■外伝 第6章 1 
□投稿者/ 昴 2006/10/13(Fri)
 

おはよう おはよう 朝の挨拶が飛び交う校門近く ここで待っているのが最近の日課 誠の卒業まであと少しだから 短い逢瀬を楽しむように 校舎までの僅かな道のり 少しでも逢いたくて どちらともなく始まった日課 『おはよう愛純 待った?』 「おはようマコ ううん 今来たところだから」 告白をされた次の日 登校をすると 校門近くに誠が居て驚いた 「おはようございます 誠さん どうしたんですか? こんなところで…」 上級生を呼び捨てにするのは いくら本人の希望でも 慣れなかった 『おはよう愛純 昨日のことが信じられなくって 夢じゃないか 確かめたかったの 愛純に』 はにかんだ笑顔が 美しい上級生を可愛く見せている 『学年も教室も違うから こんなことしか思いつかなかったの 愛純は気にしなくてもいいのよ 私が好きでしていることだから』 そう言われたけど 誠の気持ちが嬉しくて 次の日から 15分早く屋敷(いえ)を出て 今日まで日課として続いている ■16952  外伝 第6章 2 □投稿者/ 昴 -(2006/10/17(Tue) 00:54:08) 『ねえ愛純 次の土日に何か予定はあるかしら?』 今週の週末は… 舞と遊園地の予定 だけど卒業が近くなった この上級生の希望に 出来るだけ応えてあげたい 「ううん別に どうかしたの?」 微笑んで答える 『卒業記念じゃないけど 愛純と小旅行がしたくて ねえ 温泉に行かない?』 「うんOK 詳しいことは後で教えて」 教室に着いたら 舞に謝ろう ゴメンって 舞はすぐに解ってくれた 物わかりがよくて助かるけど その分だけ 舞に甘えすぎてるかも知れない 昼休み 食堂のいつもの席に いつも通りに座り 微笑んでいる誠 「お待たせ それで小旅行って」 『食べながら話しましょう 一泊二日なのだけど おうちの方は大丈夫かしら?』 「心配しないで それは大丈夫だと思う これでも家族には 信用されているんだから」 冗談めかして笑顔で言うと 安心したような微笑みをくれる 『じゃあ ここなんだけど…』 パンフレットを開いて私に見せる 『近くにスキー場もあるけど そちらの方がいいかしら?』 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■16953  外伝 第6章 3 □投稿者/ 昴 -(2006/10/17(Tue) 00:55:32) 「マコと一緒なら どっちでもいいけど… 出来れば ゆっくりまったりの方がいいかな」 笑いながら言うと 『じゃあ ここで決定ね』 パンフレットに大きな花丸を書いていた 誠が自家用車(クルマ)を用意して 温泉まで出掛ける お母さまの通勤車(リムジン)より 更にゆっくり出来る感じ 道中も旅の風情だから 誠と私は 電車を乗り継いで 出掛けたかったのだけれど 電車に不慣れな二人ではと お互いの家族に反対されて 解決策がこれだった 二人共社会人になって 家族の干渉を受けなくなったら その時また 一緒に旅行しようね それにしても 気になっていたのは… 誠の態度 朝会った時から ずーっと塞ぎ込んだ顔をして テンションも低い 初めての旅行なのに 楽しくないのかな? 自動車(クルマ)に酔って 気分でも悪いのかな? それなら そーっとしておいた方がいいのかも? そう思ったけど どうしても気になって聞いてみた 「マコ どうかしたの? さっきから ずっと静かだけど」 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■16960  外伝 第6章 4 □投稿者/ 昴 -(2006/10/18(Wed) 00:20:43) 『ごめんなさい 愛純には隠し事は出来ないわね』 『今日の宿泊先なのだけれど… 私の思いつきが急だったせいで こんなところしか用意出来なかったのよ』 残念そうに渡したパンフレットは 予定していた温泉地の 誠の家の系列の 有名な高級ホテルだった 『祖父に 友人と温泉に行きたいと相談したのよ そうしたら父が 系列のホテル全店舗に 娘が友人と行くから 空き部屋状況を報告するようにと伝えたらしいわ 事もあろうに 今日のお部屋はここなのよ…』 誠が指差したのは パンフレットの見開きの写真 そのホテルを代表するような スィートルームだった 確かに 高校生の私達には 不相応なほど豪華なお部屋 「確かにこれは豪華過ぎだけど 言わなかった? マコが一緒なら それでいいって」 「大人の事情なんかほっといて そこで二人で ゆっくりまったりしようよ せっかく マコと一日中一緒なんだから」 「こちらこそ ごめんなさい マコの気持ちに気づかなくて」 微笑みながら言うと 誠の頬に涙が一筋光った 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■16961  外伝 第6章 5 □投稿者/ 昴 -(2006/10/18(Wed) 00:23:40) 自動車(クルマ)が静かに 目的地の そのホテルの扉(ドア)の前に停まった 運転手(ドライバー)よりも先に ドアボーイが自動車(クルマ)のドアを開く 『いらっしゃいませ お待ち致しておりました お嬢様』 そんな大人達の 表面上の出迎えの挨拶に 一瞬だけうんざりと言った顔をして すぐにニッコリと微笑む誠 「お世話になります」 ドアボーイに荷物を預け 後に付いて歩く 最上階がスカイラウンジ 早く言えば… BARになっていて その一階下の フロアの大半を占める その部屋に着いた 丁寧に室内の説明をしているけど 半分位聞いて 「ご苦労様 ありがとう」 と微笑み 部屋から追い出すように下がらせた 『愛純 ごめんなさいね もっと和風な方が良かったわね』 せっかく二人っきりになっても 誠はまだそんなことを言っている 「その分 プライバシーも セキュリティーも万全でしょ 素敵なお部屋だね 今日は マコのおじい様とお父様に 甘えさせて頂くことにしようよ」 窓に近づき 眼下の景色を眺めていると 『ありがとう』 誠に後ろから抱きしめられた 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■16979  外伝 第6章 6 □投稿者/ 昴 -(2006/10/19(Thu) 23:57:30) 誠との甘い時間が始まる ♪プルプル そんな時間を邪魔するように 室内の電話が鳴る 「はい」 『お寛ぎのところを失礼致します 私、当ホテルの支配人をさせて頂いております高瀬と申します これからご挨拶に伺わせて頂きたいのですが宜しいでしょうか?』 誠の来訪に余程慌てているのだろう 私が誠本人かを確認することさえ忘れている 「少々お待ち下さい」 「マコ ここの支配人さんが この部屋に挨拶に来たいって」 手で受話器を塞いで言う 『うん ありがと』 『はい お電話替わりました はい それは構わないけれど わかったわ はい』 受話器を置く 『ごめんなさい だから ここはイヤだったのよ…』 コンコン まもなくノックの音がした 誠が直接扉(ドア)に向かう 扉(ドア)の向こうには 深々と頭を下げた初老の男性 『失礼致します 先程ご連絡を差し上げました高瀬で御座います この度は…』 長々としている社交辞令を 誠が我慢しているのが解る 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17030  ゆきさん♪ □投稿者/ 昴 -(2006/10/23(Mon) 23:48:47) お久しぶりですね。 ゆきさんに頂いた『マキ』はメイド長に頂きましたが 今日はちょっとメイド長のご紹介をしますね… 本編にはよく出て来たのに 外伝で未だ出番のないメイド長ですが… 昴の中のイメージでは『アルプスの少女ハ〇ジ』の『ロッテンマイヤーさん(←記憶が少し不確か)』を優しく柔らかくしたような雰囲気で… このメイド長がいなければ 『ウチの屋敷はまわらない』と ご主人様(薫)から信頼を受けていて ご主人様(薫)と奥様(花純)の間を陰で取り持っていた女性です 今後、お屋敷を舞台にする時は 必ずそのお名前を使わせて頂きますので… 最近更新がゆっくりで…ごめんなさい お楽しみ下さいね          昴 (携帯) 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■16981   外伝 第6章 6 昴さんへ☆ □投稿者/ ゆらら -(2006/10/20(Fri) 01:53:43) うん。私も誠ちゃんと一緒の気持ち。。。心の声は。 「来なくていいよぉ〜支配人〜。」もう〜。ぷうっ(・ω・) 早くいちゃいちゃさせてあげたい〜♪昴さんもだよねっ? ちゃんと音読してますよぉ〜毎回☆続き楽しみにしながら♪ 寒くなったので温かくしてお過ごし下さいねっ☆ 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17029  ゆららさん♪ □投稿者/ 昴 -(2006/10/23(Mon) 23:31:52) 誠と愛純の二人が いちゃいちゃするには…もう少しかかるかな?(苦笑) ( ̄口 ̄)えーっ ゆららさん一人で音読しているんですかぁ〜 昴の耳元で朗読して欲しいのに…なんてネ(笑) 随分涼しくなってきましたので ゆららさんも風邪などひかれませんように (携帯) 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17031  外伝 第6章 7 □投稿者/ 昴 -(2006/10/23(Mon) 23:51:57) 『それでは ゆっくりとお寛ぎ下さいませ』 支配人の 挨拶と言う名の 社会的な体裁がようやく終わった 『気は済んだかしら? このホテルに 一つだけ サービスのリクエストがあるわ 私達に 必要以上の干渉を しないで下さらないかしら? それが出来ていない時は 祖父や父に このホテルのサービスは 最低だったと伝えるわ ごきげんよう』 威圧的にニッコリと微笑む誠 私はこんなに怒りを表に出した誠を 見たことがなかった 扉(ドア)の向こうの初老の男性は 青ざめた顔で私達の前から姿を消した 誠は怒りが消えないのか その肩が小さく震えていた 俯いて小さな声で言った 『愛純 ごめんなさいね こんな私を見せてしまって』 顔を上げると 無理に作っているのか いつもの誠の笑顔だった 「大丈夫だから 全然 大丈夫 だから」 ニコニコして誠に言う 「私は イヤな想いなんて ちっともしていないし それどころか 今すごく 嬉しいんだもん」 嬉しいけれど信じらんない そんな顔をして 誠は私の顔を見ていた 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17114  お知らせ □投稿者/ 昴 -(2006/10/30(Mon) 00:42:37) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ 久しぶりの独り言なお知らせです ご主人様と私シリーズも無駄に長くなってきて まとめて読めるようにホームページを作りました ご主人様と私シリーズと お題小説に投稿させて頂いたもの それ以外に何も目新しいものはありませんが… とりあえずまとめ読み出来ます(笑) ひとまず形になりましたので これからは小説の更新に精進させて頂きます これからも宜しくお願いします (携帯) 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17113  ゆきさん♪ □投稿者/ 昴 -(2006/10/30(Mon) 00:34:44) すいません昴はちょっと勘違いをしていたようで… マキさん…メイド長は外伝に出てましたネ 思い出編の最初の方に メイド長が気に入ったキャラで良かった(^-^)/ お返事が遅くなってすいません… 小説も書かずに最近別の作業ばかりしてました(苦笑) 更新がゆっくりになっていますが… お楽しみ下さいね (携帯) 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17116  外伝 第6章 8 □投稿者/ 昴 -(2006/10/30(Mon) 00:57:09) 誠の手を引いて 大きなソファーに一緒に腰掛けて言った 「幼い頃ね ママに お母さまとのお話しを よく聞かせてもらっていたの ママがお母さまの特別になる前に ママはお母さまに連れ出されて よくデートみたいなお出掛けをしたんだって それでネ その時も どこに行っても そのお店のトップの人が挨拶に来て ママはその時 ちょっぴりつまんなかったんだって 今の愛純はネ つまんないなんてことは ちっともなくって ママはこんな感じだったんだなぁって思ったの それにネ マコが怒っていたのは 愛純の為でしょ イヤなどころか すごーく嬉しかったんだよ マコの怒った顔って 新鮮だったし…」 最初は 何を話し出すのか 解らないって顔をしていたけど 聞いていくうちに だんだん嬉しそうになって 話し終えると 誠は照れてしまっていた 『愛純 貴女と旅行に来れて 本当に良かったわ』 優しく髪を撫でてくれた マコ 私も マコと旅行に来れて 良かったって思ってるよ 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17117  外伝 第6章 9 □投稿者/ 昴 -(2006/10/30(Mon) 00:58:25) 『愛純 少し散策でもしない?』 今は このホテルを離れて 気分転換でもしたいのかな? 「うん せっかく来たんだものね そうしよう」 簡単に荷物を片付けて 誠と二人でホテルを出た 外は寒かったけど 誠と並んで歩くと 心が温かくなった 温泉饅頭に 温泉卵 名産品店 お土産屋さん 通りに面した店に入る 誠と二人で 一つ一つ手に取り 笑い合った 『ありがとう 愛純 そろそろ戻りましょうか…』 ホテルへの帰り道 誠と手を繋いだ 周りの人は気にならないけど 周りの人には 私達はどう映っているのかな? ホテルに戻って 夕食を食べて その後は 誠はどうしたいのかな? そう考えると ドキッとした 誠をもっと知りたい 誠が欲しい 誠と一つに 溶け合いたい 顔が熱くなるのが判る 誠はどう思っているのかな? 「マコ」 名前を呼んで 繋いだ手に力を込めた 誠も握り返して来る きっと同じ想いだよね… 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17118   外伝 第6章 9 昴さんへ☆ □投稿者/ ゆらら -(2006/10/30(Mon) 04:05:33) 純愛してますね〜愛純ちゃんと誠ちゃん☆可愛いです♪ なんかたどたどしくて、 また、それが誠ちゃんの今の気持ちを表すみたいで とってもいいで〜す☆ 昴さん、ホムペをお作りになられたのですね☆ 作業お疲れ様でした☆ 楽しみに拝見させていただきます♪ 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17152  ゆららさん♪ □投稿者/ 昴 -(2006/11/02(Thu) 01:18:36) たどたどしい初々しさが ちゃんと書けていますか? 昴らしいシーンまでもう少し この初々しさからどうしても官能的なお話にする為に 悪戦苦闘中の昴です ホームページも こちらともう一カ所しかリンクしてなかっのに 沢山の方々にお越し頂いでいます ゆららさんを足跡残して下さいね (携帯) 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17153  外伝 第6章 10 □投稿者/ 昴 -(2006/11/02(Thu) 01:21:29) 『愛純 顔が赤いわ どうかして? 寒いところを歩かせてしまって 風邪でもひいたかしら?』 誠と一緒に歩いているんだから 寒くなる訳なんてないのに 「えっ ううん この後の時間のことを ちょっと考えたりして」 それで意味が解ったみたいで 誠は俯いて頬を赤く染めていた 二人の間をしばらくの沈黙があって 誠は無言のままでにっこり微笑み そして小さく頷いた 良かった 誠も同じ想いだったんだね 「マコ」 もう一度名前を呼んで 手を握りしめた 『なぁに』 誠も意識して 強く握り返しているのが解る 『その前に 食事をしなければならないわね 途中でどこかに寄る? ホテルのレストランで構わない? それとも ルームサービスにする? 愛純のいいところを言って』 誠がその後の時間を すごく気にしているのが解る 「じゃあネ ルームサービス 少しでも長く マコとゆっくりまったりしたいもん」 正直言って やっぱり照れくさかった 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17162  外伝 第6章 11 □投稿者/ 昴 -(2006/11/03(Fri) 21:30:52) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ ルームサービスが届いて 二人の間には 少しだけぎこちない空気が漂っている 二人共この後の時間を 妙に意識してしまっている そのぎこちなさは 決してイヤな感じじゃなくて うーん 慣れない それだけのことなのかな? 『愛純 食事が済んだら お風呂にしましょうか? 【温泉】と言うよりは 【スパ】な感じだけれど この部屋にも ちゃんと源泉から お湯がひかれているそうよ』 「うん この部屋で二人っきりだから 誰も見ていないし お風呂 一緒に入ろう…」 そう返事をすると えっ… 小さな声を発して 見る間に 真っ赤に… 本当に顔中を真っ赤にしていた 目の前の美しい上級生は 年上と言うことを忘れさせる程に可愛い 「マコ 一緒にお風呂に入るの イヤ?」 意地悪かな?って思ったけど どうしても聞いてみたくなった 真っ赤な顔のままで誠が答える 『そうではないわ 泊まりで旅行に来ているのだから それは私の本意でもあるわ お願い愛純 今はそんなことを言わないで 食事を済ませてしまいましょう』 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17174  外伝 第6章 12 □投稿者/ 昴 -(2006/11/05(Sun) 13:11:16) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ 食事の味なんか覚えいない それは私も一緒 マコ 大好きだから… 確かにその部屋は 浴室と呼ぶよりバスルーム 浴槽と呼ぶよりバスタブだけど… いいじゃん中身は温泉だもの 硝子で囲まれた部屋 一人で入っても見えちゃうよ だから一緒に入ろう 誠から小さなため息がかすかに聞こえた かかり湯をして 大きな丸いバスタブに浸かる 全面の大きな硝子の向こうは 遠く広がった夜景 その上に広がる満天の星空 隣の誠に声をかける 「やっぱり 来て良かったねマコ」 『そうね 来て良かったわ愛純』 誠の腕の中に躯を滑り込ませ 目を閉じて顎を上げた 誠がそーっと唇を重ねる 舌を使わないで 唇だけを啄み合って お湯の中だからバレないけど 私が熱くなって 蜜が溢れているのが判る 湯気の向こうで誠が話し出す 『ねえ愛純 私…初めてなのよ』 「えっ マコなら モテてたんじゃないの?」 『そんなことないわよ だって 愛純は気づかなかったかも知れないけど… ずっと 愛純だけを見つめていたのだもの』 顔が赤かったのは お湯のせい だけじゃないよね 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17182   外伝 第6章 12 昴さんへ☆ □投稿者/ ゆらら -(2006/11/06(Mon) 03:32:02) 誠ちゃんは、初めてで甘く嬉しい緊張でどきどき・・☆ 読んでる私は、甘酸っぱい初々しいときめきにどきどき☆ そして昴さんは、どこまで二人の初めてを官能描写しちゃおうかとどきどき だったりして(笑)愛純ちゃんリードがんばってね〜(*´∇`*) これからが昴さんの本領発揮シーンですね☆わくわく☆ 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17198  ありがとう □投稿者/ 昴 -(2006/11/09(Thu) 23:51:53) すごくゆっくりな更新なのに いつもいつもありがとうございます …で 今回もたったこれだけだったりして…(爆) 少しずつ少しずつ官能度がアップして行きます 外伝 第6章 は いくつまで続くんでしょうね… まるで他人事のような昴でした(笑) (携帯) 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17175  外伝 第6章 13 □投稿者/ 昴 -(2006/11/05(Sun) 13:12:16) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ 『いつか こんな日が来れば… そう思っていたから 夢のようよ 今、愛純とこうしていられることが』 バスタブを出て シャワーで流して まるで姉妹のように 髪と躯を洗い合った バスローブを着て 髪を乾かし ソファーで誠に髪を撫でられている 誠の緊張感が私にも伝わる 冷蔵庫にミネラルウォーターを取りに立つだけでも 私が動くと 誠がそわそわしているのが判る ミネラルウォーターをグラスに移し 「飲むでしょ?」 手渡すと 『ええ 頂くわ』 グラスのミネラルウォーターを飲み干す そんなに喉が渇く程 緊張しているんだね 飲みかけのものと もう一本 ミネラルウォーターを持って 「マコ」 声を掛けてベッドルームに向かう 『灯りを消して 待っていて もう少しして 私もそちらに行くわ』 気持ちを落ち着けているのかな? 「うん 待ってるね…」 微笑むと微笑み返す ベッドルームに入り サイドテーブルにミネラルウォーターを置いて フットライトだけ点けて誠を待った 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17201  外伝 第6章 14 □投稿者/ 昴 -(2006/11/10(Fri) 00:50:52) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ コンコン ベッドルームをノックして 誠が入って来た 私が寝ているベッドの横で シュル バスローブを下に落として ベッドの中に滑るように滑らかに入って来た誠 私に寄り添い 髪を撫でている 誠の胸の先が当たって それでなくても私は 誠を受け入れる用意が とうに出来ていた 「マコ 私のバスローブも 脱がせて…」 バスローブの紐を解き 肩から脱がそうとしている誠の指が かすか震えているように感じた 『愛純 愛しているわ』 私のバスローブを 誠のバスローブの上に落とし 誠の躯が私の躯に重なる 両足を広げて 誠を全身に感じる 「マコ 私も… 私も愛してる 安心して マコがしてみたいように して して欲しいことがあったら その時は言うからね…」 誠の耳元に囁くように言う 誠は… その唇を私の唇に重ねた やっぱり啄むような口づけ 「マコ 口の中に舌を入れて 愛純の口を味わって 手も… 愛純の触れたいと思うところに触れて マコが何をしてくれても マコだから すごく気持ちいいよ」 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17233  外伝 第6章 15 □投稿者/ 昴 -(2006/11/14(Tue) 01:00:33) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ 誠が私の口に舌を入れてきた その舌を甘く噛み 舌を絡めて 誠に愛を伝える 誠の唾液と私の唾液が混ざり合って 私の口の端から流れる 一度唇を離し その唾液を掬い取るように舐める誠 さすがに学習能力に長けた誠は もう私の舌の動きを覚えて それ以上の動きをしてくる ダメ マコ 口づけだけで イッちゃう ガクガクと痙攣する私に 『私はちゃんと 愛純を気持ち良くしているのかしら?』 まだ不安そうに聞いてくる 「マコ こんなに素敵な口づけは… はじめてだよ」 それを聞いて安心したように 私の躯を撫でている誠 ただ遠慮がちに 戸惑うように私自身には触れてくれない 「マコ ここも触って マコに触って欲しくて こんなになってるの… 判るでしょ?」 誠の手を掴み 私へと運ぶ 一瞬触れて すぐに離れて そしてやって来た 大きく小さく円を描き 私の蜜を絡ませ 私の花びらで舞う誠の指 しなやかに まるで最初は一つのものだったように 私に溶け込んでいる誠の指 「お願いマコ ここに触れて」 記事No.16531 のレス / 返信ページ / 関連記事表示 削除チェック/ ■17264  外伝 第6章 16 □投稿者/ 昴 -(2006/11/19(Sun) 01:52:11) http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/ 「お願いマコ ここに触れて」 誠の指をクリトリスに誘う 遠慮がちに 触れるか触れないか その触れ方が余計に私を煽り 誠の指に合わせて 私の腰が回る 「…ぁん…… …マコ……」 「…もっと……」 やっぱり遠慮がちに でもさっきよりも少しだけ強く 誠の指が膨れ上がったクリトリスに触れる 誠はクリトリスに触れる指先に 全神経を集中しているみたいで… 他のところをすっかり忘れている 「……んん……… ……いい……… ………で…も…… ……こっちも…… …触ってぇ……」 誠の反対の手を 私の胸に運ぶ マコ すごくいい 「…マコ… ……入れて……… …マコ…の…ゆび…… …あす……に……」 誠の指が 私の中にゆっくりと入って来る その後のことは あまり詳しく覚えていない 誠のその行為は 誠の性格そのもので 勤勉で 誠実で 学習能力が高く 一度捉えた私のポイントを的確に抑え 私の快感を優先して 何度も何度も 私を絶頂へと連れて行く 私は誠にしがみついて 何度も誠の名を呼び そして意識を失った
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