| 『大丈夫ですよ。 あんな人に緊張するだけ損だって、今に分かりますから(笑)』
そう言って、リビングに入ると
『おかえり〜…って あら、べっぴんさん連れて♪ 学校の子?』
そう言うとおかんは まなみの目の前まで来て、両手でまなみの頬を包み、いやぁ〜すべすべ〜♪とか言いながら触り続ける。
突然の出来事に、まなみは目を見開いて固まっている。
『ちょっとやめたってや、この人は学校の先輩で早川 まなみさん。 バスケ部のマネージャーリーダーしてはんねん。』
と、おかんの手をどかすと
『そぉなん? じゃあまなみちゃんもおかえり〜♪ この可愛げないチビをよろしくしたってね〜。』
とニコニコしながらソファーへと誘導して
『ほらチビっ。
はよ何か飲みもん出さんかいな!』
とキッチンに向かった私に催促する。
冷蔵庫を開けながら そんなん言われんでも分かってるわ、と心で呟きながら
『先輩、ジャスミンティーとグレープフルーツジュースどっちがいいですか?』
と聞くと
『おかんビールな!』
と横から返って来る…
言うと思った。
『おかんは言われへんでも分かってるわ。 私は先輩に聞いとんねん、黙っといて。』
と一応ゆーたったのに
ソファーでは
『ほらっ、可愛くないやろ〜?あのチビ! あんなひっくいテンションで突っ込まれても全っ然おもんないよなぁ〜? ボケ殺しやわ〜ホンマ!』
なんて、まなみに愚痴っている。
本人はコソコソ話のつもりかもしれへんけど、丸聞こえやって…。
まなみは私を見て困った様に笑いながら
『じゃあ…私もビールで。』
と言った。
『おっ、いいねぇ〜まなみちゃん♪ お酒はイケる口なん?? うちのチビも生意気に私より強いんやで?』
「そうなんですか? 颯とはまだ飲んだ事がないので知りませんでした。 私は、お酒好きなんですけど弱いんです。(笑)」
『ほな今日は飲も! 明日は日曜日やし、学校2人とも休みやろっ? もうまなみは今日泊まっていき!!』
「あ…は、はい。(笑) じゃあ、お言葉に甘えて。」
完っ全に押されてる…
つか、何【まなみ】呼ばわりしてんねん。
結局お寿司を取る事になったので
それが届くまでの間、酒のあてになりそうな物を作る事にした。
(携帯)
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