■蒼い月と君と僕  
□沙羅


直美は、仕事を終え、帰り支度を始めていた。 「お先です」誰に言うともなく声に出した。 「おつかれ」向かいの男の同僚が顔を上げずに答えていた。 帰りの電車に揺られ、自宅の付近の駅で降りる。 もう、何年も繰り返している。 スーパーでお惣菜を買い、アパートの鍵を開ける。 「ただいま」誰もいない部屋に言う。 最初にTVを付けた。 何か音がほしい。 着替えが終わると、TVの前に座り簡単な夕食を取りながら、友達にメールを返信する。 しばらくして、PCを立ち上げてみた。何気なく、色々なサイトを見ていると ビアンのサイトが目に留まった。興味本位で見始めた。 (ここって・・・。色々な掲示板があるんだ) 2ショットチャットの部屋に行ってみた。 入るかどうか迷ったが、思い切って入室してみた。 挨拶して、すぐにいやらしい言葉を言われ、退出してしまった。 (男の人みたい・・・。) 軽いため息をついてPCの画面を眺めていた。 純粋にビアンの女の人と話してみたい。と思った。 もう一度、2ショットチャットの部屋を覗くと、軽い呼びかけの部屋があった。 すぐに入室してみた。 『こんばんは』 『初めまして』文字が流れて行く。 『本当に女の人なんですか?』 『あぁ、そうだよね。疑うよね。確かめてみる?電話してもいいよ』 文字からやさしさが出ていると思ってしまった。 電話は怖いと思ったけど、思い切って番号を載せた。 すぐに知らない番号の着信があった。 「もしもし」 「こんばんは」 「はじめまして・・・」 「本当に女の子だったでしょ?」 「はい・・・」 明るい声だった。 嫌な感じはなかった。 また、チャットに戻った。 女の人と判って、今度は興味が沸いてきた。質問を繰り返した。 女の人と付き合ったことがあるのか?女の人しか愛せないのか?素朴な疑問をぶつけてしまった。 質問に対して、1つ1つ丁寧に答えてくれた。 『あのぉ・・女の人とエッチするんですか?』胸の鼓動が早くなる気がした。 『するよ、もちろん。(笑)ただ・・・』 『ただ?』 『ただ、Sなんだ。』 『S?』 『そう。SMのS。』 SMの文字が目に飛び込んできた。体の奥底がギュッとなる気がした。
■870 / inTopicNo.3)  蒼い月と君と僕 2 □投稿者/ 沙羅 一般人(3回)-(2004/10/21(Thu) 00:07:42) 『SM・・・』 『SM。驚いた?嫌悪感がある?』 チャットを始めて、もう1時間が経っていた。 『わからない・・・』 『わからない??』 嫌ではなかった。 でも、嫌じゃないとキーは打てなかった。 胸の奥がギュッと鳴ったことは知られたくないと思ってしまった。 恥ずかしい気がした。何も答えずにいると、文字が流れた。 『わからないねぇ・・・。ふーん・・』 『うん・・』 何か、見透かされているような気がした。 実際に、SMに興味はあった。 ただ、縛ったりする写真を見たことがあるだけで経験はなかった。 『ちょっと、電話で話そうか?』 いきなり、切り出された。 『チャットって、気軽でいいけど。文字だけの世界で、1次元だし、感情表現が難しい。』 『うん』 答えることが、精一杯だった。 すぐに電話が鳴った。 「もしもし」 「だいじょうぶ?」 「・・・・・何が?」 「いや、SMって書いたら、なんか驚いたみたいだし」 やさしい声だった。 「だいじょうぶです。平気。」 「そっか。わかった。」 「はい」 「また、電話していいかな?携帯にメールとかも」 「はい」 「はい、じゃなくてさ。うん、でいいよ」 笑い声が聞こえた。 妙な安堵感が広がった気がした。 アドレスを教えあい、毎日少しずつメールが始まった。 仕事が忙しかったことや食べたお昼の内容など、日常的なことをメールに書いた。 わずかな時間が空いた時でも、メールをチェックする癖がついてしまった。 夜になると、電話で話した。SMのことを話してくれた。 聞きながら、ドキドキしてしまった。 「いや?」 「いやじゃないです。」 素直に言えるようになっていった。感想も言えるようになった。 「そうなんだぁ。」 「うん、嫌じゃない。」 「今度、逢おうか?」 「え?・・・」 「逢いたくない?」 「逢いたいけど・・・」 「けど、何?」 「うん・・・」 「怖い?」 「怖くはないけど・・・」 「わかった。今、写メを送るよ。」 「写メ?えっ・・」 「うん。顔が見えなくて不安でしょ?」 「えー・・・。」 送られて来た写メは、綺麗な女の人が笑っていた。 逢う日が書いてあった。 その日まで、落ち着かなかった。 何か、居心地が悪いような、変な気分で過ごした。 待ち合わせの日に、指定された駅のスタンドコーヒー店にいた。 コーヒーの匂いが強く感じた。たくさんの人が出入りしていて雑然としていた。 うつむき加減に待っていた。 (どうしよう・・・。逢ったらなんて言えばいいの・・。本当に来るのかな・・・。) 色々な思いが頭を巡っていった。 ため息をついたときに声をかけられた。 「こんにちは。直美ちゃん?」 「はい・・。沙羅さんですか?」 「うん、初めまして」 下を向きながら言った。顔をまともに見られなかった。
■881 / inTopicNo.5)  蒼い月と君と僕 3 □投稿者/ 沙羅 一般人(4回)-(2004/10/24(Sun) 23:41:15) 「何、飲んでる?あぁ、モカか・・。おいしい?何飲もうかなぁ・・」 (なんか・・、ずっと前から知り合いみたいな雰囲気・・) 注文に行った後姿を見つめて思った。 戻ってくると、タバコを出して、いい?と言うような仕草をした。 黙って頷いた。タバコは吸わないけど嫌ではなかった。 ゆっくりとタバコに火をつける様子を見つめていた。 煙の向こうの顔が笑っていた。一番印象に残っている気がする。 何を話したか覚えていない。顔が高潮していた気がする。 耳まで赤くなっているような気がして下を向いてしまった。 「で?」と、よく顔を覗きこまれた。 「これから、どうしようか?映画でも観る?」 「・・・・」 「う〜〜ん。食事には早いよなぁ・・」 「・・・」 「買い物でもする?」 「・・・・・」 「どうしたい?」 改めて聞かれると何も思いつかない。 ただ、この空間は緊張と心地よさが同居しているようで複雑な気持ちだった。 逢えて嬉しかった。もっと、近くに感じたいとも思った。 少しの沈黙の後、目を見ながら言われた。 「どこか、ゆっくりできるところに行こうか」 頷いたのか、下を向いたのかわからない。けれど、席を立っていた。 一緒に駅の中を並んで歩いた。 人にぶつかりそうになると、先に歩いて行く後姿に懸命について歩いた。 彼女が人ごみの中に消えてなくなりそうな気がした。 ヴァーチャルな世界に戻りそうな気がした。 電車に乗ると、ドアの付近に立った。 「今日は何時に起きたの?」 「7時くらい・・」 「そうなんだ。早いなぁ」 「はい・・」 「はいじゃなくて、うん、でいいよ」 笑いながら話してくれた。緊張を解くようなやさしい声で。 「昨夜、あんまり眠れなかったから・・」 「なんで?緊張して?」 「はい・・、あ・・うん」 「緊張しなくていいのに・・。って言っても無理か」 「うん。無理・・」 「そっか」 少し笑えた気がした。 どこの駅に行くのか、どこに行くのか聞けなかった。 黙ってついて行くしかない雰囲気だった。 怖くはなかった。でも不安でいっぱいだった。 自分自身に自問自答していた。 (本当にいいの?これでいいの?) でも、それを自分も望んでいたのかもしれない。 小さい駅に降りた。駅を出るとすぐにホテルがたくさん並んでいた。 カップルが公園でも歩くように、歩いていた。 少し歩いて、明るい感じのホテルの自動ドアを開けた。 部屋の写真が並んでいた。空いている部屋を指差し言われた。 「この部屋でいいかな」 黙って頷いた。部屋の写真のボタンを押すとフロントから鍵が出てきた。 「いらっしゃいませ。ごゆっくり」 女の子同士で後ろめたい気がして、彼女の後ろに隠れてしまった。 部屋に入ると、石鹸のようなお風呂のような独特の匂いがした。 大きなベットをまともに見られなかった。 いきなり、現実を突きつけられたような気がした。 小さい黄色いソファがあり、さらに部屋を狭くしているようだった。 ソファに並んで座った。TVのスイッチを付けていた。 TVを見る余裕はない。ただ、黙って流れている画面を見ていた。 画面を見ながら話しかけられた。 「こんな所に来てまずかったかなぁ・・・」 彼女は、自分自身に言っているような感じだった。 自分と逢ったことを否定された気がした。 「そんなことないです」と言ってしまった。 「そう?」ふいに言った言葉に驚いているように顔を見つめられた。 「ちょっと、買い物してくる。すぐに帰ってくるから待ってて」 急に立ち上がり出て行ってしまった。 あっけにとられていると、ベットの側の電話が鳴った。 慌てて出ると、フロントからだった。 「お連れ様が出かけられたようですが」 「あ、はい。頭が痛くて薬を買いに・・・」 「あぁ。そうですか。わかりました。」 咄嗟に言えた嘘だった。こんなホテルは色々あるんだろうなと思った。 電話を切った後、私ってすごい・・。と思ってしまった。 10分位で彼女が帰ってきた。コンビニの袋を持っていた。 「ごめん、急に」息が荒いような感じだった。 急いで帰ってきたのかなぁと顔を見ていると、頬を触られた。 「ごめんね」 手の暖かさを感じた。首を横に振った。 胸の高鳴りと恥ずかしさで言葉がでなかった。 ゆっくり顔が近づいてきて、やさしいキスをされた。 抱きしめられた。肩に手を回して答えた。 肩越しに、コンビニの袋からロープを見てしまった。 目を硬く閉じて、強く抱きしめ返した。
■948 / inTopicNo.8)  蒼い月と君と僕 4 □投稿者/ 沙羅 一般人(5回)-(2004/10/31(Sun) 10:14:00) しばらく抱きしめられていたと思う。 どのくらいの時間かわからないけど、暖かさが心地よかった。 ずっと、このままでいたい、と思った。 ゆっくりと彼女の体が離れた。今度は、すぐに顔を見つめることができた。 また、顔が近づきキスをされた。 やさしい、切ないキスだった。 彼女の唇が首筋に移った。 そして、彼女の手が上気している頬を撫で、耳を包んだ。 手は首筋、肩と降りてきた。 唇の感触と手で触られている部分だけが身体の感触のようだった。 何も考えられなかった。 手が胸をゆっくり触り始めた。下から揉むような動きだった。 思わず声が出そうで、唇を噛んだ。 その様子を知っているように、手は指の間に乳首を挟んで、さらに揉むように動いた。 「あぁ・・」声を出してしまった。 服のボタンを外され、下着が見えるようになった。 もう、目を開けていられなかった。 下着の下から直に胸を触られる。乳首はもう固くなっていった。 乳首を指で摘んで転がされた。 「いゃ・・・」小さく抵抗した。 「いや?」耳元で囁かれたが、その手が止まる事はなかった。 上着を脱がされ、下着を取られた。 胸があらわになり、恥ずかしさでいっぱいで、手で胸を隠した。 胸を隠した手を払われ、胸を掴みながら乳首を口で吸われた。 「あぁ・・・」 スカートの上から足を撫でられ、足の間に手が入ってきた。 何か探しているようなに、下着の上から、ゆっくり撫でられた。 すぐに、敏感な部分を探し当てられた。 「うぅん・・・」 下着の中に手が入ってきた。もう、濡れていると自分でもわかった。 「いや。いゃ・・・」 入ってきた手を押さえながら言った。 彼女は体を起こし、私の両手を頭の上に押さえつけた。 「いや?」 真っ直ぐに顔を見つめられ言われた。 「・・・」何も言えなかった。 ただ、逆らってはいけない、抵抗してはいけないと感じた。 黙っていると、スカートと下着を下ろされた。 もう、何も身に付けていない。震えていたと思う。 恥ずかしさと興奮しているような気持ちだった。 隠さず耐えた、手を握り締め、硬く目を閉じて。 目を閉じていると影が通ったような感じがした。 少し離れた所で見られているような気がして目を開けて見た。 彼女と目が合った。 顔を見つめられていたのだった。 目が合うと頬を撫でられた。 思わず抱きついてしまった。 「だいじょうぶ?もう、止めようか?」 首を横に振った。 抱きしめられながら、思った。 このまま、彼女に身を任せよう。 身体の感じるままでいようと・・・。
■1020 / inTopicNo.14)  蒼い月と君と僕 5 □投稿者/ 沙羅 一般人(9回)-(2004/11/08(Mon) 00:40:31) 「だいじょうぶ?もう、止めようか?」 首を横に振った。 抱きしめられながら、思った。 このまま、彼女に身を任せよう。身体の感じるままでいようと・・・。 彼女は抱きしめながら、私の髪を撫でながら言った。 「わかった」 そして、ベットに連れて行かれた。 真っ直ぐに寝て、両手を胸の前で握った。 怖いとは思わなかった。 ただ、自分の反応が彼女に気に入られないような気がしてきた。 (嫌われたらどうしよう・・・)そんな考えが頭をよぎった。 「緊張してる?」いきなり話しかけられた。頷くことが精一杯だった。 「緊張しないで・・・」 そう言いながら、彼女が足を割って来た。 ゆっくりキスをされ、胸を触られる。 今度は身体全部で彼女の動きを感じられるような気がした。 胸を触られ、乳首を口に含まれ舌で転がされた。 「あぁ・・」 もう、声が抑えられない。 乳首を強く吸われ、思わず足が動いてしまった。 彼女の手がゆっくり下りている。 片足を広げられ、簡単に敏感な部分に手が添えられた。 彼女の指が敏感な部分を下から撫でて、クリトリスを回すように触り始めた。 「う・・。あぁ・・・」彼女の肩を掴んでしまった。 彼女の指に力が入っていく。 クリトリスの感覚だけが下半身を覆っているように感じる。 「あぁん・・あぁ・・・」声が自然と出てしまう。 彼女の顔が下に落ちていった。 敏感な部分を見られている。きっと。 (あぁ・・・だめ・・) 首を横に振って隠そうとしたが彼女にさえぎられた。 ゆっくり広げられて見られている。恥ずかしさが増してくる。 でも、もっと見てほしい・・・と思った。
■1039 / inTopicNo.18)  蒼い月と君と僕 6 □投稿者/ 沙羅 一般人(10回)-(2004/11/18(Thu) 02:16:07) 私の敏感な部分を、じっと見つめている息づかいを感じていた。 恥ずかしさと妙な興奮感を覚えた。 「濡れてるなぁ・・」 呟くように彼女が言った。 嫌だった。そんなこと口に出して言ってほしくない。 「いやっ・・・」首を横に振って答えた。 「嫌?・・・。感じて濡れてくれてるって嬉しいと思うけどな。嫌なんだ?」 「いや・・・。恥ずかしいし・・・。いや。」 彼女の顔を見ずに、横を向いて答えた。 「そうなんだ・・」また、彼女が呟くように言った。 彼女の指が敏感な部分を広げ始めた。 「あ・・・」 クリトリスを摘んでいる。 「あぁ。あっ・・」 体が勝手に反応してしまう。 ゆっくり、クリトリスを舐められた。下から上に丁寧に舐められている。 「あぁーー・・」 何回も、舐め上げられている。クリトリスの感覚が大きくなっていく。 もう、手や足がどこあるかわからない。気持ち良さだけが体を支配している。 「あぁ・・・。いやぁ・・・」 クリトリスを吸いだされ、舌で転がされた。 足の内側に力が入っていった。 「あ・・・・。あぁ・・・。イっちゃう・・。だめぇ・・」 全身に力が入り、簡単にイッテしまった。 体の力が抜け、ぐったりとしていると彼女が言った。 「ちょっと、縛ってみようか」 「えっ・・・」 返事を考える余裕がないまま、体を起こされた。 胸の下にロープを通され、背中で交差し胸の上にロープが回ってきた。 されるがままだった。 背中でロープを縛った時にきつく感じた。あぁ、縛られていると改めて感じた。 胸を挟まれるように縛られた。 下着とは違う拘束感を感じていると両手を後ろに回され、縛られた。 「う・・・」 両手が動かない。 さらに、縛られた胸の感覚が大きくなっていくような気がした。 そして、何も抵抗できない格好に恐怖を覚えた。 「いや・・」 「嫌?怖い?」 「うん・・・・」 「だいじょうぶだよ。痛くはないでしょう?」 「うん・・。」 胸を縛ってあるロープに、さらにロープを通して縛っていった。 そして、わざとゆっくりロープを股の方に下げるように、ゆっくりと降ろしていった。 スローモーションのような動きだった。 股にロープを通された。 「うぅ・・・」 痛みはなかった。 敏感な部分にロープが食い込んでいる。 ロープの感触を強く感じた。
■1070 / inTopicNo.19)  蒼い月と君と僕 7 □投稿者/ 沙羅 一般人(11回)-(2004/11/23(Tue) 15:33:58) 何も考える余裕はなかった。 ただ、ロープの感触を強く感じるだけだった。 「痛い?」 「・・・・」 首を横に振って答えた。 何も話せない。 彼女は股のロープを引っ張っていく。 「あぁーー」 わずかな痛みと敏感な部分を押さえつけられている感覚が交差している。 身体の感覚だけが強くあった。 「痛い?」 また、彼女に聞かれた。 痛くはない。興奮しているのか、わからない。 ただ、縛られた部分の感覚が強調されるような気がした。 言葉で表現できない感覚だった・・。 黙っている私を見て、彼女は私をベットの側に立たせた。 身体を縛られて立っていると、恥ずかしさが込み上げてきた。 顔を横に向けてしまう。彼女の方を見られなかった。 彼女はじっと見ている。ゆっくり見ている。きっと。 「さぁ、膝をついてごらん」やさしい声だった。 ゆっくり、バランスを取りながら膝をついた。 何も考えられなかった。 言うことを聞くしかないと思った。 「もう少し、足を広げてごらん」また、やさしい声が聞こえた。 「うぅ・・・」足を広げた。 「ちゃんと、縛ってあるか見なきゃ」 彼女が言ったと同時に、上半身を床に倒された。 縛ってあるロープが食い込んで痛い。 「あぁ・・」足が崩れそうになった。 彼女が、背中のロープを引っ張りながら言った。 「だめだよ。もっとお尻を上げなさい」 「うぅ・・・」 「ちょっと、苦しいかな?ここに頭を乗せなさい」 彼女が、ベットから枕を取り、顔を乗せられた。 彼女の足が歩いて行った。 お尻を高く上げた格好で、後ろから彼女に見られている。 全部、見られている。 「もっと、ちゃんと縛ろうか」 彼女は、両手で敏感な部分を広げた。 「いや・・・。あぁ・・・」 ロープが食い込んで濡れてる、きっと。 恥ずかしさとイッタばかりのクリトリスが刺激され、気持ち良さがあった。 縛られて、恥ずかしい格好が気持ちいいなんて・・・、いや。と思った瞬間 彼女がクリトリスの皮を剥いた。 「あぁーー・・・」声が大きくなってしまった。抑えられない。 かわいい声なんて出す余裕がなかった。 クリトリスの皮を剥かれ、ロープに当たるように、縛られた。 足の裏に電気が走るような感覚、痛いような強い刺激を感じた。 「うぅ・・・」 身体の感じるままに声を出していた。
■1345 / inTopicNo.21)  蒼い月と君と僕 8 □投稿者/ 沙羅 一般人(1回)-(2005/01/06(Thu) 23:25:03) クリトリスを剥かれ、ロープを当てられると すぐにイキそうになった。 唇を噛んで我慢した。 そんな私を彼女は知っているように床に寝かせた。 床の上に寝ると自分がさらに弱く感じた。 何もかも、彼女の手の中にあると思った。 彼女がロープをずらしクリトリスを舐めた。 「あぁーー」 そして、クリトリスの皮を剥かれ、またロープで縛られる。 繰り返し舐められ、ロープで縛られた。 何回もイッタような気がする。 もしかするとイッテはないような気もする。 ただ、初めて「縛られる」ことが未知の世界だった。 恥ずかしさと気持ち良さ 罪悪感と興奮が入り混じっていた。 気がつくと、ロープが外され、ベットに横になっていた。 「だいじょうぶ?」彼女が声をかけた。 小さく頷いた。 彼女の手が私の頭を撫でた。 何故だかわからないけど、泣きそうになった。 彼女は私の額にキスをした。 二人でホテルを出ると、もう外は日が落ちていた。 駅に向かう途中は、わざとゆっくり歩いた。 帰りたくなかった。 駅に着き、電車がホームに入って来た。 彼女は言った。 「じゃぁ、ここで。」 「うん」 彼女は電車に乗り、ドアの所に立っている。 軽く手を振っていた。 もう二度と逢うことはないと考えたら涙が溢れそうになった。 電車がゆっくり動き始めた。 自分に、泣いちゃ駄目、と言い聞かせた。 涙がこぼれないように上を見上げた。 蒼い月が見えた。
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