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■7986 / 親記事)  義姉×2 (ご挨拶)
  
□投稿者/ Honoka 一般人(1回)-(2017/05/04(Thu) 14:45:26)
    お待たせいたしました。前作「義姉」の続編になります。

    書きあがりました部分から順次アップしてまいりますので、
    暫くの間お付き合いのほど宜しくお願いいたします。

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■7987 / ResNo.1)  Re[1]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(2回)-(2017/05/04(Thu) 14:56:12)
    八月も末、日差しの眩しい昼下がりの学校の裏門。
    二人の荷物を積み込んだ車が走り去っていくのを姉とおそろいのワンピース姿で見送る。
    蝉の声が騒々しかった。

    「あとは、これだけ。」

    姉の手元の紙を覗き込んで戸惑う。


     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

      8月24日付で以下の二名は寄宿舎より退去いたしました。

         イリーナ・ミロノワ
         唯・ミロノワ

     ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

    「唯・ミロノワ…。」

    姓が変わってから既に一ヶ月経ったのに、でもいまだに馴染めない。

    「戻るわよ。」

    姉に促され戻った寄宿舎。
    がらんとしたロビーはエアコンも切られたままで蒸し暑く、
    其処にいるだけで汗が滲む。

    姉の手で掲示板に貼られる告知。
    この名前で掲示される違和感。
    皆がこれを見たら、大騒ぎになるだろう…。

    蘇る別荘での夏…。

    「唯?」

    耳元で優しく囁く声が私をがらんとした寄宿舎に引き戻した。
    そっと背後から抱きしめられて、姉の手に掌を重ねる。
    柔らかな金糸の束が頬を撫でて揺れていた。
    微かな甘い汗の匂いが、あの感覚を呼び覚ます。

    「どうしたの?」
    「なんでもない…。」

    記憶を振り払うように小さく首を横に振った。

    「可愛い…。」

    腕が解かれ、姉の手が私の手に重なった。白い指に無意識に指を絡める。
    私を見詰める青い瞳が優しく細められた。

    「行きましょう、新しい家に。」

    其の言葉に誘われるように、姉の腕に縋るように腕を絡めた。
    日差しの中に出て、寄宿舎を振り返った。
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■7988 / ResNo.2)  Re[2]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(3回)-(2017/05/06(Sat) 13:58:56)
    陽炎に揺れる道、これから学校へ通う道。
    その先にある新しいマンション。

    「はい、これ部屋の鍵。私たちの部屋は最上階よ。」

    最上階でエレベーターを降りれば、其処にメイドが二人。私たちの荷物を確認していた。
    マンションにしては大きなドアが一つだけ。周りを見回しても他に入り口が見当たらない。
    どうやら最上階全部が私たちの部屋らしい。

    「お帰りなさいませ、お嬢様。」

    深々と頭を垂れるメイド達。
    どう反応して良いかわからず固まる私。

    「ただいま。」

    ありふれた日常のように姉が答える。
    姉に手を引かれ、ドアをくぐった。


    ドアの向こうは大理石張りの広い玄関。
    奥からピアノの音が小さく聞こえた。

    姉に引っ張られるようにして恐る恐る足を踏み入れ、きょろきょろ見回す。
    貧乏人丸出しだったかもしれない。
    だって、新しい家は玄関から既に超高級ホテルのように豪華だったから。
    そんな私をくすくす笑う姉。

    玄関を抜けた先のリビングはびっくりするほど広く、隅に置かれたグランドピアノが小さく見えた。
    と、聞こえていたピアノの音が止まった。

    「いらっしゃい、唯ちゃん。」

    ピアノの向こうで立ち上がったのはライサお姉さん。

    「こんにちは、宜しくお願いします。」

    硝子細工のような繊細な美しさを漂わせた美人。
    姉のほうが肉付きが良いぐらいだ。
    妖精のような美しい顔が微笑んでいた。

    「別荘は楽しかったかしら?」
    「はい。」
    「イリーナに可愛がってもらった?」
    「ぇ?」

    一瞬で耳まで真っ赤になって俯く。
    ライサお姉さんが小さく笑っていた。
    すぐに横から姉の声がした。

    「唯、シャワーを浴びましょ。もう汗でべたべた。」

    姉に腕を掴まれ、早くと急かされる。
    ライサお姉さんがピアノの脇で小さく手を振っていた。
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■8029 / ResNo.3)  Re[1]: 義姉×2 (ご挨拶)
□投稿者/ さおちんが 一般人(1回)-(2017/07/26(Wed) 22:38:50)
    待ってました‼
    続きが早く読みたいし、何度も読み
    返してます。妄想が激しくなります。
    ゆっくりと続きを楽しみにまってます。
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■8031 / ResNo.4)  Re[2]: 義姉×2 (ご挨拶)
□投稿者/ Honoka 一般人(1回)-(2017/07/30(Sun) 09:53:51)
    申し訳ありません。
    いろいろ考えることがありまして滞っております。
    余裕ができましたらまた再開したいと思います。

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■8032 / ResNo.5)  Re[3]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(2回)-(2017/08/09(Wed) 14:34:20)
    姉に手を引かれてやってきた脱衣場で、戸惑う。
    換えの服も下着もまだ荷物の中だったから。

    「着替え、どうしよう…。」
    「棚にバスローブがあるわ。」

    突っ立ったままの私の目の前で、姉は汗の染みたワンピースを脱ぎ捨てた。
    真っ白な見事な裸身が私の目の前にあった。

    「ほら、唯も脱ぐの。」
    「どうしたのお姉さん?」

    姉の不機嫌そうな様子に首を傾げた。
    私の言葉に姉が一瞬動きを止め、汗ばんだ肌の甘い匂いが柔らかに私を抱きしめてきた。

    「好き、愛してる。」

    目の前で女神様の青い瞳が熱を帯び、私の心を絡め捕った。
    柔らかな唇が触れ、ハニーゴールドの煌きに包まれ、頭の中が白く霞んだ。

    我に返った時には床にへたり込んで、姉が私のワンピースを脱がそうともがいていた。
    ぼんやりした頭で両手を上に伸ばせば、ワンピースが姉の手に納まる。
    そのままバスマットの上に押し倒された。

    「お姉さん。」
    「唯、大好き。」
    「どうし…」

    其の後の言葉は、重なった唇の間に消え、体の力が抜けてしまう。
    姉の膝が私の太股の間に割り込んで来た。
    ぎゅっと抱きしめられて姉の乳房が撓んでいた。
    僅かに離れた唇の間に唾液が糸を引く。

    「私の唯。」

    また唇が重なる、唇をノックする柔らかな滑り。
    招くように舌を伸ばし姉を誘う。
    唇の間で出会い、抱きしめあった。
    甘く啜り上げられては、突き放され、擽られ、
    柔らかなビロードのような滑りが擦れ合い、縺れ合い、弄られて。
    唾液を纏って舞うように蠢く舌、それを夢中で追いかけた。

    熱っぽく潤んだ青い瞳だけを見詰め、粘膜を擦り合わせて淫靡に踊る。
    二人の舌が刻むステップにあわせてリズムを刻む粘っこい水音。
    頭の中に霞が掛かり甘く蕩けていく。金色の髪が私の頬を擦って揺れていた。

    唇が離れれば舌先からトロリと唾液が滴り落ち、溢れた唾液が泡立って頬を伝い落ちる。

    「お姉さん。」「唯。」

    求め合うようにまた唇を重ね、激しく舌をしゃぶり回される。
    離れていく唇を追いかけて伸ばした舌先から雫が糸を引いて飛んだ。
    色素の薄い肢体に組み敷かれ、弾力のあるその重さに縋りつく。
    唇の端から溢れた涎で頬を濡れ光らせ姉に唇を貪られ、
    舌を伝い流れ込む唾液を啜り上げた。
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■8033 / ResNo.6)  Re[4]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(3回)-(2017/08/09(Wed) 14:35:21)
    2017/08/09(Wed) 14:37:35 編集(投稿者)

    わき腹を這うように下へ這い伸びる白い掌。
    細い指先が鼠蹊部を越えてそっとあわいを弄られ、小さく腰を跳ねさせる。
    姉の背を抱いた指先で無意識に滑らかな肌を弄っていた。

    「んッ。」

    姉の指先が滑りあわいの奥へヌルリと滑り込んでくる。
    深く差し入れられた指先にそっと中を弄られ小さく仰け反る。
    蘇る別荘での思い出、甘い漣にざわめく肌。
    あわいの奥に抱きしめた姉の指。
    躍る指先の感触に捕らえられ、甘く痺れて指先まで蕩けていく。

    クチクチクチ…。脱衣場に小さく響く水音。
    せわしなく中で蠢く細い指に喘ぐ。
    姉の背に縋りつき、夢中で腰を押し付けて揺らせば、
    汗ばんだ肌が擦れあい乳房が柔らかに拉げる。
    気持ち良い、もっともっと…シテ。

    甘い漣が、股間から、肌から、溢れ、腰の奥が熱っぽく疼く。
    あわいの奥で姉の指先が刻むステップ、追い上げられていく高み。
    体が求めるあの感覚への期待。
    鼻に掛かった甘い声を上げた。

    「ふぁ、ぁぁ、ぁひ、ぃぁ、ぁ、すき、ぉねぇさ…ん、らひすき! もっと、もっとぉ。」
    「すきッ、だいすきッ、唯っ、」

    チュクチクチュ、ヌチックチ…
    甘い汗の匂いと肌の熱、焦点を見失いそうになりながら姉に縋りつき、
    痺れるような甘さが背筋を駆け抜けるたびに、足指をピクっピクと引き攣らせる。
    姉の指先があわいの奥で激しく踊り、急峻なエクスタシーに飲み込まれた。

    「ぁぁぁ、 ぃっ、ぃく、 イクっ、────っ!」

    突き抜ける絶頂感に息が詰まった。
    頭の中を真っ白に染め上げられ、足の指を開いて反り返らせ、ヒクヒクと下半身が戦慄く。
    汗まみれだった。

    「はぁはぁ、はぁ…」

    重なる体と、呼吸と、鼓動。
    朦朧としたまま、姉の体に抱きつく。
    下腹部がまだ小さく痙攣して姉の指に縋った。

    「唯。」
    「や、離れないで…。」

    青い瞳をとろんと見上げて、抱擁をねだる。

    「可愛い。」
    「ふぁっ。」

    ぎゅっと抱きしめられて、もう一度ピクンと腰を跳ねさせ、
    両の掌で姉の柔らかな体に縋った。
    啄ばむような姉の口付けに、甘えた笑みを浮かべとろけた。

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■8034 / ResNo.7)  Re[5]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(4回)-(2017/08/09(Wed) 14:44:10)
    シャワーを浴びてバスローブを羽織り、リビングに戻ったのは日が傾き始めたころ。

    「長かったわね。」

    ライサお姉さんの声に、姉が答える。
    其の脇で頬を染めてうつむいた。

    「ゆっくりシャワーを浴びてたの。」
    「そう、逆上ちゃったのかと思って心配しちゃった。」

    何かを察したようにライサお姉さんが微笑んでいた。



    荷物は既に部屋に運ばれていた。
    広々とした寝室、姉と共用の大きなベッドも豪華。しかも天蓋付き。

    「ずいぶん前に間取りを決めたから姉さんと私の部屋しかないの。
     だから、私の部屋のベッドを大きくして唯と一緒にしてもらったの。」

    耳朶で甘い吐息が囁いた。

    「唯、今夜から此処でいっぱい愛して上げる。」

    抱きしめてくる姉の腕の中で熱っぽい青い瞳に見詰められ、顔が火照る。
    視界の端で金糸が揺れていた。

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■8035 / ResNo.8)  Re[6]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(5回)-(2017/08/09(Wed) 14:52:33)
    2017/12/08(Fri) 11:36:50 編集(投稿者)

    その日の夕食、席で揉めた。

    「ねぇ唯ちゃん、隣に座って良いかしら。」

    ライサお姉さんの甘えるような声。
    即座に姉が、

    「だめっ!」
    「私は唯ちゃんに聞いてるの。」
    「…」
    「姉さんは向かい側、唯は私の隣。」
    「どうしてだめなの? 可愛い妹の隣が良いな。」

    むすっと頬を膨らます姉、楽しそうなライサお姉さん。
    しばしの沈黙の後。

    「判ったわよ。でも姉さんは唯の前、私は姉さんの隣、これでどう?」
    「しょうがないなぁ。我侭な妹の言うこともたまには聞いてあげよう。」

    席に着くとメイドが給仕を始める。

    三人で食事をしながら。

    「唯ちゃん、夏休みの写真素敵ね。」
    「え?」
    「別荘での写真を共有したから、後で唯にもパスワード送るね。」
    「ぇ…もしかして、あの写真、全部?」
    「そうよ、パパとママにも教えてあるから。」
    「えーーっ!」

    あの写真、全部ママに…。恥ずかしくて耳まで真っ赤になって俯いた。
    私の反応に二人の姉がくすくすと笑っていた。

    「素敵な写真ばっかりだったわ。あなた上手くやったみたいね。」
    「やめて。」
    「良いじゃない。あんなに夢中になって夏休みに唯ちゃんを誘うんだって計画練って…。」
    「姉さん、やめてっ!」
    「恋人にしたならもう良いじゃない。」

    きょとんとして二人の姉に交互に視線を向ける。

    「イリーナったら、パパの結婚が決まってから唯ちゃんにお熱で大騒ぎだったの。パパにも頼んで調べまわってたんだから。」

    目を瞬いて姉を見詰めれば、居心地悪そうに視線を逸らされた。
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■8036 / ResNo.9)  Re[7]: 義姉×2
□投稿者/ Honoka 一般人(6回)-(2017/08/09(Wed) 14:56:34)
    「唯ちゃん可愛いから。私も愛してあげたいな。」

    テーブルの向こうからライサお姉さんが身を乗り出して顔を寄せてきた。

    「ちょっと姉さん!、唯は私の恋人よ邪魔しないで。」
    「あら、唯ちゃんは私の妹よ。妹を可愛がるのもダメなのかしら?」
    「それとこれとは違うでしょ。」
    「どう違うの?」

    むすっとする姉。楽しそうなライサお姉さん。

    「唯ちゃんはどう思ってるのかしら?」

    急に話を振られて、二人の視線にどぎまぎし、ポツリと答えた。

    「どっちのお姉さんも好きです…。」
    「唯ちゃんは良い子ね。」

    あの生徒会長が、ライサお姉さんに言い負かされてる。
    初めて見る姉の不貞腐れた顔に思わず笑みを零し、女神様にじろりと睨まれた。

    傍で傅くメイドを気にせずあけすけに話す姉達。
    気になってちらとメイドのほうへ視線を向けてみれば、
    眉一つ動かさず、粛々と給仕を続ける。まるで空気のよう。
    ああ、これがセレブなんだ…。

    不意に足に何かが触れてきた。足を引っ込めても追いかけてくる。
    姉が気づいてライサお姉さんを肘で小突いた。

    「姉さん、何してるの?」
    「何も。ねぇ唯ちゃん。」

    同意を求められて困った。姉の視線に気づいて。

    「足に何か…。」

    と答え座りなおせば、それは引っ込んでいった。

    「もう、油断も隙も…。」

    膨れる姉の横でライサお姉さんが楽しそうに微笑んでいた。
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