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「それで
容態の方はどうなの?」
病気でもないのに
病気だと思い込んでいる
その女性(ひと)に聞いてみる
『このお部屋に近付く度に
胸のドキドキが激しくなって…』
『ほら』と私の手を
その胸の谷間に運ぶ
確かに凄くドキドキしている
それよりも
思っていたよりも大きい
そんなことを思ってしまった
早く抱きたい
でも怖がらせて
トラウマにしてはいけない
私の中でジレンマがおきる
硝子細工を扱うように
そぉっと抱きしめる
部屋の中はまだ
お互いの睫が確認出来る程
明るい
ベッドの端に腰掛けるように促し
メイド服の上着の釦を
ゆっくりと外しながら
話しかける
「今までに
好きな人はいたの?」
抵抗もしないが
手伝いもしない
[されるがまま]と言った状態
『好きな人って
素敵だと思う方はいましたけど
でも
今までお会いした中で
何処の誰よりも
ご主人様が一番素敵です』
思わぬところで力説され
半分困って苦笑した
(携帯)
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