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■19827 / inTopicNo.21)  相思相愛XI
  
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(2回)-(2007/08/21(Tue) 02:04:38)
    それ以来、私には不安よりも安心感が増えていった。
    付き合った当時の私に見せてあげたい今の状態を

    彼女は言う

    「出会ったころのあんたが見たらビックリするね」

    私と同じ事を考えてる

    「そうだね」

    二人は見つめ合ってキスをする
    いつまで続くのだろうか
    なんて考えるよりも
    私は今を感じていたい

    携帯の音が私を現実に呼び戻す

    「・・・」

    彼女の顔が曇る
    久しぶりに見る昔の顔
    最近の彼女は笑顔を絶やさない

    「どうかした?」

    「・・・いや別に」

    冷たくされたのも久しぶりだった

    「・・・けど」

    彼女は私の言葉に耳を傾けず部屋を出て行った。

    ・・・どうしたの?

    彼女が去った部屋は安心感は不安へと戻って行った。





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■19829 / inTopicNo.22)  相思相愛XII
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(3回)-(2007/08/21(Tue) 02:17:19)
    最近彼女が変だ
    私は不安と戦っていた
    笑顔の彼女がいない

    「最近どうしたの?」

    彼女は固まる

    「何が?」

    彼女の吸うタバコの数が増えてるのも何かある証拠

    「変だよ」

    彼女が笑う
    冷たい笑顔

    「あんたを嫌いになったのかもね」

    ・・・
    私は言い返せなかった
    怖くなって身震いした
    きっと今泣きそうになってる私
    冷たく背中を向けているあなた

    「嘘だよ」

    彼女は背を向けたまま言った

    前みたいに笑って
    笑いながらからかって
    今の言葉は嘘なのか本当なのか分からなくなった

    次の日も次の日も
    私達は喧嘩をした
    どちらが悪いわけでもない
    むしろ私の方が突っかかっていた

    「ねぇあたしに不満があるわけ?」

    「あるよ」

    「何?」

    私は今まで喧嘩をしても
    彼女を責めることはしなかった
    私の非も認める
    しかし今の私は彼女を責めるしかなかった

    怖かった

    こんなことを繰り返しても
    彼女と別れたくない

    なのに距離は遠ざかるばかり

    幸せな時間を返して下さい
    他に何も要らない。

    私は素直な気持ちをぶつけられなかった
    私の口から出る言葉は全て逆だった

    そして彼女の口からでる言葉は凶器だった

    「・・・別れよう」

    私は泣いた
    彼女は去った

引用返信/返信 削除キー/
■19830 / inTopicNo.23)  相思相愛XIII
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(4回)-(2007/08/21(Tue) 02:38:21)
    私は泣き続けた
    毎日毎日

    泣く以外考えれなかった

    彼女からの着信はない
    彼女からのメールもない

    私からの電話
    私からのメール

    返信はない

    「どうして・・・」

    別れが突然過ぎた

    部屋のチャイムがなる

    出る気になれない
    電話が鳴る
    出る気になれない

    窓をたたく音がする

    「せんぱーい」

    「おーい」

    後輩だ

    「はい?」

    「先輩・・・大丈夫ですか?」

    「・・・」

    後輩は大きなスーパーの袋を持っていた

    「お邪魔します」
    勝手な奴め

    「どうしたの?」

    私は野暮に聞いてしまった

    「えっ・・・嫌・・・」

    私を励ましにに決まってる
    こんな良い後輩がいる私は幸せ者だ

    「励ましに?」

    「・・・まぁ」

    と照れながら笑う

    後輩の笑顔すらも彼女に見えた

    後輩はパスタを作ってくれた
    台所に立つ後輩が彼女に見える

    そういえば・・・
    私が手料理を食べたいと言えば
    彼女は悪戯に笑いながら
    「あんたが作れ」と言ってこと

    私が作る事が当たり前になった頃
    私の誕生日にケーキを作ってくれたこと

    2回目の誕生日は一緒にパスタを作ったこと
    その内彼女が私の為に手料理を振舞ってくれたこと

    色んな想い出を思い出した
    エプロン姿が可愛かったこと
    顔にクリームをつけていたこと
    つまみ食いをしたら怒ってたいたこと

    思い出になってしまうんだ・・・

    涙が出そうになった
    私は堪えるしかなかった

    「先輩出来ました」

    後輩が作ったパスタの味が分からなかった

    「先輩・・・」

    後輩はさっきまで
    励ます為にテンションを上げていたが
    急に真剣な顔をした

    「あの人の事は忘れて私と付き合って下さい」

    私は驚いた
    傷心中の励ましか?

    「今は忘れられなくてもいいです。
     私を好きじゃなくてもいいです。
     そんな辛そうな先輩を見てられない…
     私が先輩を幸せにします」

    後輩は一生懸命だった
    私はただ黙ってる事しか出来なかった

引用返信/返信 削除キー/
■19831 / inTopicNo.24)  相思相愛XIV
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(5回)-(2007/08/21(Tue) 02:53:13)
    「・・・」

    私はただ黙ってた
    応える事が出来ない

    しかし心の中は
    彼女を忘れたい為に
    後輩と付き合ってしまおうか
    なんて考えていた

    彼女にぶつけられなかった
    後悔や苦しみを
    後輩にぶつけてしまおうかと思った

    ただ誰かを傷付けたかったんだ

    「・・・」

    考えた




    結論は

    「ごめん」

    だった。
    結局彼女しかいなかった。

    要らなかった。


    後輩は笑ってた。

    「やっぱりな〜」

    私も笑えて来た。

    「私未練たらしいから」

    二人で笑いながら泣いた
    後輩を好きになれたら楽なのに

    彼女じゃなければ楽だったのに


    「先輩・・・私彼女さんから聞いたんです別れた理由」

    私は固まった
    怖くなった
    嫌われた理由
    聞くのは怖かった


    「彼女さん先輩を愛してますよ」

    私を慰める為の言葉にしか聞こえなかった。

    後輩は私を抱きしめた

    「彼女さんご両親に先輩との関係が知れたらしいです。
     ご両親は凄く怒っているらしく・・・
     先輩と別れさせようと色々小細工してたみたいで・・・」

    「そして先輩の家族に事情を話そうとしたらしく・・・
     もうこれ以上先輩に迷惑かけたくないって言ってました。」

    私は涙が出た

    彼女は私を守った

    私は彼女に守られてたんだ


引用返信/返信 削除キー/
■19836 / inTopicNo.25)  相思相愛-彼女-
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(6回)-(2007/08/21(Tue) 16:49:12)
    私は間違いを犯した

    まず1つは

    『女と付き合っている』

    2つめは

    『親にバレた』

    3つめは

    『あいつを愛してしまったこと』


    結局は別れて気付いた
    『愛』だなんて信じたくなかった
    いつもの恋愛みたいに傷つけてサヨウナラするはずだった

    傷をつけて傷ついた

    恋愛がこんなに苦しいことを知った

    あいつからの連絡は傷を深くする

    あたしからフッたのに
    あたしから嫌われるよう仕向けたのに

    心の中はあいつでいっぱい

    付き合いが長いとか短いとか

    もぅ関係なくなっていた

    あいつがいなきゃ生きていけない

    これがあたしの気持ちだった


引用返信/返信 削除キー/
■19837 / inTopicNo.26)  相思相愛]X
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(7回)-(2007/08/21(Tue) 17:01:59)
    私は彼女の元へ走る
    髪はボサボサになり
    汗が滴る

    あなたに早く逢いたい

    彼女の家

    チャイムを鳴らす

    「私・・・」

    ドアが開く
    彼女は私を真っ直ぐ見つめていた

    「・・・」

    私は思わず抱きしめた
    彼女を力一杯抱きしめた

    彼女も私を抱きしめた
    息が出来ないぐらい


    「ごめんね・・・」

    私はこの言葉を言うのが精一杯だった

    彼女はうなずくだけ

    二人で泣いた

    彼女の部屋に入るのも久しぶりだ

    「片付いたね」

    「うん・・・まぁ」

    彼女の部屋は綺麗になっていたが
    私との写真は飾ってあった

    「久しぶりだから緊張しちゃう」

    私は彼女に逢えた嬉しさでニヤニヤしてしまう
    彼女は顔を曇らせるばかりだった

    彼女の部屋
    彼女の匂い
    彼女の仕草

    彼女の全てがここにある

    「ねぇ一緒に暮らそうか?」

    私は聞いた

    彼女は


    泣いた

    声を出して泣いた

    私にはうれし涙には見えなかった。




引用返信/返信 削除キー/
■19838 / inTopicNo.27)  相思相愛]Y
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(8回)-(2007/08/21(Tue) 17:18:12)
    泣き止むまで時間がかかった
    私はその間ずっと彼女を抱きしめた

    「一緒に暮らす」
    その言葉が重かったのかな?

    「どうして泣いてるの?」

    彼女は泣き止んだ

    涙を一生懸命拭った


    「・・・あたし達はもう別れたの」

    彼女は平然を保った
    いや、保とうと必死だった

    「でも・・・」

    「でもじゃない。あたし達は別れたの」

    彼女の目には涙
    全然説得力のない言葉

    「別れたくない」

    私も必死だ

    「・・・」

    彼女は黙り込む

    「だって別れる理由は二人にはないでしょ?」

    彼女のご両親が理由
    私は全然納得出来ない

    「・・・」

    彼女はまだ黙っている

    「私が原因ならいくらでもあなたの為に頑張れる。」

    彼女は泣いていた
    彼女は涙声で

    「・・・そうじゃないの」

    私は苦しくて胸が痛くなった

    「・・・あんたを愛してる。
     本当にあんた以上がいない。
     あんたが大好きなの・・・
     でも・・・あたし達には未来がない」

    私は言葉が出なかった
    「未来がない」と言う意味
    それはどういう意味なのかよく分からなかった

    ただどうしようもない現実を受け止めるしかないのだ


    『未来』

    きっと彼女が言う『未来』は

    両親に挨拶をして
    結婚をして
    SEXをして
    子供が出来て
    子供はあなたを「ママ」と呼び
    あなたの旦那を「パパ」と呼ぶ

    そんな『未来』なのでしょうか


    あなたの言う『未来』は

    私達にはない
引用返信/返信 削除キー/
■19897 / inTopicNo.28)  どうか
□投稿者/ 杏 一般♪(6回)-(2007/08/25(Sat) 18:21:56)
    ハッピーエンドになりますように…

    女性同士で愛を貫くってやっぱり厳しいかもしれませんが、二人にはうまくいって欲しいです…。

    更新楽しみにしてます!

    応援してますね♪

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19920 / inTopicNo.29)  ありがとう
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(11回)-(2007/08/27(Mon) 08:58:43)
    感想ありがとうございます。
    本当に愛を貫くのは大変です。
    ましてや同性。苦しいことが多いぶん幸せも大きかったです。
    杏さんの望むハッピーエンドになるかは分かりませんが・・・
    私にはハッピーエンドでした。

引用返信/返信 削除キー/
■19921 / inTopicNo.30)  相思相愛]Z
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(12回)-(2007/08/27(Mon) 09:12:07)
    私は黙るしかなかった
    彼女の言う言葉を
    受け入れることが出来ない

    しかし、彼女が望む幸せなら・・・


    私は悩んだ。
    彼女にいくら説得しても

    答えは「NO」


    「私達は別れたの」


    彼女の意思は固かった。


    私の中で納得できないことが多すぎる。

    「愛」を優先させる私
    「未来」を優先させるあなた

    正しいのはどちらもだ。

    「愛」を貫く事は更に過酷な道に進むだろう
    「未来」を優先させるならば今が苦しい。


    いや、私はきっと今も未来も
    あなたがいないのならば苦しい

    「ねぇ、今を我慢すればあなたは幸せになれるの?」

    たまらず聞いてしまった。


    彼女は涙を抑えるのに必死だ

    「・・・あんたと幸せになりたい」



    声にならぬ声で私に言ってくれた。

    私は彼女を抱きしめた
    彼女は必死で考えている
    私達はこの話題をもう二度としないことを誓った


    そして私達は沢山の決め事をした
    無理なことまでも決めた


    「もしまた、あんたとあたしの関係がバレたら・・・次は本当に終わりにしよう」

    彼女の言葉を肝にしっかり命じた

    また彼女との生活が始まった
引用返信/返信 削除キー/
■19922 / inTopicNo.31)  相思相愛][
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(13回)-(2007/08/27(Mon) 09:29:12)
    彼女との新たな生活は
    出会った頃よりも過酷で苦しかった。
    ただ私は彼女を失うことが怖かったんだ

    誰にもバレずに私達は付き合っている

    勿論後輩にも秘密だ。

    二人だけの秘密
    なのに
    私は胸が苦しくて仕方なかった


    私の部屋でお笑い番組を見ながら笑ってる彼女
    甲高い声が私の胸の苦しみを余計締め付ける

    あなたは苦しくないの?
    あなたは悲しくないの?
    私ばかりと言う自分
    私が可哀想と思えた


    彼女は一体何を考えているのだろう?

    会う日は決まって彼女の都合
    私の都合なんて人事だった
    ドタキャンや遅刻
    理由も納得できないことばかり

    私は喧嘩になるのを避けたかった
    だから怒らなかった

    あなたを失うより怖いものはないから


    なのに私の中での我慢は少しずつ
    「愛」を壊していった

    「あんたさーこれ見て笑えないの?」

    無神経にも彼女は私に聞いた
    私は無表情

    「何?怖い顔して?最近のあんたつまんない」

    彼女の言葉は私を熱くさせた
    身体から怒りと悲しみがこみ上げた


    あの日以来喧嘩は避けたけれども

    久しぶりに喧嘩をした。


    彼女は優しいフリの私に甘えて
    好き勝手していた

    私は別れる恐怖から
    何もかも許してあなたを堕としていた





    そしてお互い悟った


    これが私達の別れ。
    呆気ないような別れ

    だけどもぅ終わっていたんだ私達は
    あなたが「未来がない」と言ったあの日から
    あなたに気持ちをぶつけられなくなったあの日から

    私達は泣かなかった


    明日になれば彼女は部屋に戻ってきてくれる
    なんて期待してる自分がいた

    しかし次の日もその次の日も

    彼女は戻ってこなかった。
引用返信/返信 削除キー/
■19923 / inTopicNo.32)  相思相愛]\
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(14回)-(2007/08/27(Mon) 09:41:51)
    後悔した
    後悔し尽した
    涙も枯れるまで泣いた
    何度連絡を入れたことだろう
    何度謝ったことだろう

    気がおかしくなる程だった

    半ストーカー行為もした。


    そして要約私の中でケジメがついた。
    長い戦いに終止符を打った。



    これで私達の物語は終わった。
引用返信/返信 削除キー/
■19924 / inTopicNo.33)  相思相愛-第2章-T
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(15回)-(2007/08/27(Mon) 09:59:25)
    私達が別れて何年か経った。

    あの当時は本当に若かったな〜
    なんて思いながら私はあの思い出の場所にいる

    タバコは相変わらず吸う

    彼女が来るかもって言う期待は確かにあった

    しかし何年待っても来ない。
    諦め切れなかった。

    が、

    時は残酷だ。


    あの当時の気持ちを懐かしく思えてしまうのだから。

    「歳をとったな私」

    と独り言。


    あなたの笑い声も
    あなたの笑顔も
    怒った顔、泣いていた顔、

    沢山の表情を私は覚えている

    なのに



    気持ちは少しずつ変わっている。


    「おーい」

    ふと、振り返ると

    後輩。

    「先輩!ここにいたんですか。探しましたよー」

    そういえば後輩にも色々迷惑かけてたな。
    後輩はいつもテンション高めで
    私を和ませてくれる。

    「あっ・・・」

    「ん?」

    「先輩は知りたくないかも知りませんが・・・」

    後輩は困った顔をしていた
    なんとなく予想は付いていた





    私と別れて以来
    嫌な噂ばかり
    「あの男と〜
    「私の男とられた
    「不倫〜
    「妊娠・・・

    沢山噂は出来ていた

    それはきっと彼女が凄い勢いで昔に戻ったからかな
    しかし私には分かる。

    彼女は純粋で真っ直ぐな人

    噂には耳を傾けなかった。


    「・・・」

    「何?もぅあの人の事なら慣れてるから教えて」

    後輩は意を決し口を開いた


    「・・・あの人結婚するそうです」


    それはあまりにも衝撃的なことだった。


引用返信/返信 削除キー/
■19951 / inTopicNo.34)  相思相愛-第2章-U
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(16回)-(2007/09/03(Mon) 21:54:39)
    結婚・・・
    それは彼女の未来だった

    さすがに参ったな〜

    と思ってる私はやはり何処かで期待してたんだ

    彼女との想い出は私にとっては相当なもので
    今だって・・・なんて思ってる
    それなりに時間を無駄にしてたのかと
    少し虚しい気持ちになってしまった。


    私と別れて彼女は何を思ったのか
    彼女は何を私から得て何を失ったのか
    いくら整理したことか・・・


    「先輩大丈夫ですか?」

    後輩の声が私の思考回路をストップさせてくれた

    「・・・」

    「先輩・・・」

    後輩は心配そうな顔で私を見ている


    「ハハ・・・心配御無用!」

    逆に心配させるような言葉を言ってしまった。



    その夜、軽く飲むはずのビールを何本もいってしまった。

    自然に涙が出てきた
    裏切られた?
    いや、違う
    別れたのだから・・・

    なのにどうしても胸がチクチクするばかり


    やはりまだ傷は癒えてなかったのだろう

    しばらく泣いていた。



    「・・・なんで」

    と、つぶやいたすぐ後。

    携帯が鳴った。
    久しぶりに聞く音


    それは彼女からの着信音だった



引用返信/返信 削除キー/
■19952 / inTopicNo.35)  相思相愛-第2章-V
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(17回)-(2007/09/03(Mon) 22:28:55)
    「・・・はい」

    突然のことで動揺している私
    何年ぶりの電話
    まさかあなたからとは・・・

    「久しぶり」

    ぎこちなさと知ってしまった真実に私は声が出ない

    「・・・」

    「今日後輩にあんたに結婚のこと言ったって聞いて・・・」

    「・・・」

    「聞いてる?」

    私は必死に声を出そうとしているのに声は出ない。

    「・・・」

    彼女は少しため息をついた

    「・・・電話しろって言われちゃってさ・・・ハハ」

    私は自分を落ち着かせるのに必死だった
    彼女の言葉が今はどれも切ない

    「で・・・あたしマジで結婚することになったの」

    要約落ち着いた。
    現実を受け止める覚悟をしよう

    自分に渇を入れた

    「相手は・・・どんな人?」

    精一杯震える身体を抑えた
    ここからは本当に残酷だろう
    自分には耐えれるのか?
    耐えるしかなかったのだろう


    「あっ、喋った」

    と、彼女は笑った。
    久々の笑った高めの声
    懐かしさであの頃に戻ってしまいそうだった

    「そりゃ、電話ですから」

    「さっきまで無言でしたけど?」

    「・・・びっくりしたんです」

    「そうだよね・・・イキナリ過ぎだよね」

    「けど・・・」

    私は素直な気持ちが出そうになった。

    「けど?」

    彼女は聞きたがる

    「なんでもない」とごもる私
    「何何?」としつこい彼女

    ・・・本当にあの当時だった
    私達はその後過去のしまってきた想い出を話し出した。

    沢山の想い出を

    「海行ったよね〜」
    「あの場所でさー」

    彼女は昔よりもお喋りになっていた

    彼女の笑い声
    彼女の冗談
    彼女の拗ねた態度
    彼女の怒った声

    彼女は本当に昔のまま

    しかし受話器の向こうの彼女は過去の人

    想い出を懐かしむほど私は成長してなかった。

    「あんた変わってないねー。なんかホッとしちゃった」


    私の気持ちも変わってない。

    「あの当時のあたしは本当に酷い女だったよ。ごめんね・・・」

    「・・・」

    私は黙ることしか出来なかった。


    「結婚する人ね・・・あんたに似てるんだ。
     昔、あんたが『あなたの家族があなたを愛する気持ちよりも、私はあなたを愛してる自信がある』
     って言ったことがあったでしょ?その言葉をそのまま言われたの」


    私は涙が出てきた

    「あたしは本当にあんたを愛してたよ。
     あんた以上にあたしを好きになれる人はいないよ・・・」

    彼女の声が震えてた
    私はもう何も言えなかった

    ただ終わってしまった2人を悔やんだ


    しかし何処かで私は嬉しくなり幸せな気持ちも生まれた。


    その夜は電話なのに2人で号泣した

    「ねぇ・・・本当あたし達馬鹿だよね」

    昔聞いたことのある台詞
    今でも同じように思う
    あなたが馬鹿なのではなく
    私なんだと。

    「ねぇーさっきの『けど』の続き教えてよー」

    しつこい彼女を愛おしく思ってしまう私は本当に馬鹿なんだろう。

    「けど・・・声が聞けて嬉しかったです。」

    彼女は笑いながら「まだ惚れてんなー」と
    笑えない冗談を私に言った。

    そして電話を切るとき私は言えた。

    「ありがとう」



    私達は友達に戻った。

引用返信/返信 削除キー/
■19953 / inTopicNo.36)  はぁっ…
□投稿者/ 杏 一般♪(8回)-(2007/09/03(Mon) 22:48:46)
    やっぱりダメなんですね…彼女結婚するんだ…。

    主人公さんには幸せになって貰いたいです。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19954 / inTopicNo.37)  杏さん
□投稿者/ 通りすがり 一般♪(2回)-(2007/09/03(Mon) 23:58:04)
    自分の考え、願望を押し付けるのはどうかと思います人・д・`)

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19955 / inTopicNo.38)  …あの
□投稿者/ ミカ 一般♪(1回)-(2007/09/04(Tue) 04:15:31)
    イチイチわざわざ口出すのもどうかと…
    多分杏さんはそんなつもりで書いた訳ではないと思います…
    私も口出ししちゃってますが…

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19956 / inTopicNo.39)  申し訳ありません
□投稿者/ 杏 一般♪(9回)-(2007/09/04(Tue) 06:25:03)

    そうですね。

    ミカさんが言って下さってるように、私は願望を押し付けてるわけじゃないです。そんなつもりはないですから。
    ただ読んでて自分と主人公さんに重なる部分があったので、「これから幸せになって欲しいなぁ…」っていうただ主人公を見守るみたいな気持ちで書いたので。

    別に私が書いたように物語が進めばいいな…と思って書いたわけじゃないですから。

    ただそんなふうにとられてしまう書き込みをしてしまった私も軽率でしたね。
    不快な思いをさせてしまい、申し訳ありません。


    作者様、これからも更新楽しみにしてます。

    それでは失礼します!

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20022 / inTopicNo.40)  感想ありがとうございます。
□投稿者/ 匿名希望 一般♪(18回)-(2007/09/13(Thu) 03:07:36)
    杏さん、通りすがりさん、ミカさんこんばんわ。
    不定期な連載で申し訳ないです。

    私的には実話が元で結末もその通りに書く予定です。
    皆様の感想はありがたいし何よりも嬉しいので
    どのような感想でも私は喜びます。批判とかは嫌ですけど(笑)

    ですので、応援よろしくお願いします。

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