| そう言って美帆の目をみると
不安の塊といったような涙が
小刻みに震える手に落ちた瞬間だった。
美帆は小さく深呼吸をすると
小さな声で言葉を発し始めた。
『あのね……
あのね。
美帆、亜也先輩に自分の気持ち伝えたっちゃん……
なんか、吹っ切る為っていうか いっぱいいっぱいになりすぎて。
それでね 無理ってハッキリ先輩の口から言ってもらえればきっと諦めきると思ったと。
でね 先輩から、結希先輩との事を聞いたんよ。
何となく… うぅん、どっかで絶対そうやろうなって事は分かっとったけん
そうですよね… ごめんなさい
って謝ったとね。
困らせたくなかったのに美帆、泣いちゃって……
そしたら先輩
こっちこそごめん…
って抱き締めてくれたと。
泣きやむまで ずっとそうしとってくれた。
見上げたら、大好きな先輩の顔があって
美帆、頭が混乱して気付いたら先輩にキスしとった。
先輩、びっくりしとったけど 先輩からもう一回… してくれたっちゃん。 頭にあった先輩の手がどんどん下がってきて
先輩ずるいって思ったけど、もうなんか溢れてきちゃって 止めきらんで 最初で最後でもいいけんって思って先輩に身を任せたんよ。
(携帯)
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