| 3か月後…
ミカのお父さんは 突然「南郷君に家に来てもらいなさい」と言った。
バイトから帰ったコウちゃんに
「南郷さん 明日 ミカのお父さんに会うって…」
と報告したら コウちゃんは
「なんか…自分の時のこと 思い出しました。 南郷さん 今夜 眠れないかもしれないですね…」
「大丈夫だよ! 南郷さんだって 心の準備はしてたと思うし…」
「ですよね(^^♪」
「でね…明日なんだけど…遠出のドライブ 次回にしてもいいかな?」
「はい(^^♪」
「理由聞かないの?」
「気になって ドライブどころじゃないでしょ(笑) 日曜日はミカさんとお食事会?」
「何でわかったの? ミカに訊いた?」
「まさか(笑)」
「南郷さんから連絡あった?」
「ミカさんの携帯番号は知ってますが 南郷さんと番号の交換はしてませんよ(笑)」
「じゃ どうして?」
「ミカさんの記念すべき日を 恭子さんが無視することはないだろうなって… 明日は 南郷さんやご家族と過ごすだろうから…声かけるとしたら 日曜日かなって…」
「うん…コウちゃん ごめんね…」
「何が?」
「友人を優先して(笑)」
「恭子さんが そこを蔑ろにする人になったら 困ります(笑) 早起きの予定が変わった分 今夜は 夜更かし出来ますね(^^♪」
「ふたりの前祝い やっちゃう?」
「いいですね(^^♪」
食事の後 2人で ゆっくり過ごした。
ソファに座って…窓から夜景を見ながら…
「なんか ドキドキしてきた…」
「うん」
「コウちゃんが ウチに来てくれた時だって ここまではドキドキはしなかったのに…」
「そうなんですか?」
「うん(^^♪」
「どうして?」
「だって…あの時 コウちゃん 電話で 大丈夫 って言ってくれたでしょ… それと…恭子さん 一人で泣かせるわけにはいかない って…だから…安心してた…」
「覚えててくれたんですか…」
コウちゃんは 少しはにかんだ。
「バカ…忘れるわけないじゃない …」
コウちゃんの胸に顔を埋めた。
「コウちゃん…」
「はい」
「あたし あれから ひとりで泣いてないよ… うれし泣きはあるけど(笑) あの時のような涙は流してない…」
コウちゃんは 黙って私の髪を撫でている。
「ねぇ…コウちゃんは?」
「ん?」
「1人で泣いてない?」
「泣いてないっすよ(^^♪ いつも 隣に 大好きな人が居るから…」
「うん…」
コウちゃんが言ってくれた「大好き」のひとことが 嬉しかった。
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