ビアンエッセイ♪

HOME HELP 新規作成 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 発言ランク ファイル一覧 検索 過去ログ

[ 最新記事及び返信フォームをトピックトップへ ]

■18236 / inTopicNo.81)  
  
□投稿者/ 那智 一般♪(1回)-(2007/03/05(Mon) 12:24:50)
    桜前線という言葉を聞くたびに、思い出す人がいる。
    優しい人だった。
    泣きながら電話した日、吐き出した言葉を相槌をうって聞いてくれた。
    声が可愛くて、目が大きくて。
    年上の人だったけど、可愛いって感じの人だった。
    私よりも年下に見られるのが嫌だ、と嘆いていた。


    あの人は今、元気だろうか。
    持病の花粉症に悩まされてないだろうか。
    仕事は順調だろうか。


    ……幸せ、だろうか。



    風の噂で、貴女に彼女が出来たと聞きました。
    本当のところはどうなのか、私にはもう確かめる術はありません。
    でも、ただ幸せであってほしいと願うのです。

    私と貴女は、儚くも散った桜の花びらと同じだったから。
    (一時の夢を共有したけれど、永遠の幸せは手に出来なかった)

    永遠に咲く桜は存在しないのかもしれない。
    ただ、桜前線が、とテレビで言うたびに思うのです。
    今年こそは、と。


    貴女と共に見た一時の桜よりも美しい、永遠の桜が見られるのではないか、と。


    -------
    意味不明すみませんm(_ _)m
    次は『折り紙』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18302 / inTopicNo.82)  折り紙
□投稿者/ 昴 大御所(351回)-(2007/03/10(Sat) 23:33:18)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    小さな紙に鶴を折る


    折り紙で千羽の鶴を折ったなら

    千羽鶴を折り上げたなら


    貴女にこの想いが届くかと願いを込めて



    もし千羽の鶴を折り上げる前に

    貴女に想いが届いたなら

    願い事を変えるんだ


    貴女との愛が永遠でありますようにと…



    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

    次は『春霞み』でお願いします



    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18307 / inTopicNo.83)  春霞
□投稿者/ 鷹司悠悧 一般♪(19回)-(2007/03/11(Sun) 00:15:50)

    .........

    春霞……
    狂おしく匂い漂う…

    君の笑顔…
    突き詰めたような真剣な眼差し…

    忘れられない
    君の全て……

    今もこんなに想っている
    こんなに愛している…

    君は…
    私のことを覚えているだろうか……


    あの…
    春霞に包まれた
    桜舞う夜を………


    次は
    【春の雪】でお願いします

引用返信/返信 削除キー/
■18310 / inTopicNo.84)  春の雪
□投稿者/ えび 一般♪(1回)-(2007/03/11(Sun) 16:42:32)
    「あ、覚えてるかな?私、高校で一緒だった…」


    知らない番号からのモーニングコール。


    電話の向こうは私が10年前に離れた田舎。
    電話の向こうは私が10年ぶりに聴く声。



    「秋野です」



    退化の一路を辿る脳にキーンと蘇る記憶。
    少し震え出した手と、カーンと熱くなる自分の頬。



    「あ、きのさ、ん…?」
    「うん。久しぶり」



    ある晴れた土曜の朝の、
    晴天の霹靂。




    3番線から─


    “秋野さん”から電話があった朝の翌日、私は特急電車に乗っていた。


    “秋野さん”との世間話の後、逢えないかと切り出したのは私だ。


    「秋野さん、明日は暇?」
    「うん」



    扉が閉まります─


    実に片道3時間の道のり、そのスタート地点に立つ私の弾む心は。
    …そう、あの時と同じ。


    10年昔彼女に恋をしていたあの時と同じだった。



    同級生。
    初めての恋。
    蝉鳴くグラウンド。
    目を反らしては目で追い。
    恋焦がれては胸焦がし。
    失望と切望を重ね。



    私は夜ごと彼女の唇を犯し続けた。


    頭の中で。



    「はぁ…」


    車窓の外では桜花が雪のように吹き荒れ、
    初恋には苦い結末がつきまとう。


    卒業の日に書いて送ったラブレター。
    思いのたけを込めたそのラブレターに彼女からの返事は無かった。
    来る日も来る日もポストを覗き電話の前にいても彼女からの返事は、
    うんともすんとも無かった。



    それから10年経った昨日、彼女からの電話。


    「なんか、懐かしい声が聴きたくなっちゃって…」


    3650日のうち。
    彼女の夢を見て虚しく目覚めた朝は何日あったことだろう。


    ずっと好きだった。
    再び彼女に逢える事を夢見て生きてきた。



    「……」


    高まる鼓動を沈めるようについた息。



    〇〇駅〇〇駅─



    そこには、私が10年想い続けた人の姿があった。








    これはとても崇高な片思いだから─


    何というか、問題ではないのだ。




    「ねえ英会話に興味ない?すごくいい教材があるの」


    彼女の商売っケ満載の笑顔や、電話をくれた本当の理由。
    \298,000の現金一括払いも。



    崇高な想いの前には、チリに同じ。



    それにほら、
    英語の勉強だって出来ちゃうんだし。




    それにほら私。






    彼女のこと好きだから。




    fin.




    次「Sunday Morning」




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18311 / inTopicNo.85)  Sunday Morning
□投稿者/ 桜丸 一般♪(1回)-(2007/03/11(Sun) 17:09:27)
    2007/03/11(Sun) 17:26:45 編集(投稿者)



    『大好き Sunday Morning』



    なんて。
    誰かが歌っていた気もするけど。










    「仕事なんだっつー話だよ、日曜はさぁ‥‥」










    たらたらと車を運転しながら独り言を吐くと、淋しいを通り越して虚しいに至った。





    悲しいかな営業職、他の人には楽しい日曜日もきっちり出勤するのだ。












    「仕事なんてー、やめちゃぁってー」








    うろ覚えの歌の続きを口ずさんで、タバコをくわえる。






    開けた窓から吹き込んだ風に煽られて、煙が目にしみた。














    会社に着いて仕事前の一服、携帯を開くとメールが7件入っていた。









    「巨乳動画てんこもり!!」とかいう、やくたいもない広告に混じって。
    (面子にかけて弁解すると、私はそんなサイトに出入りした覚えはない)












    "明日、ヒマかな?"












    あのひとからの、メッセージが届いていた。













    速打ちの異名をとる指で返信画面に切り換え──ずに、電話をかけた。











    「──あ、もしもし?」















    日曜の朝も悪くない。










    単純な私は、楽しげな彼女の声を聴きながら、そう思った。








    明日は──











    少し遠いけど、水族館に行こうか?













    お目汚し失礼しました。
    次のお題は「約束事」でお願いします。


引用返信/返信 削除キー/
■18312 / inTopicNo.86)  約束事
□投稿者/ 優貴 一般♪(6回)-(2007/03/11(Sun) 17:22:06)
    キミは覚えているかな…

    満開の桜の木の下で交わした約束事

    約束事を交わして5年たった今日

    ようやくキミに会える 

    5年前は一緒に住んでいた

    けれど、キミは急な出張で海外へ行った

    5年という月日が、どれだけ長くて、どれだけ寂しかったか

    キミは知ってるのかな

    今日やっと会える

    5年前に交わした約束事…

    『桜の木の下で、また会おう。』



    次は『帰り道』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18315 / inTopicNo.87)  帰り道
□投稿者/ 桜月 一般♪(5回)-(2007/03/11(Sun) 21:30:23)
    帰り道─



    今はもう全く寂しくないよ、
    そう言ったらまぁ嘘になるけど、
    あの時とは違う。


    足に泥を踏みつけた、
    アスファルト、裸足で歩く私はいないよ。



    高級なクルマを運転するわけでもない、


    絶世の美女を脇にひっつけて歩いてるわけじゃない、



    実りある人生の帰路を歩いているわけじゃない、



    泣いて泣いた帰り道もある


    怒って反省した帰り道もある



    笑って泣いた日も、
    もちろん。




    今日とゆう帰り道は、
    なんて穏やかなんだろう。


    あなたがいないと…、
    なんて詠ったあの夜も今は撫でて抱き締められるんだ。




    私はきっと勝ち取ったわけじゃないし、
    掴みとったわけじゃない、



    ただ、ただ



    強がることはやめて、
    正直に前を見ながら歩いてる帰り道



    不思議と厄介なものは私にはのっかってこない




    明日も頑張れる




    きっとやれる



    あなたがいなくても、
    やっと帰り道が楽しくワクワクしてます。




    ────


    次は【アナログ】




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18316 / inTopicNo.88)  アナログ
□投稿者/ かなう 一般♪(2回)-(2007/03/12(Mon) 00:50:19)

    一番、アナログな方法で私と貴女は繋がってる。


    携帯やPCで簡単に連絡が取れて、声を聴きたければ電話をすればいいし、
    逢いたければ飛行機に乗れば北海道と東京なんて3時間あれば行ける距離。


    けれど私から貴女への伝達手段は手紙だけ。
    それしか繋がらない。

    貴女からの返事は貰えない。
    ただ貴女は読んでくれる。

    それだけが私と貴女の約束。


    私は綴る、
    思い出 夢 仕事

    そして貴女を慕う気持ち


    何故こんな面倒な方法を貴女は望んだのか?


    何故メールは駄目?
    何故、手紙を望むの


    私が手紙をやめた二年の後、貴女は私を抱いて手紙をねだった。


    私は書き続けられない。

    もう言葉がない。


    貴女の冷たい瞳の奥が見えない。


    私から貴女に贈れるのは
    誕生日のカードと
    クリスマスカードだけ

    この二つだけを許して。




    失い人を想わなければならない

    私を助けて。




    End


    次のお題は「メモリー消去」でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18318 / inTopicNo.89)  メモリー消去
□投稿者/ ガラン 一般♪(1回)-(2007/03/12(Mon) 11:39:09)
    間違えたと言って、全て消せる想いなんてどこにもない。




    「メモリー消去」




    朝の通勤時間。アリの大行列みたいに駅に向かう人々の中にあたしもまぎれて歩く見慣れた道。
    皆、何が楽しくて生きてるんだろう。
    そんなどうでもいいような事を考えていたら。


    肩と、肩がぶつかった。
    その拍子に持っていたカバンの中身が道に広がる。




    「うわっ」




    呟いて、がっくりと肩の力が抜けていくのが分かった。
    しゃがみこんで、散らばってしまっている色んなモノを元あった場所に。


    こんな時、人は見てみぬフリをするんだ。
    現に、沢山の人が通るのに一瞬だけこっちを見る人はいるが立ち止まる人なんていない。まぁ当たり前なんだけど。あたしもきっと見てみぬフリだ。


    そんな事だって、どうでもいい。早くしなきゃ電車に乗り遅れる。
    何もなかったようにこの場を立ち去ろう。そう思った時、見慣れたハンカチが目の前に。




    「あ、ありがとござい・・・」




    言葉と一緒にあげた視線。
    息が、息が出来なかった。


    嘘・・だよね。
    何度も何度も心の中で問いかけてハンカチを手に持ってる人から目を離せない。


    あの日が、よみがえる。奥底にとどめた想いが溢れかえる。


    あの人が、笑った。




    「あれ?アナタのじゃない?」




    目の前の人は困ったような顔をしながら首を横に傾げて、あたしはようやく息が吸えた。




    「あ、いえ。ありがとございました」




    ハンカチを受け取ると、体を翻し人混みに溶けていった。


    それを見て、小さく笑った。


    忘れたと思い込んでた。だって、思い出さなかったから。
    だけど、違ったんだね。


    覚えてたよ。
    全身全霊であたしが愛した唯一の人の声。
    すぐに違うって分かった。


    よかった、覚えていて。


    全て、消去だなんて哀しすぎちゃうよね?


    アナタはきっと笑いながら言うんだ。
    ―機械じゃないんだからって。




    END

    うわっ・・グダグダ。すみません(*_ _)
    次は、「フタリゴト」で。





    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18322 / inTopicNo.90)  フタリゴト
□投稿者/ えび 一般♪(2回)-(2007/03/12(Mon) 17:11:59)
    …♪、♪♪…


    「私その歌キラい」


    ♪─


    「…何で?」


    気持ちよく奏でていた鼻歌を彼女は一刀両断。



    「冬が寒くて良い訳ない」



    彼女はそう呟いて背中を向けると、掛け布団をぐいっと引っ張った。



    「…………」



    布団を奪われた私の肩は冷たい冷気に曝され、体をすくめる。



    “冬が寒くて良かった”理由は、想い人の冷えた手を自分のポッケに引き寄せられるから…。
    私が好きなその歌詞が彼女にとっては。


    「そこが気に入らない」


    らしい。


    「根本的な解決になってない」


    彼女は続ける。


    「ポッケにつっこむ前にカイロか手袋を与えるべきよ」


    はい……。


    「エゴね」


    ………。


    名曲の1フレーズも彼女にかかればこうなる訳で、ハイ。



    「何黙ってんのよ」



    冷ややかな声が私に刺さる。


    え。あ、いや。


    「何で、って…」


    「何で小気味よく会話できないの。イライラする」


    私が黙ってる理由は。


    「アンタいつもそう。私は私の世界があるんですーみたいに黙って。昔から気に入らなかったのよ」



    それは、
    私にしゃべらせてくんないから、ではないでしょうか…。



    「お腹減った。夕飯何にする」


    口も頭も回転が早い。
    彼女の話題は次へ。
    私はいつも置いてけぼり。
    彼女はもう布団を抜け出そうとしている。



    「………」



    気持ちをうまく言葉に出来なくて、会話はいつも彼女のヒトリゴト。


    何を食べたいか分かんなくて、メニューはいつも彼女の舌まかせ。




    だけど─




    「あの、さ」
    「何」
    「あのね」
    「だから何」



    分かるんだ、私。





    「一緒住も」






    気の強いとこ。
    減らない口。
    自己中寸前の意志の堅さ。
    酷い冷え性なこととか、
    あの歌をお風呂で口ずさんでたこと。



    分かってるから。





    惚れちゃってるから。






    「一緒住…みませんか?」



    弱々しく重ねたヒトリゴト。







    「ナマイキね」


    「…すんません」


    「不意打ち?」
    「……ごめん」
    「フンっ」
    「あれ、泣いて…る?」
    「うるさいわね!」




    笑顔と涙で交わす、フタリゴト。




    一生尻に敷かれそうな予感も。






    何か悪くないんだ。







    fin.






    次「Saturday Night」





    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18323 / inTopicNo.91)  Saturday Night
□投稿者/ 名無しのゴン太 一般♪(2回)-(2007/03/12(Mon) 17:42:29)
    2007/03/12(Mon) 17:45:12 編集(投稿者)

    「パッコン買いに行こう。」

    親しき仲に言葉は不必要と言うけれど、


    「……へ?」


    色々と補う必要がある会話もある訳で。

    陽の差し込むリビングで新聞に目を通していた私は頭を傾けた。


    「パッコン?」


    なんだそりゃ、
    の目で同居人を見ると。


    「…洗面所が詰まった」


    ガシガシとタオルで顔を拭いた後、それを首に巻きつけている。


    「あー…」


    そっか。


    パッコンの意味をやっと理解した。

    トイレが詰まった時に使うアレの事だ。


    「パッコンか」


    私が言うと。


    うん、と腕を組み、私の新聞の先に映るサンデージャボンに目を向けている。


    その道具の名前はパッコンかどうかは定かでは無いが…。


    「じゃ、買いに行こう」


    珍しく重なった二人の休日に目的が産まれた。


    〜♪


    ハードディスクに登録された当たり障りの無い、音楽を聞きながら。


    私の車で郊外のショッピングセンターを目指す。


    休日─
    晴れた日曜日。


    梅が咲いてる、と。
    あんなお店あったっけ、と。


    当たり障りの無い会話を交わして、
    大規模な駐車場へと車を停める。


    目的のパッコンは─
    意外にも100円ショップに並んでいて。


    私達の目的は早々に果たされてしまった。


    ので─


    「何か食べて帰ろうか」


    顔を見ると。
    うん、と口の端を持ち上げて、二人手を繋いで歩き出す。


    何も言わずに私の手からキーを取り、運転席へ。


    日差しが眩しいだろうと思い、サングラスを小物入れから取り出すと。


    また何も言わずにそれを受け取った。




    その日は─


    久しぶりに二人一緒の休日で。


    でも、
    特に何かをしよう、と目的を立ててはいなかった。



    あの頃は─


    早く会いたくてそれでも待ちきれなくて長電話をしていた土曜日や。


    今が何曜日なのか何時なのか自分の体なのか相手の体なのか、
    分からなくなる位体を重ねていたけど。


    それはもう記憶の彼方へ。




    けれど─


    帰りの牛丼屋では、大好きな紅しょうがを私の丼に沢山盛ってくれた。


    帰ってから。
    パッコンパッコンと洗面所で格闘したのち、
    コポコポとスムーズに流れる水を見て。


    二人で笑った。



    若かった土曜日から、



    一緒に生きていく─






    そんな日曜日へ。


    次は…『東京メトロ』で。

引用返信/返信 削除キー/
■18331 / inTopicNo.92)  東京メトロ
□投稿者/ さやち 一般♪(1回)-(2007/03/13(Tue) 23:48:28)
    子どもの頃から一人で歩いて

    行ったことのない場所へ

    見たことのない景色を見るのが好きで 楽しくて。

    一人で歩いて駅まで行って
    『子供』の切符を一枚買って改札を通り
    地下鉄に乗って知らない駅で降りる。

    地下から地上に昇る階段を上がる時に

    ワクワク愉快

    家に戻ると心配した母親から「どこへ行ってたの?」
    尋ねられて『大きい建物と鳩がいっぱいいる所』

    だってその頃【築地】って漢字が読めなかったし

    本願寺も初めて見たけどお寺には見えなかった。

    大人になった今

    東京メトロの階段を昇る時
    やっぱりワクワク愉しい。
    彼女が上で私を待っていてくれるから。

    --------------

    次は[一人旅]でお願いします。

    (携帯)
完結!
引用返信/返信 削除キー/
■18338 / inTopicNo.93)  一人旅
□投稿者/ お喋りなゴン太 一般♪(1回)-(2007/03/14(Wed) 21:29:47)
    ふいー…っと。


    砂利を踏んでいた足を休める為に、腰を下ろした。


    平日の夕方─
    人は少ない。


    長年ここに根を張って見下ろしているのだろう、立派な松の樹。
    その床には緑鮮やかに、苔がびっしりと生えていて。


    静かだなぁ…と。
    一回空を見上げた。


    冷たい風が胸まで伸びた髪を巻き上げるけど。


    不思議と寒くはなかった。




    慣れない仕事で─


    時間の隙間を見つけて。五千円だけポケットに突っ込んで。
    タクシーに乗って、ここに来た理由は。


    …この場所の名前位しか知らなかった。


    のが正直な理由。



    「……だから、…やんか。」



    過ぎて行くカップルから聞こえる会話は関西弁が多い。



    座ったまま後ろを振り向くと仕事を終えようとしてる太陽が─


    わずかに見える日本海に沈もうとしていた。


    煙草の一本でも吸えばなかなかカッコいいシチュエーションだろうけど…。


    吸わなくなった私はポケットからのど飴を一つ出して、口の中で転がす。



    うーん…。


    温泉でも入って、
    朝まで騒ぎたいな。


    あ。
    あの有名旅館の名前、なんだっけ?


    日本一が歌い文句の…。



    割と歴史があって、景観を楽しめる場所にいるはずなのに─


    私の心は雑念ばかりだ。


    働きの鈍い前頭前野はとりあえず置いておいて。


    再び園内を、歩く事にした。




    集団でいると一人で抜け出したくなる性格だけど─


    大人になるにつれ。
    一人で旅に出るには“理由”を伴う事が多い。


    でも出来るだけ、帰る先には前向きな答えがあるべきだと常々思う。




    「……あの、写真撮ってもらっていいですか?」



    梅をぼーっと見ていた怪しい私に、
    学生とおぼしき。


    なかなか可愛い二人に、声をかけられた。



    「はい♪いいですよ。」


    デジカメを二人の被写体に向ける。




    ─あ、思い出した。



    加賀屋、だ。



    シャッターを切る。


    「ありがとうございます。…お仕事ですか?」


    「うん。ついでに寄ったんだけどね。」


    「私達も4月から社会人なんですよー。」




    梅が満開、
    加賀百万石。





    金沢の地にも─







    春はもうすぐそこまで。




    ※前回のさやちさん、面白かったです♪
    なもんで再び書きました。

    次は…「触っちゃダメ」で♪




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18341 / inTopicNo.94)  触っちゃダメ
□投稿者/ 優貴 一般♪(9回)-(2007/03/15(Thu) 00:31:08)
    あの人は私のほっぺたを突いたり、ひっぱったりする。


    あの人の手はとてもあったかくて、気持ちいい。


    だけど、恥ずかしいからつい言ってしまう。


    『触っちゃダメ!!』


    そんな私にあの人は


    「いいじゃん。ぷにぷに気持ちいし。」


    そう言って、私のほっぺたを触る。


    このまま触れていてほしい。


    だけど、やっぱり恥ずかしくて


    『触っちゃダメだってば!!』


    そう言うとあの人は、残念そうに手を離す。


    その時のあの人の顔は、とてもかわいい。


    恥ずかしいのと一緒に、その顔があまりにもかわいくて、見たくなるから、やっぱり言っちゃう。




    『触っちゃダメ!!』



    次は『飴玉』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18359 / inTopicNo.95)  飴玉
□投稿者/ さやち 一般♪(2回)-(2007/03/16(Fri) 00:08:40)
    私の彼女さん、いつも素直で凄く可愛いぃんですけど

    急に豹変しちゃうことがありまして。

    「ひやしあめ飲みたい」

    はい?何ですか、それ。

    冷やした飴玉を飲むんですか?

    ミルキ-みたいな白い飴玉?一度に飲んで大丈夫ですか?
    ってか、ミルキ-今 売ってないじゃん。


    「ちゃう」


    何?ジュ―スなの?

    どこに売ってるんですか?

    「自販機とか」


    こっちでは見たことありませんが。

    「今急に飲みたくなって」
    あなた、かぐや姫ですか?

    彼女さん大爆笑

    「尼崎のア―ケ―ドで 皆立ち飲みしてる」


    甘いの?


    「ショウガ味」「蜂蜜入ってるし、少し」

    余計に混乱しますが、興味シンシン


    姫所望のひやしあめ

    今度 飲みに連れて行って下さいね!


    -----次は「迷路」でお願いします-----


    前回ドキドキの初投稿にゴン太さん(つ○さん?)の嬉しいメッセ-ジ〜 今回も迷走〜



    (携帯)
完結!
引用返信/返信 削除キー/
■18362 / inTopicNo.96)  迷路とかすみ草
□投稿者/ 肉食うさぎ 一般♪(6回)-(2007/03/16(Fri) 01:21:24)

    「薔薇園って嫌い」

    薔薇園でいきなりそういわれでも、こっちとしては相当困る。

    あたり一面薔薇しかない。

    あたりまえだ、薔薇園だもの。

    「そんな事いったってねぇ・・・」

    私は薔薇の花に触れる。
    赤い薔薇、白い薔薇、サーモンピンクに黄色。
    黒なんてあったら、ある意味不気味だけれどどこか妖艶な気もする。

    「薔薇は・・・嫌い」

    そういうと、彼女はスタスタと歩き出してしまった。

    「ちょっ・・・!」

    彼女は確かに私の数歩分しか離れていなかったはずだ
    なのに、角を曲がると彼女はもういなかった。


    ここの薔薇園は、まるで規律というものが無い。
    薔薇達は自らを誇るようにその存在を主張し、他の薔薇達をおしのけるように
    咲いている。

    むせかえる程の薔薇の香りに、くらりとする。

    私はとりあえず歩いた。

    何処を見ても薔薇・薔薇・薔薇・薔薇。
    たまにうずもれた緑の葉。

    薔薇は愛の花言葉をよく使われる。

    白は尊敬
    黄色は可憐や嫉妬
    赤は愛情、熱烈な恋
    ピンクはわが心

    どれもこれも美しい言葉ばかりを並べていて、反吐がでる。

    (花に罪は無い、けれども・・・)

    愛の形は様々だ。

    だけれどここの薔薇達は自己主張が激しくて、まるでそれが常識のようだ。
    常識、普通、一般的。
    まるでここでは薔薇が法律であるかのように、薔薇は奔放である。

    (様々な愛の形はある・・けれどもそれは一般のなかにうずもれる、マイノリティに過ぎない)

    そこまで考えて頭を振った。
    くだらない思考は歩みを鈍らせる。

    私は眼前の自己を主張し続ける薔薇達をにらんで、ひたすら歩き続けた。

    薔薇達は色、香りを使って私の思考を鈍らせ、自己を主張する。

    (ええい・・うるさい・・うるさい)

    そう思っていると、いきなり道がひらけた。

    そこには薔薇達はいない。
    そして、彼女はそこにいた。

    「やっと・・・見つけた」

    私が歩み寄ると、彼女はのろのろと顔を上げる。
    泣いていたのか、目元がかすかに赤い。

    「・・・薔薇が好きなんでしょう?あなたは薔薇のほうがいいのでしょう?」

    「・・・」

    なんと返せばいいのか、私は少し悩んだ。

    それを彼女は肯定として受け取ったのか、またもや膝に顔をうずめてしまった。

    その時私は、ふと気付いた。
    彼女の足元に、控えめに咲く花。

    (・・かすみ草・・・か)

    「貴方が薔薇を好きなことなんて知っていたのに・・私はすがってしまったの」

    彼女がポツリ・・ポツリと話す。

    「もしかしたら、もしかしたら薔薇でも振り返る事はあるのかもしれないと」

    彼女の声はかすれていて、何かがあふれ出した。

    私は彼女のところまで近づいて
    頭に手をおく

    ゆっくりと顔を上げた彼女は、泣いていた。

    「薔薇は綺麗だけれど、裏がありすぎて私には荷が重いよ」

    そう言って、彼女にキスを落とす。

    何かが絶えずあふれる。

    愛しさは、薔薇だけの特権ではない。
    かすみ草のように健気で、純粋なものにも愛は含まれているものだ。

    私は薔薇よりも、この純粋なかすみ草を愛したいと、心から願うのだ。





    ・・・・・・・・

    二人だったので、消すのはきっと忍びない
    ならば二人いっぺんにやってやろうじゃねぇかと思って描いてみました。
    うん。無理だったみたいです。意味不!!

    力不足です;申し訳ない;

    それでは次は「お姫さまに憧れる」で、お願いします。


引用返信/返信 削除キー/
■18365 / inTopicNo.97)  お姫様に憧れる
□投稿者/ かなう 一般♪(3回)-(2007/03/17(Sat) 01:38:54)

    例えば…、


    ふわふわの柔らかい髪

    胸が隠れるくらいの流さで、笑う度に揺れる髪の艶艶とした流れが
    砂糖菓子の空気を纏っている。


    高い声は、細くて
    あまり大きな声は出ない

    でも囁くような優しい声色は天使の歌。


    真っ白な指先と、淡色の爪
    細い指に小さな掌

    重ねると隠れてしまう

    そんな儚い肌。




    憧れ続ける理想を、
    私は描き続けている。


    絵の具で汚れた小指を見ながら、あまりにも違う自分の掌を嘲笑う。

    でも、決して自分は成り得ない姿の少女を

    想い、想い、
    焦がれて描く。



    仄かに彩をたたえる唇

    濡れた長い睫

    真っ青な瞳


    触れなぞらえて、描く。


    決して描き終わらない

    憧れ続けるお姫様。





    End


    次のお題は
    「星の無い夜」でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18384 / inTopicNo.98)  星のない夜
□投稿者/ ハル 一般♪(2回)-(2007/03/18(Sun) 22:51:21)
http://id23.fm-p.jp/24/wasabiya/


    星がないとつまらない



    あなたが夜の空を見上げて言った言葉。私にかけたものなのか姿を見せない星に対する文句なのかは分からない。


    オリオン座が好きなあなただ。


    私達はよく散歩する。コンビニへの行き帰りだったり、公園で童心に返る為だったり純粋に歩く為にも。
    そして必ず空を見る。


    オリオン座しか知らない私だ。


    まだ寒い季節しかしらない私達の道は寄り添う事しかしらない道だ。
    今夜も私はあなたの背中に7回キスをする。
    もう決まりきった場所にオリオンのように






    次は『休日』でお願いします。


    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18402 / inTopicNo.99)  休日
□投稿者/ つちふまず 一般♪(1回)-(2007/03/22(Thu) 00:25:05)
    私の恋人─


    顔はなかなかイケてるものの。


    だらしがないし、
    のんびり屋だし。




    「あれ、メガネがない。」


    「……かけてますけど。」


    「え?」


    「しっかり顔にかけてますけど…。」


    「あれ。あー…、一体化し過ぎて分かんなかった。」




    かなりボケている。


    そんなんでサバイバルな社会を乗り切れるのかしらと、心配になる事も多く。




    私以上に忙しい日々。


    帰宅時間は日付を越える事もざらで。




    当然─


    「ただいま…。」


    「おかえりー。」


    “くたくた”
    って感じだから。


    「お風呂とるよ…って、おーい、ソファで寝ないのー。」


    「………んが。」


    よいしょ、と。
    上着を脱がせながらベッドに連れて行くのも。


    割と茶飯事。




    でもま、
    すやすやと眠るあなたの顔を見ながら。


    お風呂にお湯がたまるまでの時間を過ごすのは、悪くない。




    それに─


    「…んー。」


    「……何?」


    ベッドに寄りかかってる私を引っ張り上げて。


    「……つも、…とう。」


    「え?」



    腕の中に入れてくれる時。


    「……いつも、ありがとう。………んがー。」


    照れ隠しか、
    はたまた寝言か。
    朝には忘れたふりしてるけど。


    こんな私にも、
    ありがとうと。


    必要性をくれる。




    きっと私に一番似ている人だから、


    外ではカッコつけて、無理をしてる時もある事は容易に想像がつく。




    だからせめて─


    「…ゆっくり休んでね。」


    顔を撫でると。


    「………ふぬー。」


    妙な寝言に笑って。一回キスをして。




    腕の中から静かに出る。




    あなたは頑張らない事をまだ知らないんだよね。


    でもね、
    それでいいよ。




    頑張れ、って。
    他人事みたいで嫌いな言葉だったけど。


    最近はそうでもない。




    思うたびに、
    私も強くなっちゃいそうな気がするし。


    それって結局、自分に向けて言ってるだけなのかもしれないけど。




    でも─


    せめて私の前では休息を。


    だらしがなくても。
    妙にヌケてても。




    今のあなたが一番いい。




    明日はあなたの休日。


    私はバリバリ働くぜ。




    ゆっくり。
    休んでね。






    ども(^O^)
    次は…「同じ匂い」で。





    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■18404 / inTopicNo.100)  同じ匂い
□投稿者/ ユウキ 一般♪(1回)-(2007/03/22(Thu) 01:42:13)
    2007/03/22(Thu) 01:47:05 編集(投稿者)

    ある木曜日の朝
    目覚ましがなるまでにまだ30分はある。アタシはまだ虚ろな目を擦りながら、何でこんな時間に起きたのだろう?と考える…
    ふっ、と横を見た。
    いつもは起こしてもらう彼女の寝顔。
    『…かわいぃ…///』
    思わずつぶやく、そして起こさないようにそっと抱き寄せた。

    アタシと彼女は同じシャンプー匂いがした。

    目覚ましを止めちゃおうかな…



    駄文ですみません(>_<)
    次は『空が青いよ』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/

<前の20件 | 次の20件>

トピック内ページ移動 / << 0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 >>

[このトピックに返信]
Mode/  Pass/

HOME HELP 新規作成 新着記事 ツリー表示 スレッド表示 トピック表示 発言ランク ファイル一覧 検索 過去ログ

- Child Tree -