| 第十六話 詩織は恐ろしさで泣き声をあげることも出来ない。 先生を裸にして、逆さに吊り上げていた、女の人が床に倒れている。 作業服姿の女性が、鞭を股の間に当てた瞬間に凄まじい悲鳴があがった。 プロレスラーの様に逞しい体が、跳ね上がり床に転がった。 意識を失い、痙攣して、おもらしをしている。 服を全部脱がされた先生は、ベッドの上でうつ伏せになり震えていた。 先生にこれ以上ひどい事はしないで、詩織の願いは冷たい声で遮られた。 「ローズ、続きはお前がやれ」 「あん」 水着姿の若い女が、返事をした。 詩織と同じ年代に見え、まだあどけない顔をしているが、目つきが鋭い。 ためらう事無く、水着を脱ぎ始めた。 見事なプロポーションだ。 大きな乳房と、臍の下の薔薇の入れ墨も露わになる。 股間には陰毛がなく、性器の割れ目からピンク色の粘膜が覗いている。 詩織は目を逸らせようとしたが出来なかった。 ローズの裸から、目を離すことができない。 自分と同じ年頃の女の子なのに、自分と違い大きな乳房をしている。 「やれ」「あん」 オアズケを許された犬の様に、ローズが先生のいるベッドに駆け寄る。 先生は、弄られる様に裸にされた後、電気鞭の恐ろしい光景を見た。 すでに、抵抗する気力を失っている。 「やめて」 詩織が先生を助けようと、思わず叫んだ。 首輪に繋がれていて、先生の所まではいけない。 ローズが、振り返り詩織と目があった。 「助けて、私の先生に触らないで」 ローズは首を横に振り、冷たい微笑みを浮かべた。 可愛い顔なのに、残忍な表情になる。 ローズは先生の背中に抱きついた。 「いや」 小さな声を出すだけで先生は抵抗しようとしない。 大きな、ローズの乳房が先生の白い肌に重なる。 「いやだ、いやだ」 先生が他の女の人と肌を重ねるなんて、詩織の悲痛な声があがった。 ローズは先生の、閉じた太腿の間に片手をこじ入れながら、舌をうなじにあてる。 「あっ、だめ、あっ」 後ろから差し入れられた手と舌で、何をしているのか詩織にも分かった。 先生の腰が、ローズの手から逃れようと動く姿が艶めかしい。 先生は、歯をくいしばって、声を出すまいとしているようだ。 ローズの手が、先生の股間で違う動きを始めた。 先生の顔が紅潮し、ローズの腕が上下にゆっくりと動く。 「あああん、ああ、ああ、」 先生の泣き声が漏れ始めた。 違う、泣き声ではない、あの声。 ローズの指が先生の中に入り、先生は感じている。 嫉妬しているのに自分の下半身も熱くなっているのに、詩織は気付いた。
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