ビアンエッセイ♪

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■19074 / inTopicNo.21)  レイトショー
  
□投稿者/ つちふまず 一般♪(15回)-(2007/05/19(Sat) 15:06:00)
    パラパラとページを捲る音だけが響く、



    @静かな部屋。



    「あ。ねー…これ」



    んー…?


    ウトウトしかけた目を開けて頭を向けると、


    細い人差し指が一点を示している。



    「………なに?」


    「寝てるし。えい」


    「いて。…寝てないよ、何?」



    気だるい腕を伸ばして、額に唇を当てた。


    ひんやりして気持ちいい。




    「…これ観たい」


    「どれ?」



    体を反転させて、彼女の指の先を目で追う。


    頬を寄せて、小さく並んだ文字を見ると。



    “劇場スケジュール”



    映画…。


    おや!



    「ヨコハマメリーだ」


    「うん。ふふ」


    「観たいんだよねーこれ…」


    「行こうよ。ね♪」


    ……。


    「随分とレアな映画の趣味が合うんだね…」


    「なんか嬉しいね♪」


    「本当に観たいの?」


    「んー…好きそうかなーと思って…」




    実は調べといた、と。
    照れくさそうに笑った。



    むー…。


    腰に手を伸ばして抱き寄せると、


    くすぐったそうに笑う。



    「可愛い。ありがとう」



    愛しさに任せて─


    強く抱き締めて白い首筋に舌を這わせると、



    「んー…?んーん。ふふ」



    吐息が入り混じった声が聴こえる。



    「…もっかいしよう」



    耳元で囁くと─



    一瞬体が小さく跳ねた後、私の後頭部を指が撫でていく。



    雑誌がパサリと音を立てて落ちる。



    「…ね、今から行こうよ♪」


    え?


    「…今から?」



    唇を離して、顔を覗き込むと。


    「うん♪レイトショーやってるみたいだし」




    ニッと無邪気に笑った。




    夢中だったせいか─


    行為の最中も、したままだった腕時計を覗く。




    よーっし。




    「行っちゃいますか?」



    「はい♪行っちゃいましょう。」




    体を離して、
    服に手を伸ばすと。



    「だーい好き♪」



    暖かい胸の中に私の頭が包み込まれて、




    何だか照れくさかった。




    そうやって簡単に─




    人を元気にさせる魔法をかけるから。




    いい事なんて一つも無かったここ数ヶ月に終わりを迎えて。




    まるで─









    心に淡い花が咲いたみたいです。









    お次、
    「第一印象」


    で(^O^)☆





    (携帯)
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■19084 / inTopicNo.22)  第一印象
□投稿者/ きり 一般♪(1回)-(2007/05/19(Sat) 22:28:34)
    昼休みのバルコニー。私たちのお弁当は指定席。
    「あたしさー、よーこの第一印象最悪だったんだよねー」
    ‘BOSS’の空き缶を潰しながら南サンは呟いた。
    私は思わずペンギンになる筈のかにぱんの頭を思い切りちぎってしまった。
    「そ」
    「入学式の後あんたあたしの足踏んだ。」
    「ごめ」
    「で、礼拝サボってたらさ、南さん一緒に礼拝行こうよ、ね!って。どんだけ良い子ぶってんだよってマジウザだったし。」
    「…」
    手の中のかにぱんが小さくなった。
    「ま、第一印象悪い奴程後で仲良くなんだよなあたし。」
    え。南サン。
    あんたは最悪だったからなー。南サンはそっぽ向いて、BOSSを中庭に投げた。
    いつもこうだ。悪口ばっかなのに、嫌いなるちょっと前にそんな事を言う。
    「私も南サンの第一印象悪かったよ。顔怖かったんだもん。」
    私は急に嬉しくなってそう答えた。
    「あー怖くないよよーこのばーかばーか。」やっとこちらを振り返った南サンのほっぺは、やっぱりちょっとピンク色だった。
    「ふふっ。かにぱんたべる?」
    「ばーか。あー酒飲みて。」


    でも、本当は南サンの第一印象は「すごくかっこいい」だった。
    それに今は、かっこいいよりもちょっと悪ぶってるのが実は可愛いと思ってる…なんて。
    まだ秘密。
    かにぱん取られたら、困るもんね。




    はじめて書きました(^o^)

    次のお題は「シンメトリー」でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19111 / inTopicNo.23)  シンメトリー
□投稿者/ マル 一般♪(1回)-(2007/05/23(Wed) 00:00:56)
    2007/05/23(Wed) 00:05:06 編集(投稿者)

    「人ってさ、シンメトリーのものをキレイだなって思い易いんだよ。」


    そう言って、キョウコさんは、目の前のバス用品をテキパキと並べ始めた。



    憧れてた雑貨店にバイトとして入って、3ヶ月。

    どうやら、そろそろディスプレイもさせてもらえるみたい。
    店長のキョウコさんから直接指導を受ける。



    「ケイみたいな、アシンメトリーな前髪は、なかなか受け入れてもらえないわけ。」


    口の端だけで、ニヤリと笑いながら、アタシの斜めに切りそろえられた前髪をくしゃくしゃにするキョウコさんにも、どうやら少し近づけたみたい。



    「じゃあ、この前髪気に入ってるキョウコさんは貴重な存在なんですねー。」


    バス用品を手に、ディスプレイ棚を見つめたままで言ってみる。



    「なまいき。」


    プニッと鼻を摘まれた。


    「これって、いい匂いですか?」

    鼻を摘まれたまま、鼻声でキョウコさんに聞いてみる。


    「今夜うちで試してみる?」



    !!!!!!!



    アタシは、鼻を摘まれたまま、何度も頷いた。






    キョウコさん、あのね。



    アタシが憧れてたのは、この店だけじゃないんだよ。




    ∞∞∞∞∞∞∞∞


    お次は【ピアノ】で、お願いします♪




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19131 / inTopicNo.24)  ピアノ
□投稿者/ アイズ 一般♪(4回)-(2007/05/24(Thu) 18:44:08)
    〜♪

    店内で流れるピアノの音はどこか私を悲しくさせるし
    元気つけられることもある。
    目で見ることのできない音
    耳をものすごくすまさないと消えてか細い音

    きっと私の根源はピアノの音が流れてるんだと思う。
    それは貴女がそうさせたのよ。
    今はもう聞けない貴女のピアノ

    でも…

    いつかは貴女のために弾きたいの
    そう思ってはじめたレッスン
    まずは片手から

    お次は「酔っ払い」
引用返信/返信 削除キー/
■19132 / inTopicNo.25)  酔っ払い
□投稿者/ ぶっきちょ 一般♪(1回)-(2007/05/24(Thu) 19:37:11)
    「なにやってんの〜。」


    飲んでも飲まれるな、
    あれほど定番な言葉を無視してしまった


    “今は”後悔なんかない


    「また酔っ払ってんの?早く帰って寝なよ。」



    冷たく言われてもへこまない、
    だって私は
    なんせ酔っ払いだから。



    「うっ!開けて。」




    呆れた溜め息に知らないふりをした。
    ドスの聞いた足音が迫ってきて、
    扉は開いた。


    「なはは〜ん、来ちゃったんだけど。」

    「どあほ。」



    その睨みも今は痺れ薬さ


    抱き上げてベットまで
    ─お姫様を連れて秘密の花園へ。






    「イテテ…。」


    目覚めたら世界は朝だった

    「ちきしょう!またか!」


    廊下の先にはベッドですやすや眠る彼女が見えた、
    フラフラで立ち上がって、ベッドまでたどり着くと吐き気がした。




    「酔っ払い。」
    「情なし…。」


    なんともスッキリした顔して…


    泣く泣くベットの下ですねたひどすぎる


    「酔いは冷めた?」
    「うん。」
    「仕方ないこっちおいで。」



    飛び上がってベットにお邪魔した


    「酔っ払いは嫌いなの。」



    fin.




    次は【湘南ロマン】

    駄文失礼しました(>ω<)

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19137 / inTopicNo.26)  湘南ロマン
□投稿者/ つちふまず 一般♪(16回)-(2007/05/25(Fri) 09:01:01)
    酒だ飲めや歌えや騒げ♪



    やたらエリアが増えたじゃないの湘南ナンバー。残念ながらあなたそこ、湘南じゃないから!
    変なプライド。
    言わばローカリズム。




    元々は何もない田舎♪
    好きなものは好きなの。だから譲れない。




    身軽においでよ。
    太陽と、
    海と。
    トウモロコシ。




    疲れてるんでしょ?
    それならもってこい。
    今日の雨は憂鬱でしょ?考え過ぎなあなたに。
    海はいい処方箋。




    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    許されるのは夏だから。恋をするのは夏だから。アバンチュール。
    ナンパな心。
    ええい全部、
    夏のせいにしてしまえ!




    波の数だけなんて、
    そんなの足りない。
    どうせなら砂の数だけ、何回でも恋をする。




    洒落た格好なんて、
    全然必要ない。
    ぺたぺたビーサンで、鎌倉散歩しようよ。
    焼けた肌と奔放な心と、太陽が混じり合う湘南で。




    ああまだ案内して無い所があるよ。
    秘密の防波堤。
    連れてってあげたいな。




    おっと?
    相変わらずつれないね。いつもそうだよね。
    でもそれがいい。
    いい波なんていつも無いのが当たり前。
    サーファーは寛大だよ。




    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    車に乗り込んで、
    海沿いを飛ばして。
    音楽爆音重低音。
    改造してBOSEのウーハー積んだんだし。




    あらやだ好きな人がいるの?そりゃ失礼。
    とりあえず置いといてよ。楽しいはずでしょ。
    比べてみなよ、夏の私はイケてるんだし。




    ああ勘違いも許してよ。夏のせいにしてよ。
    そうじゃないと、
    やってられない。




    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    幾千もの恋と嘘。
    引いては返す波みたい。

    焼けた肌が忘れられない。






    酒や飲めや歌えや騒げ♪




    また気まぐれみたいに連絡してよ。


    ただし夏限定でね。





    酒だ飲めや歌えや騒げ♪




    夏は楽しくないと、
    ダメなんだよ。













    ほい(^O^)
    私の為みたいな…。
    お題でした(笑)
    ご馳走様☆



    次「紫陽花」で。






    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19153 / inTopicNo.27)  『キャラメル』
□投稿者/ 昴 大御所(382回)-(2007/05/28(Mon) 00:48:24)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    デートの日

    ポケットの中にキャラメルがあった


    交通費に使う小銭が欲しくて
    家を出てすぐコンビニで買った

    小さな物なら別に何でも良かったけど

    キャラメルの黄色い箱を見て
    懐かしさに手が伸びていた



    「ねぇ
    キャラメル食べる?」
    夕焼けに包まれた公園で
    ベンチに並んで座って聞いた

    『キャラメル?
    なんか懐かしいね
    一個貰おうかな』


    『なんか久しぶりに食べると
    懐かしくて美味しいネ^^』

    「うん^^
    美味しいネ」


    他愛のないおしゃべりをして
    無意識にキャラメルの箱に手を伸ばす



    「え〜っ
    もうないの?
    食べたかったな最後の一個」
    冗談混じりに唇を尖らせると

    『じゃあ、はんぶんこ』

    口の中で半分に溶けたキャラメルをくれた


    私の頬はきっと
    夕焼けに染まってる



    ************

    Next 『夕焼け』



引用返信/返信 削除キー/
■19157 / inTopicNo.28)  夕焼け
□投稿者/ 金丸 大御所(368回)-(2007/05/28(Mon) 01:33:09)
    静かなハイウェイバスの中

    眠る君を珍しく起こした。


    窓の外に広がる空を見てほしかった。


    広い空に

    限りなく伸びる光



    いつか


    とても綺麗な空を

    きみとゆっくり見たいと

    願っていた




    目の前に広がる空

    2人で言葉少なく眺めた。


    寄り添い

    ただ

    見つめた。



    時が経つにつれ

    色を変える空



    その様を

    飽きるまで眺めた。



    いつか

    きみと見たかった景色




    2人きりでは無かったけれど


    あの世界には

    2人が並んでいた




    いつか

    叶えたかった夢



    何度も

    叶えたい夢




    あのとき

    空と

    きみと寄り添い眺められる幸せに

    泣きそうになったよ




    忘れない

    あの変わり行く空を

    あの体温を


    あのうれしさを



    泣きたくなる程


    ささやかな幸せを









    ---------------------

    次のお題は

    『天の川』でお願いします

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19161 / inTopicNo.29)  天の川
□投稿者/ つち 一般♪(1回)-(2007/05/28(Mon) 23:36:38)
    覚えてるかな─


    拙い記憶を頼りに連れて行った場所。


    “お化け”
    “走り屋”


    で有名な場所。



    「…ちょっと怖いし」



    あなたは知らなかったかもしれないけど。


    「大丈夫だよ」



    私も本当は怖かったんだ。




    急なカーブを抜けてたどり着いたそこは─


    下界を遠くに見渡せる、小さな峠。


    素敵な景色なのに、
    カッコつけた言葉が出て来なかったのを覚えてる。


    「双子座発見」


    「え、どれ?」


    「あれ。自分の星座しかわかんないや」


    「自己中…。んー…私の方が星に近いね。ふふ」


    高く掲げた腕が、ぽんと私の頭に乗って。



    「よしよし」



    それは私より身長の高いあなたの特権だった。



    「小さくてもいい事は、あるもんよ」



    あの頃私は全然素直になれなくて。


    でも─


    私の頭に乗せられた手も埋めて眠る胸の中も。
    年上のくせに、
    わがままばかりな性格も。


    何もかもが、
    大好きだった。



    「…一年に一回しか、会えないんだよね」


    「ん?」


    「彦星って勇気の無い男と、待つしかする事の無いヒマな織り姫さんは」


    「ふふ、だね」




    「ね?…会おうと思えば、会えるよね」




    「……。」




    私が願っていたのは─


    会おうと思えば、
    会える二人。




    でももうその時─


    私達を隔てる距離は、天の川よりも遠かった。


    だけど。
    認めたくなくて、



    「…いいヤツだよね、アンタは」



    「………。」



    「珍しい!泣くな〜」



    「泣いてないもんよ」



    星を見に来たのに、それどころじゃなくて。




    見上げた夜空は─


    ズレたコンタクトで。おかしな位ぼやけてた。




    ああ─
    あれからどれだけの夜空が過ぎただろう。


    寒いと嘆くあなたをエンジンをかけたまま、抱いたあの夜。


    曇り始めた車内に入る月明かりで、
    あなたも泣いているのがわかったんだ。


    私を求める指は、唇は、少し乱暴で。


    反対に私は、
    もう誰かに触れるのも怖いほど時間をかけて愛し。




    それでも、




    夢から醒めて朝を迎える事には抗えなかった。









    東京は明る過ぎるから─



    今年も天の川は見えそうにないよ。






    でも、









    私は元気です。








    次「波音」




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19172 / inTopicNo.30)  波音
□投稿者/ アイズ 一般♪(5回)-(2007/05/29(Tue) 23:30:27)
    「〜なんだって、それでね…」

    「うん、うん…」

    彼女の声はとても甘く囁き
    それに対して私が相槌をうつ
    それが心地いい
    いつまでも聞き飽きない波音みたいな声
    でも…

    「って聞いてる?もしもし?!また??」

    そう言い訳をして先に寝てしまうのは本当に申し訳ないって思ってるんだよ?
    これでも一応



    お次は「満月」
引用返信/返信 削除キー/
■19173 / inTopicNo.31)  満月
□投稿者/ 金丸 大御所(371回)-(2007/05/30(Wed) 00:46:04)
    満月よりは

    半月派


    満月よりは

    三日月派


    月にも欠けた何かを探してる


    欠けた姿に

    綺麗だと

    ため息をもらす



    惹かれるのは

    欠けた姿



    そこにそっと

    手を差し伸べたくなる


    でも

    満月を見ても感動してしまう

    それは自分にない輝きに惹かれるように

    そっと寄り添いたくなる



    三日月は儚く見えて

    満月は強く見える


    その両面性の魅力に

    飽くことなく

    見つめてしまう



    寂しい夜も

    嬉しい夜も

    悲しい夜も

    楽しい夜も



    どんな時も

    変わらずにあり続ける安心感


    姿が見えなくても

    在るとゆう安心感



    光届かなくとも

    必ず空を辿れば行き着く筈




    満月に強さを

    欠けた月に脆さを


    淡い光に切なさを

    変わる色に愛しさを



    _______________________

    Next『菜の花』

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19253 / inTopicNo.32)  菜の花
□投稿者/ 葉 一般♪(1回)-(2007/06/11(Mon) 17:39:15)
    「春になるとさ、菜の花が綺麗だよね・・」
    「うん」

    彼女はソファーで本を読みながらティーカップ片手に返事をする。

    「菜の花から改良されて、ブロッコリーとかキャベツが作られたんだよね?」
    「うん。たぶん・・・って何が言いたいの? いきなり」

    「いや・・何も・・」
    「だったら、邪魔しないでくれる?」

    彼女が読書タイムにはいると何だかつまらない・・・

    「関係ないけど、よくさぁ、コウノトリが赤ちゃんを運んでくるって言う
    話があるじゃない。外国によっては、キャベツから生まれるなんていう
    言い方もするじゃない? うろ覚えに聞いた話しだけどさ・・・」
    「また、適当な話しして・・・だから、何が言いたいの?」

    彼女の隣で、だらけた格好で話しを続ける。
    「菜の花って“元”だよね。元って大事だよね?・・・例えば、
    出会った頃のような気持ちとかさぁ・・・」

    「・・・・・」

    「ねぇ、何か言ってよ」

    小さく息を吐いて彼女は本を置き、そっと近づいてくる。

    チュ・・

    「前振り無しで、素直に言えないの?」
    「うん・・・。今度また、デートごっこしよ? 初心なデートがしたいの。
    演技でもいいからさ・・・時々は、初心を思い出したいの」

    チュ・・

    ずっと、好きでいたいから・・・

    あなたをもっと好きになりたいから・・・




      ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

       次は『kiss and cry』で

引用返信/返信 削除キー/
■19255 / inTopicNo.33)  kiss and cry
□投稿者/ ぶきっちょ 一般♪(25回)-(2007/06/11(Mon) 21:26:43)
    ―笑金を見ながら泣いてるカップルなんて、
    絶対に私達だけだ。



    座り慣れたソファーともそろそろお別れのとき




    ─彼女の爪を噛む癖を治したのも私。




    ─彼女の長い髪を切らせなかったのも私。




    ─偏食をベジタリアンに治したのも私。





    なのに別れのとき




    泣いてもそれはもうかえられない




    笑顔の朝も、斜めな朝もきっともう




    一緒に迎えることはない




    ─こんなに私に愛をくれたのはあなただけ。




    ─カーテンを6時半に開くのはあなたの日課。




    ─永遠をちかってくれたのはあなただけだった。





    なのに別れのとき




    重い腰を上げて




    少しの荷物を持って




    “ありがとう”




    最後にだめだって分かってるけど




    大切な彼女の口にキスをした




    ロミオとジュリエットになれるならなんて




    不謹慎なことを思いながら



    住み慣れた部屋をでた




    ガチャン。
    閉まった扉にもたれて、
    私は涙をなくしてしまうくらい泣いてしまった。





    あの時きっと彼女が追い掛けてきたら




    きっと二人はもう出会えなかったけど




    あのときの思いは二度と感じたくない





    彼女はその話を終えると泣きそうになったか




    そっとキスをした





    FIN...



    駄文失礼しました。
    続いてのお題は...


    【フランスパン】




    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19256 / inTopicNo.34)  フランスパン
□投稿者/ 唯亜 一般♪(1回)-(2007/06/12(Tue) 00:51:16)
    2007/06/12(Tue) 01:08:20 編集(投稿者)

    「あたしね、ながーいバゲットとあまーいオレンジを紙袋に詰め込んで…石畳の坂道を歩いてみたいの。」

    ミルクティー色の髪を指で弄びながら、うっとりしたように笑うあなたに、思わずドキッとする。

    「それ、映画みたいだね」

    思わず『ベタベタな』と付け足したかったけれど、あなたは頬を膨らませるだろうから…小さく心の中で呟いておこうか。

    「でも、この辺りってオレンジとバゲットを一緒に売ってるお店がないでしょ?」

    桜色の唇に指先を当てて考えるのはあなたの癖。

    「あるでしょ。交番の斜向かいのスーパーに。」
    「違うの。あそこはバゲットもオレンジも、パックに入ってるんだもん」

    少し拗ねたような声。

    「…こだわるね」
    「うん。」

    少し変わった美的感覚だけど

    そこが可愛いとか思ってしまって…。

    ピンクとレースやフリル…あなた好みに甘く纏められたこの部屋だって、あたしの趣味ではないし…
    大きなぬいぐるみと一緒に川の字で寝るのは、セミダブルのベッドにはきついけど…
    あなたの屈託無い笑顔に似合うから許せるんだ。

    「買い物に行こうか。」

    「何を?」

    「バゲットとオレンジ。」

    「?」

    「それから…ハムとレタスとトマトと…うん。好きなもの色々。」

    とても不思議そうに、あなたはあたしの顔を覗き込む。

    「紙袋にバゲットとオレンジ…は無理だけどね。」

    ――明日は日曜日。天気予報は快晴。

    あなたに感化されたのか…ベタベタな甘ったるさだけど

    レースのカーテンから差し込む朝日の中で、少し早めに朝ご飯を食べて(搾りたてのオレンジジュースは必須だね)。
    一緒にバゲットに大好きなもの一杯挟んで…バスケットに詰めて(飲み物はペリエが似合いそうだね)。
    あなたのお気に入りのぬいぐるみ連れて(あのコ、かなり大きいから車でね。)
    遠くの公園までの芝生でランチにしよう。

    …そんな事言って…あたしまであなたの趣味に影響されてる…。
    でも、その笑顔が見られるなら、たまにはこんなベタベタなデートも良いかな…


    ――――――――――
    乱入…更には駄文ごめんなさい!

    えっと…図々しくも次のお題ですが…
    小指
    でお願いしますm(_ _)m
引用返信/返信 削除キー/
■19283 / inTopicNo.35)  小指
□投稿者/ ハッカ 一般♪(1回)-(2007/06/16(Sat) 07:48:10)
    「…また、会えるよね?」




    別れ際強気なあなたの声がやっとだったのに





    知らないふりをした




    人前でいちゃつくのが苦手なのに



    車の中でキスをしてくれたこと




    ホームで手をつないでくれたこと





    あなたなりの優しさと




    手を伸ばせば確実に戻った幸せのカタチに





    私は知らないふりをした





    「また会えるよ」



    会いにくるよ




    その言葉に嘘はないけれど



    本当にならないことはお互い知っていた




    「…じゃぁ、約束」




    差し出された小指に





    そっと小指を絡めて





    果たされない約束をした





    「…愛してる…」





    ついに零れた涙に




    私は絡めた小指に力を入れることしか出来なかった





    あれから






    数年






    果たされない約束をした罰のように





    あなたを思い出すと






    小指がじんわりと痛むのに





    私は






    知らないふりが出来ない






    ………………………………
    Next→駐車場。


    (携帯)
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■19289 / inTopicNo.36)  CD
□投稿者/ アイズ 一般♪(6回)-(2007/06/19(Tue) 21:46:22)
    「な〜ミサキ〜コレ〜」
    『はい?』

    面と向かわず渡したのはCD1枚
    後にも先にもこれだけ

    『リトさんコレなんですか?』
    「うむ、ミサキチが欲しがってた画像集だ。無修正の」
    『え?!まさか!!って無修正とか関係ないし』

    そう、好きだといった画像を自分の課題をやる傍らで集めていたもの
    何も礼や貸しができてなかったから渡した

    ついでに見つけられなくてもいいと思い、夜の勢いでこっそり隠しファイルを入れておいた

    『ありがとうございます!!』
    「む。大事にせぃよ」

    あの満面の笑みが見れただけで十分だった
    だからすっかり隠しファイルのことは忘れていた
    けど、最後の最後でまさかファイルを見つけられるとは思わなかったよ


    ---------------------------------------------------------------

    お次は「イベント」
引用返信/返信 削除キー/
■19367 / inTopicNo.37)  イベント
□投稿者/ 優貴 ちょと常連(89回)-(2007/06/29(Fri) 18:33:25)

    私の好きな娘は、少し変わっている。


    なんでも、告白する時やされる時は、イベントがある時じゃないといけないらしい。


    前にすごく人気のある先輩(オトコ)から、告白された時も


    「文化祭なんかの時じゃなきゃ受け付けません。」


    なんて言っちゃうくらい。
    なんて言うか、頑固者。



    でも、こんな彼女に私は言ってしまった。『好き。付き合ってほしい。』と。
    別にイベントも何もない時に。


    彼女は「受け付けない」なんて言うかと思ったが…

    「うん。私も付き合ってほしいな♪」

    とあっさりOK。


    『イベントがある日じゃなきゃ受け付けないんじゃないっけ?』


    私が聞くと


    「今日はキミに告白されたっていうイベントの日だよ。」


    と笑って言った。
    そんな彼女が愛しく感じた…。






    こんなんでごめんなさい(^^;
    次は『ソフトクリーム』でお願いします。

    (携帯)
引用返信/返信 削除キー/
■19374 / inTopicNo.38)  ソフトクリーム
□投稿者/ 金丸 大御所(385回)-(2007/07/01(Sun) 02:06:52)
    「あまーい。」

    「あまいね。」

    「もういらない。」

    「えぇっ?!」

    「きみにあげる。」

    「あげるったって私も食べてるっつの。あまいっつの。」

    「ほらっ。両手に花。」

    「お前これ垂れないように食べるの大変なんだぞ。」

    「知ってる〜。コーヒー飲もうかなぁ〜。」

    「お前なぁ…」



    このあと

    垂れたと大騒ぎしたら

    彼女は笑いながら


    手が甘くなるなんて素敵じゃーん


    そう言った。



    そういう問題じゃないだろっっ

    と思いながらも

    私の顔は

    最初から最後まで笑顔だった





    今度は

    コーヒーが苦い

    かもしれない



    知ってるか?

    お前そういうのキチク女って言うんだよ



    知ってる〜

    多分彼女はそう言う



    -------------------------------

    次のお題は

    時計草の実

    でお願い致します

    (携帯)
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■19488 / inTopicNo.39)   時計草の実
□投稿者/ 昴 大御所(394回)-(2007/07/16(Mon) 04:18:14)
http://id34.fm-p.jp/44/subarunchi/

    百貨店の果物コーナーの前を貴女と二人で通りかかる


    「時計草の実だね」
    独り言のように呟くと
    貴女は不思議そうにキョトンとしてる

    『これってパッションフルーツよね?』

    私の顔を覗き込む


    「和名は果物時計草の実と言うんだよ」

    教えると言うよりは
    言い訳のように答える

    『パッションフルーツでいいじゃない』


    ほら
    貴女はご機嫌斜めだ


    なんでもカタカナにする世間を好きになれないだけなのに

    独り言を聞かれた私は
    貴女の機嫌が直るのを待つ


    「パッションフルーツ
    買って帰ろうか?」


    「食べてみて

    どっちの名前がこの果物に…」
    『買って帰るんなら
    こっちのがいい』

    私の話しを聞き終わらないうちに
    貴女は好物を物色してる


    そんなところも好きなんだけどサ



    ***********
    Next『夏の思い出』



引用返信/返信 削除キー/
■19496 / inTopicNo.40)  夏の思い出
□投稿者/ 29 一般♪(1回)-(2007/07/18(Wed) 13:02:09)

    「抱いて」



    本能的な欲求か、
    私の心を掴んで離さない為の言葉なのかは分からない。


    分からないけれど、そんなこともうどっちだってかまわない。


    雨上がり。
    左手の小さな窓からは夜風が静かに囁く。
    小さなシングルベッド、私の隣に横たわる彼女に被さった瞬間。


    私の頭はとっくにショートしていた。






    その瞬間が近づいてきた時には。


    努めて、
    努めて努めてゆっくりと。


    私の指、彼女の腰。
    全部の動きが勝手に速くなっていくから。
    それじゃあ何だかもったいないじゃない。


    こんな愛しい夜、
    時の流れまで速くなっていきそうで。


    だから私は。


    「ふー……」


    彼女の首筋に顔を埋め、呼吸を落ち着ける。
    少し筋肉の張った指からも力を抜いて。


    今度はゆっくりと。
    確かめるように。


    その中を探るんだ。



    首筋に落とすキスと同じリズムで、ゆっくりと指を回す。


    するとその同じリズムで彼女は小さな声で鳴く。


    曜日と仕事の予定を忘れ重なり合う初夏。
    少しずつ分かってきた彼女が悦ぶ場所。


    そこでもまた、
    ゆっくりと指を回し。
    僅かな距離を出たり入ったり。


    同じリズムでふたりの身体が揺れ、
    同じリズムでふたりが鳴き。


    また。


    だんだん呼吸が上がり始める。




    私の指が塞いだその小さな部屋の中は。



    もう溢れきっていた。






    「しおり、作らないと」


    「え?」


    「遠足の」


    「んー…」


    「車中でうたう歌も決めないとね」


    「んー…」


    「何にする?」


    「あとでー……」



    くだらなくて、
    愛しい会話。


    心はやる計画。



    ふたりで作るんだ。




    夏の思い出。







    ゆっくりと突き上げる。


    彼女の表情が歪む。


    枕を掴む手。
    恥じらって私から背ける顔。


    シーツも枕も布団も乱れ。


    揺れる彼女の身体は私の腕から逃げるようにくねる。



    ダメ。
    ダメダメダメ。



    逃がしたくないの。
    離したくないの。



    離したくないの離したくないの離したくないの。




    あなたをずっと、
    離したくないの。



    引き寄せ重なった。
    強い力で抱きよせられる。



    唇と肌と、熱い指。
    ひとつに溶け。




    私は願う。









    妊娠しちゃえー。










    次「オムライス」





    (携帯)
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