ビアンエッセイ♪

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□投稿者/ つちふまず 大御所(1064回)-(2005/07/28(Thu) 22:01:08)
    「行くの?」




    「………うん。」




    ドアを閉めた後は。


    細い通路へ続く道へと。





    簡単な決意は。


    いずれ変わって行く思い出への。






    細いスタートライン。











    ここからが。







    きっと始まりになる。

    (携帯)
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□投稿者/ つちふまず 大御所(1065回)-(2005/07/28(Thu) 22:03:43)
    思い出してみると。


    私はあまり。
    数年前までの学生生活。


    成績に自信はないな。


    もっと努力をしている同級生を何人も知っているし。


    投げ出した事も何度もあった。




    けれど誰にでも。
    得意科目というのがあって。


    私にしてみれば、


    『美術』


    これは好きだったせいも、手伝って。結構いい成績だったかな。


    うちには駄作だけど。
    私自身が書いた、
    海の油絵がある。


    『体育』


    足は早い方だった。
    泳ぐ方が得意だったけど。


    無難にこなしたと思う。
    今は息切れ起こすけど。


    『数学』


    計算式や、数列。
    嫌いじゃなかったし、
    数字の持つ規則性や。
    正確性。そして何より。
    答えが一つであるという。
    シンプルさ。
    それが好きだった。


    一番得意だったのは。


    『国語』


    理由として。
    国文学の博士課程を、母が卒業している事もあり。


    小さい頃から文字に触れる事は、海を見るのと同じ。


    当たり前のものとして、
    私の隣には。
    いつも活字があった。


    母の書斎には。
    当時の面影そのままに。
    文学と呼ばれる作品を。


    一通り目を通した。


    大学に入り。
    方向性の定まらなかった私には、都合のいい教科があった。


    『心理学』


    数字と人間性。
    そして判断力と。


    想像力。


    心理学と一口に。
    言う人は多いけれど。


    社会学。
    教育学。
    統計学。
    経済学。
    語学。
    宗教学。


    まだまだある。


    全てを網羅しなければ、
    心理学という広いカテゴリーに。片足踏み込むだけ。


    大学生活を。
    必死に勉強したのは。
    間違ってなかったと思う。




    もちろん遊びもほどほどに。恋愛はそこそこに。


    途中留学したりして。


    割とありがちな普通の学生生活を送って来たと思う。


    そして。




    マスメディアの世界へ。


    虚構と真実が同居する。


    ビジュアルではなく。







    敢えて活字の世界に。


    (携帯)
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■11430 / ResNo.2)  image 2
□投稿者/ つちふまず 大御所(1066回)-(2005/07/28(Thu) 22:06:20)
    マスメディア。


    真実を伝えているのは。


    どれ位だろう。


    報道という分野を、
    ほんの少しかじって。


    気付いた事。


    真実は。





    人の作り上げたモノでさえも。真実となる。

    心理学の中でも。


    大衆心理学、という分野。


    私は一番好きだった。







    さて。




    そろそろ…。


    書こうかな。




    これを読んで。


    どう思うかな?







    あなたのイメージ。


    あなたの思い違い。





    あなたのあの時。


    私のあの時。







    一流の。


    エンターティナーは多分。


    深い人間性と。


    瞬時の行動力と。


    嘘を真実と思えるだけの。




    ハッタリ。


    それが備わってなければならないと思う。







    読んで下さい。

    (携帯)
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■11431 / ResNo.3)  image 3
□投稿者/ つちふまず 大御所(1067回)-(2005/07/28(Thu) 22:08:36)
    不思議な物で。


    人間は他人の生活や、
    行動範囲が。


    凄く気になるもの。


    恋愛もそうだろう。


    性も同じ。


    旅を通して。
    恋愛を体験する番組の制作スタッフと会った事がある。


    これを伝えていいかはわからないが、収録のほとんどがヤラセである事を知った時。


    その大胆なハッタリは。


    そうだろうと前もって思っていた浅い認識も崩れた。


    そこには視聴率という、目には見えない利益が絡むとはいえ。


    ヒトは造られた恋愛でさえも、切なさを感じ、涙をし。


    また共感する。


    番組がどうこうではなく。


    ヒトの不思議さを。
    単純さを。
    改めて認識して。


    私は何故か感動した。









    では真実は?


    HP上の日記や。
    無数に存在するブログ。


    「電車男」が。
    なぜベストセラー?


    人はリアルな物を。


    もっともっと自分に、
    重ね合わせられる物を。


    常に求めているから。








    書いていて。


    徐々に自分自身への、
    興味が向いて来るのは。


    感じていた。


    狙い通りであったとしても。あまり嘘は感じさせたくない。




    幸せを感じるなら。


    面白さを感じるなら。


    そこでとどまらせる。








    なぜなら。


    寂しさを感じるのは。


    リアルなモノに触れた時だけで、充分だと。







    私も知っていたから。

    (携帯)
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■11432 / ResNo.4)  image 4
□投稿者/ つちふまず 大御所(1068回)-(2005/07/28(Thu) 22:10:25)
    彼女と出会ったのは。
    まだ私が…。


    いわゆる右も左も分からない頃。


    国際関係の部署に就いていた彼女と知り合うきっかけになったのは。


    『分煙化』


    のお陰だったと思う。


    同じフロアである私達は。


    その当時まだ喫煙組だった私が足を向けた喫煙所に。


    彼女がいた。




    人物像は今まで書いて来た通り。


    愛を込めて書いた彼女そのままに。


    綺麗という言葉では言い尽せない程に。


    けれど外見とは違うその内面の、意外さ、可愛さ、単純さ。




    話す機会が多くなり。




    距離は縮み。
















    今ではその距離は。













    もうないね。

    (携帯)
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■11433 / ResNo.5)  image 5
□投稿者/ つちふまず 大御所(1069回)-(2005/07/28(Thu) 22:12:03)
    彼女と知り合ったのは。




    確か彩子と…。




    付き合い始めたすぐ。




    「あ、こっちこっち。」




    「ごめん遅くなって。」




    「こんにちは。」




    「こんにちは♪お噂は聞いてます…。はい。」


    「いい噂ならいいけど。座って?」


    「はい♪失礼します。」


    「美人でしょ?」


    「だね〜。目立つ…。」


    「やめて下さいって。」


    「そんなジッと見ないの。」


    「あいて!アタタタ。」


    「ふふっ。」



    彼女は彩子の同期で。


    どうしてかな。


    口調も。


    髪の長さも。


    体つきも。




    全然違うのに。







    何処か似ていた。







    似ているとは。


    伝えた事は、










    なかったけど。


    (携帯)
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■11434 / ResNo.6)  image 6
□投稿者/ つちふまず 大御所(1070回)-(2005/07/28(Thu) 22:14:32)
    夜に行われる。


    儀式と言うか、


    習慣と言うか。


    「いたっ!」


    「ここ?」


    グリグリと。
    棒を少し強めに。


    「痛い!!んもう!」


    「あいて!」


    バシ、と頭を叩かれる。
    前髪が顔にかかる。


    「もうちょっと優しく。」


    「はーい。」


    えーと。
    今の部分は…。


    足の図がかかれた、
    カラフルな表を見る。


    「胃腸だって。食べ過ぎ?」


    形のいい、
    つちふまずを撫でる。


    「逆よ…あんまり食欲ない。」


    「あれま。」


    「大した事ないわ。」


    「んーそう?」


    「うん、続けて。」


    「了解。」


    足つぼマッサージ。


    いつもビンヒールを履いていたから。


    足がむくむのよ、と。


    口癖のように。


    綺麗な足だった。


    凄くね。


    ─────────────


    「ふーん。」


    「足だけじゃなかったね。色々…マッサージは覚えたよ。」


    おかげで。


    「足の甲に痣があるよね?」


    「うん。良く見てるね。」


    「シャワー浴びた後、素足でペタペタ歩くじゃない。」


    「はは。そっか♪」


    「足跡ってなかなか消えないんだよ。」


    「ごめん。」


    「小さい足。」


    「くすぐったいよ。」


    「面白い痣だね。」


    「世界地図みたいでしょ。」


    「うん。」


    「宝の地図なんだよ。」


    「………ふふ。」




    彩子も。


    私の足の痣には。


    気付いてくれてたっけ。





    ストッキングを履くと。


    消えてしまう位の痣なのに。




    彼女も。


    また彼女も。







    この痣に良く、




    舌を這わせた。

    (携帯)
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■11435 / ResNo.7)  image 7
□投稿者/ つちふまず 大御所(1071回)-(2005/07/28(Thu) 22:16:49)
    彼女のベッドは。


    いつもひんやりしてて。


    夏も冬も同じだった。


    それでも行為の後は。


    熱を持って。


    「睫毛が長い。」


    「良く言われるよ。」


    「凄い汗ね。」


    「シャワー浴びてくるよ。」


    「いらないわ。」


    「彩子も長いね。」


    「ん?」


    「睫毛。」


    「マスカラいらないかしら。」


    「うん。すごく綺麗。」


    「もっと言って。」


    「はいはい(笑)」




    ─────────────


    彼女のベッドは。


    いつも暖かい。


    冬場はペットボトルに残り湯を入れて、前もって暖めてくれる。


    夏場は必ず。


    前もってクーラーを。


    「暑くない?」


    「え?」


    「暑くないかなって。」


    「大丈夫だよ。」


    「見えない。」


    「何が?」


    「何を見てるの?」


    「………。」


    「何も見てないんでしょ。」


    「…………。」


    「怒った?」


    「ううん。」


    「よかった。」


    「目を見てたの。どんな色かなって。」


    「………目?」


    「うん。」


    「どんな色に見える?」


    「暗くてわからないよ。」


    「こうすれば見えるよ。」


    「………黒いね。」


    「…そう?」




    でも。


    ここでは。










    私は汗をかいた事がなかった。


    (携帯)
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■11436 / ResNo.8)  image 8
□投稿者/ つちふまず 大御所(1072回)-(2005/07/28(Thu) 22:18:55)
    男性との付き合いも。


    それなりに楽しんで来た。





    彩子に会うまでは。


    「昔は彼氏、いたんでしょ?」


    「ん。そうだね。」


    「男が欲しい、って思う事はない?」


    「男が欲しい?」


    「そう。」


    「んー竿って事?」


    「短的に言うと、そうね(笑)」


    「竿ね…。竿。」


    「竿竿って言わないの。」


    「イテテ。んーいらない。」


    「満足出来るんだ。」


    「竿と付き合う訳じゃないし。」


    「まぁ確かにね。」


    「肉まんは好き。」


    「…………。」




    冗談のように。


    でも本当は。




    もっと伝えれば良かった。


    ────────────


    こんな心配は。


    きっと誰にでも。




    「私がいたら…彼氏、出来ないよね。」


    「どうしたの急に。」


    「いや、何か…。心配になった。と言うよりも…申し訳なくなった。」


    「ベッドの中で…そう言われて嬉しい人はいないよ。」


    「ん…ごめん。」


    「彩子と別れて…男と付き合う気はないの?」


    「全く起きない。」


    「そうなの。」


    「不思議と起きない。彩子と付き合ってる時以上にない。」


    「ふーん。」


    「不思議だね。」


    男とか女とか。


    なんかどうでもいいんだ。


    だって一人しか。





    一人しかいない。












    そうでしょ?


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■11437 / ResNo.9)  image 9
□投稿者/ つちふまず 大御所(1073回)-(2005/07/28(Thu) 22:21:48)
    遠距離かどうかは。


    本人達が決める事。




    「ごめん…ちょっと。疲れてる。」


    「そう。わかった。」




    車のキーを握るのも、
    一杯一杯で。




    「ごめん。」


    「いいって…大丈夫。」


    そんなやり取りを。


    何回も繰り返すと。


    人間は大抵。


    「だから…もういいよ。」


    「よくない。何でそうやって逃げる訳?」


    イライラして来る。


    「………。」


    「何で何も言わないの?」


    口では勝てない。


    元々尻には敷かれてたけど。




    「勘弁して…。おやすみ。」


    「…………。」




    切られる電話。


    前はこっちから、


    かけ直してた。


    でも。


    …………。


    仕事の責任。


    連日の出張。


    それと…。


    ………。


    安全に運転出来る、


    自信なんてなくて。




    久しぶりに会えても、


    修復出来ない日々が続いた。




    ─────────────




    「それはあなたのせいじゃないんじゃない?」


    「…………。」


    「忙しいのは彩子も…わかってたとは思うけどね。」


    「違う。」


    「え?」


    「行こうと思えば…行けた。」


    「そうなの。」


    「うん。」


    「でも行かなかった。」


    「……そうだね。」


    「なぜ?」




    「浮気したから。」


    「…………。」


    「シンプルな理由。」


    「そうなの。」






    言い訳はないから。


    はっきり言う。




    …浮気したよ。




    彩子は、


    気付いてたのかな。


    責められた事は。
    一度もなかったね。





    気付いてても、


    知らないフリをしてたとしたら。


    やっぱりさ。


    意地でも会って。


    何度も抱き締めて。


    する必要のない浮気だと。


    確認すべきだったよね。






    小説には書いてないよ。





    自分の正当性を…。


    あるはずのない正当性を。


    愛し合った事実だけ残して。








    誤魔化したかった。


    (携帯)
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