。 男性との性的な関わりが嫌いなのだ。 『ええ。頑張りましょう!気合いですよ?授業は若い子が相手だからね。』 田辺先生は私の肩をぽん、と軽く叩き職員室を出た。 (携帯)
■2655 / inTopicNo.2) 教師・優花 □投稿者/ 薫 一般人(2回)-(2006/02/10(Fri) 15:46:06) 確かに生徒との授業は気合いだった。 現役高校生は、やっぱり生き生きとしていて、何よりパワーがあった。 人生に半ば疲れてきっている私とは全然違う。 私は教室の扉の前で深いため息をついた。 『よし。。』 勢いをつけて私は扉を開けた。 『何か最近、たるくない?』 クラスの中心人物に当たる、真中雪が言った。 『だよね〜サボっちゃいたいけど、あたし単位やばいしなぁ。。』 俯きながら答えるのは真中雪の親友、今井唯。 『そっかぁ〜唯ちゃん、よく休むからね。』 『うん…何か起きれないんだよね。』 唯はよく、寝坊をする遅刻魔だ。 夜遅くまで夜更かしをしているわけではないが、何故か起きれないのだ。 『しっかりしないと、卒業出来ないよ?』 雪が唯の顔を覗き込み言った。 唯たちは今年で卒業する。三年生はあと残す所、一ヵ月でこの学校を巣立つ。 それぞれの進路が決まり、あとは二月下旬にある、最終試験だけだった。 『頑張らなきゃだよね…』唯が呟いたのとほぼ同時に教室の扉が開いた。 担任の若林先生だ。 スタイルが良く、髪はウルフカットで、綺麗と言うよりかは、可愛らしさが残る自慢の担任だ。 『はい、教科書26ページを開いて下さい。』 教科が英語というのが難点だが…。 唯は唯一、英語が苦手だった。 他の教科なら90点取れるはずが、英語になると45点くらいに下がる。 何度勉強しても成績は上がらなかった。 『はぁー。次のテストでいい点数取れなかったらイヤだなー。最後なのに。』 ため息を付く唯を優花は見のがさなかった。 『今井さん、ため息を付く暇があるなら単語の一つでも覚えなさいな!!次のテスト落としたら、単位あげないわよ?』 優花の言葉に驚きの表情を隠せなかった。 『そんなぁ…先生お願いしますよ!』 半ば泣きそうになりながら優花を見た。 優花は、少し口元が笑いながら唯を見て言った。 『冗談よ。頑張りなさい。他の教科が出来るのなら英語も出来るはずよ。』 『はい。。頑張ります。』 その言葉を聞いた後、優花は授業を再開した。 50分授業は唯にとって、短く感じられた。
■2656 / inTopicNo.3) 教師・優花B □投稿者/ 薫 一般人(3回)-(2006/02/10(Fri) 15:47:29) 昼休み、唯は優花に呼び付けられた。 『今井さん、実はね…あなたの成績を見てみたんだけど、やっぱり英語だけ悪いのよね〜。 先生の教え方が悪いのかなぁ〜。ごめんなさいね。。頑張っているんだけど。』 落ち込む優花を見て、慌てて言った。 『先生は悪くないですよ〜…唯が頭悪いだけですから。すみません。』 唯は軽く頭を下げた。 『今井さんは、元は頭のいい子だから、少し頑張れば大丈夫よ!良かったら個人授業してあげてもいいわよ?卒業したいでしょ?』 確かに、卒業したい。 『じゃあ、お願い出来ますか?』 優花は頷くと小さなメモ用紙を唯に手渡した。 『放課後待ってるわ!』 放課後 優花に渡されたメモに書かれた場所に唯は向かった。 “東の校舎にある講義室に来なさい。四時に待ってるわ。” 講義室とは、普段のクラスの教室に比べ、一回り小さく、選択教科のみ使う部屋だ。 唯が講義室のドアをノックした。 『先生?居ますか?』 ドアに声を掛けると、優花が出てきた。 『待ってたわ。早速やりましょうか?』 笑顔の優花に唯は少しの間見とれた。 同性でも惚れてしまいそうな、優しい雰囲気、可愛い笑顔。 唯は胸の高鳴りに戸惑っていた。 (何でこんなにドキドキしてるんだろう…。先生は女の人なのに。) 唯の気持ちの変化を知らない優花は、黙って机に向かい、教科書を広げていた。 『今井さん、じゃあこの英文を訳して見て?』 『はい。』 優花の優しい言葉使いが唯の心臓を早くさせた。 『先生…質問があるんですが…。』 補習を始めて三十分経った頃、黙々と勉強していた唯が口を開いた。
■2657 / inTopicNo.4) 教師・優花C □投稿者/ 薫 一般人(4回)-(2006/02/10(Fri) 15:49:19) 『何?今井さん。』 きょとん、とした顔をした優花を見て、笑いそうになるのを堪えながら唯は言った。 『あの〜先生って…彼氏居ますか?』 きょとん顔の優花は、質問されてから答えるまでに、少し時間が掛かった。 『あっ…それはいないよ』 『それは?』 優花はしまった、という顔した。 唯はそれを見逃さなかった。 『唯に隠し事しちゃイヤです。。』 切なげに俯く唯を、優花は優しく抱き締めた。 『そんな可愛い顔しないの…。先生彼氏はいないよ。ただ、好きな人は居るの。』 優花の話を優花の胸の中で聞いていた唯の鼓動はとても早く、そして痛みを伴った。 『好きな人いるんですか…。』 残念がる唯に、優花は頭を撫でながら続けた。 『その人はね、教師のあたしより、人間が出来てて、優秀で、あたしにはないものを持ってるの。そこにひかれたのかな?それだけじゃないけど。』 楽しそうに話す先生の声が耳や心臓を痛み続けさせた。 (何で、あたし、こんなに悲しくなるのかな。。あたし…先生の事が好きなのかな?恋愛として。) 『そんなあの人に惚れちゃったんだけど、その恋は叶わないの。』 急に声のトーンが落ちたのに気付き、先生の顔を真正面から見た。 『先生ね、生徒が好きなの。しかも同性。女の子が好きなのよ。びっくりした?』 唯の反応を待たずして、優花は唯に口付けした。 びっくり顔の唯に優花は優しくほほ笑んだ。 『理性押さえられなかったよ。やっぱ唯の前じゃダメだ。。』 初めて名字ではなく、下の名前で呼ばれて、心臓が誰かに鷲掴みされたように痛みだした。 しかし、その痛みは苦痛ではなく、快楽に似た感じだった。 『先生…唯も先生好きー。』 そう言ってまた優花の胸に飛び込んだ。 『唯…ありがとう。』 いつも、補習なんてしない先生が何で補習してくれたか、ようやく分かった気がした。 (あたしが好きだったからかな?) 自惚れではなく確信に変わる。 『あたしも好きよ。』 優花はまた唯に口付けした。
■2658 / inTopicNo.5) 教師・優花D □投稿者/ 薫 一般人(5回)-(2006/02/10(Fri) 15:51:42) 優花の左手は唯の背中を支え、右手は唯の胸を掴んでいた。 『あっ…先生。。』 唯の息が急に上がる。 それを楽しそうに見ながら優花は揉み続けた。 『ダメ…あぁぁん、、せん…せい…いやぁぁぁ。』 唯の乳首を舐めた。 とたんに声がデカクなった。 『そんな大きな声出したらさぁ〜聞こえるよ?』 『うぅ〜んー。はぁぁん。あっ、あっ、あぁん。』 優花の声なんて聞かずにあえぎ続ける唯に腹を立てた優花は揉んでいた手を止めた。 『あぁ…はぁ、はぁ、せんせい?やめないで〜』 懇願する唯は卑猥だった。『まだ直に触らずブラウスの上からだというのに…あなたはそんなに淫乱だったとは、見抜けなかったわ。』 深いため息を付き、唯を睨んだ。 びくっとする唯の耳元に優花は息を吹き掛けた。 『ひゃっ///先生。。』 『何?淫乱なあなただから、これくらいでもう、あそこは濡れてるんでしょ?』 優花のいう言葉が図星な唯は、恥ずかしそうに首を横に振った。 『嘘つきは好きじゃないわね。』 そういって乳首をブラウスの上からつねった。 『やぁぁーーん。』 『何度言えばいいの?声がデカイと外に聞こえるわよ?』 鋭い声が唯の快感になっていた。 唯は口に手をあてて、声を我慢した。
■2659 / inTopicNo.6) 教師・優花E □投稿者/ 薫 一般人(6回)-(2006/02/10(Fri) 15:53:30) 『素直ね。それでいいのよ。あなたは生徒、あたしは教師。その身分の違いをわきまえなさい。』 『はい。。』 唯はもはや、優花の言いなりになっていた。 早く続きをしてほしかったから。中途半端で体中が疼いていた。 『これからあたしの事は先生ではなく、優花様と呼びなさい?それからあたしの質問には口で答えることね。無言で頷いたりしたら、もう触らないから。』 優花のキツク、そしてどこか優しさが含まれた物言いに、唯は洗脳されていった。快楽の渦から逃れるすべはなかった。 『唯、あなたはどこを触ってほしいの?おっぱい?おまんこ?』 普段の優花からは考えられないような、単語が次々と出てくる。 しかし、今の唯にとって、それは気にも止まらず、恥ずかしさでいっぱいだった。 『おま……ん…こを触って…ください。。』 途切れ、途切れ答える唯に呆れながら、優花は唯のおまんこをスカートの上から足で踏み付けた。 『ぎゃぁぁ。優花さまぁ〜痛いですぅ〜』 いきなりの強い刺激に涙目の唯に容赦なく二回も、踏み付けた。 『ぁあああ。。痛い〜』 『お前の声は聞き取りにくいから何を言ってるのか分からないよ!ちゃんと言えないのなら、あたしは忙しいから帰るわ。』 振り返り教室のドアに手を掛けようとした。 『優花様〜唯のおまんこを触ってください〜。』 『唯のぐちゃぐちゃおまんこを優花様の手で触ってください、だろ?』 『唯のぐちゃぐちゃおまんこを優花様の手で掻き回して、突いて下さい〜』 予想以上の唯のお願いに、優花の口元は緩んだ。 優花はいつのまにか、天性のS気質に目覚めたのだ。自分が一人の人間を従わせ、征服する。その快感に身が酔い痴れた。 そして、唯もまた、天性のM気質に目覚めたのだった。 お互い、気付かなかった自分の性癖を愛する相手が気付かせてくれたのだった。
■2660 / inTopicNo.7) 教師・優花F □投稿者/ 薫 一般人(7回)-(2006/02/10(Fri) 15:55:17) 『よく言えたわね、そんな淫らな言葉。偉いわ、それでこそあたしが愛した生徒だわ。』 そういうと唯に近付き、体を倒した。 唯のブラウスのボタンを外し、スカートをめくり、パンティーを脱がした。 優花は唯の立った乳首を舐め、時折、歯を立てた。 『うぅ〜んんん。気持ちいい〜優花様〜』 先程の優花の命令に忠実に、声を小さくしていた。 その言葉を聞きおわらぬ内に、優花の右手は、唯の秘部に入っていた。 クリトリスを中指で撫でられ、蜜で溢れる中を掻き回した。 『やっ、、やぁぁ。壊れちゃうよ〜優花様ぁぁ〜あっ、あっぁん。』 狂い始めた唯を見ながら優花は尚も、早く掻き回した。 唯のあえぎ声に興奮した優花は、思ったよりも早く、唯の秘部を指で突いた。 『あぁぁぁぁん〜イッちゃうよ〜ぁあっあっぁあぁぁ〜んっ。。』 最後は大きな声を出し、イッた。 『気持ち良かったの?』 普段の優しい、『若林先生』の口調で唯に聞いた。 『気持ち良かったです‥//』 照れながら答える唯を優しく抱き締めた。 『可愛いすぎ///』 優花も顔を赤く染め、お互いに舌を絡めた。 熱く、深いキスだった。 『てか、さっき唯、大きな声出してイッたよね?あたしの言うこと守れなかったね?』 口を放し、唯の目を見て、意地悪そうに言った。 『優花様、ごめんなさい。。』 ばつが悪そうに唯が言った。 『あたしの言うことが聞けない子はお仕置きしなきゃね。ちゃんと学校で躾ないと、親御さんに怒られるからね。』 『さぁて、どんなお仕置きしようかしら。』 楽しそうに言う優花を不安と期待に満ちた顔で唯は見つめ続けた。。
■2661 / inTopicNo.8) 教師・優花G □投稿者/ 薫 一般人(8回)-(2006/02/10(Fri) 21:26:31) 『さぁて、どうしようかしら?』 楽しげに言う優花に、優は不安と期待に満ちた顔を向けた。 『なぁに〜?唯、あなたお仕置きって言葉に感じてるのかしら?』 『つっ……///』 耳元で囁く優花から目を背けた。 それに気を良くしない優花は唯のあごを持ち、力付くで自分に向かせた。 『あなたは、あたしが話しているのに目を背けるの?習わなかった?人が話す時は目を見ると。これだから躾けがなってない子は。』 今度こそ完全に呆れられたと思い、唯は悲しくなった。 (唯がいい子なら先生は喜んでくれるよね…) 唯は意を決して優花を見た。 もう恥ずかしくても目を背けず、口で答えると。 『唯。あその扉を開けてきて。』 優花は唯を顎でやり、講義室の扉を開けさせた。 冬の寒い風邪が入ってくるが、それ以上に教室はストーブと先程の行為で熱気が立ちこめていた。 『優花様…開けました。』 唯はなぜ、扉を開けるのか分からないまま、言われるままに従った。 『そう、じゃあ扉の近くにある椅子に座りなさい。』 訳が分からず、しかし、素直に従う事を決めた唯は、何も聞かずに椅子に座った。 優花は椅子に座るのを確認して、静かに唯に命令した。 『唯、あなたが何で大きな声を出すか分かったわ…。あなたは皆に自分の淫らな声を聞かせたいのよね?だからあたしが止めても声をだすのよね?』 優花が淡々と話すことにただただ、『違います』と唯は否定しつづけた。 それを無視して優花は話を続けた。 『そんなに聞かれたいなら、そこで思う存分、自分でするといいわ。』 唯は涙目になりながら優花に訴えた。 『優花様、違います……唯はそんなこと思ってません……許してくださいぃ。』 ついに、唯は泣きだした。しかし、Sの気質に目覚めた優花に、涙は通用せず、むしろ、鬼畜化を増幅させるだけだった。
■2662 / inTopicNo.9) 教師・優花H □投稿者/ 薫 一般人(9回)-(2006/02/10(Fri) 21:28:19) 『何を泣いてるの?早くしなさい!!!あたしの言うことが聞けないの?』 唯は泣きながら、自分の左手を胸に、右手を秘部に当てた。 『うぅぅ、はぁっ。。うぅんー。』 泣き顔のままオナニーをする唯を妖しい笑みで見ていた。 『自分でしても感じるのね?本当に淫乱ね、あなたって。廊下にまるぎこえよ?』 優花の言葉に反応するように、唯の蜜が溢れだしてくる。 その蜜を唯は手ですくい、クリトリスに撫でつけた。 『はぁん、、はぁぁん、あぁーー。。』 唯はクリトリスをいじりながら乳首への愛撫も辞めなかった。 優花は席から離れ、唯の前に立ち、唯を見下ろした。 唯は優花を見上げながら懇願した。 『優花さまぁ〜唯のぐしょぐしょおまんこに指入れて下さい〜、、うぅ。。』 泣きながら唯は優花の腕をとっさに掴んだ。 『誰が止めていいって言った?早く続けなさい!!。』 パンッ――――――。 教室中に、痛みが感じられる音が響いた。 『ふぇぇーー、いたいよー優花さまぁぁぁーーー』 『あたしの命令を聞かないからよ。早く続きをしなさい。』 『うぅー、、あっん、あぁぁん。。。』 唯はまた自分で触りはじめた。 相手がいるのに、自分で触るという羞恥な行為に感じながらも、優花に嫌われていく自分が情けなくなってきていた。 『あぁぁん、あぁあぁ。優花さ…まぁん、イクよーーイッちゃうよーーー。』 『イキなさい。皆にあなたの声を聴かせなさいな。』 その言葉を聞いた後、唯は果てた。 荒々しい息遣いで、目には涙の跡が残り、とても哀しげな顔をしていた。 いつもの優しい優花とは違い、とても怖くて、逆らえないという身分の違いを思い知らされた唯は、 悲しいと思う半分、優花に従っていきたいと思う気持ちもあった。
■2663 / inTopicNo.10) 教師・優花I □投稿者/ 薫 一般人(10回)-(2006/02/10(Fri) 21:30:29) 『唯。。大丈夫?』 果てた後、ぼーっとしていた唯に、優花は心配そうな顔をしていた。 『やり過ぎたね、ごめんね?大丈夫なの?』 本気で唯を心配し、気遣ってくれるのを、唯は嬉しく思った。 『先生ーー。』 唯は蜜がついたままの手を優花の背中に手を回し、抱きついた。 『いい子ね。ちゃんと言うことが聞けて。』 優花は唯の頭を撫でてほほえんだ。 『好きよ……唯。』 唯の唇に優花の唇を重ねた。 優花は唯の唇を舌で開けさせ、絡めた。 お互いの唾液を舌に絡め、飲み込んだ。 愛しているからできる行為であった。 全身で、愛を感じ、満たされていく唯。 幸せすぎる時間が流れた。 しかし、この幸せも長くは続かなかった。。
■2666 / inTopicNo.13) 教師・優花J □投稿者/ 薫 一般人(12回)-(2006/02/11(Sat) 23:22:59) 翌日。学校に着くと、唯はるんるん気分で教室に入った。 『おはよー!雪ちゃん!』 元気いっぱいに挨拶すると雪は唯に近寄った。 『おはよ〜朝から元気いいなぁ〜♪』 雪は唯の頭を撫でた。 『何かいい事あった?』 『ちょっとねぇ〜♪』 唯は上機嫌で雪に答えた。雪は少し寂しい顔をしたがすぐに、笑顔になっていた。 幸せな唯には雪の変化には気付かなかった。 『お早ようございます。』 笑顔で職員室の扉を開けたのは優花だった。 いつもは朝礼ぎりぎりに入るはずの優花が現れて、周りの先生は驚いていた。 『お早ようございます。若林先生、今日はお早いですね。』 田辺先生が優花に言った。 『ええ、まあ。たまには早く来てもいいかな?って』 優花はこれまた笑顔で答えた。 『若いっていいですわね〜私も若林先生くらいの頃は…。』 『あまり変わらないですよ!!先生も十分お若いですよ!』 優花が上機嫌なのは、昨日の一件のおかげだった。 好きだった生徒と付き合える事になり、気持ちは浮かれていたのだった。 それから数日後も、優花は唯を講義室に呼び、個人授業という名の楽しい時間を過ごした。
■2667 / inTopicNo.14) 教師・優花K □投稿者/ 薫 一般人(13回)-(2006/02/11(Sat) 23:24:55) そんなことが続いたある日、優花に思いもよらぬ出来事が起こった。 四時間目が終わり、昼休みに、優花はいつものように職員室で食事を取っていた。 しばらくして、授業から戻ってきた田辺先生が優花を見付け、近寄った。 『若林先生、少しお話があります。昼食が済んだら、東校舎の講義室に来て下さい。』 『ここじゃ、ダメなんですか?』 『若林先生にとって大事なお話ですから、ここではまずいかと。』 『分かりました。』 優花は急いで残りの弁当を食べ、一足先にに向かった田辺先生が待つ講義室に行った。 いつもは、唯との情事の場である部屋に呼ばれ、内心ドキドキしていた。 扉を開けると田辺先生は窓から外を見ていた。 『失礼します。』 優花の声に気付き、田辺先生は近くの椅子に腰かけるように指示した。 田辺先生も優花の向かいの席に着き、目を合わせた。 『あの…お話って何ですか?』 優花は唾を一つ飲み込み、言った。 『若林先生、最近今井唯に個人授業されてるそうですね?』 『はい。今井が、英語の成績が他の教科よりも低い事が悔しいらしく、私が出来る限りサポート出来たら、と思いまして。』 優花は田辺先生に淡々と訳を話した。 『素晴らしいですね。お若いのに、時間外の業務までこなすなんて。感激しましたよ。』 にこやかに話す田辺先生に内心、唯との関係がバレないか冷や汗をかいていた。 しかし、次の瞬間優花は凍り付いた表情を浮かべた。 『ホント、勉強以外の事まで熱心に教えて、尊敬しますよ。優花様?』 唯に言わせた自分の呼び名を何故、田辺先生が知っているのか? それを疑問に抱く前に、優花はバレた事への恥ずかしさと気まずさでいっぱいだった。 『田辺先生…見ていたのですか?』 優花はおそる、おそる聞いた。 『見たというか聞いたのよあの日。』 田辺は優花の隣の席に腰を落とし、話はじめた。
■2668 / inTopicNo.15) 教師・優花L □投稿者/ 薫 一般人(14回)-(2006/02/11(Sat) 23:26:24) 田辺は優花と唯が初めて情事を行なったあの日、たまたま東校舎にある書庫に用事があり、 その帰り、唯の喘ぎ声と命令口調の優花の声が聞こえたらしい。 気付かれないように、そっと近付き開け放たれた扉の奧に自慰行為をする唯が見えたらしい。 『それから毎日、ここでいやらしい教育をなさってたのよね〜?優花様?』 田辺先生はクスッと笑うと呆気に取られた優花の耳を甘く噛んだ。 『はぁん。。』 小さな吐息が優花の口から漏れる。 おもしろがった田辺先生は今度は耳の中に舌を出し入れした。 『ぅうん。。先生、やめて……。』 恥ずかしさで顔面真っ赤な優花に田辺はまたクスりと笑い、口を耳から離した。 『後輩のあなただけ、楽しいことするなんて、いけない先生ね? 生徒と付き合ってるなんて知れたら…ましてや女性同士よ?同僚や親は何て思うかしら?ねぇ?』 『つっ……。』 穏やかに脅しをかける田辺先生にもはや、勝ち目はなかった。 『望みは何ですか?』 優花は田辺先生に聞いた。 『望み?望みなんてないわ。ただおもしろそうだからよ。』 『はぁ?田辺先生ひどいじゃないですか!!それなら黙っていてくれたらよかったのに。』 優花は感情的になってしまった。唯との幸せを好奇心だけで壊されることに腹が立った。 何としてでも、田辺先生を口止めしなければ、優花も唯も学校に居れなくなる。 それだけは避けたかった。 『若林先生、ご自分の立場をわきまえなさい。弱みを握られた人は握った人に、楯突くことは出来ないのよ?』 きつく、鋭い眼光に優花は恐怖で無言になった。 『今日の五時、職員玄関前に来なさい。命令よ!』 『はい…。』 優花は素直に返事した。 そうしなければ、自分も、唯もこの学校に居られなくなるから……。
■2680 / inTopicNo.18) 教師・優花M □投稿者/ 薫 一般人(16回)-(2006/02/15(Wed) 11:11:12) あの日から優花様にイジメられ、愛されてきた唯にとって放課後は待ちに待った時間なのだ。 どんなにつまらない授業であれど、放課後を糧にし、一日を乗り越える。 もちろん、放課後はきちんと英語の補習もするので成績は上がっていた。 そんな日、昼休みがあと少しで終わる頃、優花自身が唯のクラスにやってきた。 不思議がる唯に、優花は困った顔で、唯に耳打ちした。 『ごめんなさい、今日は用事があって放課後は残れないの…。』 優花にそう言われ、がっかりした顔をしたが、すぐに構わない、と返事した。 誰だって、そんな時があるとも。 内心がっかりした唯は午後の授業を寝て過ごした。 ―放課後― 英語の補習がない、唯はそそくさと帰り支度をしていた。 そこへ、クラスメートの真中雪が近寄ってきた。 『唯ちゃん!今日は残らないんだ?』 『うん…今日は若林先生、用事があるんだって。』 残念そうに言う唯に雪は頬を軽くつねった。 『元気ないぞ!?そんなに先生がいいか?たまには友達とも絡みなさい!!』 笑いながら雪は唯を見つめていた。 唯もつられて笑った。 『じゃあ〜今日は一緒に帰ろっか?』 唯は雪を誘った。 久しぶりに二人で帰宅するのだった。 それを聞いた雪は唯に思わず抱きついた。 『大好き!唯ちゃん』 『あたしもだよ!雪ちゃん』 雪の背中に手を回した唯は自分の胸に深く押しつけた。 『唯ちゃんのおっぱい大きいねぇ〜。』 『そんなことないよっ!』 いきなり言われて恥ずかしさで、体を離した。 『もっと抱きつきた〜い』 雪は少しだだをこねた。 いつもはこんな事を言う子ではないのに。 唯は少しだけ驚き、すぐにくすぐったい気持ちになった。 自分にだけ見せる、雪の一面。 何故だかすごく、優越感が生まれた。 『雪〜唯ちゃんの家行きたいな!もっとたくさん喋りたいもん!いつも若林先生ばっかり相手するんだもん。。』 少しすねた表情をする雪はとても可愛かった。 言われた通り、最近は優花にばかり時間を割きすぎていた。 友達も大切にしたい、と想う唯は雪を家に招き入れてもいい、と告げた。
■2681 / inTopicNo.19) 教師・優花N □投稿者/ 薫 一般人(17回)-(2006/02/15(Wed) 11:55:43) 午後五時。 部活以外の生徒はこの時間ほぼ、帰宅していた。 唯も、部活に入っていないので、もはやこの学校には居ない。 それは優花にとって救いだった。 自分の行動のせいで、唯にまで迷惑はかけられない、という責任からくる思いで胸が押しつぶれそうだったから。 こんな事実を知ったら唯は何を想うだろうか。 考えただけで、身震いした。 優花は田辺の指示通り、職員玄関に居た。 今日の放課後にこなすつもりだった、仕事は田辺が手を回し、何とか切り上げられたのだ。 しばらくして、靴を履き替え、帰宅準備万全の田辺が来た。 『逃げないで、来たわね。優花様はとても賢い御方ね!』 少しほほ笑み、頬にキスをした。 『やめてください!!』 優花は恋愛感情を抱かない、田辺にキスをされる事に嫌悪感を抱いた。 『あら、素直じゃないわね。まぁいいわ。とりあえず行きましょうか。ふふ。』 田辺に促されて、車の助手席に座る。 田辺はエンジンを掛け、車を発車させた。 『今日は素敵な日にしましょうね?』 田辺の声を窓からの景色を見ながら黙って優花は聞いていた。 しばらくして、あるホテルの駐車場に車を止めた。 『田辺先生…あの。。ここはホテルですよね?何でこんな所に…。』 『大体、想像は付くかしらね?あなただけ楽しい事をしたんだから、先輩である私も楽しませてよ?』 その言葉の意味を感じ取った優花は切なくなった。 唯、以外の肌に触れて欲しくないし、触れたくない。そう、思った。
■2682 / inTopicNo.20) 教師・優花O □投稿者/ 薫 一般人(18回)-(2006/02/15(Wed) 11:58:44) 『断る理由はどこにもないけどね。』 さらっと言い、優花を田辺の前に歩かせフロントを通過した。 どうやら、フロントは機械が操作するらしい。 エレベーターで四階に移動し、405号室のルームキーで、扉を開けた。 田辺に背中を軽く押され、中に通された。 何のへんてつもない、ただのラブホテル。 優花はただの一度でさえ唯と来たことがない場所に好きでもない女と体を交えるのだ。 その事に深い罪悪感がまた押し寄せた。 『ここまで連れてこられてどんな心境かしら?屈辱的?嫌悪感?今のあなたは全て思っているんじゃないかしら?』 『何も…思いません。』 『あら、そう?じゃあ私が何をしても、何も思わないのかしら?』 『何も思いません!』 頑として、譲らないその言葉に田辺のSモードに火がついた。 『なら、どこまで耐えれるか試してあげるわ!』 田辺は優花をベッドに押し倒し、着ていたカッターシャツを手荒く脱がし、ブラを上に押し上げた。 ひんやりとした空気に晒された乳首は敏感になっていた。 その乳首に田辺はすかさず甘い刺激を加えた。 親指と人差し指で両乳首を摘み、弾いた。 『……。』 声を出さない優花に、また田辺は乳首を弄(もてあそ)び、爪を立てた。 微かな痛みに優花は顔をしかめた。 『素直になりなさい!あなたの乳首が厭らしく起っているわよ!!』 そう言い、強く乳首を捻(ねじ)った。 『あ゛っー。』 鋭い刺激に優花は声を上げてしまった。 それを隠すように手で口を押さえた。 『手をはずしなさい!』 首を横に振り、命令に背くと、田辺は鞄からロープを取出し、優花の両手をベッドの足に縛り付けた。 万歳の格好になり、何も抵抗出来なくなった優花は、諦めたのか、脱力し、田辺に身を委ねた。
■2683 / inTopicNo.21) 教師・優花P □投稿者/ 薫 一般人(19回)-(2006/02/15(Wed) 12:02:23) 『いい子ね。』 田辺は優花の左の乳首を吸いあげ、軽く甘噛みした。 『はぁー。。はぁ、はぁぁん。』 先程とは打って変わり、声を荒げた。 田辺は嬉しそうに、優花の右乳首も舐めた。 それをみて、優花は田辺に甘い声でいった。 『田辺せん…せい。。下も触って下さい。。お願い…はぁぁ、します。』 甘い吐息を出しつつも、精一杯懇願した。 『フフ、先程までの抵抗はどうしたのかしら?そんなに触りたければ、自分で触りなさい。』 田辺はそう言うと、優花の両手のロープを解いた。 その瞬間!!優花は田辺を逆に押し倒し、脱がされたブラウスを手に一目散に扉に向かった。 そしてテーブルに置いてあった自分の鞄を持ち、部屋から飛び出した。 部屋に残された田辺は呆然とし、やがて凄まじい怒りが込み上げてきた。 『あの、クソ女めぇー!』 ベッドを拳で叩き、叫んだ。
■2684 / inTopicNo.22) 教師・優花Q □投稿者/ 薫 一般人(20回)-(2006/02/15(Wed) 12:04:36) 部屋から抜け出した優花はロビー近くのトイレで服を整え、ささっと、ホテルから出てタクシーを拾った。 優花は最初から唯以外の女性に触れて欲しくはなかった。 だから、途中から観念した様子を見せ、隙を見て逃げ出したのだった。 しかし、そんなことをすれば、唯と自分は田辺にどんな仕打ちをされるか分からない。 それを覚悟で、優花は飛び出した。 もし、唯に何かあれば、警察ざたにでもすればいい。自分がもし狙われたら、また逃げ出せばいい。 学校を辞めても構わない。それほど唯に対する、恋愛感情は大きくなっていた。 優花は、タクシーで自宅に到着すると、すぐさま唯に携帯から電話を掛けた。 『プルルル〜…プルルル〜…』 一向に繋がらない携帯を見つめながら、自分がしでかした事に深いため息をついた。 あれほど、唯には迷惑を掛けられないなどと、思っていても、先輩教師の田辺に犯される恐怖は相手が女であっても怖かった。 結局自分が一番なんだ、ということが身に染みて分かった…。
■2703 / inTopicNo.25) 教師・優花R □投稿者/ 薫 一般人(23回)-(2006/02/18(Sat) 09:41:52) 『ただいま〜』 洋風な感じの家に圧倒された雪は唯の母親にもびっくりした。 『お帰りなさい。そちらは?お友達?』 『初めまして。真中雪と言います。おじゃまします』 『雪ちゃん、部屋行こう!ママ、お茶とお菓子お願いね!』 唯は雪の手を掴み、部屋に招いた。 『唯ちゃんのお母さんってすごい綺麗だね!』 少し興奮気味に雪は言った。 『そう?普通だよ〜!見慣れてるからかな?』 『絶対可愛い!唯ちゃんはお母さん似だね♪』 そんなたわいもない会話にしばらく和んだ。 コンコン――― 部屋の扉を開け、唯の母親が紅茶とお菓子を手に入ってきた。 『ごゆっくりどうぞ。』 唯の母親はそう言い、そそくさと部屋を出た。 『雪ちゃん、唯の部屋来るの初めてだね♪ママ人見知り激しいからさ、気にしないで?』 『えっ?あっ、うん…嫌われたかと思ったよ。。』 唯は切なげに言う雪の頭を撫でてやった。 『雪ちゃん可愛い♪今日はどうしたの?』 『何が?』 『何かねぇ〜甘えてきたり些細な事を気にしたり、いつもの雪ちゃんからは想像付かない事ばかり見るからさ♪』 『そう〜??唯ちゃんだからだよ…』 そっと、呟いた雪は唯の目を見つめ、笑った。 『唯ちゃん、若林先生と最近仲がいいけど、勉強してるんでしょ?』 『そうだよ、英語の補習だよ!あとは雑談かな!』 『そっかぁ〜補習楽しい?』 『勉強は苦手だから嫌だけど、優花さ…若林先生だからね!』 咄嗟に出かけた、優花への呼び名を堪えて、言い直した。 『若林先生の事、優花って呼んでるんだ。。』 目に涙を浮かべながら、雪は唯の胸に飛び込んだ。 『唯ちゃんはぁ〜ぅう、あたしと先生、どっちとぉ居るのがぁ楽しいの〜ぉ?』 涙の問い掛けに唯は戸惑った。 唯の答えは楽しいと言われれば、雪だった。 だから素直に雪だ、と答えた。 『じゃあ〜好きなのは?』 『えっ!?』 『先生と雪、どっちが好きなの?雪は唯ちゃんが好き!!友達以上に好き!』 雪の告白に、唯は戸惑った。 何でクラスメートの雪ちゃんが?唯を? 唯の頭は疑問だらけだった。
■2711 / inTopicNo.26) 教師・優花S □投稿者/ 薫 一般人(24回)-(2006/02/19(Sun) 21:45:17) 『先生と雪、どっちが好きなの?雪は唯ちゃんが好き!!友達以上に好き!』 突然すぎるクラスメートの告白に、唯の頭は混乱した。 しかし、雪はすかさず、問い掛けた。 『唯ちゃんは?やっぱり女の子とは付き合えない?』 その質問は痛かった。 女の子と付き合うのは優花が初めてだし、優花以外は分からない。 優花だから受け入れた、部分もある。 今は優花しか見えなかった。 『ごめん。。唯は好きな人が居て、付き合ってるからさ。』 『それって先生の事?』 『うん。。』 『そっかぁ。。』 哀しげな、しかし納得した顔で雪は唯に言った。 『でも友達で居てね!』 『もちろん!!』 二人は笑顔で笑いあった。変わらず傍にいる親友…。その大切さが分かったのだった。 優花からの着信にも気付かず二人はおしゃべりに夢中だった。 それが最後の着信だとも知らずに…。
■2715 / inTopicNo.29) 教師・優花A@ □投稿者/ 薫 一般人(26回)-(2006/02/21(Tue) 13:25:56) 優花は次の日、校長室に居た。 『どういうことですかな?若林先生。』 『本日を持ちまして、私、この学校を辞めさせて頂きます。今までありがとうございました。』 優花からの突然の辞表。 校長のデスクに置かれた白い封筒に達筆に書かれていた。 『何で、また急に?やっとこの学校にも馴染んできたじゃないですか。』 校長の静かで、しかし威厳のある口調は、優花の心に深く響いた。 こうするしかない。 それが優花の出した答え。一度は、唯に電話で助けを求めようとした。 でもそれは唯を深く傷つける。 あれから何回か、唯から着信があった。 優花はそれさえも耐えて、今、ここにいる。 ノンケだった唯に、自分との行為や、付き合う事、田辺に見られた事など、全てが刺激が強すぎた。 春から新たなスタートを切る唯の邪魔にはなりたくない。 結果的には悲しませるかもしれない。 それでも、優花と離れる、寂しさで泣く涙は綺麗だから。 田辺に見せたくない涙だった。 校長室から出ると、田辺が扉の前に立っていた。 『若林先生、お辞めになるの?』 薄笑いを浮かべ田辺は聞く。その眼を優花は睨み付け、そして言った。 『私が責任を持って辞めます。その代わり、唯には手を出さないで下さい。私は構いません。これから煮るなり、何なりして下さい。』 『随分と腹を決めたようね?まぁ、あたしも若林先生嫌いじゃないわ。それにあなたを調教してMにするのも楽しそうだし…フフ。』 『構いません。その代わり本当に唯に手は出さないで下さい。』 『分かったわ!何度も聞かないで。じゃあ早速、今日の夜八時に、例のホテルに来てちょうだい?』 優花はうなずき、その場を去った。 田辺のおもちゃになる、と決意した瞬間、唯の笑顔が頭を過った。 唯の全てが欲しくて、全力で唯にアタックして…そんな幸せが続くと思っていたのに……。 今更後悔したってもう遅い。 全てが自分のせいなのだから。
■2723 / inTopicNo.31) 教師・優花AA □投稿者/ 薫 一般人(27回)-(2006/02/22(Wed) 23:13:49) 午後八時。 優花は例のホテルにいた。一度はここから逃げ出した。 再び、優花は田辺の手に掛かる。 喉がひどく渇く。 唾を飲み込み、田辺の姿を待つ。 寒い手をこすりながら、息を手に掛ける。 しばらくして、前方からヒールで歩く音がした。 田辺だ。 『優花さん、寒いのにこんな所で待っていたの?部屋に入っていれば良かったのに。』 『真由美様の前に、あたし何かが、先に部屋には入れませんから。』 ここに来る前に、田辺からメルアドを教えるように言われ、その際に田辺は優花に自分の事を真由美様と呼べと命令した。 『フフ。可愛い事を言うのね。さっ、早く部屋に行きましょうか?あっ、その前に。』 真由美がバッグから黒の首輪を取出し、優花の首にはめた。 『似合ってるわよ。もう逃げられるのはごめんよ?』 『そんな事はもうしませんわ。あたしは真由美様の奴隷ですから。』 『そう、それでいいのよ』
■2724 / inTopicNo.32) 教師・優花AB □投稿者/ 薫 一般人(29回)-(2006/02/22(Wed) 23:16:40) 部屋はこの間入った部屋とは作りがまた違っていた。 そしてここは最上階の七階。 それが何を意味しているのか、優花はすぐに分かった。 “次はない” つまり、次逃げ出さないようにわざわざ最上階の部屋を取ったのだ。 口では言わない分、怖かったし、何よりこれからどうなるのか不安だった。 真由美はベッドに腰掛け優花の首輪の鎖を引っ張った。 自然に優花は崩れ、四つんばいになった。 『無様な姿ね、優花?』 冷徹な眼をした真由美が優花の口元に足を差し出した。 『舐めなさい、私の奴隷になったのだから。これからは言われなくてもすることね。』 優花の口に無理矢理、足の指をねじ込ませていた。 抵抗がありつつも、優花は真由美の足を一本、一本舐めていった。 ぴちゅ…ちゅー。ぴちゃ。 唾液が交ざる音が静かな部屋に響く。 両足を舐めおわると、優花はベッドの上に引っ張られた。 『優花、どうだった?私の足は。おいしかったかしら?』 『おいしかったです…真由美様。』 『そう?じゃあ今度は私が優花にご褒美をあげるわ』 真由美は優花の服をびりびりに引き裂き、そして一気に全裸にした。 その後、両手・両足を縄でベッドの足に縛り付けた。 完全に身動きが取れなかった。 怖い…予想出来ない真由美の行動に戸惑っている。 そんな優花の心の内を知らず、真由美は優花の胸を揉み始めた。 円を描くように撫で回し、たまに丘の上の突起、つまり乳首に刺激を与えた。 『はぁぁん…はぁぁぁ』 体は正直に感じ始めていた。それほど真由美が上手いのだ。 『その声、たまらないわ!もっと聴かせなさい!ほらっ!』 両乳首をコリコリと動かしてやる。 『いやぁぁん!はぁ、はぁぁぁん!いや…。。』 喘ぎ続ける優花の秘部はだんだん、濡れ始めてきた。 真由美はそれを見ながら、尚も、乳房を愛撫した。 『優花?次はどこを触って欲しい?』 『優花の…おまんこを真由美様の指でぇ…はぁ!…突いてくださいーー!!』 真由美の問い掛けに、我を忘れ狂った優花は乱れながら答えた。
■2771 / inTopicNo.37) 教師・優花AC □投稿者/ 薫 一般人(32回)-(2006/03/01(Wed) 22:24:24) 突然の優花の辞職はすぐに、校長から発表された。むろん、校長は発表を躊躇った。 しかし、真由美の差し金で発表を早めたのだ。 『唯ちゃん…大丈夫?』 体育館での全校集会、雪は隣に居る唯に聞いた。 唯は涙を流していた。 声を上げることも、しゃがみこむこともなく、ただ、ただ、頬に涙が伝う。 そのまま何事もなく、集会は終わり、各自教室に戻る事になった。 教室へ戻っても、唯はただどこかを見つめていた。 何を考えているのか、分からず、雪は掛ける言葉が見つからなかった。
■2772 / inTopicNo.38) 教師・優花AD □投稿者/ 薫 一般人(33回)-(2006/03/01(Wed) 22:25:54) 『雪ちゃん……。』 唯が口を開いたのは、学校の帰り道だった。 雪は無言の唯を心配し、家まで送ろうとしていた。 『な、何?』 突然の呼び掛けに戸惑う。 『何でさぁ、唯の事置いてったのかな?優花先生。』 『置いてかないよ!きっと若林先生にも何か事情があるんだよ。』 『それなら、連絡くらいくれてもいいよね…。』 『んー…連絡出来ない事情があるとか?。』 『何だそれ。唯の事遊びだったのかな?』 『違うと思う…あたしはよく分からないけど、違うって感じる。』 唯の問い掛けに答えていく。 根拠もない答えだけど、答えなければ、このまま唯は黙って口を開くことを止めるかもしれないから。 それがひどく怖かった。 『唯ちゃん、もう一回!もう一回だけ若林先生に電話してみてよ!』 雪が提案した。それは最後の賭けだった。 全てがこれで決まる。 唯の未来も、優花の未来も。 『分かった…。』 唯は携帯電話を取出し、優花の番号にかけた。
■2773 / inTopicNo.39) 教師・優花AE □投稿者/ 薫 一般人(34回)-(2006/03/01(Wed) 22:28:04) 『優花の…おまんこを真由美様の指でぇ…はぁ!…突いてくださいーー!!』 乱れ狂った優花は哀願していた。 これが奴隷としての優花の精一杯の演技だった。 もちろん、まったく感じていないわけじゃない。 しかし、何もせず、ただ真由美を受け入れていても、真由美は満足しない。 それは同じSの気質を持つ優花には分かっていた。 『はしたない子ね。フフ。仕方ないわね。入れてあげるわ。』 『あっ、ありがとう…ございます。。』 真由美の指は優花のおまんこに三本入れた。 そして激しくピストンした。 『あっ、あっ、いやー。いっちゃうー。』 優花の喘ぎは演技だとは思えない程、完璧だった。 そして体も素直に反応し、潮を吹いた。
■2778 / inTopicNo.40) 教師・優花AF □投稿者/ 薫 一般人(35回)-(2006/03/03(Fri) 23:26:44) 『優花……。』 『はい。真由美様。』 『あなた…唯の所に戻りたいかしら?』 『えっ?』 『どうなの?』 『真由美様の奴隷になる事を自分で決意しました。ですから、唯の事はもう…』 『あなた、嘘をつくのが下手ね。唯に関しては。』 『嘘だなんて……。』 『いいのよ。演技でも嘘でも、あなたを抱けてよかった。私、あなたをずっと狙ってたの!』 『田辺先生…?』 真由美の目は笑っていた。穏やかな、それでいて辛そうな目だった。 『悪いけど、略奪愛に興味はないわ。あなたが学校を辞めるなんて予想外だったけど…。』 『田辺先生…。』 『最後にあなたからキスして?これで最後。たった一回あなたを抱きたかった。 脅迫しか思いつかなかった。そして一晩だけの為にあなたから職を奪った。ごめんなさい。』
■2779 / inTopicNo.41) 教師・優花AG □投稿者/ 薫 一般人(36回)-(2006/03/03(Fri) 23:29:21) 今までこんなに、弱きな田辺先生を見るのは初めてだった。 今の今まで、嫌悪感と怒りが体を渦巻いていたのが、ぴたりと止んだ。 そして優花はたった一度だけのキスをした。 舌を絡めるわけでもなく、唇と唇が重なるキス。 優花への気遣いだった。 『ありがとう…こんなこと許してもらえる事じゃないわよね……。』 『田辺先生…あたし。』 『仕事の事は、私が何とかして校長に頼むわ。復帰してもらえるように。』 『いいんですよ…あたし、いずれは教師辞めるつもりでしたから。』 『えっ?』 『地元に住んでいる両親が、傍に居て欲しいだなんて甘えてきたんですよ。一人娘だし、やっぱり恋しいんでしょうね。ふふ』 『今すぐご両親の所へ?』 『いいえ。あと二年はこの町でやりたいことがあるから。それからかな?』 『じゃあ…あなた職はどうするの?今井唯は?今井唯はあなたを待っているはずよ?』 『それは痛い程、分かります。でも…あたし、好きな人以外と体を重ねた。理由はどうあれ、唯にどんな顔して会えばいいのか分からないわ。』 『それは……本当にごめんなさい。でも…今井唯はそれさえ許して、あなたを受け入れてくれると思うの! 当事者の私が言える事じゃないけど、責任は私にあるわ!お願い、償わせて。』 田辺先生からの必死のお願いに、少し心を揺さ振られた。 しかし、優花はまだ迷っていた。 唯に会う事を、学校に復帰する事を。
■2780 / inTopicNo.42) 教師・優花AH □投稿者/ 薫 一般人(37回)-(2006/03/03(Fri) 23:30:52) それから次の日の午後。 『はぁー。今頃唯は帰宅してるかなぁ。。』 優花は自宅で一人呟いた。 ―――その時 優花の携帯が鳴った。 最近、鳴ることがなかった聞き覚えのあるメロディー。 『ゆ、ゆ…い?』 待ち受けには 『唯ちゃん☆』と表示があった。 優花は、出るのを躊躇った。 しかし、唯の声が聞きたかった。 『もしもし…。』 『優花…様?』 『優花…様?』 聞き覚えのある呼び名。 奴隷から飼い主に一気に昇格した気分だった。 『もしもし…唯?』 『うん!唯だよ!優花様、今まで何してたの?どこに居たの?』 唯からの質問責めに、優花たじたじになっていた。 『唯、落ち着いて。ちゃんと説明するから。』 それから優花は、唯と会う約束をした。
■2788 / inTopicNo.44) 教師・優花B0 □投稿者/ 薫 一般人(38回)-(2006/03/04(Sat) 21:41:40) 優花の車に乗り、助手席から唯は優花を見つめていた。 『唯、見つめすぎ。』 恥ずかしそうに優花が言った。 『だって…目を離したら居なくなりそうだから。』 『大丈夫だから…ごめんね、辛い思いさせて。』 それからしばらく無言だった。 車はどこに向うわけでもなく、走っていた。 しばらくして車は海辺で止まった。 口を開いたのは唯だった。 『いい加減、話してくれる?今まで何してたの?』 唯の声は強きだったが、勢いはなかった。 優花は田辺との間に起きたことを全て話した。 これで唯が優花を嫌いになったら、それまでだと、優花は腹をくくった。
■2789 / inTopicNo.45) 教師・優花B@ □投稿者/ 薫 一般人(39回)-(2006/03/04(Sat) 21:43:13) 『唯…あたしの事嫌いになった?』 優花が恐る恐る聞いてみた。 唯は無言で首を横に振った。 『でも…。』 『でも?』 『田辺先生が許せない…かも。最悪だし…脅しとかありえない!』 いきなり怒りが込み上げる。 大好きな優花様が、他の人に触れられたりするのが、悔しくて、ムカついて、この怒りを誰にぶつければいいのか唯は分からなかった。 『唯の気持ちはすごく分かるよ。あたしも唯が誰かに触られたりしたら嫌だから。』 『じゃあ!…唯の事なんて気にしないで、あの時のように逃げれば良かったじゃん!何で受け入れたの!?』 『出来るわけないじゃない!あたしが大好きで、大事な唯に辛い思いをさせるの嫌だったから…ああするしかなかったって思ったから。』 二人は互いに気持ちをぶつけた。今まで隠れていた二人の本音が心の奧に滲む。 『それでも…唯は嫌…。優花様が唯以外の女と寝るのがっ!!許せない。。』 『なら…許さなくていいよ。』 『えっ?』 優花は唯に笑顔を作った。 『あたしと付き合う事で、唯に迷惑が掛かるならあたしは別れる。 もう唯の前には現れない。今までありがとう。あとごめんね。』
■2790 / inTopicNo.46) 教師・優花BA □投稿者/ 薫 一般人(40回)-(2006/03/04(Sat) 21:44:37) 『送るね。唯の家教えて?』 優花は車を発進させる動作をした。 その時、唯は優花に抱きついた。 『嫌だぁぁ…離れたくないぃー、もぅ…どこにもいかないでぇーー。ぅぐ…。』 涙を流して優花の腕に絡み付く。 その力は強く、少し痛みが走る。唯の思いが伝わる。 そして気が付けば、優花の目にも涙が溜まっていた。 必死に流さないように堪えていた。 『ごめん…唯。傷つけたくなかったのに…あたしが傷つけてるし。』 『違うぅ…うぅぅん。大丈夫…だからぁ一緒に居て?もう消えないで、不安にさせないで?』 『うん。約束するよ。』 優花は唯の頭を抱え込むように抱き締めた。 そして優しく唯の頭を撫でた。 緩やかな、そして穏やかな時間が車内に流れる。 二人だけの空間、誰にも邪魔される事なく、二人の愛を肌に直に感じられる場所。 外の景色が世界が、どれだけの時間が流れてもこの場所だけは時間が止まっていた。 気にする事は相手の事のみ。それ以外は気にも止めず、二人は熱く、そして甘いキスを交わした。 口いっぱい、愛があふれてくる。 『唯…好きだよ?大好き!』 『優花様…唯も好きだよ!大好きだからね!』 二人は笑い合い、そしてまたキスをした。 何度しても足りずに、愛を確認する。 そこには温かな愛があった。
■2791 / inTopicNo.47) 教師・優花BB □投稿者/ 薫 一般人(41回)-(2006/03/04(Sat) 21:46:13) 『雪ちゃん…色々心配してくれてありがとね。』 優花とのドライブが終わり、帰宅したのは午後10時。唯は自分の部屋に入り、携帯から雪に電話した。 『唯ちゃん、良かったね!やっぱり先生は唯ちゃんが大好きなんだね。あたしの入る隙間なんてないんだよね。』 『えっ?』 『ううん。何でもない。お幸せにね!あたしは二人を見守る事にするね!』 『雪ちゃん…。』 『同情とかなしだからね?あたしはあたしなりに唯を好きだし、叶わなかったけど、いつか後悔させるくらい、イイ女になってやるからさ!』 心なしか、震えている声が受話器から聞こえた。 必死に耐えている、雪の強さが唯には切なく感じた。 『唯なんかよりも、きっとイイ子がいると思う。ホントごめんね。』 『気にしないでよ?あたしが勝手に好きになったんだし?唯が謝る理由分かんなーい!』 わざと明るく振る舞う雪。涙が出るのを堪えながら、『じゃあ、明日予定あるからもう寝るね?おやすみー!』 と言い、切った。 切ると同時に切なげな声が布団の中から聞こえた。 布団に包まり、大きな声で泣いた。 失恋……時に人は、傷つく恋をして成長する。 甘い恋愛よりも、何倍も自分の力になる。 その後の自分の在り方がはっきり分かるから。 雪はこれからきっと、イイ女になるだろう。 自分を磨き、誰にも負けない自分だけの輝きを光らせるだろう…。 友情の壁は厚く、恋人への階段は長く、途中で足場は崩れている。 その階段を雪は登り続けていた。そして、今。その足場は崩れた。 悲しくて、悲しくて、涙は止まる事を知らなかった。雪は一晩、泣き明かした。
■2797 / inTopicNo.49) 教師・優花BC □投稿者/ 薫 一般人(43回)-(2006/03/05(Sun) 20:59:16) 『優花様…。』 唯から電話があったのは午前三時。 『どうしたの?こんな夜中に。』 『優花様…唯ね、雪ちゃんの事が好きなんだよ?でもね…雪ちゃんは友達以上に見れないの。』 『雪?クラスの友達の事ね。その子、唯に告白したんだ?』 優花は全てを悟り、確かめるように話した。 『唯はぁ、優花様が好きなの。優花様以外考えられないから。』 『ありがとう…唯。でもね、誰かが幸せなら、誰かは不幸なのよ。そういう風に世の中は回ってたりするのよ。』 『うん…。』 唯は静かに聞いていた。優花の口調は唯の恋人でもあり、教師でもあった。 『あたしね、やっぱり田舎に戻ろうと思うの。』 『何で?また唯置いていかれるの…?』 不安そうに唯が聞く。 『置いていく…現実はそうなるよね。でも、もし唯が本気なら、あたし三年したらまた戻ってくるから。 そのときまでに、唯は色んな経験して、また色んな人とも付き合いなさい。 あたしだけじゃないのよ。あなたはもともと、ノーマルなんだし、男性と付き合った方が幸せな事もあるから。』 『いや…いやだよ!唯は、優花と居たい!!』 『初めて様をつけないで名前で呼んだね。嬉しい。ありがとう、唯。雪ちゃん、大事にしなさい。 友達として傍で支えなさい。あたしも人として成長したら、また唯と付き合いたいな。』 優花はそう言って、終話ボタンを押す。 幸せなんて、そう簡単には手に入らない事、一番知っていたのは優花だった。 七歳も離れている、女の子を自分のせいで、何も知らないまま終わらせたくない。 彼女の視界はせまい。教師と生徒しか居ない、あの空間が起こしたマジック、かもしれない。 本当に自分の事を好きになってくれるなら、何年経っても結ばれるだろうと。そう思った。
■2798 / inTopicNo.50) 教師・優花BD □投稿者/ 薫 一般人(44回)-(2006/03/05(Sun) 21:01:07) それから三年後――― 『雪ちゃん!久しぶり〜』 『唯ちゃん!?久しぶり〜!すっかり大人っぽくなったよね?』 『何言ってんのよ!まだ三年しか経ってないやん!』 『それでもすっかり見違えたよ!!今はちゃんと勉強してる?』 『してる、してる♪学校行ってるよ!』 唯たちは、クラスの少人数の子と、プチ同窓会を開いた。 三年と言えど、皆二十歳を越えている。すっかり綺麗になっていた。 その中に、雪の姿があった。懐かしくもあり、そして昔の事を思い出す。 唯たちは昔話や、今どうしているか、など語り合った。 雪は卒業後、美容師を目指して勉強中だそうだ。 今、美容院でアシスタントしている。 そして唯は、前々から憧れていた、『教師』を目指し、大学に通っている。 優花からさよならを告げられ、悲しみの日々を過ごしていたが、 優花の言った通りに、様々な経験を通し、明るさを取り戻していったのだ。 何人かの、男性とも付き合った。 それでも、頭の隅には優花の姿がちらついた。 『唯ちゃん、あたしね、今付き合っている人いるんだよ♪』 『えっ!?誰、誰?』 『それはねぇ〜フフ。同じ美容院でバイトしてる25歳の人!超カッコイイの!』 『雪ちゃん、男と付き合ってるんだぁ!』 少しびっくりした。 雪はビアンだと思っていたから。 『違う、違う!FTMの人!性同一性障害って言われるやつ。見た目は完璧男だよ!』 『そうなの!?すごいね!でも雪が幸せになって嬉しい!』 『うん…高校の時、唯を苦しめちゃってたよね、あたし。でもあの告白に偽りはないからさ。』 『知ってるよん♪唯は今でも雪ちゃん好きだよ?』 《友達として!》 二人が声を合わせて言った。 そして笑い合った。
■2799 / inTopicNo.51) 教師・優花BE □投稿者/ 薫 一般人(45回)-(2006/03/05(Sun) 21:02:29) 『さぁ!ここで、スペシャルゲストを紹介します!』 クラス委員長だったアキが皆の視線を集める。 唯も、雪もアキの方に注目した。 『突然、原因不明の辞職で一時期、青井高等学校を揺るがせた人物、若林優花先生の登場でぇーす!!』 『えぇ!?若林先生来てるの!?』 同じクラスだった、春菜が言った。 『さぁ、先生入場して下さい!!』 アキの一言から数秒経って、優花が現れた。 そう、約束通り三年後に唯の前に現れたのだ。 『皆、お久しぶりです。』 優花は一礼し、アキの横に立った。 『先生ー!懐かしいですね?あの時はびっくりしましたよー。』 雪と唯以外の子は、あの時の真相を暴こうと優花に群がっていた。 唯はそれを黙ってみていた。 “懐かしい”そんなもんじゃない。 唯の中に、ずっと押し込んで来た感情が、今溢れる。 やっとの思いで、優花は、唯の前に来た。 ほかの皆には適当な理由を述べ、納得させた。 各自、フリータイムで、色んな子が喋っていた。 『唯、久しぶりね。』 相も変わらずな口調で話し掛けた。 『お久しぶりです。優花様。』 『お久しぶりです!覚えてますかぁ?真中雪です。』 雪も割って話し掛けた。 『覚えてるわ。唯の大切な友人だもの。』 『嬉しいなぁ!』 雪は笑顔を唯に見せた。
■2800 / inTopicNo.52) 教師・優花BF □投稿者/ 薫 一般人(46回)-(2006/03/05(Sun) 21:04:15) 『優花様は、今何をしているんですか?』 『今はこっちに移り住んで、また青井高校で教師をしているわ。』 『そうなんですか、唯も今教師になりたくて勉強してるんですよ?』 どこかよそよそしい二人に雪は、そっと席を外した。 『何か…気を遣わせてしまったみたいね。』 『そうだね。悪い感じするなぁ〜。』 二人はだいぶ打ち解けたのか、以前のように話していた。 『ねぇ、この後、どうするの?』 『うーん、二次会とかある見たいだけど、唯は行かないかな。』 『じゃあ、あたしに付き合ってよ。』 『いいよ。』 それからプチ同窓会は午後八時に楽しく終わりを迎え、唯と優花以外は二次会に行った。 優花の車に乗り、唯は黙っていた。 『唯?どうしたの?具合悪い?』 『えっ?違うよ。。ただ…ちょっと緊張しちゃって』 『三年ぶりだもんね。あの日の約束覚えてる?』 『覚えてるよ…』 忘れるわけない。いつも脳裏に焼き付いて離れない。いつだって優花の事を思っていた。 男と何度寝たって、優花と比べてしまう。 この思いをどう優花に伝えればいいか分からなかった。 『じゃあ、答えを聞こうかな?』 楽しそうに優花は言う。 まるで見透かしたかのように。 『そんなん分かってるじゃん!!優花…唯ともう一度付き合って下さい!!』 『はい。喜んで…。』 優花は唯の頬にキスをした。 三年ぶりの暖かいキスだった。 『優花!!青信号!前、前見て。』 いきなり現実に戻されたような感覚。 でも…今は隣に唯がいる。確かな現実。 雪も、唯も、優花も。 共に幸せな道筋を辿っていく。 例え、この先、どんなに険しくても、愛する相手がいるなら、乗り越えられそうな気がする。 そう、今なら思える。 “あなたがいるから…”
完