■彼女の秘密 〜ツカサ〜  
□皐月 2006/08/08(Tue)


彼女の秘密続編を書こうと思います(o^∇^o)ノ 言葉足りない事などあるかもしれませんが、 良かったら読んでくださいね.。.:*・゚☆
■彼女の秘密 〜ツカサ〜 私のものにしたい。 その髪に体に触れたい。 どうしたら君は私のものになる? 私は長い髪が風になびかれている君に、少し遠く見とれながら思った。 スッと目が合い、ドキンと心臓が脈を打った。 「ツカサちゃん!!」 君は笑顔で手を挙げながら私の元に走ってくる。 その笑顔を私だけのものにしてしまいたい。 『よっ、ヒトミ』 私がこうゆう風に言うと君はいつも… 「ヒトミじゃないでしょ!ヒトミ先輩っ!!」 ほらね今日も言った。 人差し指を立てて、口を尖らせている。 そんな君を見ているとつい笑顔が零れてしまう。 『ハハッ、まぁいいじゃない』 今日一日の私の気分が決まる。 私は1年の時から君だけを見ている。 あれはいつだったかな? 確かまだ入学して間もない日だったから春かな。 授業がダルくて、保健室で寝ようと思って保健室に行った。 保健室の先生がいなくてラッキーだった。 1番窓側のベッドに横になりたくてカーテンを開けたら、君が眠ってたんだ。 少し窓が開いてて、ホワホワと前髪が揺れていて、睫毛が長かった。 とても綺麗な寝顔だった。 思わず見とれてしまった。 私がそのまま立ち尽くして見つめていると、君はうっすらと瞳を開いた。 私はマズイと思ったが、君は体を起こしいきなり…… 「ビックリした〜先生かと思って寝たふりしちゃったよ〜」 君は安堵の笑みを浮かべた。 『ごめんなさい……』 そう告げてその場を立ち去ろうとしたんだ。 そしたら君は、 「君も昼寝組み?なら隣のベッド空いてるよ♪」 そう言って隣のベッドのカーテンを開いて見せた。 私はそのベッドに腰掛けネクタイをゆるめた。 その様子をみて君は、 「(クスクス)やっぱそぉなんだ。一緒だね」 『ぁ……はい…』 私は君の可愛い笑顔に目を合わせられず顔が赤くなりそうで、それを隠すためにすこし俯いた。 「何年生?」 『1年です』 「じゃあ私の1コ下だね。私は2年。名前は?」 『ツカサです……石野ツカサです』 「ツカサちゃんね。私はヒトミ、井内ヒトミ。どう?この学校は慣れた?」 『はい。校舎が広くてまだよくわからないけど…』 「そうね。授業サボって保健室に来ちゃうぐらいだから、慣れたも同然だね(クスクス)」 見とれてしまいそうな可愛い笑顔だった。 君は気付いていないだろうけどあの時、ドキドキして、何だか恥かしくて、 2人の間にあるカーテンを閉めてしまいたい気持ちだったが、君と話したかった。 この矛盾している想いはなんだろう?って自分に問いかけてたっけ。 あの時から私は君しか見れなくなった。 君を見かけると目で追ってしまう。 君から特別視されたくてわざと「先輩」をつけなくなった。 君に釣り合う人になりたかった。 そんな私達の出会いを思い出した。
あれから私は何回か保健室で授業をサボろうとしたが、保健室の先生がいてできなかった。 もう1度君と2人で話したかったから。 普段廊下や食堂で会っても少ししか話せないから…君をもっと知りたかった。 そんな上手くいかない状況に少しいらついていたんだ。 でもある日、部活のない日だった。 少し暑くなりはじめた初夏だったかな? 帰ろうと靴を履いて昇降口を出た時だった。 「あれ?ツカサちゃん」 『あ……ヒトミ先輩』 まだあの頃は〔先輩〕ってつけてたっけ(笑) 「今帰りなの?一緒に帰ろうよ」 いつものように可愛らしい笑顔が向けられた。 私は頷いて、一緒に歩き出した。 君と話したかったのに、上手く言葉が出てこなかった。 『そっ……そういえば、先輩は普段から授業をサボったりはしないんですか?』 「ぇ……どぉして?」 『何回か保健室に行ったんですけど、先生がいて……』 「(クスクス)そぉゆうことかぁ〜」 『ハハッ、いい場所がないか知りたくて…』 そう言って少しおどけてみせた。 「しょうがないなぁ〜じゃあ優しい先輩がいい場所を教えてあげよう!南校舎の屋上は日当たりもよくて、快適な場所だよ〜」 『先輩も常習犯ですね』 私は少しからかった。 「もぉ〜せっかく教えてあげたのに」 君は口を尖らせてたね。 『嘘です、嘘です。教えてくれてありがとうございます。ちなみに大体サボる日って決まってるんですか?』 「う〜ん…気分次第と天気だけど、大体火曜日の4限と木曜日の3限かなぁ〜」 いい事を聞けたと思った。 それから、狙って屋上に行くことが多くなった。 私は友達を多くは作らない方だし、心を開くことも少なかったが、 君だけは特別だった。 きっと他の人に見せない私を君には見せていたと思う。 でも私は胸につっかえていた事があった。 屋上以外の場所の君の隣にはいつもただの仲が良いだけではないと思われる人がいた。 ある日天気のいい火曜日の4限の時間屋上に行った。 「あれっツカサちゃん」 予想した通り君がいた。 『今日は天気がいいね』 その頃にはもうタメ口だったっけ。 「うん。日向ぼっこ日和だね」 そんな他愛のない会話を繰り返していたが、心のモヤモヤが邪魔した。 だから思い切って聞いたんだ。 『ねぇ、ヒトミといつも一緒にいる人は付き合ってるの?』 緊張を頑張って隠した。 「……ァハハ、バレちゃった?1年の冬からね。それとヒトミじゃなくて、ヒトミ先輩でしょ!!」 ズキンっと心臓が痛かった。
君はあの人の前でどんな笑顔なの? 君はどんな想いで寄り添っているの? 君はどんな顔で求めるの? どんな可愛らしい表情で喘いでいるの? 私は自慰行為というものはしないが、そんな君を思い浮かべては、妄想痴態にハマってしまう。 そして落ち込む。 私にはサディストな性癖があった。 君をめちゃくちゃにしたかった。 その笑顔を行為の時は涙に変えたかった。 君を頭の中で何度犯しただろうか…… あの日から君への想いは心の奥にしまったんだ。 この居心地のいい関係を壊したくなかったんだ。 屋上のあの場所と君の笑顔があればいいと思ったから。 この気持ちは誰も知らない。 それは1年の時同じクラスで、同じ部活のカオリですらも知らない。 カオリは私の中で今までにないタイプの友達だった。 私の周りの友達は、サバサバしてると言うか、そっけない感じの人ばかりだった。 しかしカオリは違って、人懐っこかった。 最初は打ち解ける気もさらさら起きなかったんだけど、いつの間にかカオリが傍にいることが当たり前になってしまった。 たまにはこうゆう友達もいいかなって思ったんだ。 きっとカオリは何かあるとは感づいてはいるのだろうが、何も聞いてこない。 それがカオリの良さでもあった。 そして2度目の春。 2年になってカオリとはクラスが別れてしまったが部活も一緒だし、いい関係を続けている。 君とも相変わらずの関係。 私は今でもこの想いを君に告げることはなかった。 始業式、私は屋上へ。 温かい陽射しが私を包み、寝ころがった私は睡魔に引き寄せられていた。 フッと顔に影がかかった。 目を開けると君が覗き込んでいた。 ああ、なんてラッキー。 この時だけは私のもの。 思わず君を見つめ微笑んでしまった。 「ツカサちゃんもココに来たんだ」 『ああ』 君は私の隣に寝ころがった。 「春の日差しは気持ちいいよね」 『うん』 その横顔は思わずキスしたくなるような衝動に駆られる。 「もぉ3年になっちゃった。あと1年でこの屋上ともお別れかぁ〜…」 そんな悲しいこと言わないでよ。 まだ、気付かないフリしようよ。 心が悲しくなるじゃない。 「私ね、この場所はツカサちゃんにしか教えてないんだよ」 『ぇ……』 上体を起こして君を見つめた。 「誰だって一人になりたい時あるじゃない。だからこの場所は誰にも言わなかったの」 『へぇ……そぉなんだ』 思わず笑みが零れた。 その君だけの場所に私を受け入れてくれたことがもの凄く嬉しかった。 やっぱりあと1年だなんて気付かないフリをしよう。 だって君とのこの時間を大切にしたいから。 私はそう思って君との関係を壊さずにいた。 あの時までは………
「ねぇ、私変な性癖があるんだよね」 部活終了後帰り道、急にカオリがそんなことを告白してきた。 『……へぇ…そぉ…どんな?』 突然そんなこと言われたってさ、何て答えればいいかわかんないよ。 どうせMなんですとかじゃないの!!?とか思っていた。 「うん。あのね、好きな子が他の人に犯されたりするのを見るのとか、あと少しSみたいで、縛るのとか、お尻の穴とかね」 私は驚いた。 タチだったんかい!!って心の中でカオリに突っ込みを入れた(笑) カオリは女の子らしい。 髪も長いし、性格はしっかりした子だけど人懐っこいし、私は断然ネコだと思っていたのだ。 でも、その性癖は私と似てるなって思った。 でも私はカオリに自分の性癖を告げることはしなかった。 「最近ね、気になる子がいるの。  多分向こうも私のこと気にしてくれてるみたいなんだけど、きっかけないし……  でもその子を見ると、そうゆうことしたいって思うんだよね」 気付かない間にカオリも恋をしているんだなぁ〜って思った。 そんなことを思いつつカオリの話を黙って聞いていた。 「1年生の子なんだけどね、食堂とかでよく見かけるの。多分ルミって名前でさ。  向こうもよくチラチラ見てくるんだけどね、気になっちゃって。だからね、ツカサ……」 よく一人でベラベラしゃべるなぁ〜っと思いながら聞いてた。 『ん??』 「ルミちゃんを犯して欲しいの」 『…………はぁ!!?』 驚きを隠せず、カオリの方に目を向けた。 するとカオリもこっちを向いてきて笑顔で、 「だからそのルミちゃんって子をツカサに犯してもらって、犯されているルミちゃんを見たいの。それで計画的に私のものにしたいの」 そんな凄いことをさらりと笑顔で言っているカオリが、今まで私が知っているカオリとは思えなかった。 『な……何言ってんの。そんなことできる訳ないだろ』 「そっか……やっぱそぉだよね……」 カオリはシュンとしていた。 そんな仕草がやっぱりネコっぽいなと思った。 「でもさ、考えておいてよ!!ね?」 カオリは笑顔をこちらに向けた。 考えておいてって言われてもねぇ〜……、そんなことを思いつつ話題をこの話から避ける為に、 『ああ、わかったよ』 と答えた。 カオリは私の性癖を見抜いているのだろうか? そんな疑問を抱きつつ、帰り道を歩いていた。 ねぇカオリがそんなこと言ったから、私の中で少しずつ何かが壊れていったんだと思うよ。 そうじゃなきゃ、私はあんなことしなかったよ……きっと。
カオリはあれから何も言ってこなかった。 でも私の頭の中ではカオリから言われた言葉が頭を巡っていた。 私は屋上に向かって歩いていた。 別に今回は君がいるかもと狙って行った訳ではなく、ただ気分的にだ。 考えておいてって言われてもねぇ… そんなことを思いながら屋上へ続く階段を上っていた。 ガチャ…… 君を期待して開くときとは違う気分で扉を開いた。 私は意表をつかれた。 君が屋上の柵に寄りかかりって外の風景を眺めていた。 君を狙っていった訳でわなかったから、心がパァッと晴れた。 カオリに言われたことなんて、一瞬で忘れたんだ。 『この時間にいるなんて、めずらしいねヒト……』 話し掛けながら、君に近づいた。 名前を呼ぼびかけた瞬間だった。 いきなり君は私の胸に飛び込んできた。 『ぇ!!ちょ……ヒトミ!!?』 凄く動揺した。 「ごめん…ヒック…泣き顔って…フェッ…見られるの好きじゃないの…ヒクッ…」 君が泣いてる!! 私は心の動揺を隠せなかった。 だって君はいつでも笑顔だったから。 自分の手をどうするべきか悩んだが、ドキドキしながらそっと片手で君の頭を撫でてあげた。 『しょうがないな、落ち着くまでこうしててあげる』 なんて言葉をかければいいかわからなくて、冗談混じりに言ったんだ。 「うん。ヒック…ありがとう…」 しばらく経ってから君は私の胸から体を離した。 「もぉ大丈夫…ぇへへ……」 目を赤くさせながら、私を見つめてそう言った。 そしてまた柵に寄りかかり外を眺めていた。 『……何かあったの?』 私は後姿の君に問いかけた。 「…うん。彼女とね…喧嘩しちゃったの…私にはついていけないって…言われちゃって」 フツフツと怒りが込上げてきた。 私は君が欲しいのに、我慢してるのに。 そんなことを君に言った彼女が許せなかった。 そんな怒りを抑えつつ、 『大丈夫?』 「うん。ツカサちゃんが胸貸してくれたしね。ありがとう」 そう言って君は少し元気のない笑顔を私に向けた。 ねぇ、こんなこと君には言えないけどさ、君の泣き顔に少しドキドキしてしまったんだ。 だって私の妄想の中の君が私の腕の中にいるようで……
その日部活後の帰り道、君の泣き顔が頭から離れなかった。 もっと抱きしめてあげれば良かったと思った。 そんなことを思いながら駅についた。 フッっと目に入ったのが、うちの制服を着た学生が2人仲良さそうに歩いていた。 ドクンっと心臓が脈打った気がした。 それは君の彼女が他の女と歩いていたんだ。 「ねぇ、今日は彼女さんとデートじゃなかったの?」 「ああ〜いいのいいの。最近アイツに飽きてきたしさ〜そろそろ終わりかな〜」 「フフッ、そしたら私と付き合ってよ」 そんな会話を耳にしてしまった。 聞くんじゃなかった。 頭からスーっと血が引いてくような感覚お覚えた。 こんなヤツに君は渡せないって心から思ったんだ。 次の日、学校に着き昇降口で私はある人物を待っていた。 数分後、その彼女はやってきた。 「おはようツカサ」 『おはよう』 上履きを履いている彼女の後姿に話しかけた。 『この間の話しなんだけど…』 ピクっと彼女の動きが止まった気がした。 『協力するよ』 「フフッ、急にどうしたの?この前は嫌がってたじゃない」 振り返り、笑顔を向けてきた。 『その代わり、こっちにも協力して欲しいんだ………カオリ』 「ふ〜んそぉゆうこと……いいわ。とりあえず昼休みにでも話しましょ」 『分かった』 私はそう言って、カオリを後にした。 あの女をどうにかしなきゃ気が済まなかった。 君の彼女を。 そう思いながら廊下を歩いていた。 教室の前に着いたとき、後ろから声をかけられた。 「ツカサちゃん!!」 君が笑顔で走ってくる。 「昇降口で待ってたんだけど、全然こないから…」 君は少し照れくさそうだった。 「あのね、仲直りした!!昨日はホントありがとうね」 満面な笑みが向けられた。 心臓がズキっとした。 君が切なくて、可哀想で、思わず手を君の頬に持っていってしまった。 「…?ツカサちゃん?」 その言葉で我に返った。 不信に思われたか焦ってしまった。 『泣き虫ヒトミ』 そう言って頬を軽くつねって誤魔化した。 「もぉぉお!!」 君は少し赤くなり頬を膨らませた。 「ヒトミじゃなくて、ヒトミ先輩!!」 君も照れているのを隠しているようだった。 そんな彼女が愛しかった。 やっぱりあの時抱きしめておくんだったと後悔した。 私は少し君の彼女に感謝していた。 これで君が私のものになるかもしれない。 こんな絶好のチャンスを見逃すものかと思ったんだ。
ある朝私は、ある女の子を待っていた。 そうカオリが好きな女の子を… いつもより2本早い電車でその子の最寄り駅に着いた。 それから改札で張りこんでいる。 来たっ! ふ〜んなかなか可愛いじゃない。そんなことを思いながら後をつけた。 電車のドアが開いたと同時に、彼女を押し込んで満員電車で彼女の後ろに立った。 2駅が過ぎたところで、少し躊躇ったが彼女のスカートの中に手を入れた。 ピクンっとすぐ反応を示したが、何も言わず黙っていた。 これなら平気かな?って思って少し調子にのって、パンツの横から指を忍ばせた。 そして…… 『ねぇ、怖いの?ぢゃぁなんでルミちゃんのおまんこはこんなに濡れてるの?』 こんなことを囁いてみた。彼女はかなり驚いているみたいだ。 私、少し楽しんでるな。 「ぉっ……お願い…です。ゃっ‥めて…くだ…さい」 可愛い反応するじゃない。しかもこんなに濡れてる。 でも悪いけどそのお願いは聞けないな。 『どぉして?こんなに濡れてるのに?いやらしいんだね』 私のS度が増してきてしまった。クリトリスをソフトに触った。 「ぁっ…ちがっ‥う……お願いっ‥んっ…や‥めて」 ゾクゾクする。君もこんな反応するのかな? ふいに君の顔が頭をよぎった。だからそれをかき消そうとした。 『ほらそんなエッチな声出したら、みんなに聞こえちゃうよ?』 クリトリスを強くなぞった。 『ぁあん!!』 まずい!周りに聞こえたかな? しかし電車は学校より1つ手前の駅に停車したと同時で平気だったようだ。 沢山の人が降りていく。その流れに彼女が呑まれていった。 計画通り近くで見ていた、カオリが彼女の腕を引いていったようだ。 カオリは私にウィンクした。 まったくカオリもとんでもないことを考える。 昨日昼休み話したときは正直動揺したぐらいだ。 でもこれもカオリに協力してもらう為だ。 駅に着き、私は愛液で濡れた手をハンカチで拭った。 自分がした事を何もなかったかのように洗い流すように。 そして学校へ向かって歩き出した。
1限が終わるチャイムが鳴った。 先生が出て行くと同時にカオリが入ってきた。 「ありがと〜ツカサ♪上手いこといったよ〜それでね、明日ルミちゃんと昼食一緒にしようと思ってるの。  またツカサに動いてもらおうと思ってるんだけど……」 カオリが私の顔を覗きこんだ。 『わかったよ』 この計画が始まったからには後には退けないと思った。 「やった♪じゃあ詳しくは部活後でね」 カオリが立ち去ろうとした。その背中に声をかけた。 『カオリ…今日の昼休み、私の方頼むよ』 カオリは振り返って 「大丈夫!任せてよ」 とまたウィンクして教室から出て行った。 急に自分のしようといる事に虚しさを感じた。 2限か……出る気しないな…。 屋上へ行こう。でも、もし君がいたら…ちゃんと顔合わせられるかな… そんなことを考えつつも、足は屋上へ向かっていた。 ガチャ…… 思い鉄の扉をいつもよりそっと開けてみた。 君の姿はない。ホッとしたような、残念なような… 今日は天気がいい。硬いコンクリートに寝ころがった。 雲の流れを見つつ、睡魔に引き寄せられた。 今日朝早かったからな……… 「……ツカサちゃん」 『………』 「ツカサちゃん!!」 『……ん…』 体を揺すられうっすらと瞳を開けると、目の前には君がいた。 やばい!どのぐらい寝てた!!? 焦って上体を起こした。 「結構深く眠ってるみたいだったけど…」 『それよりヒトミ今何限終わりだ??』 「3限が終わったところよ」 やってしまったー…2、3限寝て過ごしてしまった。 まぁしょうがない…… フゥッと息を吐き途方に暮れてしまった。 「(クスクス)何限から寝てたの?」 頭がボーっとする。 『ん〜…2限から』 ほのぼのとした時間が流れた。 『ヒトミはあれから彼女とは上手くいってるの?』 こんな質問は自爆行為だ。それでも気になってしまう。 「ん〜上手くいってるよ」 『そっか…』 ギュウっと心臓が締め付けられて、それしか答えられなかった。 4限の始まりを告げるチャイムが鳴った。 『やばっ、戻らなきゃ!ヒトミはこれからいつもの日向ぼっこか?』 「うん。天気がいいからね」 『そう。じゃあ戻るね』 そういって屋上を後にした。 あんなこと聞くんじゃなかったな。 でも案外普通に話せたから良かったかな。 こんなことなら4限で屋上に行けばよかった…… そんなことを思いながら教室へ戻った。 次は昼休み……今度はカオリが動いてくれる番だ…… さっきの虚しさはかき消した。 だって、もう後戻りはできないから。
―昼休み― 「ぁっ…あのっ!!相馬先輩!!」 「え?何かな?」 「あの…私2年の塚本カオリって言います!ぇと…先輩に顔知ってもらいたくて……ぁっ…あの…これ読んで下さい!!」 カオリは顔を赤らめ、相馬に手紙を渡していた。 相馬アユム……君の彼女の名前。 カオリは相馬が一人の時を狙っていった。 隠れることなく普通にそのやりとりを見ていたが、カオリの演技はとてつもなく上手かった。 教室の前でカオリを待った。 カオリが歩いて来た。 「ちゃんとネコちゃんになりきったでしょ?」 『ああ』 「これで後は向こうからの返事を待つだけだね。まぁ私の勘では今日中に来るとみたね♪あれはかなりのやり手だと思うよ〜」 『まぁこれからどぉなるかは分からないじゃない。カオリの可愛さなら向こうもあっさり落ちるとは思うけど?』 「まぁ連絡きたら教えるからさ♪だから明日お願いね」 『ああ、頼むよ』 とカオリの元を後にした。 ―次の日― カオリは朝のHRが始まる前に教室にやってきた。 「相馬のやつまんまと釣れたよ〜♪」 『そう』 これで計画通り進むな。 「いっぱいアピっといたからさ〜♪ツカサも今日の昼休みよろしくね」 『おっけい』 そんな淡々としたやりとりで終わった。 私の計画は、相馬の元にネコの振りをしたカオリを送ることだった。 やつのことだから乗ってくるだろうと踏んだからだ。 ―昼休み― カオリとルミは外で食事をしている。 私はそれを木の陰から時計を気にしつつ見ていた。 ルミはどう見てもカオリのことが好きだろう。 目を見ればわかる。 なのにカオリはどぉしてこんな計画をたてたのだろうか? やっぱり性癖というやつなのか? そんな疑問を抱きつつ、そろそろかと思い、カオリの元へ歩き出した。 『お〜い、かおりぃ〜』 手を挙げてカオリに近づく。 『こんなとこにいたのか…探したよ』 私もなかなかの演技ができているのか? なんだかぎこちない気もするが… 『ん?この子誰?』 ルミちゃんだろ。 知ってるよ。 満員電車でしたルミへの行為を思い出した。 「1年生のルミちゃん。仲良くなったの」 カオリはルミの方を向いて、 「同じ弓道部のツカサよ」 ルミが顔をこちらに向けた。 「はっ…はじめまして」 緊張してるのか? そんな初々しい感じが可愛いな。 『はじめまして。よろしくね』 私はできる限りの笑顔を向けた。 『もぉカオリは、こんなかわいい後輩捕まえて〜』 普段なら言わないような台詞……。 自分らしくない台詞が余計ぎこちない。 それでも、淡々とカオリと普通に会話をした。 昼休みを終えるチャイムが鳴り、ルミは嬉しそうに走って戻っていってしまった。 フゥ〜っと座り込みネクタイをゆるめた。 『これでおっけい?』 「上出来♪」 この協力同盟は大変だなって、心から思った。 でも君を手に入れたいんだ。
しばらくは私の出番はなかった。 カオリには相馬との連絡を頼んであった。 そこら辺は全てカオリに任せておいた。 昨日いやいやだが食事に行くと行っていた。 凄く良くやっていてくれている。 朝カオリが教室にやってきた。 それはもう2人の日課になっている。 「も〜聞いてよ!アイツ凄い手が早いんだけど、肩に手まわしてきたり、キモイって思っちゃったよ」 私の前でのカオリは、ルミの前とは違って無邪気に見えた。 「あと相馬はバリタチみたいよ。ところで何で相馬なの?何か恨みでもあるわけ?」 私はヒトミのことはカオリに告げていない。ただ相馬に近づいて欲しいと頼んだ。 『まぁ…色々とね』 「ふ〜んまぁいいけど。ツカサの方もそろそろだからね」 そろそろか… 『ああ』 そう言ってカオリは自分の教室に戻っていった。 協力するって言ったもんな。でもあの子を犯すのはどうも気が退ける… 自分のS度がくすぐられるというか、望む反応をしてくれちゃうからなぁ〜… だけど、これをしなきゃ君を手にいれられない。 しょうがないんだ。 そしてついにその日がやってきた。 いつもより学校に行くのが気が重い。 昨日カオリは部活帰り、自分の下駄箱とルミの下駄箱に何かメモを入れていた。 そして、体育倉庫にビデオをしかけていた。 私の役目は、ルミを体育倉庫で犯すこと。 やっぱり気が進まない。 朝カオリからデジタルカメラを受け取った。 とても授業なんて出る気分じゃなかった。 私の足は自然と屋上へ。 私は天気の時にしか屋上へいかない。 君の習性が自然と見についてしまったようだ。 空が綺麗だった。 なのに私の心には雲がかかっていた。 フゥ〜っと溜息をついた。 「どぉしたの?溜息なんかついちゃって」 振り返ると君がいた。 ああ、こんな時でもいいことはあるもんだな。 『いや、別に』 「今日は空が綺麗だねぇ」 『うん』 私の心の曇りも晴れかけていた。 君は珍しく鼻歌を歌っている。 機嫌がいいんだろう。 『鼻歌なんて歌っちゃって、いいことあったの?』 「え〜わかる?」 君は楽しそうだった。 『何があったの?』 「今日ね久しぶりに彼女とデェトなの♪」 心が重く沈んでいくのがわかる。 心には再び雲がかかり、雨が降り出しそうだった。 『へぇ、良かったじゃない。ヒトミは単純だな』 落ち込みを隠した精一杯の言葉だった。 「単純!?もぉぉ!!あと、ヒトミじゃなくて、ヒトミせんぱい!」 そんな可愛らしい君を見てもこの心が晴れることはなかった。 君はバカだな。騙されてるのに気付かないで、そんな喜んじゃって。 そんな君を好きな私もバカだよ。 屋上なんて来なければよかった。 始めて私はそう思った。
君と屋上で会えた日は機嫌が良かったのに、今日は悪い。 君がそんなことを言うから。 沈んだ気持ちのまま、放課後を迎えた。 もう悲しいとかではない。スーっと心が冷めてるような。 しかしイライラした気持ちが残っている。 やり場のないこの気持ちを、どう処理すればいいかわからない。 私はルミが体育倉庫に向かうのを確認した。 数分後体育倉庫の扉前に立った。 後戻りできないし。 もうどうにでもなれ。 ガラガラッ…… 『ルミちゃん?』 いるのはわかってるんだ。 ルミは私だって気付いたみたいだ。 「…ツカサ先輩?」 『ごめんね。驚かせちゃったかな?カオリがさ、ちょっと遅れるみたいで、でも心配すると何だから伝えといてくれってさ』 カオリは委員会中だしね。 遅れるってゆうか来ないのよ。 「そぉなんですか…わざわざごめんなさい」 そんな謙虚にならないでよ。ルミを犯す意思が鈍るじゃない。 『こんなところで一人で待っているのも何だし、カオリが来るまで少し話していようよ』 断れ。そう思った。 実際断ったとしても、実行しなきゃいけないんだけどね。 「えっ…いんですか?」 だよね。 こんなところで一人は心細いだろうね。 私はルミと少し間を空けて、同じマットの上に腰を下ろした。 そしてとりあえず会話を始めた。 やっぱりルミはカオリを好いていたらしい。 付き合えたらいいっていってた。その純粋な気持ちが自分と被った。 でも私は…… ルミは処女だ。本当にいいのだろうか。 そんな疑問と自分の想いをかき消すように、 『カオリはこないよ』 そう告げて、私はルミに覆い被さった。 もう後には退けないんだ。 ルミは驚きを隠せないでいる。 『フフッ。状況がよくわからない?これから自分がどうなるかも?』 今から私に犯されるんだよ。 手始めに首でも舐めとくか。 「ぇ……ちょっと‥ゃっ…先輩?…」 かなり動揺してるね。 ごめんねルミ。 「やだっ!先輩やめて…やだぁぁっ!!」 私は思わず手をあげた。 パシン… 乾いた音が倉庫内に響いた。 瞬間ゾクゾクしたものが体を走った。 『大声ださないでくれる?五月蝿くするともっとひどくするわよ?貴方には調教が必要みたいね』 その少し前にルミに謝った気持ちはもうかき消されていた。 ルミの瞳からは涙がジワジワと溢れだしていた。 その涙を見て私の中のSが悦んだ。
さっきまでの後ろめたさはなくなっていた。 私の中のSが開放されてしまったから。 ルミは感じていた。 泣きながらもイってしまった。 抵抗すればする程興奮した。 もっと酷くしたい。 もっと辱めたい。 もっと淫らにさせたい。 君への想いをかき消すように、私は頭の中をそんなことでいっぱいにした。 もう我を忘れていたんだ。 ごめんねルミ。 ルミにキスを拒否された。 一瞬君に拒否をされた気がした。 君を忘れるようにルミの体を弄んだのに、ルミが君を思い出させた。 ルミのせいではないのに、私は都合よくルミのせいに置き換え、殴り、簡単にルミの処女を奪った。 悶えるルミを見てとても興奮した。 そしてまた君を頭からかき消す。 ルミは失神してしまった。 またそんなところにも、興奮を感じた。 失神してしまうぐらいまで感じるなんて…… そう思ったんだ。 そんなルミを見つつ、ペニスバンドを取り外し、デジタルカメラを取り出し、何回かシャッターを押した。 ビデオカメラを取り外し、それを持ってそしてその場を後にした。 教室に戻り、荷物を持ち昇降口へ歩いた。 行為中の時とは違い、残ったものは虚しさ。 沈んだ心が再び戻ってきた。 息をするたびそれが溜息のようだった。 靴に履き替えようとしていると。カオリが走って向かってきた。 「あら、ツカサ。今帰り?」 こんな時まで演技か…… 勘弁してくれよ。 『ああ。ちょっとヤボ用でね』 冷めた笑みが零れた。 「じゃぁ私急ぐから…」 察してくれたのか? よくわからないが、カオリは再び走り出し行ってしまった。 家に帰りベッドに身を放り投げた。 自分は一体何をしてるんだ? こんなことをしてどうにかなるのだろうか… 弱気になる。 そんな考えはかき消せ。 自分の脳に言いつける。 次は相馬の番だ。 今日はそのままゆっくりと瞳を閉じた。
次の日2限の休み時間に教室のドアからひょっこりとカオリが顔を出した。 私がいるのを確認し、私の元に来た。 私は紙袋に入ったビデオカメラとデジタルカメラをカオリに差し出した。 「ありがとう。フフッ、可愛く撮れてるかしら」 そう言ってカオリは紙袋を受け取った。 「とりあえずしばらくはいいわ。その間に相馬の方に取りかかりましょ」 わかってるじゃない。 『ああ』 もう少しだ。もう少しの辛抱なんだ。 「相馬は結構私に食いついてきてるわ。とりあえず遊ぼうみたいな感じで誘って、予定をたてなきゃね」 『よろしく頼むよ』 そう言ってカオリとのやり取りを終わらせた。 しばらくは屋上にはいかないと思った。 そして屋上に行かないまま数日が過ぎた。 今日は久しぶりに寝坊をした。最近寝付きが悪いからな。 学校に着いたのは、ちょうど2限終わりだった。 昇降口に着くとカオリが下駄箱に寄りかかり、待っていた。 「遅刻なんてめずらしいじゃない」 『ああ。最近寝付きが悪いんだ』 「毎晩ルミちゃんとの行為を思い出してたり?」 キツイ冗談だ。 『まさか』 笑ってみせた。 「そぉよね。それを考えてるのは、私か(笑)」 『フフッ、そぉだな』 「それより、日程決まったわよ。来週の金曜日よ。部活も休みだしね。相馬とのやりとりは適当に続けておくわ。  それまではお互い普通に過ごしましょ。私はルミちゃんのケアもあるしね」 そう言いながらクスクスとカオリは笑っていた。 残酷。 もう今更知ったこっちゃないが。 まぁ暫くはカオリの方の出番もないし、金曜日まで作戦を練りつつお休みってとこか。 そんなことを考えつつカオリと肩を並べ廊下を歩いていた。 「ツカサちゃぁぁん!」 背後から聞きなれた声で名前を呼ばれた。 君か……数日ぶりの君だ。 会いたかったような、会いたくないような…矛盾している想いが頭を巡った。
『悪い、カオリ先に言っててくれ』 少し小声でカオリに言った。 「…?おっけい」 そう言ってカオリは一人で歩いていった。 君が手を挙げながら私に向かって走ってくる。 数日ぶりの君は愛しく見えた。そして切ない。 「久しぶり、ってゆうか数日ぶりか」 君はニコニコと笑っている。 屋上に行くのを避けてたからな。 『最近会わなかったもんな』 ルミとの行為を思い出しそうになった。罪悪感が押し寄せようになった。 それをかき消すように話した。 『もぉ夏だし暑いから、屋上で日射病になるなよ』 軽く拳を握り、コツンと君の頭を叩いた。 「平気だもん」 君は少し頬を膨らませた。 『だってヒトミマヌケそうじゃない(クスクス)』 「ぁっ…ひっどぉぉい!!ヒトミじゃないもん。ヒトミ先輩だもん!!」 可愛い君。抱きしめたくなる。 『はいはい♪』 笑みが零れてしまった。 「何で鞄もってるの?今登校したばっかり?」 君は首を傾げている。 『ああ、今日寝坊したんだ』 「マヌケなのは、ツカサちゃんの方じゃない。アハハッ」 やっぱり君の笑う姿はいいね。 『ヒトミには劣るけどね』 「ムゥ〜……それよりさ…最近屋上来ないよね?一人じゃ暇だから、暇つぶしの相手してよ…」 少し照れくさそうに言った。 私のこと気にかけてくれてたの?期待が胸を過ぎる。 『ヒトミの寂しがり〜』 こっちまで照れそうだ。 それを隠すようにからかってみせた。 「ちっ…違うもん!!」 頬を赤くさせ脹れている。 ああ、君はやっぱり愛しい。 胸が締め付けられるようにキュンとする。 『そのうち暇つぶしの相手してやりに行くから』 そう言って頭にポンっと手をのせた。 ホントはそのまま腕を引いて抱きしめたいんだ。 できることならキスしたい。 体が心が君を求めているのを感じていた。
気分がいい。 暇つぶしの相手ででも君が私を求めてくれた。 また屋上へ行こう。 君に会いに。 久しぶりに心が晴れている。 君と別れて教室に向かっていた。 「あの人だぁれ?」 カオリか。 『ちょっと…ね』 「ふ〜ん…」 別に隠しているつもりもないが、言うつもりもない。 『まぁいいじゃない』 そう言って教室に入る為にカオリと別れた。 その週は何もなく過ごした。屋上にも行った。 君とも楽しく過ごせた。気分がいい。 そして次の週になった。 今日はまだ火曜日だ。 本番は金曜日。 まだゆっくりしていて平気だろう。 今日は火曜日。 火曜日の4限は君が屋上にいる。 購買でジュースを2本買った。1つは君にあげよう。 屋上へ向かう足が少し浮かれてる。 扉を開けるとやっぱり君がいた。 後ろ姿の君にそっと近づいた。冷たい缶ジュースを君の頬に当てた。 「ひゃっ!」 『アハハ、いると思った。ビックリした?』 缶ジュースを君に差し出した。 「ビックリしたよぉ〜。くれるの?ありがとう」 今日は暑い。 君は喉がカラカラなのだろうか、缶ジュースをゴクゴクと飲んでいた。 「ぷはぁっ」 『クックックックッ』 そんな君を見て思わず笑ってしまった。 「何笑ってるの?」 『いや、別に』 無邪気で可愛すぎるんだよ君は。 「屋上きたの久しぶり?」 『そぉだね。久しぶりって程でもないけどさ。ヒトミの暇つぶしの相手しにきてあげたんだよ』 「えへへ」 『ヒトミは寂しがりだからねっ』 ニヤッと視線を向けた。 「だから、違うってば!!もぉ〜」 その反応が私のツボなんだよ。君はわかってやってるのか? 楽しい時間を過ごした。 君も笑顔だった。 4限を終える鐘が校内に響いた。 「もぉ終わっちゃった…」 時間が過ぎるのが早いな。 『戻ろうか…』 「うん」 2人で肩を並べて階段を下りていた。 「ヒトミ!」 階段下で君が名前を呼ばれた。 「アユム!」 相馬がいた。 「ごめん先行くね。じゃあね」 そう言って君は階段を一気に下りていった。 その腕を捕まえてしまいたかった。 でも私にはその術はない。 「どこ行ってたんだよ〜」 「えへへ、ちょっとね」 そんな会話をしている2人の背中を見送った。 心が痛かった。
次の日の昼休み。 「石野さん。先輩が廊下に出てきてくれって」 とクラスの子に言われた。 先輩?誰だろ?君かな? 期待を膨らませ廊下に出た。 期待は裏切られた。そこにいたのは相馬だった。 「ちょっといい?」 『はぁ……』 そう言って相馬は歩いて行った。 その後ろ姿を追った。 何なんだよ…… そのまま階段の踊り場へ。 「君さヒトミとよく話してるよね?」 『はぁ……』 だから何なんだよ。 「私ヒトミの彼女なんだけど」 知ってるよ。最低な彼女だろ。 『知ってますが』 「そう、知ってるのか。君はヒトミのこと好きなの?」 〔君〕……虫唾がはしる。 イライラする。 『別に…もし好きだったとしても、貴方に言う筋合いはないんで』 相馬の顔が少し歪んだように見えた。 「そう…率直に言うけど、あまりヒトミにちょっかい出さないでくれる?」 何様なんだコイツは。 『それは、彼女に言うことじゃないんですかね?私はただ友達してるだけなんで。でも……友達関係まで口出す彼女もどうかとおもいますけどね』 思ったより強気に出てしまったな。まぁいいか。 『じゃあ失礼します』 相馬の元を後にした。 後ろからチッっと相馬の舌打ちが聞こえたが、気にしない。 イライラする。フツフツと怒りが込上げる。冷静になれ。 あんたはもう少しで私に向かってそんな言葉言えなくなるんだから。
次の日……木曜日。 昨日の相馬の件でイライラしている。 でも本番は明日だ。 3限、君がいるか狙って屋上へ行く。 相馬の言ったことなんか、構うもんか。 扉を開くと君がいた。 今日は寝転がっている。 近寄って顔を覗きこんでも気付かない。 どうやら寝ているみたいだ。 起こさないように隣に座った。 可愛い寝顔。顔を近づけても気付かない。 平気かな。 思わずそっと唇にキスをしてしまった。 少し長く。 ドンッ…… 君の両手で私の体を突き放された。上体を起こし、手で口を押さえている。 君が起きてしまった。 「ツカサちゃん……今何したの?……」 君が動揺している。 私は少し焦ったが、何か開き直ってしまった。 『何って……キスだけど?』 「え……何で?…何でそんなこと……」 何でって、キスしたくなる寝顔だったから。 『したくなったから』 「したくなったからって……だって私には……」 『言うな!』 彼女がいるからだろ……。 「い……意味がわかんないよっ!」 君は立ち上がり、その場を立ち去ろうとした。 その瞬間君の腕を掴み、抱き寄せた。 『好きなんだ』 「やっ……離して……」 私の腕の中で君がもがいている。 『好きなんだ……ヒトミが好きなんだ』 強く抱きしめた。 「離してぇっ!!」 私と君の体が引き離された。 そして君はそのまま屋上から走り去っていった。 君の近くに置いてあったビニール袋の中には缶ジュースが2本入っていた。
次の日 今日は金曜日だ。相馬とカオリが遊ぶ日。 相馬は自分がどうなるかなんて思ってもないだろう。 昨日ヒトミにキスをして好きだと伝えてしまった。 これは計画外だ。魔がさしたっていうのかな。 ヒトミからは拒否されてしまったが、一応謝っておかなきゃな…… 朝、昇降口で君を待った。 歩いてくる君を見つけた。 どんな反応されるかな…… 私の姿を見つけると、君は立ち止まっていた。 『おはよう』 無視……されるかな? 「おはよう。ツカサちゃん」 君は笑顔を向けた。いつもとは少し違う笑顔に感じた。 『ヒトミ……昨日は…』 ごめんと言おうとした。 「ごめん!今日、日直で急がなきゃいけないんだ。じゃあね」 私の横を急ぎ足ですり抜けて行った。 避けられた……でもそんなことした自分が悪いか… 1限始まる前、カオリが教室に来た。 「いよいよ今日ね、とりあえず家でビデオでも見ようってなってるわ。一段落ついたら、呼び出すからね」 『ああ、よろしく頼む』 「なんだかちょっとワクワクしちゃう♪」 するか? 「とりあえず、呼び出したら早く来てね」 『おっけい』 4限は出る気がしない。屋上へ足が向かっていた。 君に避けられた。それが心に重くのしかかる。 いつもより扉が重く感じた。 その音で振り返った君がいた。 「あ……」 『ヒトミ……』 なんてタイミングだ……こんな時に限って。 でも放課後も君を待って、謝ろうと思っていたから。 「あっ、私今日レポート提出だった。戻らなきゃ…」 やっぱり避けたいんだ。そんなの嘘だろ。 『待って、ヒトミ!』 ドアの前に立ち、行くてを塞いだ。 『お願いだから避けないでくれ』 「避けてなんか……」 『避けてるじゃない。昨日はホントにごめん!』 「……ビックリしたんだから…」 『ごめんヒトミ。このとおりだから』 手を合わせて、頭をさげた。 「うん………しょうがないな〜」 顔を上げるといつものヒトミの笑顔があった。 許してくれるなら、これ以上は何も言わないよ。 今はね。
放課後 私はカオリの家の最寄駅付近で、カオリからの連絡を待っていた。 20分後……ヴーヴー 携帯が鳴った。携帯を開くとメルで〔来て〕と書かれている。 短文だな。 そしてカオリの家に向かった。 インターホンを押し、カオリがドアを開けた。 「入って」 そう言ってリビングに通された。 そこにはソファで眠ってる相馬の姿があった。 「薬いい感じに効いたみたい」 相馬を見下ろした。 『そう……』 カオリは睡眠薬を飲み物に混ぜ相馬に飲ませたのだ。 これからバリタチ相馬の屈辱の時間が始まる。 数時間後、私はなかなか起きない相馬に痺れを切らし、水をぶっかけた。 「………ん…」 ボーっとしているのか中々意識をハッキリさせない。 『起きろ』 相馬に平手打ちをした。そして目を開いた相馬は自分の状況に驚きを隠せないでいる。 「なっ……何なんだよこれは……」 それもそうだ。 相馬は全裸にされ、両手はベッドの柵に縛りつけ、両足は膝にロープを掛けしっかり開いて固定されているのだから。 『何なんだって見ての通りだよ……なぁカオリ』 「そぉそぉ♪待ちくたびれちゃったよアユム先輩」 カオリはベッドの柵に肘をついて、相馬を見下ろしている。 「カっ……カオリちゃん…どぉゆうことなんだよ…」 『先輩……浮気はいけないよ。浮気はさ……』 「なっ、何のことかな…」 動揺を隠しきれてないんだよ。 『ぢゃあこれは何ですかね?』 私は相馬の目の前でデジタルカメラの画像を見せてやった。 カオリと仲良く腕を組んで歩いている画像。 そして眠ってしまった相馬にカオリがキスをしている画像。 『クックックッ、まぁそんなことより今自分の恥かしい状況と、これからどうなるかを考えたほうがいいんじゃないかな?』 私はビデオカメラを持ち、相馬を見下ろした。 やっとここまできた。 もう少しで君が手に入る。
…グチュ……クチュ‥ピチャ…ヌチュ… 「ぅっ……ぅぁっ…もっ……もぉ‥やめてっ……くれっ…」 「だめだよ。アユム先輩。始まったばかりじゃない」 カオリは丹念にアユムの乳首を舐めていた。 相馬は体をしっかり固定されて動けないでいる。 「ンフッ、ねぇツカサ…綺麗に撮れてる?」 『ああ、最高だよ……でももっと鳴かせてあげないとねぇ〜』 私はビデオカメラを片手にカオリに話しかけた。 「やっ……やめろ…ぁっ……ぅっ…んっ……」 「アユム先輩そんな口の利き方ダメだよ。ホラ、ここなんてもぉグッショリじゃない」 アユムは顔を真っ赤にしていた。 カオリはアユムの秘部を指で広げ見つめている。 「やっ……見ない…でっ…くれ……」 「ねぇツカサ、ホラァ凄い。もっと近くで撮ってあげて♪」 カオリは随分と楽しんでいる。 私はビデオカメラを秘部に近づけた。 「やめてくれ!!…お願いだ……撮らないでっ……」 『先輩。そのお願いは聞けないですよ。カオリ…さぁもっと体を悦ばせてあげてやって』 「言われなくてもぉ♪」 そう言って、相馬の秘部に舌を這わせた。 …クチュ…チュッ…クチャッ…… 「ぅっ……ゃっ‥ぅぁっ……んんっ…はぁっ‥はっ…やめっ……」 一生懸命声を押し殺しているようだ。 今にそれもできなくなるだろう。なんてったって相手がカオリだからね。 「アユム先輩。クリトリスがすっごい…真っ赤に充血して、勃起してるよぉ」 そう言って激しく舐めだした。 グチュ……ヌチュ‥クチュ……グチュ…ヌプ‥クチュ……クチュ…チュッ…クチャッ…… 「ぅぁあっ……だっ…だめっ……やっ…ぁあっ……んっ‥ふぅっ……」 相馬の瞳に涙が溜まってるよ。 それも綺麗に撮っておかなきゃな。 カメラを相馬の顔に近づけた。 「やめ…て‥ぁっ……くれ……とら…んっ‥ふぅっ…ない……んんっ…」 『フフッ、先輩何言ってるかわかりませんよ』 「んあっ……ぁっ…んっ…はっ……もぉっ…だっ……」 『あれっ?相馬先輩もぉイきそうなの?カオリ、先輩イっちゃうって』 私も相当楽しんでるな。 「えっ、ダメダメ。もっと焦らさなきゃね」 そう言って、カオリは箪笥の1番上の引き出しから箱を取り出した。 何だこの箱?? ビデオを箱に向けた。 カオリは蓋を開けると中には、色々な玩具が入っていた。 カオリ…やっぱあんたって変態だよ。
ヴーーーーー 「ぁああっ……ふっ…ぅぁあっ……うっ…んんっ…」 部屋にはローターの音を相馬の喘ぐ声が絡まっている。 カオリは相馬がイきそうになっては、ローターのスイッチを止め、焦らしている。 「アユム先輩……まだまだだよ…」 そしてまたスイッチを入れる。 カオリの表情はとても楽しそうだ。 私はビデオカメラでカオリと相馬の一部始終を撮り続けている。 「んああっ……ああっ…はぁっ…ぁっ‥ふぅっ……」 相馬のクリトリスは敏感に反応し、カオリの焦らしに耐えられず、ピクンピクンと体が痙攣し始めている。 『カオリ、そろそろイかせてあげれば?』 カオリはローターを止め、 「そうね。じゃあアユム先輩、イかせて下さいって言って」 「はっ…はぁっ…ぅっ……そんな…ことっ……はぁっ…いえる…かよっ…」 「じゃあダメぇ」 そしてまたローターのスイッチを入れ、焦らしだした。 同時にだらしなく溢れる入り口を指で触りだした。 グチュ……ヌチュ‥クチュ……グチュ…ヌプ‥クチュ… ヴーーーーーー 「あっ……ぅぁっ…んっ……んんっ…ああっ…ふぁっ……」 随分可愛らしい声になってきたな。 『ねぇ先輩、この際だから我慢しないで言っちゃいなよ』 「そぉだよ。もぉ体耐えられないでしょ?」 グチュ……クチュヌチュ…チュッ……グチャ‥グチュ…… 「ぅっ……ぅあっ…ぃっ……イかせ……て‥あっ…くだ……さいっ…ふぅっ…」 「フフッ、最初から素直にそぉ言えば良かったのに」 そして、カオリはローターのスイッチを全開にして、中指を膣(なか)に入れかき回した。 「あああっ…んぁあっ……あっ…あっ…ああっ…ああああっ!」 体を反らし、痙攣させ相馬は果てた。 「ぅっ……はぁっ…はっ…はぁっ……もぉ…やめ…はぁ…てくれ……」 『それはできないなぁ』 「そぉだよお楽しみはまだまだこれからなんだから」 カオリはバイブを握っていた。 犯されるなんて、タチにとったら屈辱だろぉな。 特に相馬みたいなヤツにはね。 相馬はカオリが持っているバイブに気付いたようだ。 「やっ…やめてくれ……それだけは…お願いだ…」 そりゃそうだ。大体コイツはバイブ入れたことあんのか? カオリは何も言わずにバイブを入り口に当て、一気に押し入れた。 「ぅぁああっ…ぁっ……あああっ…はっ…はぁぁっ…んっ…」 ……グチュヌチュ…クチュ‥グチャッ…ヌチャックチュ‥グチュクチュ…グチッ‥ヌチッ…… 「すごぉい。愛液めちゃめちゃ溢れてるよぉ〜」 そう言いながらバイブを容赦なく出し入れしている。 「あああっ…あっ……んぁっ…ふぁっ……んんっ…はぁっ……」 私は相馬の顔を覗き込んだ。 『先輩。こんな屈辱感じたことないでしょ?』 グチュ……ヌチュ‥クチュ……グチュ…ヌプ‥クチュ… 相馬の耳には聞こえてないみたいだ。 「ぅああっ……はぁあっ…んっ…あっ…くっ…ああっ…」 『ホラ、先輩イっちゃいなよ…』 その言葉を聞きカオリは激しくバイブを出し入れした。 グチュ……クチュヌチュ…チュッ……グチャ‥グチュ……クチャッ…クチャッ…… 「ああっ…あっ…んあっ……ふあっ…あっ‥んっ…あああっ…ぅあっ……あああっ……んぁぁあああっ!!」 イったか。 相馬は力なくくたばっている。 ズチュッ…… バイブを抜いた音がとても艶かしく感じた。
つづく