■2819 / inTopicNo.1) 何を後悔したらいいのかわからない・・・01 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(1回)-(2006/03/11(Sat) 02:39:44)
『中嶋さん? ちょっといい?』 同じフロアで働く別の部署の女性が、 突然私の席に来て声をかけてきた。 私、中嶋智子。27歳。 某メーカー会社の教育部に所属している。 新人教育をはじめ、社内の各システムの教育を一貫して行う教育専門部署だ。 声をかけてきたのは、私より遥かに若い女性。 顔くらいは同じフロアなのだから知ってるが、 名前も知らないその人は、なんだか機嫌が悪い・・・と言うか、 怒ってる様に感じられた。 トレーニングで何かあったっけ?と一瞬思ったが心当たりも無く・・・ 『・・・・はい?何か?』 私は皆目件等が付かず、怪訝な顔だったかもしれない。 『5分程度でいんだけど・・・ちょっと話せない?』 確実に年下で、はじめて話をするのにタメ口かよ!と思いながら 『・・・・・いいですけど・・・どちらで?』 仮にも社内のトレーナーである私は、落ち着いた声で聞き返した。 『人がいないところがいいので、屋上』 『いいですよ』 私と、名も知らないその人は、一言も口を利かないまま屋上に出た。 ■2820 / inTopicNo.2) 何を後悔したらいいのかわからない・・・02 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(2回)-(2006/03/11(Sat) 02:40:38) 青空が広がっている。 風もなく気持ちがいい。 私は朝からずっとパソコン画面と睨めっこ状態だったため、ウーんと背伸びした。 『結婚・・・・してるんですよね?』 今度はタメ口でなく、唐突な質問だ。 してると言えばしてるし、してないと言えばしていない。 所謂、事実婚なので婚姻届を出しての民法上での結婚ではないのだ。 しかし、説明するのも面倒だ。 夫婦同様の生活をしているわけだし、 気持ちの上では結婚してると同様なので、 『えぇ。』 と答えた。 だって左手の薬指にリングもしてるし・・・・ 『佐野さんとはどういう関係ですか?』 (ん?誰?佐野さんって・・・・トレーニング受講者?) 『・・・えっと・・・さ、佐野さん?・・・どなた? トレーニング受講者だったら何百人っているので、 いちいち名前は覚えていないけど・・・ごめんなさい。』 謝ることじゃないが、一応・・・ ■2821 / inTopicNo.3) 何を後悔したらいいのかわからない・・・03 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(3回)-(2006/03/11(Sat) 02:41:30) 『システム開発部の佐野緑。知ってるでしょ?』 『システム開発部なら反対側とはいえ同じフロアだから、 顔見ればわかるかもしれないけど、 佐野緑さんって方がどの方かはわからないわ』 会社が入っているビルは、建物の真ん中にドーンとエレベータロビーがあり、 そこを基準に東西南北と各コアに各部署が入っているのだ。 だから他部署の人は、顔は知っていても名前を知らない人はゴロゴロいる。 そのうえ、月に10日は何らかのトレーニングを開催している。 受講者は多数なのだ。 だから本当に心当たりない名前を突然言われたのだ。 『え?』 私が嘘を言っていないことは彼女にも伝わった様で、 言葉を失っている。 『その前に、あなたのお名前教えていただける? 話をしているのにお名前も知らないなんて話辛いわ』 『あ、ごめんなさい。私は総務A課の近藤です。近藤あかね。』 なんだか意気消沈している。 『んで、近藤さん?その、佐野さんって方がどうかしたの?』 『本当に知らない・・・んですか?』 『えぇ。あなたのご期待に添えなくて残念だけど。 一体どうしたの?』 『・・・・・・』 彼女は困った様な顔になった。 ■2822 / inTopicNo.4) 何を後悔したらいいのかわからない・・・04 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(4回)-(2006/03/11(Sat) 02:42:08) 『まだお話してて大丈夫ですか?』 『時間? 大丈夫よ。 今日は風もなくて気持ち良かったのね。 屋上なんて滅多に来ないから(笑)』 私は本当に気持ち良かったので大きく深呼吸して答えた。 『私の勘違いだったみたいです。 緑と・・・あ、佐野さんとあなたがてっきり・・・・』 『てっきり?』 『付き合っているのか・・と・・・・』 『え?佐野さんって男性だったの? ・・・ん? そんなハズはないわよね。緑さんっておっしゃってたから。』 『ごめんなさい。 私の勘違いでした。 今の話聞かなかったことにしてもらえますか? 本当にごめんなさい。』 と言って近藤さんは走って屋上からいなくなってしまった。 一人残された私は、呆気に取られたまま突っ立っていた。 ■2824 / inTopicNo.5) 何を後悔したらいいのかわからない・・・05 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(5回)-(2006/03/12(Sun) 02:22:49) (なんなんだろ。一体・・・ 近藤さん に 佐野さん・・・・ 付き合ってる? そして佐野さんは・・・女性・・・なんのこっちゃ! でも、ま、いっか・・・) と思い直し、私も屋上をあとにしようと歩き始めたときだ。 誰かがこっちに向かって歩いて来る。 まぁ、息抜きに屋上に来る人もいるのだから。 と思い、私は出口に向かって歩き始めた。 『ちょっといいですか?』 近づいてきた人に声をかけられた。 もちろん知らない人。 なんとも今日は、よく声をかけられる日だ。 しかも あんた誰? って人ばかり・・・ その人は一見、男性・・・というより男の子の様な感じ。 女の子の様な男の子って感じ・・・・が一番合ってる表現かな? 髪はかなりショートで耳が出ている。 身長も長身ってわけじゃなく、163くらいかな? 私と同じくらい。 格好もガバッとしたワイシャツに、チノパン。 遠目だと、男の子に見えるいでたちだ。 しかし、よく見ると女性だった。 私より、一つ二つ下かな?って勝手な想像だけど。 ■2825 / inTopicNo.6) 何を後悔したらいいのかわからない・・・06 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(6回)-(2006/03/12(Sun) 02:23:38) 『・・・何か?』 『システム開発の佐野です。 さっき近藤さんから声かけられたでしょ?』 (あぁ、この人が佐野さん。確かに顔は見たことある。) システム開発の人なら、ラフな格好していてもおかしくない。 朝早くから夜遅くまで、いつもパソコンの前でカタカタしてる人たちばかりだ。 もちろん、話すのは始めて。 『えぇ。でも勘違いだったって走って帰っちゃったけど』 『どんな話をされました?』 『佐野緑さんとどういう関係か。って聞かれたわ。 佐野さんってあなたのこの?』 『そうです』 『でも、私にはなんのことかわからない。って言っただけよ。 一体なんなの? よくわからないけど、 私と話すより、近藤さんと話した方がいんじゃない?』 『すみません。迷惑掛けて。』 『いえ、迷惑だなんて・・・ ただ、なんだろ!?って思ったけど』 『今、時間あります?』 ■2830 / inTopicNo.7) 何を後悔したらいいのかわからない・・・07 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(7回)-(2006/03/12(Sun) 20:17:38) 『あぁ・・・ごめんなさい。 ちょっと席を空け過ぎかも。戻らなきゃ。』 『退社後、お茶飲む時間をもらえません?』 『いいけど・・・いったいなぁに? 何か私に関係が?』 『すみません。一度お話させてください。 定時であがれますか? 18時にロビーでお待ちしてますけど』 『え、えぇ。いいわよ。』 『ありがとうございます。』 近くで見ても、やはり少年っぽい微笑で佐野さんは帰って行った。 ホントに男の子みたい。。。なんて考えてる場合じゃない。 私も早く席に戻らなきゃ! 私は早足で歩き始めた。 来月から始まる新システムの、トレーニング資料を作成してる最中だが、 順調に進んでいるので定時であがっても問題ないだろう。 ■2831 / inTopicNo.8) 何を後悔したらいいのかわからない・・・08 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(8回)-(2006/03/12(Sun) 20:18:25) 17時50分。 退社10分前。 私は資料のを片付け、パソコンの電源を落とした。 コートを羽織り、エレベータで階下へ。 オフィスロビーを抜け、エスカレーターでビルのメインロビーへ降りる。 時計を見るとジャスト18時。 メインで入り口の大きな回転扉の前に佐野さんはいた。 カジュアルなハーフコートにナイキのスニーカー。 パソコンが入りそうなバッグを片手に立っていた。 どこから見てもシステム屋さんっぽい。 私は思わず笑ってしまった。 女子高とかだときっと人気者なんだろうなぁ。 とフッと思ってしまった。 『ごめんなさい。待たせてしまいました?』 『いえ。時間通りです。 ところで、さっき私を見て笑ってました?』 『あ、い、いえ。ごめんなさい。 佐野さんを見て笑ったわけじゃないんだけど』 『本当に?』 『あ、やっぱり佐野さんかな? いかにもシステム屋さん!って感じのいでたちだったので、 思わず・・・・』 『いんです。いんです。OLっぽい格好なんて似合わない。 自分にとって一番楽な自分でいられるので』 と言って彼女は少年っぽく照れてみせた。 ■2833 / inTopicNo.9) 何を後悔したらいいのかわからない・・・09 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(9回)-(2006/03/13(Mon) 22:09:25) 『どこ行きましょうか? あまり会社の近くで飲食しないから、お店には詳しくないんですよね〜』 私が聞いた。 『自分も詳しいわけじゃないので、行き当たりばったり・・・ なんて言ってたら時間がもったいないですよね〜(照笑)』 『そーねー・・・・・』 『あの〜、お茶する時間しかないですか?』 『ん?』 『ちょっと誰もいないとこで話せたらなぁ〜って思って。 個室のバーを知ってるんですけど、無理ですか? 新宿なんですけど・・・・』 『新宿だったら帰宅する方向だから問題ないけど・・・ そんなに密やかな話なの(笑)』 (笑いながら言ったものの、一体なんなんだろう・・・) 皆目見当がつかない私だったが、 時間に余裕があったのでOKした。 オフィスビルを出て、地下鉄に乗り15分で新宿に着いた。 ■2834 / inTopicNo.10) 何を後悔したらいいのかわからない・・・10 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(10回)-(2006/03/13(Mon) 22:10:01) 移動中はたわいのない会話をした。 その会話の中で、佐野さんは私と同じ歳だってことがわかった。 話し易いのはそのせいかな? 好きなものは味噌ラーメン。 小学生のころから大学に入るまで剣道をしてということ。 今は会社の帰りにジムでハウスを踊っていること。 月に二回は肩こりのために針に通っていること。 パソコンは趣味から始まり、今は仕事になってしまったこと。 などがわかった。 少年っぽさは相変わらずで、まるで弟の様な感じになる。 私には弟はいなけど・・・・ 久しぶりに来た夜の新宿は変わらず凄い人だ。 『さすがに週末は凄い人ね〜。って新宿は週末も平日も関係ないのかなぁ』 なかなか前に進まない交差点で佐野さんに言った。 『こっち』 スッと私の手を取り、 器用に人の間をすり抜け、 団子状態になていた人ごみから離れることが出来た。 『あ、ありがとう。』 佐野さんは私の手を掴んだままだ。 『もうすぐだから。』 少し小走りに佐野さんはグイグイ私を先導してくれる。 なんだか弟に(姉さん早く早く、こっちだよ)って言われてるみたいだ。 私には弟はいないけど・・・・・ ■2835 / inTopicNo.11) 何を後悔したらいいのかわからない・・・11 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(11回)-(2006/03/13(Mon) 22:11:01) 新宿本通りを抜け、 小さな路地を左に右に曲がったところで佐野さんは止まった。 細くお洒落なビルのエレベーターに乗り、 最上階の17階のボタンを押した。 『ここ、飲めて食べられる、お気に入りの店! 個室だから静かだし、少し高めだからガキが来なくていいんだぁ。 大人のデートスポットみたいなもんだけどね』 と言ってまた照れ笑い。 エレベータのドアが開くと、目の前に黒服のお兄さんがいた。 『いらっしゃいませ。』 丁寧にお辞儀をしている。 お店の中に入ると、深海音楽の様なBGMが静かに流れている。 『二人用の個室空いてますか?』 違う黒服のお兄さんに佐野さんが聞いてる。 どうやら空いていた様で、その黒服さんが案内してくれた。 引きドアを開け通された部屋はを見ると、 一面ガラス張りで新宿の街を下界に眺めることが出来る。 二畳程度の広さで、窓に向かって座る様になっている。 そして窓ガラスの前のテーブルには、 アロマランプの灯がユラユラしている。 バッグを置き、コートを黒服のおにいさんに預け、とりあえず座った。 『ホント。デート用のバーね。ここ(笑)』 佐野さんに小さく耳打ちした。 ■2841 / inTopicNo.13) 何を後悔したらいいのかわからない・・・12 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(12回)-(2006/03/14(Tue) 23:08:37) スッとメニューを差し出す手が後から伸び、 『お決まりになりましたらおちらの受話器でお受けいたします』 と言って、部屋には私達二人になった。 カラオケボックスの様に電話で注文する様だ。 しかし、その電話はカラオケボックスにある様な無機質な受話器とは違い、 ヨーロピアン調のお洒落で小さな受話器だった。 『飲む前に食べますよね?』 佐野さんがメニューを広げながら聞いてきた。 『そうね。この雰囲気だと、カクテル飲みたいから、まずは腹ごしらえかな?』 と言っても丼物や定食があるわけじゃない。 お薦めがいくつかると言ったので、食事のオーダーは佐野さんに任せた。 『食前酒って和気じゃないけど、軽くシャンパンど?』 佐野さんとシャンパンはちょっと不釣合いな感じで少し笑ってしまった私に 『まったぁ。今私のこと笑ったでしょ。 こんなお洒落なバーと似つかわしくないとか思ったんだ。きっと』 『違うわよ。佐野さんがシャンパンを薦めたからちょっと笑っちゃったの。 ごめんごめん』 『シャンパン・・・似合わない?』 『日本酒とかビール・・・・かな? 焼酎なんかも似合うかも。 でも、ウィスキーとかロックで飲んでも・・・って、 結局お酒なら何でも似合うのかな?』 『なんだそりゃ(笑)そんな酒飲みじゃありませんよ〜』 そんな会話をしながら、楽しく食事を済ませた。 料亭というだけあって、どれもこれもみなおいしかった。 ■2843 / inTopicNo.15) 何を後悔したらいいのかわからない・・・13 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(14回)-(2006/03/14(Tue) 23:12:28) 佐野さんは本当に楽しい人。 今まで私の周りにいないタイプだ。 少年っぽい同い年。 弟の様な・・・ 私に弟はいないけど・・・ 食事が終わり、カクテルタイムだ。 私はチェリーブロッサムを。 佐野さんはシーバスのロックを頼んだ。 『遅くなっちゃったけど、本題に入ろうかな』 佐野さんが、今までのトーンとは違う落ち着いた口調で話し始めた。 『本題? あぁ・・そう言えば何か私に話があったんだっけ。忘れてた。』 『自分は、あかねと付き合ってたっていうか、仲良かった時期があってね。 でも先月ハッキリさせたの。 なんとなく付き合ってる日が1年くらい続いてたから。 あかねの気持ちもわかっってたし、このままじゃいけないな。って。 そう思いはじめたのは、中嶋さんと全然関係ないんだけど、 彼女は勝手に別れる原因はあなただって思ってたみたいで。』 『ふ〜ん。そうなの・・・・・』 私は新宿の賑やかなネオンを見ながら言った。 ■2844 / inTopicNo.16) 何を後悔したらいいのかわからない・・・14 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(15回)-(2006/03/14(Tue) 23:13:49) 『驚かないんだね』 『十分驚いてるわよ。言葉失ってるもん。』 『いろいろ聞きたいんじゃない? いいよ。遠慮しないで聞いてくれて』 『う、うん。 話し聞いてて、あなたたちの関係がなんとなくわかった様な気がするから。 でも、人それぞれの生き方があるでしょ? 別にそれをどうこう言う気はないわよ。 ただ、そこにどうして私が出てくるんだろ。って思っただけ。 話もした事がないあなたと私が付き合ってるなんて、 彼女はどうして思ったのかしら』 『簡単な話だよ』 『え?』 『自分が言ったから。』 『言った?何を?』 『同じフロアの人で気になる女(ひと)がいるって。』 『でも、私のことを指して言ったわけじゃないんでしょ?』 『あかねは観察力あるからね。 自分の目線や行動でわかったんじゃないかな? 普通の人なら気が付かないことでも、 あかねにはわかったんだよ。 自分の不自然な行動が』 『それって・・・私、何かアプローチされてたの?』 『アプローチって程じゃないけど、 用も無いのに近くを通ったり、 目線で追ってたりさ。』 『えぇっ。そうだったの〜。全然気が付かなかった。』 『好きって気持ちかどうかはわからないけど、 気になってしょーがないのは確かなんだ。 だから今夜は凄く嬉しい。 これでも緊張してるんだよ。 わかる?』 『全っぜんわかんない(笑) でも、佐野さんと話してるの楽しいわよ。 年齢が同じってこともあると思うんだけど。 それに弟みたいでかわいい(笑)私には弟いないけど』 『でも、自分の本音を聞いたらきっと嫌いになるよ。』 ■2851 / inTopicNo.17) 何を後悔したらいいのかわからない・・・15 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(16回)-(2006/03/15(Wed) 23:38:42) 『本音?なぁによ。 今夜の会話は本音トークじゃなかったの?』 『会話は全て正直に会話してるよでも、 自分はやっぱり、 いけない感情を持ち始めてるみたいだからさ。』 『なぁに?いけない感情って。』 『普通の恋愛感情てこと。 普通、男が女を好きになったとき、 男はその女に何をしたくなるか。ってこと』 『・・・・あぁ・・・そういうことか・・・・』 『おまけに中嶋さんは結婚してる。 自分には何の望みもなく、心の中で感情だけが取り残されてく・・・ さぁて!これからこの気持ちをどう処理するか! が大きな課題です(笑) とりあえず飲むかな!』 と言ってグラスを傾けた。 佐野さんはおどけて言ってたけど、なんだか辛そうに見える。 女同士の恋愛は経験無いけど、 片思いの辛さは私にだって十分わかる。 だからと言って、私にはどうしようも出来ない。 ■2852 / inTopicNo.18) 何を後悔したらいいのかわからない・・・16 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(17回)-(2006/03/15(Wed) 23:39:39) 『ねぇ。失礼なこと聞くかもしれないけど、質問してもいい?』 『いいよ。』 『同性を好きになるって、やっぱりキスしたいとかって思うの?』 『もちろん。まったく男と女の関係と同じだもん。 キスして抱きたいと思うよ。』 『ふ〜ん』 『お酒の勢いで言っちゃうならぁ、 好きな人の、あの時の顔とか声とか聞きたいと思うよ。』 『・・・・・そ、そんなものなの? 佐野さん、今までどれくらいの女性と・・・・・?』 『寝たか?って(笑)』 『え?いや。っていうか、 お付き合いした人ってどれくらいいるのかなぁ〜なんて・・・ ごめん。調子に乗り過ぎた。答えなくていいから』 『全然いいよ。んなこと。 惚れやすいからなぁ〜(笑) 自分の女として本気で付き合ったのは一人だよ。 でも、ちょこちょこ遊んでるけど(笑)』 『同性同士でも遊ぶのね(笑)』 『そうそう。本命はこっち。って感じ』 『んで私と遊ぼうかなぁ〜って?(笑)』 突然佐野さんの顔から笑みが消えた。 『違うよ。遊びならサッサと手を出してる』 『て、手を出すって・・・・』 『レズビアンの遊び人って、意外と多いんだよ(笑) 人口比率からするとね』 『そ、そうなの。 ま、人口からして多くないわけだろうから、 比率だけ上がるってことかなぁ〜』 ■2868 / inTopicNo.21) 何を後悔したらいいのかわからない・・・17 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(20回)-(2006/03/18(Sat) 15:58:01) 『今日はなんで付き合ってくれたの? 旦那さん待ってるんじゃないの?』 『そーねぇ〜。 近藤さんが言ってたことが気になったっていうのもあるし、 佐野さんと話してみたいっていうのもあったし、 夕飯一人よりいいかな?って思ってね』 『一人?』 『彼は現地の下見でインドに行ってるの。 あ、彼ね。旅行会社で企画部にいるんだけど、 企画だけじゃなくて、添乗員なんかも時々ヘルプでやってるみたいでさ。 家に居ないこと結構あるのよ。 今夜もそう。 多分、来週の半ばには帰ってくると思うけど。』 『そうなんだ。結婚してどれくらい?』 『先月の11日で2周年。だから3年目に突入ね。』 『・・・・・・・』 佐野さんは窓の下に広がる新宿の街を眺めている。 『どうしたの?』 と肩に手を置いたときだ。 佐野さんは私の腕を掴んで自分の方に引き寄せた。 そして・・・・・短く唇を重ねてきた。 私はとっさのことで固まってしまった。 『ごめん』 佐野さんがゆっくり手を離した。 『こーゆーことしておいて、 謝らないでよ。』 なぜかキスされて謝られると、 キスをした本人が自分自身を否定しているみたいでイヤなのだ。 ■2869 / inTopicNo.22) 何を後悔したらいいのかわからない・・・18 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(21回)-(2006/03/18(Sat) 15:58:47) 『あ、ごめん』 『衝動的な行動は気をつけないと・・・』 ちょっと弟をたしなめる様な口調で言った。 私に弟はいないけど・・・・(ってもういいって) 『それに、いくら衝動的とは言っても、 会社で顔合わせる人とこんな関係になるとなにかと大変じゃない?』 『そうでもない。てか、会社の人には手を出さないから。少なくとも今までは』 『近藤さんがいるじゃない』 『彼女とは関係してないよ。 仲がいい友達レベルだから』 『え。そうなの? 私はてっきり・・・ごめんない。勝手な想像してた』 『キス、怒ってない?』 『怒ってたらどーするの?』 『いや。どーも出来ないけど・・・・』 佐野さんは小さくなった。 『(笑)うそうそ。ごめん。困らせちゃって。 怒ってなんていないから大丈夫よ』 『怒ってない?ホントに? でも、も一回したら怒るでしょ?』 『こらぁっ!調子に乗らないの!』 『はぁ〜い』 なんだか、あとで考えたら不思議な会話だな。と思うけど、 思い出せば楽しい夜だった。 その日は、それぞれ新宿を終電前に出てそれぞれ帰宅した。 ■2873 / inTopicNo.23) 何を後悔したらいいのかわからない・・・19 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(22回)-(2006/03/19(Sun) 22:21:57) 週が明け、月曜日。 『おはようございます』 突然背後から挨拶された。 振り向くと佐野さんだった。 『おはようございます。』 『この間はありがとうございました。 最高に楽しかったです。 また行きたいなぁ』 『こちらこそ。いいお店を教えてもらっちゃって。 今度彼と行ってみよっかなぁ〜』 佐野さんの顔から笑みが消えた。 『んじゃ』 と言って行ってしまった。 (ん?なにかマズイこと言ったかな?) 私は佐野さんの後姿を見送ることになった。 月、火と何かとバタバタして過ぎていった。 トレーニング資料の作成が終わると、 一通りタイムを計るためにリハーサルをするのだ。 これが結構時間がかかる作業で一日がすぐに終わってしまう。 ■2874 / inTopicNo.24) 何を後悔したらいいのかわからない・・・20 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(23回)-(2006/03/19(Sun) 22:24:00) そして水曜日。 木曜日は祝日でお休みだ。それに彼が今夜は帰ってくる。ハズ・・・・ まだメールが入って来ないということは、延期になったかな?なんて思ってたら、 会社のPCにメールが来た。 佐野さんからだった。 −−−お疲れ様です。明日祝日だけど、今夜飲みに行きませんか?−−− 今夜かぁ。別にいんだけど、一応彼が帰国予定だからなぁ。と思い、 その旨返信した。 −−−お茶だけでもいんですけど・・・難しい?−−− 17時までにメールが来なければ今日の帰国は一時延期!ということになっていた。 だから17時までは確実な返事が出来ない。と返信した。 −−−わかりました。17時の時点でご返事いただけますか?−−− と言うことで、17時まで保留・・・となった。 そして16:50 彼からメールが来た。 今日の帰国は延期され、金曜日に帰る。という内容のものだった。 佐野さんに知らせると、 −−−んじゃ、お食事もOKってことですよね?世田谷方面に行きませんか?−−− 先週はじめて会話した人となんだか急接近だけど、ま、いっか!と思い OKの返信をした。定時あがりの18時。 ロビーで待ち合わせ。 佐野さんは一足早く降りていたみたいだ。 『お待たせ。雨降りそうね。大丈夫かなぁ〜』 外に出て、私は空を見ながら言った。 『一応、折りたたみあるから入れてあげてもいいよ〜』 いたずらっ子ぽい口調で佐野さんが言う。 『それじゃ、私のための傘を持たせてしあげるわぁ〜』 私はツンとした顔で答えた。 そして二人は笑いながら世田谷に向かった。 ■2878 / inTopicNo.25) 何を後悔したらいいのかわからない・・・21 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(24回)-(2006/03/22(Wed) 00:37:52) そんな調子で世田谷まで楽しい会話で過ごした。 世田谷のお店は個室のお店。立派な門構えだ。 『佐野さんって、個室好きなのね(笑)』 『だってゆっくり話したいもん。』 竹に囲まれた石畳を進んだ。 離れの個室だった。 世田谷ににこんなところがあったなんて。ビックリ! 『なんだか高そうね・・・・』 『(笑)大丈夫です。お金いらないから』 『え?招待券とか?』 『いいからいいから』 佐野さんは慣れたお店の様で、サッサと先を行く。 そしてお茶室の様な部屋に通された。 まるで、京都!って感じ。勝手な想像だけど。 『本当に素敵なお店ね。料亭でしょ?』 『ここ、父が経営してるお店なんです。 だから、遠慮しないで下さい。 自分が友達を連れてくるの、両親は嬉しいみたいだから。』 ■2879 / inTopicNo.26) 何を後悔したらいいのかわからない・・・22 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(25回)-(2006/03/22(Wed) 00:38:42) そこへスーっと襖が開き、上品な女性が着物姿で入ってきた。 『はじめまして。ようこそお越し下さいました。 緑の母でございます。 緑がお友達を連れてくるのは初めてなんですよ。 ですから嬉しくって。 どうぞゆっくりしていって下さいね。 苦手な食べ物ってございます?』 『あ。始めまして。中嶋と申します。 好き嫌いはありません。 素敵なお店ですね。 世田谷にこんな素敵なお店があるなんて全然知りませんでした。』 『良かったら裏の自宅にも遊びにお越し下さいね。』 本当に音もない立ち居振る舞いだ。 スーっと出て行かれた。 『私が・・・初めて?ここに一緒に来るの』 『そう。』 短く佐野さんは答えた。 そして 『ねぇ。今夜泊まれない?』 突然の発言! 『と、泊まるのはちょっとね〜。 ここからだと家も近いしさ。』 『ダメ?』 『だぁ〜め!』 引用返信/返信 削除キー/ 編集削除 ■2883 / inTopicNo.27) 何を後悔したらいいのかわからない・・・23 ▲▼■ □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(26回)-(2006/03/23(Thu) 21:30:12) お料理はどれもこれも高そうな食材で全ておいしかった。 白ワインの様な日本酒の様な・・・・ なんとも言えない口当たりのいいお酒は最高だった。 ちょっと飲み過ぎた・・・・かな? 会話も楽しかったし、お食事にお酒、 そして何よりこの離れの雰囲気が全てを満喫させてくれた。 時計を見るともうすぐ11時半。 『うわ!もうこんな時間?あっと言う間だったわ。』 『明日、何か予定あるの?』 『明日はお掃除かな?彼が金曜日に帰ってくるからね。 留守を守ってました!ってデカイ顔して出迎えないと(笑)』 『ねぇ。自分の前で旦那の話するのやめて欲しいな。』 『あ、ごめんなさい。不愉快だった?』 『自分はあなたのことが好きだって気がついた。 だから、旦那のことは辛い』 私は言葉を失った。 『私はどうしたらいいのかわからないけど、 結婚してることも主人がいることも事実なの。 私との会話で佐野さんが不愉快な思いをするのなら、 もう二人での会話は持たない方がいいと思うわ。 今夜は楽しかった。とっても。 もう、やめましょうか。こんなかたちで会って話すの』 ■2884 / inTopicNo.28) 何を後悔したらいいのかわからない・・・24 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(27回)-(2006/03/23(Thu) 21:30:58) 『もう無理』 『え?』 『もうあなたのことしか見れないから、もう無理』 佐野さんは真顔で答えた。 『む、無理って言われても・・・・・ とりあえず、今夜は帰るわ。 佐野さんの気持ちについてはまた改めて話しましょ? ちょっとお酒飲み過ぎちゃった感じだし。』 と言って立ち上がろうとした。 が、うまく立てない。 なんだろ。腰が立たないというか、下半身に力が入らないのだ。 『帰れそうですか?』 佐野さんがゆっくり近づいてきて聞いた。 『だ、大丈夫だと思うんだけどね(笑) タクシーで帰らないとちょっと無理かな? お酒、おいしかったからついつい(苦笑)』 本当にどうしちゃんたんだろう。 『こっちで少し休んだらどうですか?』 と言って佐野さんは襖を開けた。 お母様が挨拶に来られた時とは反対の襖を。 薄暗く明かりがついているその部屋は、 10畳くらいの和室で、ナント!布団が敷いてある。 (ウッソ!) 私は一瞬動けなかった。 ■2906 / inTopicNo.31) 何を後悔したらいいのかわからない・・・25 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(29回)-(2006/03/28(Tue) 20:59:18) 『さぁ。』 佐野さんは私の腕を自分の首に回し、 もう片方の手で私の脇を支え隣の部屋に行こうとする。 『さ、佐野さん。待って。大丈夫だから。 少し座ってたら大丈夫だから。 あ、あとお水いただけると嬉しいかな?(結構必死)』 佐野さんは私の話を無視し、 二人布団の上にドサっと倒れこんだ。 なんてフカフカなお布団・・・なんて感じてる場合じゃない! 頭はハッキリしているのだが、体が言うことを利かない。 『お水、あげる』 と言って佐野さんは枕元に置かれていた水を口に含み、 私の口に流し込んだ。 そして口の中の水を私の口に流し込んだあとは、 思い切り唇を吸われ、生々しい舌が私の口の中で動き回った。 『さ、佐野さん・・・お、願い。や、やめて・・・・』 佐野さんは力いっぱい私を抱きしめ、尚もキスを続けた。 頭では抵抗しているものの、力が出せない私でいた。 佐野さんは 『今夜は返しません。』 と言い、手元のリモコンを操作し始めた。 ■2907 / inTopicNo.32) 何を後悔したらいいのかわからない・・・26 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(30回)-(2006/03/28(Tue) 21:00:35) 今まで襖や壁だったところを覆うように上から何か降りてくる。 鏡? 鏡で覆われた部屋に変身するの? そして波の音に乗せて胡弓の音が聞こえてきた。 照明は薄暗いままだが、ほのかに紫かかっている。 そして、アロマ?なんの香りだろう。 『陶酔できるアロマだから、力を抜いて、自分に身を任せればいいから』 佐野さんが耳元で囁いた。 一体、私はどうなるの!? 波の音と、呼吸の音色、それから何かの香り。 気が段々遠くなっていった。 佐野さんの腕の中で、私は気を失った。 ■2908 / inTopicNo.33) 何を後悔したらいいのかわからない・・・27 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(31回)-(2006/03/28(Tue) 21:01:07) どれくらいの時間が経過したのか・・・ 私はようやく目が覚めた。 なんだか変な夢を見た様な・・・・ハッキリしない頭のまま目が覚めた。 夢じゃなかった。 記憶を辿ると、鏡張りの部屋で波の音で胡弓の音色でアロマ・・・ そして・・・ え? 服は? 私は一糸まとわぬ姿でシーツに包まっていた。 (ウソッ!) 『目覚めた?』 佐野さんが私のすぐ横で肘をついて横たわっていた。 『おはよう!って言うにはまだまだ深夜だけど』 『・・・・・』 『怒ってるの?』 『お、怒ってるわ。当たり前でしょっ』 私は本当に怒っていた。 『お酒に何か入れたのね?』 『欲しいと思ったものは絶対に手に入れる!これ自分のやり方。 と言っても、ここまで欲望が強くなったのは始めてだけど』 『人間の道理から外れてるわ。何偉そうに主張してるの?』 佐野さんは私の上にかぶさり、 私の両腕を頭の上で押さえつけた。 『自分は女を好きになる病気だから。 かわいそうだと思って受け入れてよ』 『病気で恋愛を語られたらたまったもんじゃないわ。 いい加減にしてよ。』 自分でも驚くくらい多きな声だった。 『どんなに声出しても無駄だから。外にはまったく聞こえないし。 二人っきりの世界を邪魔する人は・・・ だぁ〜れもいないよ』 うすら恐ろしくなった。 彼女の表情に。 ■2910 / inTopicNo.34) 何を後悔したらいいのかわからない・・・28 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(32回)-(2006/03/29(Wed) 21:19:37) 『どうせ私には、抵抗するスベはないんでしょ? 今まで私の周りにいないタイプで、話をしていても楽しいと思っていたのに、 私もまだまだ人を見る目がないわね。 狼に変身する人を楽しい人だなんて。 これっぽっちも疑わなかったわ。』 『今夜旦那が帰ってきてたら、今頃旦那に抱かれてる頃だろ? ヌレヌレになって、 上の口でも下の口でも旦那のアレ、くわえ込んで、 イキまくるんじゃないの〜?』 『な、何言ってるの?』 私は声が震えていた。 佐野さんは突然乱暴な言葉使いになり、まるで男そのものだ。 『乱暴な喋り方は嫌いなの。やめて頂戴』 精一杯の声を出して言った。 『縛ってやろうか?』ニヤリと笑っている。 『え?』 『手錠でもいいけど、縄の方が肌に優しいかなって思うんだけどさ。』 普通の会話の様にサラっと言う佐野さん。 私は小さく震えが止まらない。 『寒いの?震えているね。 ・・・・・ 女を抱くときは、女の指図は受けない。 抱きたい様に抱くし、こちらの欲望を満たさせてもらう』 『ただの獣ね』 『なんとでも言え。 あんたの口から漏れる言葉はなんでも感じるよ』 またうっすらと笑った。 そして私の首筋に唇を這わせ始めた。 私はどうしたらいいのだろう。 ■2911 / inTopicNo.35) 何を後悔したらいいのかわからない・・・29 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(33回)-(2006/03/29(Wed) 21:20:46) 『ねぇ。あなたの欲望は私を抱くことだけなの? 抱けば満足なの?』 『取りあえずは』 『もしかして、あなたのご両親もグル? あなたが私のお酒に何かを入れるチャンスはなかったハズだわ。』 『両親は本当の親じゃない。 だから自分に凄く気を使ってるんだ。 めったにおねだりやお願いをしない血の繋がりがない娘が、 初めてわがままを言ったら、親は大抵は協力してくれるもんだよ。 たとえ、レイプでもね』 そして唇を重ねてきた。 私は抵抗する気力も、話をする気もなくなった。 彼女は抵抗しなくなった私の体を舌で舐めまわしはじめた。 首筋から鎖骨を入念に舐め、 肩、脇と・・・・ そして左胸の乳首を吸い始める。 イヤだっ! 私ったら感じ始めている。 いくら感じやすい体だからって、こんな状況で感じるなんて。 しかし、悲しいかな体は嘘がつけない。 ■2922 / inTopicNo.45) 何を後悔したらいいのかわからない・・・30 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(36回)-(2006/03/31(Fri) 21:31:33) 思い切り乳首を吸った後、 尖らせた舌の先で丁寧に舐め続ける。 彼女は私の両手を片手で押さえつけ、 もう片方の手で、右胸をゆっくり揉み始め中指で乳首を刺激してくる。 『あぁっ!』 思わず声が出てしまった。 彼女は聞こえたのか聞こえないのか、 変わらず胸と乳首を責め続ける。 軽く噛んだ後に優しく舐め、思いきり吸う。 そして入念に胸を揉み、舌全部で音を立てて胸を舐めまくる。 乳首はもうビンビンだ。 私の両手を押さえつけていた手はなくなり、 両手で胸を責め始めた。 私は力が入らない両手で、彼女の肩や頭を掴み抵抗した。 すると彼女は、クルッと私の体を回転させうつ伏せにし、 うなじから肩、背中にかけて舌を這わせ始めた。 産毛を触るか触らないかの微妙な舌のタッチで感じてしまう私。 思わずシーツを握りしめてしまう。 お尻を軽く噛んで彼女は起用に私を上向きにした。 そして私の両足を開かせ、間に滑り込んだ。 内ももにたくさんキスをする。 どうしよう。 きっと濡れているに違いない。 彼女は肝心な秘部は避け、周りにだけ入念にキスをする。 そして、両手で私の両足首をつかみ、 Mの字に開脚させた。 ■2923 / inTopicNo.46) 何を後悔したらいいのかわからない・・・31 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(37回)-(2006/04/01(Sat) 11:06:05) 彼女がアソコに息を吹きかける。 濡れているせいか、息が冷たく感じる。 『花びら、濡れてるよ』 私は恥ずかしさで声が出せない。 『右手、頂戴』 私が反応しないでいると 『ほら。右手っ!』 怒った様に強くもう一度言った。 私はゆっくり右手を彼女のほうに差し出すと、 グイっと手首を掴み、中指を私のクリに当てた。 『いつもやってる様にオナってみ』 『出来ないわ。そんなこと』 小さく答えた。 『旦那には見せられない姿を見てやるから。 早く!』 恐かった。 彼女が凄く恐かった。 私はゆっくり中指の腹でクリを丸く円を描く様に刺激し始めた。 もうヌレヌレだ。 ヌルっとしたものが指に絡む。 数秒でクリは硬くなり、皮の中からチェリーが顔を出したのがわかる。 やだ。感じてる。体が暑くなってきている。 『イクまで動き止めんなよ』 もうイク寸前なのだ。 止める方が難しい。 あっ・・・ うっ・・・ んっ・・・ ・・・・・ 果ててしまった私。 ■2959 / inTopicNo.49) 何を後悔したらいいのかわからない・・・32 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(38回)-(2006/04/04(Tue) 22:28:06) 両足を閉じ、小さく痙攣している私の両足をこじ開け、 イッたばかりのクリを口に含み、 吸いはじめた。 『ダメ。お願い。イったすぐは勘弁して』 そんなお願いも虚しく無視され、 彼女はチェリーを吸っては舌で転がしている。 そして、思い切りおマンを開き、花びらを開き、 皮膚を引っ張ってクリの皮を完全にめくった。 殆ど感覚は麻痺しているのだが、 それでも刺激が強すぎて体がビクンビクンだ。 上唇と下唇でチェリーを挟み、 舌先でチェリーを上下左右にビンタの様に叩き始めた。 そのあとは、入念な舐め。 麻痺した感覚の皮一枚隔てたところに、大きな波がある感覚だ。 その皮一枚がなくなったとき、 私はその大きな波に包まれて・・・どうなってしまうのだろうか・・・・ 刺激が強すぎて筋肉痛になりそうなほど体全体に力が入っている。 その力が血液をクリに集めている様にも思う。 フッと彼女がクリから唇を離した。 ■2960 / inTopicNo.50) 何を後悔したらいいのかわからない・・・33 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(39回)-(2006/04/04(Tue) 22:28:44) 瞬時に溶けた氷の様に体全体の力が抜け脱力した。 と、思った時だ。 彼女は舌先で一気に責めてきたと同時に、 中指をおマンに挿入し、見事にGスポットを捉えている。 クリの裏側だ。 早い舌使いで責められるクリと、 クリの裏側を指先で円を描くように刺激してくる。 私は大きな波に押し上げられる様な感覚になった。 一気に下がった血液が、 一気に上ってくる感じ。 アァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァーーーーーーーーッ 自分でも驚くくらいの声を上げた様に思う。 私はそのまま気を失った。 気を失いながら、体が痙攣していた様に思う。 少し肌寒く感じて気が付いた。 相変わらずアロマに包まれている様だ。 私は全裸のままシーツを掛けられることもなく、 一人布団の上で大の字に近い状態だ。 ふっと足元(おマンの向こう側)を見ると、 彼女が何やら氷が入ったグラスを口に運びながら 私を凝視している。 やだ!私は大きく開かれた両足を閉じようとした。が出来ない。 両膝にロープは巻かれ、左右に引っ張られているのだ。 ついでに両手首にもロープが繋がれている、 頭上で固定されている。 完全に自由を奪われている。 唯一の自由は、目・鼻・口が自由なことか ■2961 / inTopicNo.51) 何を後悔したらいいのかわからない・・・34 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(40回)-(2006/04/04(Tue) 22:29:41) 『飲む?』 彼女はグラスを手にしたままゆっくり近づいて、私の顔を覗き込んだ。 そして口に含んだアルコールを私の飲ませ様と口を近づけてきたが、 私が顔を横に逸らせたので、首筋に冷たい液体が流れた。 『もったいないなぁ。』 と言いながら首筋にながれた液体を舐め始めた。 『一体私をどうしようっいうの?犯罪よ』 『どうしもしないよ。ただ、イカセまくってやる・・・』 と言って口を塞いできた。 今度は顔をそむけることが出来ない様、 彼女は私の顔を両手でしっかり押さえている。 アルコール臭く冷たい舌が私の舌に絡んでくる。 『ゆっくりじっくり見させてもらうよ。』 そう言って彼女は離れた。 一体なんのこと? すると、クリ、おマン、アナルの三箇所同時攻めの道具を私の股間にハメタ。 太く短かめな棒をおマンに挿入し、 15センチはある数珠状になっている棒をアナルに、 そして、花びらをかるくくわえる洗濯はさみの様なものをセットし、 クリにはクリップの様なものを装着した。 そして胸には、オッパイを包み込む様なシリコンで出来ている手形のものを固定した。 オッパイにしっかりくっ付いている。 彼女はまたグラスを持って元の椅子に腰掛けた。 どうやらリモコンらしい。 ■2965 / inTopicNo.54) 何を後悔したらいいのかわからない・・・35 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(43回)-(2006/04/05(Wed) 23:58:53) ゆっくりスイッチが入った。 鈍く、小さく、体全体を刺激してくる。 アナルの数珠の一つ一つがゆっくり回り、 おマンの棒は、ウネウネしながら少しずつ伸びているのだろうか・・・・ 始めは当たらなかった子宮の入り口あたりを刺激してくる。 そして、クリのクリップはチェリーをしっかりくわえ、 ヌメヌメしたものがクリップの中でバイブしながら転がっている。 シリコンで出来た手形は、器用にオッパイを揉み始める。 どこでこんなもの購入してるんだろ。 だけど困った。 完全に私はイカサレル。 自由を奪われ、抵抗が出来ない。 彼女は楽しみながらグラスを傾けている音がする。 ■2966 / inTopicNo.55) 何を後悔したらいいのかわからない・・・36 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(44回)-(2006/04/06(Thu) 00:00:11) 『これからいくつか質問するから、正直に答えな。 いいね。 旦那とは月にどれくらい?』 私は黙っていた。 するとアナルだけ、刺激が強くなる。 アァッン・・・ 思わず力が入るが、力を入れると直腸が刺激されてしまう。 『アナルはやめて。お願い』 『サッサと答えないからだろ』 『つ、月に・・・一回程度』 『イクの?』 『えぇ。』 『今夜より感じるか?』 『・・・・・』 またアナルが責められる。 『彼は優しく抱くだけよ。でも私はそれで十分』 『嘘つけ。体は喜んでるじゃないか。 旦那とのセックスじゃイカないだろ? そうだろ?』 『満足してるわ』 『そりゃ心の満足だろ。 体は満足しちゃいねーよ』 『旦那のアレは、クワエルのか?』 『・・・時々・・・』 『おしゃぶりは好きか?』 『好きじゃないわ。でも、彼のは愛おしいと思う。』 『旦那で汚れた体を、今夜綺麗にしてやるからな。』 笑っているのがわかる。 ■2987 / inTopicNo.57) 何を後悔したらいいのかわからない・・・38 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(46回)-(2006/04/08(Sat) 01:22:43) 『あなたはわたしをオモチャにしたいの?』 『そうかもね〜。 好きな女がイキまくり、 乱れ、 ヒィヒィ言うのが見たいかな?』 そういうなり、スイッチを弱から中にあげたのか、 バイブが体を包み込み、内臓までも揺さぶられているみたいだ。 クリのクリップは実に巧みに責めてくる。 ダメ!イッてしまう。 バイブの強弱が私の体に入る力をうまくコントロールし、 イク波を調整してる様に思える。 『軽くイッときな』 という言葉と同時に、私はイッた。 でも、足を閉じることもクリップを外すことも出来ない。 終わることのない性攻め。 オッパイが気持ちいい。 アナルがくすぐったい。 おマンはクリの裏側から常に刺激を送り続け、 そして、クリ。 一触即発状態がずっと続く中、 終わりなく、限りなく、イキ続けている。 ■2988 / inTopicNo.58) 何を後悔したらいいのかわからない・・・39 □投稿者/ 麻琴 @ 一般人(47回)-(2006/04/08(Sat) 01:24:08) 気がつくと彼女がゆっくり胸のマッサージハンドを取り、彼女の手で力強く揉んでいた。 そして私のアソコに顔を埋めた。 クリップを外し、 尿道口とクリを一緒に口に含んだ。 そして尿道口からクリに向けて、 舌先を這わせ刺激してくる。 ホントにもうダメ 出ちゃう。 顔をどけて! 漏れちゃうっ・・・・・・! 我慢の限界だった。 私は恥ずかしくも、オシッコを出してしまった。 彼女はそれを口に含みごくごく飲み始めたのだ。 え? うそでしょ。 やめて。 そんな、汚い。 声にならない声で叫んでいた。 そのあと、おマンに挿入されていた棒を抜き取り、 吹き出ていた潮を綺麗に舐めてくれた。 最後にアナルの数珠棒も抜き取り、 菊周りも丁寧に舐めてくれた。 どこもかしこも完全に彼女の・・・・もの? ■3003 / inTopicNo.60) 何を後悔したらいいのかわからない・・・40 □投稿者/ 麻琴 一般人(48回)-(2006/04/09(Sun) 16:47:10) 両手両足を拘束していた縄も外された。 が、自由に動かせない。自分の腕や足なのに。 感覚をなくしてる両手両足を愛撫しながらさすってくれた。 彼女がゆっくり私の上に重なる。 フと見ると、彼女も全裸になっていた。 そして下半身にはオチンチンが。 いや、ペニスバンドだ。 ゆっくり私の両足を自分の肩にかけ、 ペニスを挿入してきた。 高級なシリコンで出来ているのか、 本物の様な感触だ。 彼女が動かす腰の動きと微妙にズレて突き刺さる。 なんて気持ちいいのだろう。 バイブで散々体力を使い果たした私だったのに、 優しく突き上げられるその感覚に、 また違ったオーガズムの波が襲ってくる。 深く、浅く、そのシリコンペニスにはカリの部分があるのか、 浅く細かいピストン運動では、 おマンの入り口がなんとも言えず快感を伝えてくる。 ハァ〜ッ 声が漏れてしまう 息が荒くなってしまう シーツをわし掴みにしていた両手を離し、 目の前にいる彼女を思い切り抱きしめてしまった。 ■3004 / inTopicNo.61) 何を後悔したらいいのかわからない・・・41 □投稿者/ 麻琴 一般人(49回)-(2006/04/09(Sun) 16:47:59) 『誰にも渡したくない』 彼女がそっと耳元で囁いた 『キスしてっておねだりしてごらん』 私は無言だった 『ほら。キスのおねだりしてみなよ』 乱暴な言葉は嫌い。 でも、体がそんな言葉にも反応してしまう。 『お願い。キ・・・・キスして。』 彼女が息も止まりそうなほど激しいキスをしてきた。 長い長いキス。 『イカセテっておねだりしろよ。』 『・・・・』 『そんな・・・アァッ・・・ン』 『ほら。早く』 『・・・お願い。い、イカセテ』 彼女の腰の動きが早くなった。 そして深く強くおマンの中を暴れてくる。 アアァ・・・・ ハァハァハァハァ ハァアァァァァァァ・・・ッ イク〜 イッチャう〜 アァァアァァァァァァァァxxxxxxxxxxxxxxxx 一番大きな波にノマレた。 私は体全部で息をし、痙攣し、呆然となった。 彼女も腰の動きを止め、ペニスを抜き取り、 私に上に乗ったまま、私を抱きしめてきた。 頭の中は放心状態。 体の芯が熱くなり、時々体がピクン!ピクン!する。 彼女は満足そうに私を抱きしめ、 そして首筋や胸元にキスする。 ■3005 / inTopicNo.62) 何を後悔したらいいのかわからない・・・42 □投稿者/ 麻琴 付き人(50回)-(2006/04/09(Sun) 16:49:28) 『もう、旦那のセックスじゃ感じないぜ』 彼女が耳元で囁く。 私はまだ放心様態のままだ。 しかし体だけが敏感になっている。 耳元にかかる息でさえも、肩がピクンとなってしまう。 ビンビンに硬くなっている乳首を軽く舌先で舐められるだけで、 アァ〜ン・・・・っ 声が漏れてしまう。 抱きしめられたまま、どれくらいの時間が過ぎただろうか。 私はやっと言葉を発することが出来た。 『満足?』 『ん?』 『これで・・・満足? あなたの欲望は果たせたでしょ?』 『んだね〜。とりあえず今夜のとこはね。』 何を言ってるの?という顔で私は彼女を見つめた。 『もう帰さないよ。旦那のとこなんか』 『何を言ってるの?そんなこと』 『出来るわけないじゃん!って?』 『・・・ど、どういうこと?』 『ここから一歩も出られないってことだよ。』 『何考えてるの? 監禁でもする気?』 彼女はまっずぐ私を見下ろし 『そ』 笑っている。 『そんなことが出来ると思ってるの?』 『試してみる?』 彼女にはそら恐ろしいものがある。 私は、 一体、 これかれら、 どうなるのだろうヵ・・・・・・ いったいどこまで遡って間違った路を軌道修正出来ればいいの? 今日彼女の誘いを断らなかったから? 新宿への初めての誘いを断らなかったから? 屋上へ一緒に行かなければ良かったの? 今夜、お酒を口にしなければ良かった? ・・・・・・・・・・・・・
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