ビアンエッセイ♪

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■20599 / ResNo.40)  鳥籠
  
□投稿者/ チョビ 一般♪(1回)-(2008/02/21(Thu) 23:44:59)
    毎日空を見上げていた。

    私の見えない空を飛ぶ、あなたが欲しいと思った。

    手に入るわけはないと思っていたあなたが、私の家に来てくれた。


    近づけは、指先に飛び乗って、私の前で歌ってくれる。

    私の部屋のお気に入りの片隅で、君はいつも楽しそうに鳴いてくれた。

    私が作った不器用な君の部屋を、目を輝かせながら喜んでくれた。

    君がいつでも大空を飛べるように作った、屋根のない・・・小さな鳥籠。


    ほんとはずっと籠の中にいて欲しくて。

    空を飛ぶあなたを欲しがったのに、
    私はあなたに、飛ばない籠の鳥を望んでしまった。


    ある日、君は大空へ羽ばたいて。

    私はまた、空を見上げた。

    部屋には、ゆがんだ空の鳥籠。

    捨てることも出来ずに、まだあるんだ。


    *****************
    次は「10年先に」でお願いします。
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■20741 / ResNo.41)  OL
□投稿者/ うろ 一般♪(1回)-(2008/03/20(Thu) 03:13:22)
    あなたは

    とても綺麗な人でした

    あたたかい太陽と仲良くなって

    優しい空気に包まれていました


    あなたは

    猫に挨拶をします

    『よっ。元気か猫。』

    ニカッと笑った後

    優しく微笑みます


    私は

    時々そんなあなたを見掛けると

    いい天気ですね

    そんなありがちな言葉を口に出してしまいたくなります


    お昼は時々この公園

    見掛けると

    店番をバイトの子に頼んで

    急ぎ足



    私はしがない花屋

    小さな花屋

    小さい私の城に

    一度だけ来たあなた

    店の中をぐるっと回って

    角の小さな鉢植えに僅かに触れて

    すぐに外に出ていった


    そしたら

    風で倒れた苗を直してくれた

    『あなたは強いね』

    そう呟いていた


    私はなんだか温かくなって微笑んだ


    近くのビルのOLさんだろう

    キチンとした制服で

    カーディガンを羽織ってた



    あなたは多分

    とても優しい人

    あたたかさが溢れて

    私にまで伝わってくる



    あなたに似合う花を探しておこう

    もう一度

    私の小さな城で会えたら

    手渡そう


    この前はありがとう

    そんなこと言ってみよう

    あなたのように優しく笑いながら

    困った顔にしてみよう





    end.

    次の題目は-旅-でお願いします。

    (携帯)
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■20756 / ResNo.42)  
□投稿者/ 季璃子 一般♪(1回)-(2008/03/26(Wed) 20:14:25)


    あなたの街までひとり…旅をしたあの日
    改札の向こうに迎えてくれるはずない笑顔を探した

    私ったら いるわけないのに…

    送迎の人で賑う改札を抜け歩き出すと
    いらっしゃい よくきたねと季節の風が頬を撫でて迎えてくれた

    微かに漂う海の香りが懐かしい…
    心のどこかであなたに会える偶然を期待しながら
    ふたりで歩いた想い出の街を 私はただ…ただひとり彷徨い歩いた

    …来るのが遅すぎたね 

    あなたの声が聞こえた気がした

    …ごめんなさい

    心の中の迷路からなかなか抜け出せず
    あの日 あなたに向かう最終電車に私は間に合わなかった

    この駅に降り立つのがもう少し早かったら
    きっとあなたは笑顔で迎えてくれたはず…

    何度 時を戻してと悔やんだことでしょう

    いつもあなたがいた右側には、肩を落とす自分の影だけが揺れる
    容赦なく進む時間の流れを感じた

    立ち止まり見上げた空の青さに
    後悔は先に立たず…さあ歩きなさいと背中を押された

    そうね…前に進まなきゃ 歩かなきゃ
     
    あの日 あなたがくれた幸せ行きの切符を握りしめて
    思い出の街から私はまたひとり…旅に出たのだった





    ・・・・・・・・・・・・・・・・・


    次は『春色』でお願いします

引用返信/返信 削除キー/
■20820 / ResNo.43)  春色
□投稿者/ うろ 一般♪(1回)-(2008/05/09(Fri) 00:13:58)
    『春色って何色?』

    『ピンクとか…黄緑とか…かなぁ?パステルカラーとか。』

    『そうなの?』

    『花とか新芽とか柔らかいイメージなんじゃないかな。』

    『…ふぅん。もっと違う色かと思った。』

    『え?』

    『残酷で寂しい色。』

    『なんで?』

    『花はいつか散っちゃうし、曇りかちだし、風が優しいから。』

    『優しいのに?』

    『優しいのって残酷だよ。寂しくなるから。』

    『それは何色?』



    『それが春色だよ。』




    ==================


    次のお題は『見えていたもの』

    お願いします

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■20822 / ResNo.44)  見えていたもの
□投稿者/ 春雪 一般♪(1回)-(2008/05/10(Sat) 00:55:42)
    2008/05/10(Sat) 00:59:42 編集(投稿者)

    ・・・カチャカチャ。

    「あーこんなにしてたんだなぁ」

    寒さの少し緩くなった夜に前の携帯を取り出して受信メールを覗く。

    「・・・900件か 笑」

    もぉ消えたのもたくさんあるだろう。

    毎日、朝の『おはよう』から夜の『おやすみ』まで授業中もずーっとしていたんだから。

    「なのに・・・なんでこんなんになっちゃったんだろうな・・・」






    いつも隣には君がいた。

    頭の中にもいつも君のことがあった。

    日に日に距離が縮まり、二人でいることも多くなった。



    そんなのとき訪れた警告。

    二人の距離が近すぎると・・・

    私が先輩で君が後輩だったから?

    君が有望な選手だったから?


    警告がなされた日から・・・私はすごく怖かった。

    君と居られなくなるのがとても怖かった。

    君は「二人で乗り越えましょう」と言ってくれたけど私はうなずけなかった。


    私には『背を向け合った二人』が見えていたから。

    と同時に『泣いて苦労している君』も見えた。

    だから「さよならだね」と嘘を付くことしか出来なかった。



    君にはきっと『いつまでも笑いあってる二人』が見えていたんでしょ?

    少なくとも二人だけはそうありたいと思っていたんだよね。

    私にだって同じものが見えていたんだよ?

    二人だけでもいいって思ったよ?



    けど有望な選手をひとりのわがままで潰すわけにはいかなかったんだ。

    君がこんなことで泣かせられるのを見たくなかったんだよ。




    ごめんね。

    不器用で。

    こうするしかなかったんだ・・・








    ・・・ツー・・・

    「・・・何・・・泣いてんだかッ」





    あの時、見えていたものをちゃんと信じていれば・・・

    きっと二人は・・・







    ≫駄文すみませんでした。
     タイトルにあっているか心配ですが。
     自分の心の中にあるものを書かせていただきました。
     

    →次は『春が終わって』でお願いします。
引用返信/返信 削除キー/
■20848 / ResNo.45)  春が終わって
□投稿者/ 藍’s 一般♪(1回)-(2008/05/25(Sun) 19:18:19)
    前略
    暖かい日から暑い日に変わろうとしている季節、お変わりありませんでしょうか?
    お久しぶりです。というか、この間、会ったばっかりだけど
    学校で知り合ってから、もう何年になるかわかりませんが、今でも貴女からのお誘いは、すごく楽しく、また学生気分に戻れます。私が仕事でうまくいかなかった時に有無言わさず、託児所から直接子供と一緒に来てくれて、御飯食べながら話を聞いてくれたことがありましたよね。あれは本当に嬉しかったよ。
    そんな貴女に二つばかし言いたい事があります。

    いつもありがとう!私は今でも貴女のことが大好きです。
    だから、抱え込まないでちゃんと不安なこととか話してください。

    直接言うのは、恥ずかしいので文面にて

    なお、読んだ後で残されても困るので、捨ててください

    じゃまた来週、いつものファミレスで
    敬具

    ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

    次は季節はずれに「あたたか〜いのみもの」
引用返信/返信 削除キー/
■21006 / ResNo.46)  『あたたか〜いのみもの』
□投稿者/ 昴 大御所(438回)-(2008/07/19(Sat) 01:48:50)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    「アヂー」

    「ただいま♪

    今日も暑かったね」


    『お帰りなさい♪
    うん♪
    暑かったね』



    「冷たいビール飲みたいよぉ〜」

    「えっ
    これなの?」

    出て来たのは
    あたたか〜いのみもの

    ってか
    熱いスープ


    『冷たいものばかりは身体に毒よ』

    『暑い時には
    熱いものを摂って
    汗をかいた方がサッパリするわよ』


    そうか
    わがままな私を気遣ってくれる貴女の優しさ


    愛されてるって実感するよ




    *********
    Next 『熱帯夜』




引用返信/返信 削除キー/
■21007 / ResNo.47)  熱帯夜
□投稿者/ 匿名 一般♪(1回)-(2008/07/19(Sat) 02:44:14)


    眠れない夜を
    暑さのせいにする。


    何度も寝返りを打ちながら

    繰り返し繰り返し、



    それは全てありがち。





    思い出せない事を認めてさえ
    消えない何かがあって

    例えばそこへ引き返したとしても
    連れ立つものは見つからないと分かっているのに…。




    まだ静かな夏の始まり。

    ほのかな白いカーテンが静かに揺れる。




    …私はそのうち眠りに就き

    また明日を迎え



    1日を思い返すことに疲れた時

    ひっそりとあなたを思い出すんだろう。



    あなたは過去に戻ろうとする私を

    静かに遠ざける。



    涙を拭ってくれる訳でもなく
    触れてくれる訳でもなく


    いつの間にか果てしなく
    私から遠くなる。








    ☆次のお題は「背中」で。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■21011 / ResNo.48)  背中
□投稿者/ 葉っぱ 一般♪(1回)-(2008/07/19(Sat) 12:33:22)
    「元気で!」と彼女が最後に言った
    私は扉の前に一瞬立ち止まり何も言えず扉を開け出ていった

    彼女は最後に、何も言えなかった私の背中を見て
    何を思っていたのだろう

    私の本当の気持ちを知って苦しんだだろうか

    職場の同僚達に挨拶をした後彼女は転勤していった

    彼女の転勤を優先させてしまった私は後悔した
    「仕事は大事だから」と
    それなのに最後の日になって、私は彼女に居て欲しいと言ってしまった
    最後の悪あがきだろうか

    私は苦しんだ。自分でまいた種に苦しんだ
    「あほやなぁ・・・」

    しばらくして彼女の転勤先へ、お客として行ってしまった
    忘れる事ができなかった彼女

    彼女が偶然出かける所に出くわした

    「ああ! なんでいるの?」
    私は何て言い方してるのだろうと思いながらもタイミングの良さに
    びっくりした

    「な、なんでいるのって?・・」

    と一言いって私の横を通り過ぎていった
    その背中は何だか、嬉しそうな悲しそうな
    だけどきっとこれからまた何かか始まるんだと

    そんな予感が過ぎった



    ☆☆次は【予約】でお願いします

引用返信/返信 削除キー/
■21022 / ResNo.49)  予約
□投稿者/ つちふまず 一般♪(1回)-(2008/07/29(Tue) 11:03:08)
    身勝手に照りつける太陽の季節。


    「一緒に行こうよ」


    「えっ?」


    「田舎」


    明日から早めの夏休みを取るという彼女に、
    何故か同行する事になった週末。


    「ほんっっとに何も無いからね。」


    念を押された新幹線の車内。


    友人の祖父母は東北だと聞いた事はあった。
    まさか伺う事になるとは。


    嬉しい◎


    在来線を乗り継ぎ、
    バスが辿り着いた先。


    「よくまぁこんな遠くまで」


    ばあちゃんと。


    「スイカが冷えてんぞー」


    じいちゃん。


    わ。
    わわわわ。
    わーお!!


    リアル田舎(嬉々)


    案内された家は、
    かなり大きく。

    古くは商人だったと言う彼女の視線の先には大きな蔵があった。


    井戸だ。
    縁側だ。


    田舎だ!(意味不明)


    庭には都会では見られない大きさの向日葵と。
    蕾を休めている朝顔。


    「素晴らしい…」


    うちわでパタパタと仰ぎつつ。


    甘いスイカを頂きながら。


    私は感動すら、
    覚えていた。


    「変わってるよねぇ」


    彼女は笑いながら、
    金髪に近い色の髪を結っていた。


    「何か手伝う事ないの?」


    ほら野良仕事とか。
    (わくわく)


    「着いたばかりでしょ。今夜は祭りだから。もう少ししたら行こ。」


    「なぬ?祭?」


    「大した祭じゃないけど」


    「行く!行くよ!」


    虫除けのスプレーを念入りに施した彼女と。


    お便所サンダルを借りた私。


    夕暮れの砂利道を通って、神社さんまでの道のりを歩く。


    「真っ黒だね。」


    私の腕を撫でる彼女の手が。


    何かくすぐったくて。



    彼女は─


    年にいっぺんは、
    祖父母の住まうここに遊びに来ると言う。


    律儀な子だ。


    加えて美人◎


    首から覗くうなじをぼんやり眺めていると、


    し。しまった!


    浴衣を着てもらうべきだった…。


    普段は都内で水商売をしているんだから、
    似合わないはずがない。


    そんな下心は、
    まぁおいといて。



    「りんご飴買って♪」



    屋台にはしゃぐ彼女を見て、


    申し訳ない位ときめいた。




    神社さんからの帰り道─


    真っ暗だからと、
    繋いだ手と。




    何となくキスを5分位交わした事実もまぁおいといて。




    いい時間を過ごせました。



    疲れが取れたよ。




    来年も予約しよう。









    ありがとうね。





    (携帯)
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