| 息をきらせて改札を駆け抜けたとき、 もう、電車はホームに止まってる。 改札から一番近いのが最後尾の女性専用車両だ。 するりとなんとか滑り込めた。
『ラッキー、ぎりぎりセーフ』
そっと周りも見回すとこの前のひといないみたい。 そのとき反対側の入り口付近に周りより顔ひとつ分 背が高くて長いストレートの髪に切れ長の目の横顔が。
『あっいる』
思わず下を向いて背中を向けるように、体を反転させる。 その時、
『亜紀、こっちよ』
混んだ車内で周りを押しのけながら、近づいてくる。 手首を掴むとおくの車両の隅に強引に引っ張られる。 中には、むっとして振り返る人にもおかまいなし。 この前、大胆にも亜紀の胸のポケットからのぞいてる 定期を抜き取られた。 すぐに返してもらったがその時名前を知られてる。
次の駅から本格的に込み合うのだ。 背中から強く体を押されもうほとんど動けない。 サッとそのひとの手がブラウスの胸の下のボタンを ひとつはずした。
『やっぱこのひと、今日も恥ずかしいことする気だ』
亜紀の胸はしたから長い指で揉み込まれている。
『うっやめて』
胸に気をとられてるすきに、あと一方の手は制服のミニ をまくりあげパンツに沿ってさわさわと指が這ってきた。
『今日もされちゃうの』
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