| 女子高時代 マイの高校時代は地獄だった。 入学してから半年くらい経った頃に 麗華先輩のグループから呼び出された。 そのグループは校内でも派手なことで 有名で、みんな目をつけられないようにしていた。 マイもできる限り地味にして目立たないようにしていたのに。 放課後、帰り支度をしているマイに茶髪の先輩ふたりが声を掛けた。
「マイって娘いる?」 一瞬で水を打ったように静かになった。 「えっ、私ですが?」 「一緒に来な。麗華が用があるって。」
クラスメイトの心配そうな顔を残し、 二人について行くとある部室に連れていかれた。 そこには抜けるように白い肌で、漆黒の 髪を腰まで伸ばした麗華がいた。
「ごめんね。あたし、一目惚れしちゃったんだ。 あたしのものになってよ!」 「えっ、えっ、えっ?」 マイは何を言われているのか理解できなかった。 麗華が近づいてきて、マイの顎に手を添えて 口付けしようと顔を近づけてくる。 「い、いやっ!」 思わずマイは麗華を突き飛ばして、駆け出していた。
次の日からマイは異変を感じた。 クラスメイトがマイのことを避け出したのだ。 マイはそのうち完全にクラスから孤立してしまった。 そしてマイに対するイジメが始まった。 ある日の昼休みトイレに入った時、 外のおしゃべりが急に静かになった。 個室にじっとしていると、掃除道具の モップやバケツが投げ込まれた。 きゃっと驚くと外からクスクス笑いが聞こえる。 慌てて出ると例の茶髪の二人、 美希と沙也加がニヤニヤ笑っている。 思わずマイが立ちすくんでいると、 肩を押されて個室に押し戻された。 美希がナイフを出す。 「ひっ。」 「静かにしなっ。静かにしてれば、痛いことはしないよ。」 そしてマイの上下の下着を抜き取ると、 「返して欲しかったら放課後に、例の部室に来な。」 「そ、そんな!」
続く
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